バンダイナムコエンターテインメントがPS5/Nintendo Switch版を2025年7月10日、Steam版を同年7月11日に発売する「パタポン1+2 リプレイ」。メディア向けに先行体験する機会をいただいたので、プレイフィールをお届けする。

「パタポン1+2 リプレイ」は、“4つのタイコ”のリズムで指示を出して冒険するリズムアクションゲーム「パタポン」と「パタポン2 ドンチャカ♪(以下、パタポン2)」の2作品をセットにし、リマスター化したタイトル。リマスターにあたってはオリジナルの遊びはそのままに、遊びやすくなるサポート機能を実装している。
今回の先行プレイでは、基本的な遊び方を確認するとともに、具体的にどのようなサポート機能が用意されているのかを、順を追ってプレイしていった。筆者はシリーズ未プレイだが、わずかな時間の中でも“コマンドカーニバル”と表現される本作の魅力を確認できた。

4つのボタンを用いたリズム合わせの気持ちよさとコマンド入力の戦略性
本作では「パタ」・「ポン」・「ドン」・「チャカ」の4つのタイコにそれぞれボタンが割り当てられており、4拍ずつのリズムに対してタイミングよくボタンを押すだけのシンプルな遊びとなっている。

プレイヤーが4拍のリズムに合わせて“次の行動のコマンド“を入力すると、続く4拍の間にパタポンたちが行動していく。基本はこの流れを繰り返し、パタポンたちの行進を導いていく。

拍に合わせてボタンを押すだけ、というと単純な遊びに感じられるかもしれないが、実は本作では4拍のボタンの組み合わせによってコマンドが発動するようになっている。「すすめ」は“パタ・パタ・パタ・ポン”、「せめろ」は“ポン・ポン・パタ・ポン”といった具合だ。

「パタポン」では「すすめ」「せめろ」「まもれ」「にげろ」「がまん」「きせき」の6種、「パタポン2」では「ジャンプ」「さわぐ」を加えた8種のコマンドが用意されている。前進や後退、攻撃・防御といった分かりやすいものから、特殊な効果を発動させるものまで、バリエーションも豊か。コンボがつながるとフィーバーモードになり、パタポンたちの能力も上がっていくので、基本的にはコンボをつないでいくことを目指す。


目の前に敵がいる状況ではもちろん先に進むことはできないし、敵側が強力な攻撃を繰り出す瞬間もあったりで、ターンごとに状況判断が必要になってくる。拍に合わせながらコマンドを選択することの難しさを感じる部分ではあったが、混乱してコマンドが乱れてしまった場合でも自分でタイミングを仕切り直してしまって大丈夫なので、すぐに切り替えていこう。

コマンドを正しく入力できないと次の行動が行われなくなってしまうので、プレイするうえでは一定の緊張感がある一方、思い通りにコマンドを入力できたときの気持ちよさは本作ならでは。戦略性も兼ね備えた遊びの面白さに、根強い人気の理由がうかがえた。

加えて、パタポンにはさまざまなクラス(職種)が存在しており、各クラスの個性を活かした部隊編成や、武器や装備などの強化要素も用意されている。見た目の楽しさもありつつ、やりこみ要素としても機能しそうだ。


タイココマンドの常時表示をはじめとしたサポート機能の充実
上記の遊びに加えて、本作では新たなサポート要素が多数実装されている。分かりやすいところではEASY・NORMAL・HARDの3段階の”新基準”での難易度調整、合計11段階の入力タイミング調整機能、一部オープニング・エンディング演出のスキップ機能といった遊びやすくするものから、作中の映像およびキャラクター、武器などの高画質化のように現行機ならではの調整も行われている。

また、「パタポン」には「パタポン2」で追加されたTIPSアルバム(TIPSの一覧表示)や部隊編成画面でのヘルプを実装し、「パタポン2」ではサブモード的なステージ「パラゲト」における難易度・入力判定の調整など、既存プレイヤー・新規プレイヤー問わずにより快適なプレイ体験を提供している。
その中でも初心者である筆者が特にプレイしてみてありがたかったのが、タイココマンドの常時表示機能。各コマンドは固定ではあるものの覚えるのはやはり大変だし、複数のコマンドを切り替える時などはついつい間違えてしまいがち。そんな中で、一目でどのコマンドがどういうボタン操作であるかを把握できるというのは、プレイする上でとてもありがたかった。コマンドの常時表示のON・OFFはボタン一つで切り替えできるので、慣れてきたらOFFにするのもありだろう。

リズムに乗った時の気持ちよさは唯一無二
今回のプレイ時間はおよそ30分ということもあり、基本的には遊び方を確かめることに終始したが、理解を深めるごとに面白くなっていき、ボスへのチャレンジは特に歯ごたえを感じるものとなっていた。

ここからは少しだけ個人的な話にはなるのだが、筆者は普段からリズムゲームをよくプレイしている上、和太鼓が趣味ということもあり、この手のゲームは比較的得意にしている。しかしながら、本作はリズムゲームにありがちなテクニカルな操作による楽しさよりも、操作がリズムそのものと連動しているからこその、リズムに乗ったときの気持ちよさを味わえたし、そこが本作独自の魅力になっているということを改めて確認できた。
なお、音だけでタイミングを取るのが難しいという人にとっては、画面の外枠が点滅するようになっており、そこでタイミングを取ることも可能になっており、配慮も行き届いたタイトルになっていた。オリジナル版を未プレイの人もこの機会にぜひプレイしてみてはいかがだろうか。


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※画面は開発中のものです。
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