Switch/Steam版「ToHeart」先行インプレッション:ノスタルジーと新鮮さの両面が詰まった新たなアドベンチャーゲームに筆者の想い出そのままのあかりがそこにいた

プレイレビュー
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アクアプラスが2025年6月26日に発売予定のNintendo Switch/Steam用ソフト「ToHeart」。本作を一足先にプレイする機会をいただいたので、インプレッションをお届けする。

Switch/Steam版「ToHeart」先行インプレッション:ノスタルジーと新鮮さの両面が詰まった新たなアドベンチャーゲームにの画像

「ToHeart」は、PlayStation版が1999年にリリースされた、学園恋愛ストーリーが展開するアドベンチャーゲーム。アクアプラスのフラッグシップタイトルにして、TVアニメ化などの多彩なメディアミックス、続編(「ToHeart2」)の制作も行われた人気タイトルとなっている。

今回新たに生まれ変わるかたちでNintendo Switch/Steam向けにリリースされるにあたっては、フル3D化およびキャラクターデザインやキャストを一新。これまでに出てきた情報でもどのような作りになっているのか、気になっている人も多かったことだろう。

6月19日からは体験版も配信され、すでにプレイしている人もいるかとは思うが、結論からお伝えすると、本作はさまざまな点で意欲的な試みがとられており、その上でオリジナルのエッセンスも汲み取られた仕上がりとなっていた。そう感じられた点を中心に紹介していければと思う。

なお、筆者自身は多感な学生時代にPlayStation版をプレイし、神岸あかりという幼馴染の存在に骨抜きにされた一人。とはいえ、本記事を読む人の中にはSwitch/Steam版が「ToHeart」初体験という人も少なくないかとは思うので、基本的にネタバレになるような要素は極力控えつつ魅力をお伝えしていく。

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※本記事で掲載している画面写真はSteam版のものです。

3Dならではの表現で描かれる実在感

本作を実際にプレイしてみて最初に驚かされたのは、フル3D化されたビジュアル表現だ。ヒロインたちの表情や仕草を魅力的に表現しているのはもちろんのこと、輪郭をややぼかすことで、より実在感を感じさせる雰囲気作りに一役買っている点は見逃せない。

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また、登下校などの移動するシーンでは実際に横に立って歩いているかの表現になっており、その道中もリアルタイムに風景が変わっていくなど、3D表現ならではの利点を活かした演出の数々にも注目。いわゆるイラストベースの恋愛アドベンチャーではイベントCGとして表現されているようなところも、しっかりと3Dで表現されていた。

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3Dで表現されたヒロインたちの表情の変化や仕草は、これまでの画面写真や映像を見ただけではその片鱗でしかなかったと思えるほど、細かな機微を表現している。個人的にはオリジナル版でのあかりの少し砕けた立ち絵差分が好きだったりしたのだが、そうしたところもしっかりと3Dならではの表現で昇華されているので、ぜひ注目してほしい。

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なお、今回はSteam版でプレイしたのだが、グラフィッククオリティを3種(ウルトラライトモード、パフォーマンスモード、グラフィックスモード)から選択できるようになっていた。プレイする環境によるところもあるのだが、個人的にはグラフィックスモードでのプレイが一番本作のビジュアルや演出を楽しめるかと思うので、ぜひそちらで試してみてほしい。

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時代背景やシナリオはそのままの忠実な作りに

ビジュアル表現が今の時代に合わせたものになっている一方、作中の時代背景などはオリジナルの時間を忠実に表現しているのも、実際にプレイしてみて改めて嬉しかった点だ。分かりやすいところでは携帯電話がなく、約束を会って取り付けたり、自宅の電話に連絡したり、というのは我々の世代がちょうど過渡期だったこともあり、ノスタルジーに浸れる部分だった。

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そして、筆者が読む限りはオリジナルのシナリオを忠実に表現しており、その点が先述の時代背景とも上手く絡んで面白さにつながっていた。ヒロインとの一対一の掛け合いのみならず、複数人で繰り広げる雑談や、夜に聴くことのできるラジオ番組「Heart to Heart」など、さまざまなエッセンスから作品の空気感をつかむことができる。

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筆者個人としても各ヒロインとのエピソードだけでなく、こうした一連の体験にこそ「ToHeart」の魅力が詰まっていると思っているので、今の時代に初めて「ToHeart」を体験するという人にも味わってほしい要素だ。

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新たな試みの中でもオリジナルのエッセンスを大事に

新しくなっている点、オリジナルの魅力を残している点についてそれぞれ触れていったが、いくつかの要素ではプレイヤー側に選択肢を委ねている部分もある。そちらも簡単に触れておこう。

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1つ目がテキストモードの選択について。本作では画面下部のウィンドウにテキストが表示されるのがデフォルトとなっているが、オリジナル同様のノベル形式での表示も可能となっている。ここは素直にお好みで選ぶのがいいだろう。

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加えて、本作ではキャラクターボイスについても新しくキャラクターを演じるキャストのボイスと、オリジナル版で演じていたキャストのボイスを選択可能。特定のキャラクターだけ変更する、といったことも可能だ。また、新たに主人公の藤田浩之にも坂田将吾さんによるボイスが追加されているが、こちらもON/OFFが選べるようになっている。個人的にはよりやり取りのテンポ感が楽しめるようになっていて良かったが、同様に好みで選んでもらっていいだろう。

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なお、新たなキャストによるキャラクターボイスだが、こちらが想像していたよりもはるかに素晴らしい仕上がりで、中でも筆者が個人的にお気に入りのヒロインであるあかりは、自分の想い出をたどっても印象が何一つ変わらない、素晴らしいものとなっていた。ここも掛け合いの中でこそより感じられる部分かと思うので、実際のプレイを楽しみにしてほしい。

Switch/Steam版「ToHeart」先行インプレッション:ノスタルジーと新鮮さの両面が詰まった新たなアドベンチャーゲームにの画像

そのほか、プレイする中で面白かったのが、浩之自身を操作してヒロインの元へと向かうパートが用意されていること。ちょっとしたエッセンスではあるが、単調になりがちなテキストアドベンチャーを飽きさせない仕掛けになっていると感じた。

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なお、本作では攻略の手助けとなる「選択肢ヘルプ」「ルートガイド」が用意されている。前者は選択肢でどのヒロインのルートに影響するかが見えるもので、後者はその名の通り、プレイ開始時に指定したヒロインのルートに一直線で向かうものとなっている。選択肢ヘルプはプレイ中にON/OFFを自由に選択可能だが、ルートガイドは一度OFFにすると戻すことはできず、かつ行動選択時にルートに沿わない選択肢を選んだ際も自動的にOFFとなる。どちらを選ぶかもプレイスタイルかと思うので、留意しておきたい。

Switch/Steam版「ToHeart」先行インプレッション:ノスタルジーと新鮮さの両面が詰まった新たなアドベンチャーゲームにの画像
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出会ったヒロインとの印象的なシーンをピックアップ!

プレイする前にお伝えしておきたい要素は以上となるが、余談として、筆者がプレイできた序盤で特に印象的だった各ヒロインとのシーンをピックアップして、本稿の締めとさせていただく。こちらで少しでも興味を持った人は、ぜひ体験版からでもプレイしてもらえれば幸いだ。

神岸あかり(CV:市ノ瀬加那(オリジナル版:川澄綾子))は幼馴染だからこその、少し踏み込みきれない距離感が印象的。
神岸あかり(CV:市ノ瀬加那(オリジナル版:川澄綾子))は幼馴染だからこその、少し踏み込みきれない距離感が印象的。
マルチ(CV:羊宮妃那(オリジナル版:堀江由衣))はアンドロイドとは思えないくらいの表情や声のリアクションの豊かさが魅力的。
マルチ(CV:羊宮妃那(オリジナル版:堀江由衣))はアンドロイドとは思えないくらいの表情や声のリアクションの豊かさが魅力的。
気さくな悪友という感じの長岡志保(CV:ほたかける(オリジナル版:樋口智恵子))とは会話のテンポ感が早く、軽妙なやり取りが楽しめる。
気さくな悪友という感じの長岡志保(CV:ほたかける(オリジナル版:樋口智恵子))とは会話のテンポ感が早く、軽妙なやり取りが楽しめる。
素直で前向きな姿が印象的な松原葵(CV:白砂沙帆(オリジナル版:飯塚雅弓))。格闘技に興味を持った主人公を慕ってくる。
素直で前向きな姿が印象的な松原葵(CV:白砂沙帆(オリジナル版:飯塚雅弓))。格闘技に興味を持った主人公を慕ってくる。
出会いのシーンからちょっとしたハプニングのある保科智子(CV:長久友紀(オリジナル版:久川綾))。やり取りの裏にある部分が気になるところ。
出会いのシーンからちょっとしたハプニングのある保科智子(CV:長久友紀(オリジナル版:久川綾))。やり取りの裏にある部分が気になるところ。
オカルト好きで不思議な雰囲気を漂わせる来栖川芹香(CV:佐藤愛純(オリジナル版:岩男潤子))は、ちょっとした仕草や表情の変化に注目。
オカルト好きで不思議な雰囲気を漂わせる来栖川芹香(CV:佐藤愛純(オリジナル版:岩男潤子))は、ちょっとした仕草や表情の変化に注目。
日系ハーフの宮内レミィ(CV:深田愛衣(オリジナル版:笠原留美))はとにかくストレートな思考と行動にドキドキさせられる。
日系ハーフの宮内レミィ(CV:深田愛衣(オリジナル版:笠原留美))はとにかくストレートな思考と行動にドキドキさせられる。
エスパー少女として噂される姫川琴音(CV:貫井柚佳(オリジナル版:氷上恭子))。話を聞こうにも最初は突き放すような態度を取る。
エスパー少女として噂される姫川琴音(CV:貫井柚佳(オリジナル版:氷上恭子))。話を聞こうにも最初は突き放すような態度を取る。

2011年イクセル入社後、Gamerをはじめとした媒体の運営に携わる。好きなジャンルはRPG、パズル、リズム、アドベンチャー(ほぼギャルゲー)。実はゲームよりもアニメが大好きです。

※画面は開発中のものです。

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