Activision Blizzardは、PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo Switch/PC向けにサービス中の「オーバーウォッチ 2」において、日本時間10月18日よりアニメ「僕のヒーローアカデミア」とのコラボレーションスキンの配信を開始する。

本コラボ開始を前に、「オーバーウォッチ 2」でアート・ディレクターを務めるディオン・ロジャース氏にコラボのきっかけやスキンのこだわりなど、さまざまな部分の質問に答えてもらった。

「オーバーウォッチ 2」×「僕のヒーローアカデミア」コラボ記念インタビュー!アート・ディレクター/ディオン・ロジャース氏にコラボの裏側を聞いたの画像

――「僕のヒーローアカデミア」とのコラボに至ったきっかけは何だったのでしょうか?

ディオン氏:「ヒロアカ」はヒーローがテーマになっているのが大きな点でした。「OW」の世界観とマッチしていましたし、ヒーローになりたい人、誰でもなれることが共通しているので採用しました。

開発陣の中にも「ヒロアカ」のファンが数多くおり、アーティストやデザイナー陣がコラボしたいとずっと話していたので実現できたことが嬉しいです。

「オーバーウォッチ 2」×「僕のヒーローアカデミア」コラボ記念インタビュー!アート・ディレクター/ディオン・ロジャース氏にコラボの裏側を聞いたの画像

――日本の作品が選ばれている理由は?

ディオン氏:色々なタイトルやアニメのリストが開発部に常にあります。子供の頃から慣れ親しんだ作品から、最近見たものまで「OW」の世界にマッチするアニメが数多くチェックされていますし、ときにはアーティスト側からプレゼンしてくるものがあるくらいです。その中に「ヒロアカ」がありました。

作品のポジティブさが伝わってくるのが開発陣として鼓舞されますし、「OW」にもその側面があるので、いいコラボになると思いました。長年親しんできた作品とコラボできて、逆に我々が光栄に思っている所でもあります。

――それぞれ「ヒロアカ」側の5人のキャラが選ばれた経緯と「OW」側のキャラがマッチした理由を教えてください。

ディオン氏:まず前提として全体的にゲームプレイを大切にしているので、「OW」の世界観にマッチするかというのと、プレイヤーが使用しても遜色ないようにキャラのシルエットを重視しています。

トレーサーのデクは性格や生い立ちが似ていることに注目しました。トレーサーも自分の個性が弱点だと思っていた所をウィンストンとの出会いで、それが長所なのだと気付いた部分が似ていると思いました。

「オーバーウォッチ 2」×「僕のヒーローアカデミア」コラボ記念インタビュー!アート・ディレクター/ディオン・ロジャース氏にコラボの裏側を聞いたの画像

ラインハルトにオールマイトを選んだ理由は、シルエットで分かりやすいことが何よりも重要でした。対戦した際に相手側も形で判断できるようにしておかないとゲームプレイが難しいので、大きめのキャラにはいいシナジーでした。性格的にも楽しいし、声が大きめだし、他の皆の為を思って隙あらば助けようとする性格もマッチしているので、彼が選ばれました。

お茶子についてですが、コラボが決まったときジュノはまだ開発中のキャラでした。コラボの話がきた時に性格的にもシルエット的にもジュノとお茶子のマッチングが大きかったので、新しいキャラながらすぐさま彼女に決まりました。

「オーバーウォッチ 2」×「僕のヒーローアカデミア」コラボ記念インタビュー!アート・ディレクター/ディオン・ロジャース氏にコラボの裏側を聞いたの画像

残り2人はヒーローばかりだけではなく、ヴィランを入れたいという意見からキリコとリーパーが選ばれました。とくにキリコは普段がいい子なので、ヴィラン役にしたらギャップがいいんじゃないかと思い、選んだ経緯があります。


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――5人のなかでお気に入りのキャラはいますか?

ディオン氏:個人的に自分はラインハルト推しなので、やはり彼ですかね。また“オールマイトが来てくれたら勝つ”というシチュエーションが好きだし、デクに色々教え込んでいく先生役としても好きなので、オールマイトとラインハルトのコンボを推します。ヒーローの先生というのが素晴らしいコンセプトで、現実でもあったらいいなと思っています。

――気に入っているデザインや制作時に苦労したスキンがあれば教えてください。

ディオン氏:すべてのヒーローにおいて正しくコラボ先のエッセンスを取り入れつつ、「OW」の雰囲気を保つのが難しい部分です。[OW」側のキャラはみんな作品のファンであり、作品のコスプレをしている設定にしています。例えばトレーサーなら「ヒロアカ」を既に知っていておまけにデク推しなので、自ら進んでコスプレを楽しんでいる雰囲気を出しています。

コラボ先の雰囲気や素晴らしさを凝縮して、「OW」内で楽しんでもらいたいと思っているので、バランスに苦労しています。とくに一番難しいのが髪型です。原型のキャラから大きく変えすぎるとシルエットが変わってしまい、ゲームプレイに不都合が出てしまいます。なのでそこは慎重に行いました。

またコラボ先に合わせてゲーム中のビジュアルエフェクトも変えていますが、どのキャラか判別できるようなさじ加減が難しかったですね。

――5人のコラボキャラ以外で、候補になったキャラはいたのでしょうか。

ディオン氏:「ヒロアカ」の場合は、キャラがあまりに多く、格好良い、楽しいデザインのキャラが多いので絞り込むのが難しい作業でした。

個人的には常闇踏影が好きで、彼も「OW」のヒーローにマッチするんじゃないかと思ったのですが、他のメンバーから“もっとメインキャラから選ぼう”との意見があったので、泣く泣く候補から外れました。

技術的に無理だったのが、弱くなったオールマイトです。入れたかったんですが、どうしてもいれるのが難しく断念しました。ビフォーアフターのある感じ、ヒーローになる過程や二面性を見せたくて、その違いを再現したかったのですが、実現は出来ませんでした。

――コスチューム以外のセリフやエモートなどもあるのでしょうか?

ディオン氏:全員分は用意していませんが、何人かはサプライズで用意しています。「ヒロアカ」らしさを出すためにPOTGの演出にちょっとした何かがあるので、注意深くみていただければ。

――最初にコラボコスチュームに抜擢されたキャラは誰だったのでしょうか?

ディオン氏:やはり最初に選んだのは緑谷出久でした。デクにしようと決めたのは良かったのですが、「OW」側のキャラを誰にしようかを非常に悩みました。決め手になったのが「OW」のキャラクター自身が「ヒロアカ」の誰を選ぶかとキャラ目線で考えたときに、トレーサーならデクを選ぶんじゃないかと思ったのがきっかけです。

2人目はお茶子だったと思います。ジュノは実装されたばかりのキャラでスキンの数が少ないので、新しいキャラとして使う反面、スキンの自由性も広げたいとの意見とジュノ自身の遊び方や雰囲気がお茶子に近かったので、選ばれましたね。

――最初はオールマイトではなかったんですね!?

ディオン氏:ラインハルトは色んなキャラになりきれる存在ですし、スキンが多めという点もありました。そして別のキャラでもオールマイトが出来ないかと色々な側面から競技した結果、やっぱりオールマイトに落ち着いたという経緯があるので、最初ではなかったです。

「オーバーウォッチ 2」×「僕のヒーローアカデミア」コラボ記念インタビュー!アート・ディレクター/ディオン・ロジャース氏にコラボの裏側を聞いたの画像

――最後に読者の皆さんへメッセージをお願いします!

ディオン氏:我々開発陣もコラボを毎回楽しみにしています。アニメを始めとするアートやデザインに触れると私たちのデザインの励みになりますし、影響されます。大好きな世界観のキャラが走り回って、動き回って色んなことをしている姿を見るのが楽しいし、それに携われるのは光栄なことです。毎回楽しく作っているので、ユーザーの皆さんも一緒に楽しんでいただけたらなと思います。

ゲームにメカにロボ、そして映画が人生の中心にある男。気に入ったゲームはトロフィーコンプするまで遊び尽くすやり込み派ライターで、アクションゲームが大のお気に入り。好きなタイトルは「DARK SOULS」シリーズ、「アーマード・コア」シリーズ、「Overwatch」「WARFRAME」「ガンダム」作品全般。好きな映画は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と「オーシャンズ11」

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※画面は開発中のものです。

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