ゲームをプレイする気力を持てなかったが、ゲームがモチーフの映画に触れ、再起を決意できた2023年【年末年始企画】

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Gamerで執筆しているライターに、2023の最後、もしくは2024年のはじめに自由に書いてもらおうという企画。ここでは、カワチの記事をお届けします。

読者のみなさん、こんにちは。ライターのカワチです。Gamerさまでは“ADVマニアへの道”というアドベンチャーゲームの連載を持たせていただいてますが、2023年はあまり更新できませんでした。申し訳ないです。じつは2023年に関しては、気持ち的に前向きになれず、アドベンチャーゲームに限らず、新作のゲームにあまり触れることができませんでした。

コロナ禍だったころは「こんなときこそエンタメの火を消してはいけない」と燃えていたのですが、その先に待っていたのがインボイス制度の導入による仕事量の減少や物価高による生活の不安だったため、この仕事を続ける自信が減ってしまっていました。

そのため、クリアまでに時間がかかるゲームというエンタメから遠ざかっていました。そんな2023年において、自分の心の拠り所になってくれたのが劇場で観る映画でした。現実を忘れて没頭できる映画にはかなり救われましたし、2023年はアナログゲームやビデオゲームなどを題材にした素晴らしい作品に出逢うことができ、やはり「自分はゲームが好きで、ゲームをプレイしたい」という気持ちを思い出させてくれました。以下で紹介しましょう。

映画「ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り」

原作の「ダンジョンズ&ドラゴンズ」は、1974年にテーブルトークRPGとして発売された作品ですが、筆者自体はほとんど遊んだことが無かったので観に行く予定はなかったのですが、周囲の評判がよかったので慌てて観ました。公開前のPVはドタバタ珍道中のような内容でしたが、実際は誰もが夢を見るような広大なファンタジー世界を舞台に、壮大な冒険が繰り広げられます。

かつて頭に思い浮かべていた「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」の世界に入り込んだようなワクワク感が詰まっていました。シナリオも丁寧で、主人公や仲間たちが旅のなかで誇りを取り戻す展開は胸を打ち、勇気をもらうことができました。

ゲームをプレイする気力を持てなかったが、ゲームがモチーフの映画に触れ、再起を決意できた2023年【年末年始企画】の画像

「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」

ビデオゲームの金字塔である任天堂の「スーパーマリオ」シリーズを題材にした映画。「怪盗グルー」や「ミニオンズ」を制作しているイルミネーションと任天堂による共同制作ですが、自分が操作して遊んでいた「スーパーマリオ」そのものが画面にありました。土管に沈んで別の場所にワープしたときや、スターを入手して無敵になったときの高揚感などのワクワクは素晴らしかった。

ストーリーの途中にはマリオが何度も同じコースに挑戦する展開があり、あそこはまさにプレイヤーとしての自分を投影し、マリオだけでなく当時ゲームをプレイしていた過去の自分にもエールを送りたくなりました。

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「グランツーリスモ」

「グランツーリスモ」のゲームプレイヤーが本物のレーサーになるというストーリーで、驚きなのがこの話が実話だということ。「グランツーリスモ」がリアルなドライビングシミュレーターとして世界的に評価されていることは知っていましたが、本物のプロを育成する“GTアカデミー”というものがあったことは衝撃。映画は父親から「いい加減ゲームは卒業して働け」と言われている主人公のヤンが、そのゲーム愛と努力によって結果を出して、周囲を見返すサクセスストーリー。この内容が実話であるということもあり、ゲーマーの肯定映画になっていると感じました。

監督は「第9地区」「チャッピー」で知られるニール・ブロムカンプで、大迫力のエンジン音や目にも止まらぬスピードで疾走する迫力も見どころですが、ところどころにゲーム画面を交えた演出を用いており、「きっとゲーマーのヤンから見た景色はこうなっているんだろうな」と感じさせられ、より感情移入できました。

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ゲームを遊んだ思い出は消えない

心身の不調からゲームをプレイする気力が無かった2023年でしたが、ゲームを題材にした素晴らしい映画を通じることで、自分でも新しい作品が遊びたくなりました。

また、ゲームがモチーフではないですが、宮﨑駿監督の人生の総決算であったような「君たちはどう生きるか」や、ミュータントの悲哀を青春に置き換えて価値観がアップデートされていた「ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!」、立ち向かうことと生きることの大事さを教えてくれた「ゴジラ −1.0」など、そのどれもが空虚になった自分の心を埋めてくれる内容で、生き続ける活力となりました。

映画がきっかけでエンタメの力、そのなかでもゲームの持つ力を再認識でした1年。ゲームをクリアするには長時間が必要ですが、その時間は決して無駄ではなく、自分を構成する一部になってくれると信じられるぐらいには前向きに戻れたと思います。2024年はおもしろいゲームにたくさん出会い、みなさんにもお伝えできるような年になればと思います。よろしくお願いします。

1981年生まれ。東京都出身。2000年よりゲーム雑誌のアルバイトを経て、フリーライターとしての活動を開始する。アドベンチャーゲームやロールプレイングゲームなどのジャンルを好み、オールタイムベストは「東京魔人學園剣風帖」。ほかに思い入れのあるゲームは「かまいたちの夜」「月姫」「CROSS†CHANNEL」「ひぐらしのなく頃に」「ダンガンロンパ」「カオスチャイルド」「ライフ イズ ストレンジ」「レイジングループ」など。 X(旧Twitter):https://twitter.com/kawapi YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCmN-juj7b73DGuIkRRh6U6A Twitch:https://www.twitch.tv/kawapi

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