ブシロードは、iOS/Android向けアプリ「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」のリアルイベント「ガルパ6周年記念ファンフェスタ in 秋葉原」を、3月18日・19日に東京・ベルサール秋葉原で開催した。本稿では、18日に行われたステージイベント「ガルパ6周年記念~バンドリ!プロジェクトのこれまでとこれから~」の模様をレポートする。
登壇者は相羽あいなさん(湊友希那 役)、進藤あまねさん(倉田ましろ 役)、木谷高明氏(バンドリ!プロジェクト製作総指揮)、森川修一氏(Craft Egg 代表取締役社長)、戸田雄己氏(スニーカーエイジ 実行委員長)。
サービス開始6周年を迎えますます盛り上がりを見せる本作のこれまでを振り返り今後の展望が語られたほか、木谷氏からは衝撃の発表も!? ぜひご一読を。
カバー曲の実装に繋がった1stライブでの一幕
相羽さんと進藤さんが現れると、早速会場は大盛り上がりに。オープニングトークではおふたりも簡単にこれまでを振り、印象に残ったエピソードとして相羽さんが東京ゲームショウ2016でのRoseliaの発表、進藤さんがPoppin'Partyの「STAR BEAT!~ホシノコドウ~」のMVを見た時からシリーズにハマったことを話した。
続いて木谷氏と森川氏を呼び込み、最初のトークテーマは「バンドリ!プロジェクトのこれまで」。ここでは本シリーズの構想がスタートした2014年からの9年間を振り返り、戸山香澄役の愛美さんが他作品のライブでギターを披露した際の反応を知ったことでプロジェクトが動き出した件など、シリーズ黎明期からの歩みが改めて語られた。
2015年の4月に行われた1stライブの話題では、開催を1ヶ月前に控えオリジナル曲が「Yes! BanG_Dream!」ひとつしかないという状況だったが、これを解決するためにさまざまなアニメのカバー曲を披露したことについての裏話があった。
森川氏は「ガルパ」構想時からリズムゲームを立ち上げる上で「ユーザーに知らない楽曲で遊んで貰わなければならない」事を課題と考えていたそうだが、この時「BanG Dream!」のライブを見たことでカバー曲の実装というアイディアがそうなり得ると考えたのだとか。
他にもプロジェクト発足当初となる2015年から2016年では、木谷氏がオリジナルコンテンツを作り上げる上で社内での意思統一に苦労したことを明かす。
例えば1stライブの時に音楽スタッフからはバンドなのだから会場のスタイルをスタンディングにしようと提案されたそうだが、木谷氏はアニメファンには向いていないと判断し意見が対立したそうだ。
いよいよアニメがスタートした2017年の振り返りでは、もちろん「ガルパ」のリリース日がこの年の3月16日だった事に触れられた。
進藤さんがちょうどこの日に友人とプレイを開始したという思い出話を披露すると、森川氏からは制作側としての裏話が飛び出した。なんと当時は協力ライブがプレイしてもらえる状況になく、作業のために寝られなかったそうなのだ。
続いて2018年の話題では、各バンドのボーカルが集ったイベント「ガルパーティ」に言及。THE THIRD(仮)の始動もこのタイミングだったが、後に決定したバンド名「RAISE A SUILEN」に関しては「BanG Dream! 2nd Season」の構成会議で決まったもので、アニメサイドからのアイディアだったのだとか。
そして「ガルパ」がシーズン2へと移行しキャラクターたちの学年が上がった2019年から2020年頃。ここでは2月21日から23日に行われた3日連続の武道館ライブやSilent Sirenとの対バンなど、プロジェクトをさらに盛り上げたさまざまな出来事が次々と話題に上った。
Morfonicaのゲームへの実装は2020年3月の事だったそうだが、実はその1年前から進藤さん演じる倉田ましろが「ガルパ」に登場していたとの話も。進藤さんいわく、その当時は自分が演じることになるとは思ってもみなかったとのこと。
また、このタイミングでのMorfonica実装は2018年頃から決まっており、RAISE A SUILENとほぼ同時期に設定も考えだしていたと語った森川氏。既存バンドが愛されている以上、どのような形で登場させるか試行錯誤があったようで、お披露目の際はドキドキしながらユーザーの反応を伺っていたとも話していた。
そしていよいよ直近の2021年から2022年が話題の中心に。ちょうど新型コロナウイルスの影響で世の中が大きく変わってしまった時期になるが、延期を経て昨年(2022年)ようやく開催された「BanG Dream! Special☆LIVE Girls Band Party! 2020→2022」をはじめ、ライブイベントの在り様が語られた。
さまざまな作品やバンドのイベントが次々中止や延期となる中、「BanG Dream!」では度々イベントが開催されていたが、木谷氏によると仕事がなくなり集客が見込めなくなったイベント会場や制作に携わる取引会社などから、感謝されることもあったようだ。
そして話題はゲームの超大型アップデートへ。森川氏はここで、元々は「ガルパ2」を作るつもりだったことを明かした。
2Dでのライブ表現に限界を感じていたことが理由で、木谷氏にもその旨を相談し制作許可は得ていたのだが、そこからさらに苦悩を重ね最終的に「ガルパ」をアップデートする方針へと転換したそうだ。
木谷氏プロジェクト製作総指揮の立場から身を引くとの発表も!?
こうしてこれまでの「ガルパ」を振り返っていったところで、木谷氏と森川氏に今後の展望を伺う「バンドリ!プロジェクトのこれから」へと移った。
木谷氏は既存バンドの単独ライブイベントや、リアルバンド以外のグループについても活動を継続していくと述べた。またAve Mujicaなるユニットの0thライブについては、木谷氏もカウントダウンサイト以外はあまり把握していなかった様子。
森川氏からは今後の「ガルパ」の展望が語られた。3Dライブを実装して一安心とはなったものの、ユーザーの反応から課題は既に認識しており、社内からも色々な提案や要望があるのだとか。
そして、今年1年をかけ3Dライブのアップデートや衣装の着せ替え要素など、これまでの積み重ねがあったからこそ見えてきた新たな遊び方をより広げていくともコメント。カバー楽曲や新曲の追加にも力を入れていくそうで、相羽さん&進藤さんをはじめ声優陣のスケジュールも増えているようだった。
ここでこれまで飛び出した情報の簡単な総括を行い、最後に戸田氏が会場に現れ全国の高校軽音楽部を対象とする大会「スニーカーエイジ」とのコラボレーションについての告知がなされた。
今年の大会では4月中旬より全国の2300校の軽音楽部に戸山香澄が描かれたポスターが配布されるほか、「BanG Dream!」声優が一部の地区大会や全国大会にゲストとして登場する。加えて大会スケジュールが発表となったところで、木谷氏&森川氏から会場に集まった人たちへ向けてイベント締めの挨拶を行った。
ここで衝撃が走ったのが木谷氏のコメント。少し長めに時間が欲しいと前置きした木谷氏は、超大型アップデートの方針が決まった段階で経営視点での口出しはするものの「BanG Dream!」のプロジェクトには関わっていなかったことを明かしたのだ。
そして若者中心の音楽というコンテンツと自身の年齢が離れてきていることから、プロジェクト製作総指揮の立場から身を引き今後はひとりのファンとしてプロジェクトに夢をのせていくと述べ、最後にファンのみなさんには本当に感謝していると述べ変わらぬ応援を要望してコメントを結んだ。
6周年を迎えさらなる盛り上がりを見せる「ガルパ」。木谷氏は製作総指揮から外れるが、新たな試みは既に動き始めていることだろう。「ガルパ」はもちろんだが、「BanG Dream!」プロジェクト全体がこれからもドキドキワクワクするような光景を見せてくれることに期待しよう。
また、「ガルパ6周年記念~バンドリ!プロジェクトのこれまでとこれから~」はYouTubeバンドリちゃんねる☆から当日の様子が見られるので、気になった方はぜひチェックしてみて欲しい。
Youtube配信アーカイブ
https://www.youtube.com/watch?v=PQXMGkCuIZ4