「ロマンシング サ・ガ2」を現代向けにアップデートした「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」。じっくりとプレイして分かった本作の魅力について解説していく。
1993年にリリースされたスーパーファミコン用ソフト「ロマンシング サ・ガ2」。スクウェア(当時)の黄金期に発売されたゲームということもあり、30代や40代のゲーマーなら思い入れが深い人も多いはず。また、2016年に発売されたリマスター版で、その色褪せぬ魅力のトリコになった若いファンも多数いるだろう。そんな「ロマンシング サ・ガ2」のフルリメイク作品として注目を集めている「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」のレビューをお届けする。

かゆいとこまで手の届く親切なシステムで快適なプレイが可能
ゲームボーイからスタートした「サガ」シリーズがスーパーファミコンに移ったときに名付けられた「ロマンシング サ・ガ」。その2作目となる「ロマンシング サ・ガ2」は跡継ぎに能力を受け継がせる“伝承法”で、皇位継承をしながら領土を拡大していく内容だ。「ロマンシング サ・ガ」にあったフリーシナリオをさらに拡大しており、自由な冒険が楽しめるのが特徴。リメイク版はそんな本作の基本はそのままに大小さまざまな追加や改修がおこなわれている。

キャラクターや背景の3Dグラフィック化やイベントシーンのフルボイス化などが大きな変更点であるものの、実際にプレイすると現代のユーザーが遊びやすいように工夫されている点がとにかく素晴らしいことに気付かされた。まず分かりやすいところでいうと、難易度の追加。リマスター版も“強くてニューゲーム”が追加されて詰まらないように配慮されていたが、リメイク版は難易度をいつでも変更可能。カジュアルでプレイしてみたところ、簡単に全滅するようなことは無いものの、油断するとしっかり戦闘不能になるようなちょうどいいバランスになっていることが確認できた。

中盤以降はきちんと敵の弱点となる技や術を使う必要があるほか、ダンジョン攻略中は技や術を使うために必要なBPの管理も必至になる。RPG初心者でもプレイできるぐらい易しめになっているが、しっかり歯ごたえは残されており、バランスはしっかり取れている。連打しているだけで勝てるような内容にはなっていないので、安心してカジュアルを選んで欲しい。

プレイ中のシステムも遊びやすくなっており、たとえば酒場の追加が大きい。オリジナル版は新しいパーティを組むときに仲間のもとまで行かなければいけないため、帝国のメンバーはもちろん、各地にいるキャラクターのところまで声を掛けに行くのが大変だった。しかし、リメイク版は帝国にある酒場でパーティを入れ替えることができるので、簡単に自分好みのパーティを組むことが可能。


さらに、オリジナル版で仲間を外すときは、生命力であるLPを0にする必要があるため、かなり労力が必要だったが酒場であれば簡単に入れ替えることができるようになった。各地を制圧して新しいクラスのキャラクターが仲間になったとき、すぐにそのクラスをパーティに組み込めるのはプレイのモチベーションにもつながる。また、LPが0になるとそのキャラクターはパーティから消えてしまうが、LPが心もとなくなってきたら酒場で別のクラスに変えることもできる。これによりダンジョンを攻略中にパーティメンバーが減ってしまう事故が減ったため、プレイがしやすい。

ボス戦の前には基本的にBP回復ポイントとセーブポイントが設置されている。ダンジョン内で技や術を使いやすくなったし、万全の状態でボスに挑むことが可能になったのもうれしいところだ。


七英雄という強敵とのバトルは、オリジナル版では戦う時期によって形態が変化するのが特徴であった。リメイク版ではこれに加え、ある程度のダメージを与えると形態が変化する仕組みになっており、よりドラマチックなバトルが展開する。




七英雄だけでなくボス全体の話になるが、リメイク版では一部のボスは部位破壊をすることで弱体化させることが可能。強力な攻撃の前には予備動作があったり、オリジナル版にはなかった段階的な攻略要素があって楽しい。

ゲームの進行についても改良されていて遊びやすくなっている。オリジナル版はどのタイミングのどこでイベントが発生するのかプレイヤー自身で調べる必要があったが、本作ではイベントが発生する場所や人物に目印が表示されるため、迷う心配がない。サクサクと進めることができるし、攻略サイトと睨めっこせずとも遊べるのがありがたい。なお、この表示は消すこともでき、オリジナル版のようなプレイ感覚で遊ぶことも可能。自分自身の手でじっくり冒険を進めたい人も安心して欲しい。


アビリティの追加により各クラスにさらなる個性が!
バトルに関してはターン制ではなく、順番になると即行動が可能なタイムラインバトルに変更されたのが大きなポイントでありつつ、そのほかの点も遊びやすくなっている。戦闘中に新たな技を閃くのが「ロマンシング サガ2」の醍醐味であるが、コマンドを選んでいるときにどの行動が新しい技が閃く可能性があるのか表示されるようになっている。また、いちど弱点を突いた敵はその弱点が表示されるようになるため、繰り返しの戦闘も快適だ。

リマスター版で追加されたクラスも収録されているほか、本作で新たに登場するクラスもあるのでそちらも楽しみにしてもらいたい。また、オリジナル版には無かった要素にアビリティが存在。毎ターンHP回復やダメージアップなど、クラスごとにそれぞれ効果が異なり、ゲームをプレイするまではおまけ的なものかと思っていたが、実際にはとても優秀だったり強力であることが分かった。それぞれのクラスが得意なことが分かりやすくなり、差別化されていておもしろい。
ゲームのプレイを進めることで“極意化”も可能になり、ほかのクラスに極意化したアビリティをセット可能になる。「ファイナルファンタジーV」や「ブレイブリーデフォルト」のようにキャラクターとアビリティの多彩な組み合わせを楽しめるようになっている。



イベントに関しては楽しみをプレイヤーの楽しみを奪わないように詳細は伏せるが、オリジナルのイベントを丁寧に補強するような流れになっている。3Dになってスケールの大きさが分かりやすくなったり、描写が丁寧になったことで物語の構造がしっかり整理されている。一方で3D化したことで思わずツッコミたくなるようなイベントも生まれているが、ここはオリジナル版をプレイした人へのファンサービスとして受け取ることができる。


ストーリーのなかには七英雄の過去を知ることができるエピソードも。謎多き彼らの行動原理が明かされるため、物語に没入しやすくなった。七英雄に関してはコミックや舞台などで掘り下げられているが、改めてゲームでも深く描かれた形だ。


「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」のレビューをお届けしたが、とにかく快適に遊べるように改良されたシステムが好印象だった。その快適さは体験版からも感じ取れていたが、先に進んでゲームのなかで出来ることが増えるほど、その快適さの恩恵を感じるはずだ。もとから「ロマンシング サ・ガ2」のファンだった人にも、「サガ」シリーズを未プレイだという人にも、オススメできる作品だ。
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