2025年7月22日~24日にわたり、パシフィコ横浜 ノースにて開催のゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC2025」。ここでは、7月24日に行われた基調講演「『モンスターハンターシリーズ』21年の継続と仕掛け」の模様をお届けする。

登壇者はカプコンで「モンスターハンター」シリーズのプロデューサーを務める辻本良三氏。「他のプレイヤーと協力して強大なモンスターに挑む」というプレイジャンルを確立し、世界中から注目を集める「モンスターハンター」シリーズの軌跡を、同作に長く関わる辻本氏が語った。

「モンスターハンター」シリーズの歴史
今更であるが、まずは「モンスターハンター」シリーズについて紹介しよう。
「モンスターハンター」シリーズは、2004年にPS2にて第一作が発売されて以来、ネットワークを介してほかのプレイヤーと協力して強大なモンスターに挑む、ハンティングアクションゲームである。

そんな21年目を迎える「モンスターハンター」の第一作は、2004年3月11日に発売。キャッチコピーに、「狩れ、本能のままに」とあるが、「狩り」というワードは初代から使われているワードだという。辻本氏は、貴重な当時の企画書も公開。タイトル名は開発中に変更されることが多いが、「モンスターハンター」はそのままタイトル名となったという秘話が明かされた。セールスは45万本だった。


初代が出た数ヶ月後に拡張版となる「モンスターハンターG」を発売、そしてPSPで「モンスターハンターポータブル」を発売した。
しかし、これまで据え置き機の「モンスターハンター」は右スティックで攻撃という操作方法になっていたのだが、PSPに右スティックがなかったため、必然的に全てをボタン操作に変更するしかなく、大きな変更を強いられることになったという。

据え置き機での続編「モンスターハンター2(ドス)」を経て、「モンスターハンターポータブル 2nd」を発売。これが、念願の100万本突破タイトルとなった。このヒットにより、全国でリアルイベント「モンスターハンターフェスタ '07」を開催することができたそう。

そしていよいよ世間に「モンスターハンター」ブームが到来した「モンスターハンターポータブル 2nd G」が発売。これは当初計画になかった緊急開発タイトルで、「モンスターハンター3(トライ)」のメンバーも総動員して、たった9カ月で作り上げたそうだ。今ではすっかりおなじみの「一狩りいこうぜ」のフレーズも、「モンスターハンターポータブル 2nd G」で誕生したという。

「モンハン」シリーズは5周年を迎え、オーケストラコンサート「狩猟音楽祭」や、公式ファンクラブ「モンハン部」などを結成。イベント、グッズなどのIPに関わる展開は全て開発が関わることによってIP全体の管理も行っているそうだ。
次に発売されたのは、Wiiへとハードを移した「モンスターハンター3」。水中戦が話題となったタイトルだったが、水中戦を作るのは実に難しく、遊びとして成立しなければ要素として全て切ることも視野にいれて開発。この水中戦は、後にシリーズの立体的なアクションへと繋がっていったという。

しかし、これまで圧倒的に男性ユーザーの多かった「モンスターハンター」シリーズ。そこで女性ユーザーを取り込むために発売されたのが、「モンハン日記 ぽかぽかアイルー村」だった。
さらに、「モンスターハンターポータブル」シリーズの集大成となる「モンスターハンターポータブル 3rd」を発売。世界観を一新し、和の要素を取り入れ、今でもファンからの人気が非常に高いモンスターである「ジンオウガ」も実装された。ゲーム内で温泉に入る要素があったことから、温泉地とのコラボも行った。

次にシリーズは、ハードを3DSに移し、「モンスターハンター3G」を発売した。そして「モンスターハンター4」を発売し、シリーズは無事10周年を迎え、「10周年記念 モンスターハンター展」などを開催したのだった。

続く「モンスターハンター4G」では大きな海外展開にも挑戦。「モンスターハンタークロス」、シリーズ初のRPGである「モンスターハンターストーリーズ」、「モンスターハンターダブルクロス」を経て、ついに「最高品質の『モンスターハンター』を、全世界同日発売する」というチャレンジを行った「モンスターハンター:ワールド」が発売になった。

全世界同日発売とあって意識したのは海外ユーザーの声で、特にこれまでの「モンスターハンター」はダメージ値などが一切表示されなかったのだが、海外ユーザーからは「自分の行動が正しかったのかどうかがわからない」といったような不満があり、ダメージ値の表示をするという、シリーズ初の試みにチャレンジ。
また、全世界で展開を行っていくにあたって、プロモーション戦略も変えたという。こういった様々な戦略の結果、「モンハン:ワールド」は全世界2850万本を突破するという、大ヒット作品になったのだ。



そして初のエキスパンションとなった「モンスターハンターワールド:アイスボーン」を経て、Nintendo Switchにて「携帯機でできる、気軽な『モンスターハンター』」となる「モンスターハンターライズ」、「モンスターハンターライズ:サンブレイク」が発売された。

そして2024年に迎えた20周年も、「大狩猟展」などの大きな催しを行うことができたそうだ。

最後に紹介されたのは、今年2月28日に発売になった、「モンスターハンターワイルズ」。タイトルの通り、野性的で荒々しい生態系を描き、シームレスな世界、集中モードなどで更ならアクションの深みを目指して開発したタイトルだという。
「今後も初代からのテーマを忘れず、進化とチャレンジを続けていけたらと思っております」と辻本氏は述べ、セッションは幕を下ろした。

なお、CEDEC 2025は8月4日10時までタイムシフト配信が行われている。興味のある人は、ぜひ配信を見てほしい。
CEDEC2025公式サイト
https://cedec.cesa.or.jp/2025/
(C)CAPCOM
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