本日5月24日に東京・新宿バルト9で行われた劇場アニメ「怪盗クイーンの優雅な休暇(バカンス)」公開記念舞台挨拶のイベントレポートが公開となった。

目次
  1. 映画「怪盗クイーンの優雅な休暇」公開記念舞台挨拶 イベント概要
  2. イベントレポート

「怪盗クイーン」シリーズは、2002年より講談社・青い鳥文庫にて刊行され、累計発行部数は130万部を突破。2022年にはシリーズ20周年を記念して初のアニメ化となる「怪盗クイーンはサーカスがお好き」が劇場公開された。本作はその第2弾として制作された劇場アニメで、“クイーンらしいバカンス”をテーマに、新たな冒険が描かれている。

劇場アニメ「怪盗クイーンの優雅な休暇」公開記念舞台挨拶のレポートが公開!大和悠河さん、加藤和樹さん、内田雄馬さん、Cocomiさん、はやみねかおる氏が魅力を語るの画像

公開記念舞台挨拶には、怪盗クイーン役の大和悠河さん、ジョーカー役の加藤和樹さん、RD役の内田雄馬さん、イルマ役のCocomiさん、そして原作者・はやみねかおる氏が登壇。キャスト陣によるトークで作品の魅力が語られた。

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以下、発表情報をもとに掲載しています

映画「怪盗クイーンの優雅な休暇」公開記念舞台挨拶 イベント概要

日時:5月24日(土)10:40~11:10 ※上映後イベント
会場:新宿バルト9
登壇者:大和悠河(クイーン役)、加藤和樹(ジョーカー役)、内田雄馬(RD役)、Cocomi(イルマ役)、はやみねかおる(作者) ※敬称略

イベントレポート

5月23日(金)に全国公開された劇場アニメ「怪盗クイーンの優雅な休暇(バカンス)」。その公開を記念して、公開記念舞台挨拶が開催された。イベントには、怪盗クイーン役の大和悠河、ジョーカー役の加藤和樹、RD役の内田雄馬、イルマ役のCocomi、そして原作者・はやみねかおる先生が登壇。映画本編の上映後、満席となった劇場内は熱気に包まれ、豪華キャスト陣によるトークで作品の魅力がさらに深く語られるひとときとなった。

まず話題に上がったのは、ジョーカーの幼少期の写真が映し出される印象的な冒頭シーン。MCの問いかけに対して、大和悠河は少し感慨深げに「クイーンはジョーカーくんに対して、親心みたいな、自分の子どものような気持ちがあるんです。ちっちゃい頃のジョーカーの写真を見たとき、クイーンとしては、きっと心が痛んだり、愛おしくなったりするんですよね。あの頃は可愛かったなあって思います」と語った。

それに応えるように加藤和樹は、「ジョーカーにとってクイーンって、育ての親的な存在でもあり、ライバルでもあり……超えるべき目標でもある。だから“友達”ではなく“パートナー”ってあえて言ってるのかもしれません。距離感を保ちながら、尊敬してる。甘えすぎたくないから、線引きをしているんでしょうね。」と語る。

劇場アニメ「怪盗クイーンの優雅な休暇」公開記念舞台挨拶のレポートが公開!大和悠河さん、加藤和樹さん、内田雄馬さん、Cocomiさん、はやみねかおる氏が魅力を語るの画像
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続いてRD役の内田雄馬は、人工知能であるRDに感じた“人間らしさ”について「RDって、感情があるように思えるんです。最近はAIに“ヤッホー、元気?”って話しかけると返してくれたりもする時代ですし、RDみたいな最高性能のAIなら、そうした進化をしていても不思議じゃない」と分析。さらに「前作の時から感じていましたが、今作では特に反応やニュアンスに人間っぽさが増していて、演じるうえでより魅力的に見せられるよう意識しました。実は、あのロボっぽい話し方も、RD自身が“AIらしさ”を演出として選んでるのかも、って思っていて。あれはあれで彼の個性なんですよね。RDは、本当に可能性のあるキャラクターだと思います」と続け、AIキャラクターとしての深みを感じさせた。

この内田の言葉に、原作者のはやみねかおる先生も「RDって、あのレベルまで来ると“人工知能らしく振る舞おう”っていう意識を自分で持っていてもおかしくないですよね。加藤さんの話もそうだったけど、皆さんの解釈を聞いてると本当に勉強になります」と感心した様子。これには加藤が「いやいや、生みの親ですから!」と笑いながらツッコミを入れ、会場を和ませた。

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イルマ姫という、国を背負い使命に向き合うキャラクターについて、Cocomiは「最初はフレッシュで若いお姫様という印象だったんですけど、芯が強くて共感できる部分も多かったです」と語った。特に印象的だったのは、クイーンと出会ったときのリアクション。「推しに出会ったオタクみたいになっちゃって(笑)。興奮してテンションの差がすごくて……そこは本当に共感できました」と笑いながら振り返った。

さらに「ジョーカーと出会ったときは、他の人には言えなかった心の内を少しずつ打ち明けられるようになっていて。お姫様だからこそ抑えていた本音が、彼との交流の中であふれてくるのが印象的でした。RDには礼儀正しく接していて、立ち居振る舞いもしっかりしていたりと、イルマのいろんな面が見える役で、演じながらすごく面白かったです」と続けた。

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本作では、ジョーカーとイルマ姫のやり取りの中で、2人の個人的な部分が少しずつ見えてくるのも見どころの一つ。二人の関係性についてCocomiが「恋愛というより、兄妹のようなつながりに近いかもしれません」と語ると、加藤は「2人にしか分からない空気感があると思います」とうなずき、大和も「喧嘩しながら少しずつ心が近づいていく感じが素敵で、ちょっと羨ましく思いました」と共感を寄せた。さらに内田は「ジョーカーの思いやりをイルマがしっかりと受け止めているのが良いですね。クイーンも優しいけれど、それを見せないからこそバランスが取れているんだと思います」と語った。

MCが「イルマ姫って、ハンマーやチェーンソーを使ってますけど、ちょっとパワー系すぎませんか?」と笑い混じりに尋ねると、はやみね先生は「接近戦で一番強いのはツルハシだと聞きまして(笑)。イルマに何を持たせたら面白いかを考えたとき、自然とハンマーやチェーンソーに行き着いたんですよね」と笑いを誘った。

続いては、2003年に刊行された原作「怪盗クイーンの優雅な休暇」が22年越しに映像化されたことについての話題に。はやみね先生は「最初はサーカスの話にクイーンを登場させて、子どもたちに受け入れてもらえるかを見ていました。反応が良かったので、これはもう好きにやらせてもらおう、と挑戦したのが『バカンス』です」と振り返る。「当時、“青い鳥文庫で一番長い物語を書いてみたい”という思いもあって、かなりのボリュームになりました。最後に“読了認定証”を付けたら、それが子どもたちにすごく喜んでもらえて。まさかその後、自分でその記録を更新することになるとは思いませんでしたけど(笑)」と語った。

そしてアニメ化された今作について、「今回の映像を観てクイーンを好きになってくれた方がまた増えたことが、とても嬉しいです」と喜びを語りつつ、「でも、イルマに“人間の常識ですよ”って言っておきながら、自分は暗殺者集団にまで恨まれてるって……どんなキャラやねんと(笑)。でも、そういうところを子どもたちが楽しんでくれているのがありがたいんです」と締めくくった。

見どころについて問われた大和は「今日は“アンジェリク”をイメージした衣装で来ました。今回のクイーンは変装シーンも多く、アンジェリクになったときのメイクも紫で統一されていて、口紅までこだわっているんです。声のトーンも変えていて、クイーンが本気で“役作り”しているのが伝わると思います」と語った。内田が「アンジェリクとジオットさんの掛け合い、何回見ても笑えますよね」と続けると、大和は「ジオットさんの絶妙なテンポ感が最高なんですよ。あの“おじさん感”がなんとも言えなくて」と笑いながらコメント。加藤も「ほんと、ジオットには“ちゃんと仕事して!”って言いたくなりますよね(笑)」と乗っかり、会場は和やかな笑いに包まれた。

イベント終盤では、嬉しい新情報も発表された。6月2日(日)には新宿バルト9にてスタッフトーク付き上映会の開催が決定。続いて、6月5日(水)には新宿バルト9およびT・ジョイ梅田での“応援上映”、6月7日(土)には新宿バルト9にて“ドレスコード上映”の実施も発表された。作品の魅力を様々な形で楽しめるこれらの企画に、会場からは歓声と拍手が沸き起こり、イベントのラストを華やかに彩った。

最後に、大和は「皆様、今日はご来場いただきましてありがとうございました。いよいよこの怪盗シリーズの2作品目が、こうして上演されて、私たちも本当に嬉しく思っています。皆様の“怪盗シリーズ”への愛が、少しずつ実ってきているような気がしていて……。ぜひこの“バカンス”も、ご家族やお友達と一緒に何度も何度も観ていただけたら。原作の細かい要素が随所に散りばめられていますので、そうしたところもぜひチェックしていただきながら、あの“赤い夢の世界”に、何度でも浸っていただけたら嬉しいです。今日は本当にありがとうございました。」と観客への感謝を込めてメッセージを贈ると、会場は大きな拍手に包まれ、あたたかな余韻の中で舞台挨拶は幕を閉じた。

劇場アニメ「怪盗クイーンの優雅な休暇」は全国にて絶賛上映中。予測不能で華麗な“クイーンのバカンス”、その全貌をぜひ劇場でご覧ください。

公式サイト:https://miragequeen.jp
公式X:https://x.com/miragequeen_

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