バンダイナムコエンターテインメントより、PS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けに発売予定の3D対戦格闘ゲーム「鉄拳8」のクローズドネットワークテストレポートをお届けする。
本作は、3D対戦格闘ゲーム「鉄拳」シリーズの最新作。「鉄拳」は、一般的な2D格闘ゲームのジャンプや飛び道具がない、硬派な“地上戦”をメインとしたシリーズだ。“3D”格闘ゲームという名の通り、前後移動だけではなく画面手前や奥への移動が可能で、この横移動を使って技を回避するといった読みあいも特徴となっている。
「鉄拳8」ではこれまでのシリーズの硬派な読みあいに加えて、演出面、手軽さ、壮快感のパワーアップが見受けられた。本稿では、筆者がプレイしていて感じた魅力を簡単に区分して紹介していこうと思う。
※本稿では、技名と合わせてテンキー表記でコマンドを記載している。テンキー表記は、5をニュートラル状態とし、レバーの方向を数字にあてはめたもの。
演出面がド派手になり、技を出すだけでも壮快感がアップ
まず、本作を起動して真っ先に感じたのはグラフィックの進化だ。そもそも、前作「鉄拳7」の時点でかなりキレイな印象だったが、「鉄拳8」はモデリングはもちろん、演出面に大きな進化が見受けられた。
三島一八の最速風神拳を例に出すと、前作では雷をまとうだけだったエフェクトが、本作では積乱雲を腕にまとっているかのような重厚感のあるものに変更され、最速風神拳×2のコンボをするだけでかなり壮快感があった。
細かなところだが、ウォールブレイク時やトルネード(前作のスクリュー)が入ったときにカメラワークが変わるのも、前作と比べて演出面が強化されていると感じる。戦いの臨場感を大きく底上げしつつ、対戦のペースは損なっていないのがプレイして壮快と感じた所以だろう。
また、ロウのヌンチャク、ニーナの銃、ジャック8のミサイルやビーム砲など拳以外をつかった技が追加され、これまでの「鉄拳」は体一つでの表現だったところに、新しい表現が加わっているのも面白いポイントだった。特に、ジャックのミサイルは絵面で笑えるし、当てると壮快である。
「鉄拳7」で平八が死亡し、いよいよ三島家3代にわたる親子喧嘩も終わりが近づいてきた。このグラフィックで描かれるストーリーにも注目していきたい。準、そして飛鳥といった風間家との絡みにも注目だ。
難しかった基本操作が簡単に、チャージドラゴンやゼロスラが出しやすく
全体の傾向として、非コンボの大ダメージ技が追加されており、狙いがわかりやすくなっていた。一八を例にすると、デビル因子の力を使った新規技(3WK→LP→RP)が追加されており、当たると4割ダメージ、壁強やられと非常に強力。これを狙えばいい、というのがわかりやすく、これまで三島系最難関といわれていた一八が非常に使いやすくなっていた。風神ステップから太い中段の選択肢を出すにはしゃがみキャンセルが必要だったが、シンプルに風神ステップからダッシュして3WKで太い中段択が取れるので、奈落択が通りやすくなっている。
別のキャラクターとして飛鳥を例にしてみよう。攻めが弱いと言われていた飛鳥は、引き手入道(1WP、本作では6LPLK)から派生で中下の二択がかけられるようになっており、従来の引き手入道から穿羽(4RK)の暴れつぶし連携と合わせて攻めを構築できる。引き手入道の対の択として鬼灯(66LP)から巡り飛燕(1LPRP)が繋がりダメージを狙いつつ攻めが継続できるようになっていた。
そのほかには、ロウのチャージドラゴンが非常に出しやすくなっていた。いままでのロウは、基本コンボにスピンキックコンボ(RKLK)→チャージドラゴン移行(46)→チャージドラゴン2移行(CD1中6)が必須テクニックだったが、これは難易度が高く、“全力でレバーを前後にガチャガチャする”が安定する方法といわれていたくらいの技だった。ところが、本作では、スピンキックコンボ→前入れっぱなしでチャージドラゴンに移行でき、だれでも簡単にスピンキックからの飛び蹴りが出せるようになっている。筆者も、ロウはチャージドラゴン移行ができなくて使えなかった経験があるので、この変更は非常に嬉しかった。
また、これまで前3回入力系の技は、近距離で出すのが非常に難しく、いわゆるゼロスラ、ゼロアサなどのテクニックが必要だったが、本作は密着状態からでも前3回入力でラン状態が出るようになっていた。3歩以上は走れないようなのでスライディングはできないが、ゼロ距離でのスラッシュ系入力を持つキャラクター、例えばクラウディオや666LKの性能が良いラース使いには嬉しい調整だろう。
コマンド表が見やすく進化。主要技が一目でわかるように
そのほか、細かな変更点だが、コマンドリストで全技表のほかに、主力となる技に絞った表が別途で表示できるようになった。鉄拳はとにかく技が多く、1キャラクターにつき、100前後の技がある。だが、対戦でそれを全部使うかというとそういうわけではなく、メインの技は限られていた。これまで自分でフレーム表を見て考えるか、有志が作った攻略wikiなどを見なければ主要技がわからなかったが、本作ではその心配はない。メモ書き程度に使用用途もきっちり説明されているので、初心者はもちろん、サブキャラクターを使用するときに大変便利だった。
新システムは、対戦にリーサル計算や攻め継続などの新機軸を追加
本作の目玉ともいえる新システム・ヒートシステムは、前作の“レイジドライブ”をイメージしてもらえるとわかりやすいだろう。ヒート発動技を使うことで、体力ゲージの下のヒートゲージを消費する状態へと移行する。これがヒート状態で、主な恩恵は以下の通り
・通常技に削りダメージが付与される
・ヒート状態限定の固有技=ヒートスマッシュが使用可能に。使用後はヒート状態が終了
・特定の技からヒートダッシュが可能に。使用後はヒート状態が終了
と、いいことずくめである。中でも個人的に注目なのが、ヒートスマッシュ発動技。空中コンボに組み込むことで、前作のたたきつけ系レイジドライブとおなじやられ状態になる。そこからヒートダッシュ対応技につなげば、トルネード→たたきつけ→ヒートダッシュと、かなりコンボを伸ばせる。
また、クラウディオのスターバーストや、一八のデビル化、飛鳥の新技・浪花の気焔など、強化系の状態を持つキャラクターは、常時強化技が使用可能になるので、これを絡めた読みあいが常時可能になる。
と、1コンボで体力半分奪取がざらにある本作だが、空中の敵に技を当てると、ダメージの一部が回復可能ダメージとして残る。これは相手に技を当てると回復することができ、数値上は80減っているコンボも、ダメージとして確定しているのは40くらい。なので、ダメージを喰らった時こそ積極的に前にでて回復を狙うのが重要だ。
ヒートゲージは1度使いきると使用不可になってしまうので、どこで使うかの判断が問われる。中でも、コンボで倒しきれるかどうかの判断=リーサル判断を求められるのが面白いと感じた。これまで、壁に運ぶコンボの判断はあったが、ルート選択やリソース管理といった脳内処理を鉄拳でやるのはなかなか斬新で、プロシーンなどでのシステム運用に注目したいところである。
最後に簡単にまとめると、全体的に攻めたキャラクター調整のクローズドネットワークテストだが、製品版でもこの性能とは限らない。ダメージ等々に調整が入る可能性は十分にあるが、方向性として攻めを評価する、攻めた方が得をするシステムになっているのは非常に好感触だった。特に、ヒート発動技で無理やり択に行けるので、ヒートがあれば起き技の読みあいをすっ飛ばして二択に行けて非常に壮快感がある。今後のキャラクター情報などにも注目しつつ、発売を楽しみに待とう。
TEKKENTM8 & (C)Bandai Namco Entertainment Inc.
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