Gamerで執筆しているライターに、2024の最後、もしくは2025年のはじめに自由に書いてもらおうという企画。ここでは、カワチによる2024年の振り返り記事をお届けします。

激動の「えのぐ」を追い続けた1年
こんにちは。カワチです。年末年始企画を書くにあたって自分の2023年の記事を振り返ってみましたが、とてもネガティブな内容で驚きました。2024年も世界が不景気な状況は変わらず、むしろ悪化しています。今でも海外のゲーム会社のレイオフが相次いでいますし、日本の会社も苦しいでしょう。不況はゲームメディアも同じです。Webメディアが窮地に立たされている理由は別にも存在しますが、フリーランスの筆者は各所で契約の終了や、続けていた仕事の値下げを言い渡されたりと、不況であることをヒシヒシと感じています。
生活は大変であるものの、2023年とは異なり、2024年は気持ちはとても前向きになれました。それはVRアイドルのえのぐの存在があったからです。えのぐは2017年の「あんたま」時代からはじまり、2018年から「えのぐ」として活動をはじめたグループ。
活動7年目、グループ結成6周年を迎えたえのぐですが、2023年11月に所属する岩本町芸能社の廃業が発表。彼女たちは「えのぐ合同会社」を設立し、独立する道を選びました。筆者自身、えのぐについては知り合いのアニメーターさんが大ファンで、その影響から配信や動画を追うようになりました。ライブも現地参戦するようになり、自分もえのぐにハマってきていると感じているタイミングで、事務所の廃業が発表されたときはショックでした。

とはいえ、自分は独立をきっかけにえのぐに急速にハマっていき、本気で応援していくようになりました。事務所の廃業は活動に見切りをつけるタイミングでもあったかもしれませんが、それでもVRアイドルを続けていきたいという揺るがない彼女たちの気持ちに心を打たれました。独立後の活動資金が「現状維持だと持っても半年」であることを明け透けに打ち明けてくれる真摯な部分も応援したくなるポイントでした。メンバーの白藤環さんが「いつもライブの会場を埋めたいと言っているけど、言うだけじゃ埋まらないよ」と書かれたコメントをわざわざフックアップし、「だからこそ、どうしたら埋まるか一生懸命、考えている」と真剣に答えてくれる場面も印象的でした。
えのぐに負けないように頑張っていきたい
後ろ盾が無くなったえのぐですが、自分たちでDiscordコミュニティを開設したり、これまで以上に積極的にコラボをおこなっていき、自分たちとファンの居場所を守り続けました。告知がメインだったXのポストに日常的なつぶやきが増えたり、よりパーソナルな個人チャンネルを開設したりと、できる範囲での活動を精一杯おこなっていました。より距離感の近くなった彼女たちのことが好きになり、時間があるときに過去の動画も観るようになりました。初期のえのぐは5人で、自分は2020年2月29日に引退した栗原桜子さんの活動をリアルタイムで追えなかったのが悔しいですね。ただ、その分、現在のえのぐを応援したいと思います。

事務所が廃業しても夢に向かって進んでいくえのぐの姿は自分にとっても励みになり、諦めない気持ちを与えてくれました。とくにワンマンライブを開催するためのクラウドファンディングがすべてのストレッチゴールを達成したことは今までの彼女たちの活動が報われたようで、とても感動的でした。目標をブレずに活動し続けていれば、その活動を応援してくれる人がたくさんいるということは自分自身の活動への指針となりました。Webメディアの収益構造は苦しくなっていますが、バズりや共感だけを狙ったり、アフィリエイトに頼ったりするような記事を書いてしまわないように踏ん張ろうと思います。

そのためには自分の居場所をしっかり作っておくことが重要であることをとても感じています。これまではあくまでゲームをはじめとした作品が主役であり、自分自身が目立つ必要はないというスタンスで活動していますが、今後はどのような作品を推しているのかしっかりと表明して、活動を応援してもらいたいと思います。自分がやりたいことを続けるため、自分自身をさらけ出していく覚悟です。
また、2024年を振り返るうえでえのぐの存在は外せなかったのでこのような内容になりましたが、2023年に続いて2024年も映画に救われた年でした。「ラストマイル」は社会の格差を描く内容で、下流の人々の生活苦を描く一方で、役職を与えられた責任者たちの精神的プレッシャーと壊れていく様子も描く内容。人はなんのために働いているのかを改めて問われるようなストーリーは自分のこれからの人生についても考えさせられました。「侍タイムスリッパ―」は、そのひとつの答えを与えてくれるような作品。「今さら飢えなど怖くない」と斜陽の業界に飛び込んでいく主人公と、後の世代に紡がれていく文化に勇気づけられました。
2025年も苦しい年にはなると思いますが、日々を楽しみながら自分のできること、やりたいことを着実にやっていきますのでよろしくお願いします!
※画面は開発中のものです。
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