2023年7月13日にPS5/PS4版が発売される「ウォー・モングレルス」を直感赴くままに10 時間プレイしてみましたので、その状況をゆるく正直に正確に、そして、なんとなくモヤっと伝えていきます。
ゲームコレクターは、これまでの人生で沢山の戦争を体験してきました。
子供の頃に参加したパソコン教室で、初めて遭遇した戦争が「ボコスカウォーズ」(1984 PC)でした。後にファミコン向けに発売された「ボコスカウォーズ」(1985 FC)では、仲間の兵士たちが木や岩に変えられてしまい、子供ながらに戦争の恐ろしさを垣間見ることができました。2015年には続編が発表されて、昭和と平成の戦争の違いをまざまざと見せつけられたのは今となってはいい想い出です。
「スターウォーズ」(1987 FC)では、宇宙にはダースベイダー以外にサソリベイダーやギャオスベイダーといった恐ろしいモンスターが存在することがわかり、「ファミコンウォーズ」(1988 FC)では、かあちゃんたちには内緒にしなくてはならないことがあるという現実を知り、「ふたりで!にゃんこ大戦争」(2020 Switch)では、戦争には終わりがないことを実体験からトコトン理解させられました。
「NORTH & SOUTH わくわく南北戦争」(1990 FC)では、南北戦争がコミカルに表現されていたのですが、やはりリアルな戦争から目を背けてはいけません。「ウルフェンシュタイン 3D」(1994 SFC)では隠されていた恐るべき戦争の裏側が「ウルフェンシュタイン:ザ ニューオーダー」(2014 PS3/PS4)等、後の作品では明確に表現されていて、歴史の書き換えがいつの間にか起きていた事実を知るにつけ、学んでいた歴史が本当に正しかったのか不安になってしまいます。
「アドバンスド大戦略 ドイツ電撃作戦」(1991 MD)や「ルフトヴァッフェ ドイツ空軍を指揮せよ」(1999 PS)といったドイツ軍が登場することがはっきりとわかるタイトルから、「コールオブデューティ ワールドウォーII」(2017 PS4)のような、遊んでみないとどの戦場が取り扱われているか判断つきにくいタイトルまで、第二次世界大戦を題材にしたゲームは多数発売されています。個人的にはこれらの戦争をそれなりにこなしてきて、戦争の悲惨さは十分にわかっているつもりですが、語られることのなかった第二次世界大戦の光と闇を知るには至りませんでした。
そんな折に、Gamer編集部から「ウォー・モングレルス」のコードが届いたため、早速、第二次世界大戦の光と闇に挑戦させていただきました。
指示通りにヤっちまって1時間経過
「ウォー・モングレルス」は、第二次世界大戦を題材にしたゲーム。起動時に表示されるきのこ雲のことはあえてスルーするとして、いきなり表示される注意表記に、フィクションとはいえ、リアルさを期待せずにはいられません。
シンプルなタイトル画面。
×ボタンを押すと、雰囲気のあるメニュー画面が登場しました。
「キャンペーン」を選ぶと、即座にチャプターが12あることがわかるのですが、当然ながら現在はチャプター1しか選べません。どうやら命令に従わなかったことから軍法会議で有罪になり、危険な任務に派遣されたマンフレッドとエバルトが登場するシナリオのようです。難易度については「VERY EASY」、「EASY」、「NORMAL」、「HARD」、「VERY HARD」の5段階が用意されていて、個人的にプレイするのであれば間違いなく「VERY EASY」を選ぶところですが、今回は最初のチャプターさえもクリアできないことを覚悟しつつ「NORMAL」を選んでみました。
雰囲気のあるアニメ演出と英語ボイス、日本語字幕で状況が示されました。
砲撃によって乗っていた車が破壊されてしまい、マンフレッドとエバルトは、共に行動することになります。
とはいえ、彼らが勝手に動いてくれるわけではなく、操作するのはプレイヤーのお仕事。ここからチュートリアルが始まります。画面の左上にはマンフレッドとエバルトが表示されていて、画面の中心近辺にはカーソルが表示されています。L1ボタンを押しながら方向キーの各方向を押すと、操作するキャラクターを選択することができ、カーソルを左スティックで動かして×ボタンを押すと、選択したキャラクターが動き出します。
キャラクターの背景に色が付いているときには、そのキャラクターが指定されていることになります。2人とも選んでいれば、×ボタンを2回押すことで、2人一緒にダッシュさせ
ることができます。
右上には現在選んでいるキャラクターのスキルが表示されます。現在のところ、何も持っていないため、エバルトは素手による「近接キル」しかできません。いや、「キル」ができるのなら、それだけでも十分な武器と言えなくもないのですが。
R1ボタンを押すと、スキルが画面の真ん中にアップで表示されるので、左スティックでスキルを指定。
L2ボタンを押すとカーソルがスキルのビジュアルに変わります。
ここで×ボタンを押すと、「近接キル」が決まりました。
一つ一つの操作が大変難しそうに見えるのですが、実際に難しかったりします。それでも、バイクを奪って逃げるという最終目的が提示され、
そのためには、農民の服を手に入れて、軍服を処分しなくてはならないことがわかります。
まだまだチュートリアルが表示されるので、指示に従いながら戦争の知識を蓄えましょう。ここでは緑の輪で表現されているのがマンフレッドとエバルトで、赤い▼の目印があるのが敵になります。エバルトを操作しようとすると画面右上に密造酒がうっすらと見え、マップ上の密造酒を取ると何かができそうなことがわかります。
画面左下の敵が右側を見ていて、このままでは黄色い輪のところにマンフレッドやエバルトが足を踏み入れてしまうと見つかってしまうので、拾った瓶を投げて、敵をおびき出す作戦を実行します。
瓶に近づいてくる敵。
瓶に気を取られている敵をヤってしまうエバルト。
今度は右側にいる敵をおびき寄せるために、瓶を投げると
やはり気付いた敵だけが調べに来たため
サクッとヤってしまいました。
今度は向き合っている兵士が2人。どちらの兵士の背後を取ろうにも、もう片方の兵士に見つかってしまうシチュエーション。こんなときには、エバルトの「乱闘」が有効です。
しかし、実際に作戦を遂行しようとすると、左上の建物に見張りがいることがわかりました。
マンフレッドにツタを登らせると
背後からナイフでサクッと。
続いて、エバルトに「乱闘」を実行すると、1人で瓶を投げつけて倒し、
もう一人を殴り倒しました。
こんな感じでチュートリアルに沿ったプレイを続け、何度も失敗してやり直していると、1時間が経過していました。
運と大胆さでヤっちまって2時間経過
まだ終わらないチャプター1。今度は2人のアクションを予約して、同時に実行させる「計画モード」のチュートリアル。シチュエーション的には、エバルトの「乱闘」で倒せそうな気がしないこともないのですが、ここではエバルトが瓶を持っていないため、「計画モード」でケリを付けなくてはなりません。
マンフレッドはナイフ、エバルトはパンチを指定。
そして、計画通りに倒すことができました。
ここで農民の服を手に入れることができたため、
あとは脱出を目指すことになります。
ここで、選んでいるキャラクターのスキルが4種類表示されるようになりました。倒した敵の武器が該当する場合には、弾を補充することができます。
更に、チュートリアルに沿ったプレイではなくなり、重要なポイントのみテキストによる説明があるため、どのようにして目的を達成するかの試行錯誤が始まりました。
マンフレッドの「口笛」のスキルの使い勝手の良さが気に入ったため、とにかく口笛で敵をおびき出す作戦を実行。
そこからの、ナイフでサクッと。
敵に見つからないように、なるべくほふくでの移動。
敵の視野は縞々のところはほふくで移動すればバレないので、素早く移動するか、ほふくで移動するかは、とても大事な選択となります。
どうにか大量の敵をサクッとしたあと、フェンスを切断し、あとはあのバイクさえ盗めば……。
これでバイクに乗れば……乗れない……
ここでは「戦闘モード」で、これまでの緻密なやり取りとは違った大胆な手法で銃をぶっ放して敵を倒すのでした。
そして、バイクに乗って無事脱出することに成功すると、2時間が経過していました。
口笛吹いてヤっちまって7時間半経過
チャプター2も、独特なアニメーションで心境が伝えられ、
新しいミッションが始まりました。何かがぶら下がっているのですが、特に何かができるわけでもなさそうです。
どうやらこのミッションでは「納屋」を開けるのが目的のようです。
障害物が少なく、見通しの良いマップなので、不用意に移動すると、敵にすぐ見つかってしまいます。
この5人をどのように切り崩せばいいか、ただひたすらに悩みます。
例えば、こんな感じで見張りを背後からサクッとヤろうとすると
距離が離れていても、一気に見つかってしまいます。
動き回る見張りの動きを気にしながら、真ん中の茂みに移動。
試行錯誤の結果、時計を使って翻弄させて
その隙に、3人の兵士の背後の茂みまで移動してみるも、やはり何をすればいいかわかりません。
結果、5人をサクッとヤっちまうまでに2時間以上の時間が経過してしまいました。
ここから先は、敵の視野やマンフレッドとエバルトのスキルを考慮して、兵士を一人ずつサクッとヤっちまうことの連続。時にはこちらがやられてしまうこともあるのですが、それはそれとして、どうにか「納屋」に辿り着くことができました。
ところが「納屋」には誰かがいるし、カギがないと開けないとのこと。
何とかして鍵を入手して、新たな仲間「ルーカス」が加わると、7時間半が経過していました。
3人揃ってヤっちまって10時間経過
ルーカスは画面右上を見ればわかる通り、石を投げるスキルを持っていました。
また、スキルの表示だけではわからない特技として、フックを使って特定の場所を登ることができるようになっていました。
トラバサミを調達すると、スキルに追加されました。
1人だけ操作する分には、スキルの組み合わせによるパズルとなるのですが、3人をまとめて行動させることができると何か新しいことができそうな気がするのですが、なかなかそういった境遇にはならないうちに、気が付けば10時間が経過してしまいました。
そして、まとまらないまとめ
ステルス行動が必要で、リアルさを感じるゲームではあるのですが、その一方で、ロジカルな考えが重要なゲームでもありました。
敵の視野や行動を見極めて、それぞれのキャラクターのスキルを使いこなすことがとにかく大事。
その一方で、トライ&エラーをひたすら繰り返すことができるゲームなので、兵士というよりは、COMの思考の弱点を突くことも、ゲームを攻略する上では大事だと実感することができました。こんな行動をしても気付かれないことがありますし。
頭では色々な作戦が思いつくのですが、その作戦を実際に実行できるかどうかはプレイヤーの手にかかっています。とにかくどんな操作をするにしても、ボタンやスティックの組み合わせとなっているため、いつでも正しい操作ができないと、ピンチになった時に何もできずに果てることになります。
個人的には、10時間プレイである程度の操作はマスターできたつもりですが、敵に見つかってピンチになると、うまく手が動かないことがかなりありました。
今回のプレイでは2つ目のチャプターの途中までしか行かなかったため、3人のキャラクターのみの登場となりました。しかし、メインメニューから確認できるキャラクターは7人いるため、チャプターが進むごとに、キャラクターごとのスキルの組み合わせを考えるゲームになっていくことが予想されます。
人数が増えると、別行動をさせることができ、メインで動かしているキャラクター以外は茂みに隠しておくとそれなりに隠密行動が可能のように見えるのですが、メインで動かしているキャラクターが敵兵に見つかって逃げているときには、茂みに隠れていた仲間が見つかってやられてしまうことがあるため、不用意な行動は取りにくくなっているようでした。
ステルスアクションゲームではあるのですが、口笛を吹いて敵をおびき出し、サクッとヤってしまうという単純な戦略を試すだけでも、意外と使いどころが難しく、全体的によく練られたマップを攻略するパズルゲームだと理解できました。とはいえ、それなりに運の要素も絡んでくるため、適度にごり押しもでき、戦争というモノが、兵器の威力や数ではなく、知力(ロジック)と体力(ほふく移動、ゲーム中では体力は使わないけど)と時の運(これは言わずもがな)だと実感できました。過激な表現と個性的なキャラクター、さらには第二次世界大戦でナチスが絡むゆえに、人を選ぶところがあるゲームですが、とにかく総合力が試されるゲームでもあるので、第二次世界大戦の歴史にちょっと触れつつも、夏休みの課題として本格的に挑むことをおすすめします。
プロフィール
酒缶(さけかん)/ゲームコレクター
15000種類以上のゲームソフトを所有するゲームコレクターをしつつ、フリーの立場でゲームの開発やライターなど、いろいろやりながらゲーム業界内にこっそり生息中。「東京エンカウント弐」にゲームアドバイザーとして協力。関わったゲームソフトは3DSダウンロードソフトウェア「ダンジョンRPG ピクダン2」「謎解きメイズからの脱出」など多数。価格コムでは、ゲームソフトのプロフェッショナルレビュアーを担当している。
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