【ADVマニアへの道】売ることよりもお客さんを考えた――「都市伝説解体センター」ヒットの理由はユーザーを楽しませようと思う心にあった集英社ゲームズ×墓場文庫のミステリーアドベンチャーの制作秘話に迫る

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【ADVマニアへの道】売ることよりもお客さんを考えた――「都市伝説解体センター」ヒットの理由はユーザーを楽しませようと思う心にあった

ADVが好きなゲームライターが真のADVマニアを目指す連載企画。第11回は「都市伝説解体センター」を紹介します。

※記事中にネタバレになる表記や画面写真がございますので、未プレイの方はご注意ください。

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怪異、呪物、異界の調査・解体を行う都市伝説解体センターの一員となり、様々な怪事件に挑んでいく

「都市伝説解体センター」は、さまざまな事件にまつわる怪異を解き明かすミステリーアドベンチャー。インターネット上に飛び交う都市伝説をテーマにした推理ミステリーが、連続ドラマ形式で描かれます。

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プレイヤーは、福来あざみとして現地での聞き込みと状況証拠、SNSの書き込みなどを集めながら、都市伝説の調査を行い、都市伝説の真相と怪異に遭遇した依頼者たちの過去を明らかにしていきます。

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レビュー:時代の切り取り方がうまい、今の時代だからこそ生まれた傑作ミステリー

集英社ゲームズが送る完全新作のミステリーアドベンチャーで、「和階堂真の事件簿」の墓場文庫が手がける「都市伝説解体センター」。見えないものが見える“念視”の力を持つ主人公の福来あざみが、自身の能力を相談するために都市伝説解体センターへと足を運ぶものの、センター長である廻屋渉に丸め込まれ、そこの新人調査員として働くことに。

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先輩である止木休美ことジャスミンとともに、センターに寄せられた様々な事件を解決していくストーリーが展開します。

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まず目を奪われるのはレトロな雰囲気を漂わせるピクセルアート。ファミコンやスーパーファミコンで遊んでいたユーザーには懐かしさを感じる、新しいゲームに慣れている人には新鮮に感じるグラフィックになっています。キャラクターの立ち絵やイベントシーンのカットは豊富に用意されており、とてもピクセルアートとして完成度が高いのでぜひ注目してみてください。

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また、本作でおもしろいのはSNSパートです。SNS上には依頼内容に関係する噂や憶測などがあふれており、気になる投稿をチェックしていくことで、事件のあらましや関係がありそうな都市伝説が分かってきます。SNSを駆使することで多くの情報が得られるというのは現代的ですし、現代のSNSの嫌な空気感がしっかり再現されていてリアルなのも注目ポイントです。炎上しそうな投稿をチェックすると、案の定、クソリプや誹謗中傷が付いているのもイマドキです。

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SNSにはたくさんの投稿があり、重要ではないものがほとんど。しかし、気になった投稿を調べると、きちんと先輩のジャスミンがすべてにコメントをしてくれます。あざみのリアクションやジャスミンのツッコミがおもしろくて、ついついチェックしたくなるおもしろさがあります。

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現地やSNSで情報を集める各エピソードの山場では、センター長が都市伝説の特定や解体を行うシーンに。派手な演出により、プレイヤーも盛り上がります。さらに、各エピソードの最後は事件解決後の会話に主題歌“奇々解体”が重なり、次回に続くという連続ドラマ的な構成に。曲が流れるタイミングもうまくゾクゾクさせられますし、次のシナリオがプレイしたくなります。

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インタビュー

ここからは本作を手掛けた集英社ゲームズの林真理氏と、墓場文庫に所属するグラフィッカー・デザイナーのハフハフ・おでーん氏をのインタビューをお届け。「都市伝説解体センター」の制作秘話をお聞きしつつ、本作がヒットした要因がどこにあったのかについてもお尋ねしたので、ぜひチェックしてみてください。

(写真右から)林真理氏、ハフハフ・おでーん氏
(写真右から)林真理氏、ハフハフ・おでーん氏

――まずは自己紹介をお願いします。

林:集英社ゲームズのシニアプロデューサーの林です。「都市伝説解体センター」ではプロデューサーとして企画のスタート段階から墓場文庫さんといっしょに二人三脚でプロデュースワークをさせていただきました。

おでーん:墓場文庫のハフハフ・おでーんと申します。墓場文庫はプログラマーとグラフィック、シナリオ、音楽という4人構成で、自分はグラフィックを担当しています。

――おふたりが思春期にハマったゲームやゲーム業界を目指すきっかけになった、“自分自身を作った作品”があれば教えてください。

林:自分はもともと美大を出てCGデザイナーとしてゲーム業界に入ったので3Dのゲームにはすごく影響を受けています。プレイステーションのゲームも思い出深いですが、いちばん衝撃を受けたのはNINTENDO 64の「ゼルダの伝説 時のオカリナ」です。自分のなかのトップとして揺るがない作品です。

おでーん:自分に限らず墓場文庫の人間はゲーム会社にいた経験はないのですが、自分自身を作ったルーツとしては80年代にMSXのゲームを触っていたことが大きいです。また、単純に好きなゲームだと「女神転生」シリーズとか、「ファイヤープロレスリング」シリーズですね。とくに「ファイヤープロレスリング」シリーズはいちばん時間を費やしました。

――おぉ、プロレスがお好きなんですね

おでーん:「ファイヤープロレスリング」からプロレスにハマった珍しいパターンのプロレスファンです(笑)。

林:僕とおでーんさんには共通の趣味がふたつあって、ひとつはダンスミュージック、もうひとつはプロレスなんです(笑)。

――そんなつながりが(笑)。ちなみにおふたりの好きな団体は?

おでーん:自分は文化系プロレスと言われているDDTです!

林:僕は海外のWWEですね。

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――ありがとうございます。おふたりはすでにさまざまな媒体でインタビューを受けていますが、この情報をファンにお届けできたのは弊媒体が初かなと(笑)。それではここから「都市伝説解体センター」について詳しくお聞かせください。本作をプレイして都市伝説というフックがありつつも、人間やSNSの怖さも色濃く描かれた作品だと思いました。最初は幽霊などのオカルトを扱おうと思ったのか、それとも最初からヒトコワ系のホラーをやろうと思ったのか、どちらだったのか教えてください。

おでーん:前作「和階堂真の事件簿」は探偵ものというか、刑事もののミステリー作品を手がけましたが、今回、集英社ゲームズさんといっしょにゲームを作ると決まったときに人の死なないミステリーを作ろうというコンセプトになりました。

そして、こちらからいくつかアイデアを出すなかで林さんのほうから都市伝説が題材のものが墓場文庫のカラーとも合うのではないかとアドバイスをいただきました。そのような流れで都市伝説やオカルトをテーマにしたミステリーを作ることになりました。

幽霊やオカルト現象、神様といったものがガッツリと登場するアイデアもあったのですが、林さんから現実路線に落とし込んだミステリーのほうが墓場文庫は得意なのではないかと仰ってもらい、こういった形になりました。

林:いろいろな企画のなかから都市伝説というテーマを見つけたとき、すごく時代に合っているなと思いました。都市伝説自体にブームも感じていましたし、謎解きやマーダーミステリーなどのミステリーが好きなユーザーさんとも都市伝説は相性がいいのではないかと思いました。

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――本作は開発期間が3年間と長かったですが、コンセプトを決めるまでに時間がかかったのか、実際の開発に時間がかかったのかどちらなのでしょうか?

林:ストーリーの大枠はわりと早い段階で出来ていたのですが、そこからどうゲームに落とし込むかの取捨選択をする作業に時間がかかりました。当初はもう少し小さいプロジェクトにする予定だったのですが、イベントなどでのユーザーさんの反応もすこぶるよかったので、もう一回り大きなプロジェクトに変更しました。

ゲームのボリュームを増やすというよりは体験のボリュームを詰め込むような変更で、最初は2年ぐらいで完成させる予定でしたが、結果として3年に変更しました。僕らとしてはインディーであるかインディーでないかという部分は考えておらず、墓場文庫というクリエイターといいものを出すためにどのぐらいの時間が最適かという部分だけを考えました。そのため、時間をかけすぎたという考えは無かったです。

――おでーんさんはいかがですか?

おでーん:僕たちのいつものペース的に考えると今回のプロジェクトはちょっと長く感じたのは事実ですが、そのなかに無駄な時間は無かったと思っています。やることをやるということで納得感もありつつ、非常に充実感のある3年でした。今まで僕たちがやっていない量のローカライズなど大変ではありましたが、チャレンジした経験は非常に有益なものだと思いました。

――右から読むアラビア語は、テキストも右から表示しなければならないので大変だったとか。

林:そうですね。ただ、僕らとしては世界に売っていきたいと考えていたのでいろいろな言語でローカライズしたいと思いました。アドベンチャーゲームは言語が無いと楽しめないタイプのジャンルなので、できるだけ言語数を増やしたかったです。ただ、最終的にエンジニアさんに負担をかける形になってしまい、申し訳なかったです。

――本作は日本独自の文化や用語も多かったと思うのですが、その部分はローカライズ担当さんががんばってくれたのでしょうか?

林:はい。ローカライズチームもいろいろな国の方々にお願いをしているのですが、それを仕切ってくれている会社さんの人たちも熱意を持ってアイデアを提案してくれました。たとえば、韓国はキャラクター名も韓国名にしたいというローカライズチームからの希望もあり、挑戦してみたりしました。そのため、業務を他社にお願いしたというよりは、ワンチームでローカライズをした印象です。

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――作品のなかで取り上げている都市伝説は「ベッドの下の男」や「ブラッディメアリー」など世界で通じるものから「コトリバコ」のような日本でしか分からないようなマイナーなものまでありますが、世界からの反応はいかがですか?

林:世界中に通ずるものを半分、日本独自のものを半分入れるということは、わざと狙ってやった部分でした。知っている都市伝説が登場したときの喜びと知らなかった都市伝説を調べる楽しさの両方が味わえると思いました。都市伝説というのは世界中の各地域にあり、韓国や台湾のチームから「私たちの国の都市伝説をぜひ入れてください」という要望もいただきました。

――本作はメインとなる都市伝説以外にもゲーム中の「BOOK」のなかの「都市伝説」カテゴリーでさまざまな都市伝説が解説されていますね。文献を調べたりするのも大変だったのではないでしょうか?

おでーん:確かに大変ではありましたが、僕自体も都市伝説やオカルトが好きなので楽しく作業できました。

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――「都市伝説解体センター」を制作するにあたり、影響を受けた作品はありますか?

おでーん:いちばん大きいのは京極夏彦作品です。「百鬼夜行」シリーズという妖怪と殺人事件が絡まるストーリーはかなり参考にさせていただきました。あとは都市伝説系や怪談系のYouTubeや2000年代以降の2ちゃんねるのオカルト板などの影響も強いかなと思います。

――本作は都市伝説の部分以外に過剰でリアルなSNSの描写が話題になりました。こだわった部分や敢えて誇張した部分などありましたら教えてください。

おでーん:こういう作品に仕上がったのはコロナ禍の影響がとても強いです。墓場文庫という名前はプログラマーであるMOCHIKINが運営しているDiscordの「墓場」というチャンネルが由来ですが、コロナ禍のときは墓場に参加しているクリエイターたちが、コロナ禍のSNSに辟易していて、くだを巻く場所になっていました。都市伝説というものをひも解いていくと、結局は人の噂話だったということも多いのですが、コロナ禍は陰謀論めいたものなど、人の噂が姿形が見えない怪物のようなものになってよりたくさん生まれていたと思いました。

――そうですね。

おでーん:そういったものに対して僕たちは本心では興味があり、半分は好きだけど半分は怖いというスタンスの立ち位置だと思うんです。そういったところをゲームのなかで表現できれば、より都市伝説が身近になれるのではないかと思い、SNSの要素をゲームに取り入れました。SNSに対するメッセージ性を強く打ち出したいというよりは、都市伝説を身近に感じてもらいたい、エンタメとして楽しんでもらいたいという気持ちが強いです。

――本作はこのタイミングだからこそ生まれた名作という評価もよく見かけます。

林:これから数年……たとえば5年も経てばSNSも変わってくると思うんですよね。暴言を吐いてもAIが直すからまったく見えない時代になるかもしれないです。「都市伝説解体センター」は今の時代をうまく切り取ることができたかなと思います。

――SNSに関しては、あざみとジャスミンの反応のバランスがすごくいいなと感じました。ここは意識されましたか?

おでーん:そうですね。あざみは善の塊なのでSNSの発言に関していいか悪いか逐一考えてしまうタイプですが、ジャスミンは一歩引いた立場で惑わされないタイプのキャラクターになっています。役割分担はできたかなと感じています。

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――本作はあざみとジャスミンのふたりで怪異を調査することになりますが、最初からバディものにしようと思っていたのでしょうか?

林:いえ、最初は廻屋くんが主役の予定でした。そこからシナリオを組み立てていくなかでもうひとり別の人物を立てたほうがいいということになり、あざみちゃんが生まれました。その後、物語を進行していくにあたってあざみとは別にもうひとりキャラクターが必要ということでジャスミンも誕生しました。そのため、ゲームを作りながらキャラクターがどんどん生まれていった形です。

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――主人公をあざみのようなキャラクターにした理由はどうしてでしょうか?

おでーん:プレイヤーが「都市伝説解体センター」の世界に入ったときになにも知らない状態なので、同じ状況のキャラクターを作ることで同調してもらいたいと思いました。また、毒の多い世界観であるため、主人公自体は純粋無垢な存在でありたいと考えました。……これ以上はネタバレになってしまうので語れません(笑)。

林:(笑)。SNSの話にも通じるのですが、プレイしてくれた方々がネタバレにすごく配慮してくれていて、そのことに僕らはとても感謝しています。もしも「都市伝説解体センター」をプレイしてSNSを丁寧に扱おうと考えてくれていたのであればこれほどうれしいことはないですね。

――SNS調査をはじめ、ゲームで選べるすべての選択肢にあざみたちのリアクションがあることに驚きました。

おでーん:僕たちの作るゲームは基本的にエンディングまで気持ちよくプレイしてもらうことを前提に製作しています。ゲームオーバーやハズレの選択肢はストレスを与える原因にもなるのでキャラクターの会話を楽しくしてペナルティをペナルティのようにしないことを意識しました。

林:間違った選択肢を選んでもにっこりできるように丁寧に作っていただいたなと思っています。

おでーん:選択肢を間違えても廻屋くんがちゃんとツッコんでくれるので、わざと間違いを選んでくれるユーザーさんもいらっしゃいますね。

林:ゲームの2周目は間違った選択肢を選んで楽しむ人が多いですね(笑)。

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キャラクターの創作秘話が明らかに!

――ここからはすでにゲームをクリアしている人に向けてクライマックスを除く各話の裏話をお聞きしていければなと考えています。まず、第1話の“ベッドの下の男”からお聞かせください。これは有名な都市伝説ですね。

おでーん:そうですね。いちばんベタな都市伝説はなにかとチームで考えたときに総意だったのがベッドの下の男でした。世界的にも有名だし、誰でも聞いたことがあるんじゃないかと思って選ばせてもらいました。なお、第1話で描きたかったのは、主人公のあざみが都市伝説解体センターというものに巻き込まれていくところだったので、ベッドの下の男の前に“呪いの椅子”というバズビーズチェアのストーリーを入れました。そのため、1話は想定よりも長くなってしまいました。

林:チュートリアルの時間もありますからね。

おでーん:そうなんです。ただ、ゲームの手順を知ってもらえるような展開になったと思いますし、「こういう世界観である」とお伝えできるエピソードにはなったかなと思います。

――クリアしたあとに振り返ってみると、この1話がいちばん怖くてゾッとしたようか気もします。やはり1話ということでキャッチーにしたいという狙いはあったのでしょうか?

おでーん:1話で離れられてしまうと、その後もプレイしてくれないだろうと思い、この1話の製作にいちばん時間をかけました。

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林:そうですね。1話は何度も作りました。

おでーん:全体工程の3分の1ぐらいは1話を作っていたと言っても過言は無いと思います。

林:確かにホラー要素は1話がいちばん多かったですが、掴みとしては必要だったと思います。最初のほうに公開した赤いフードを被った男のビジュアルも反響を呼んだので、ユーザーさんの興味を引くことはできたかなと。

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――では、続いて第2話の“ブラッディメアリー”はいかがでしょうか?

おでーん:第2話は事故物件というテーマで作り始めたのですが、「事故物件は都市伝説じゃなくて実際にあるものじゃない?」という指摘をいただきまして、降霊術のストーリーへとシフトしました。そこに現代っぽい要素としてオカルト系の配信者が降霊術の配信をしているという設定にしたという形ですね。けっこう苦労したエピソードです。

――具体的にどんなところで苦労しましたか?

おでーん:うちのゲームはオカルトなどの怖い要素は入れているのですが、なるべく多くの人に遊んでもらいたいという気持ちがベースにあります。そのため、人を傷つけるような要素や遊んでいる人が気分を悪くなるような要素は外そうと考えているのですが、もともとこの2話にはその要素が多く含まれていました。なるべくそういった要素を省きつつ、ストーリーを整い直したりするところが大変でした。

林:1話目がヒトコワ系のストーリーだったので2話も同じにならないようにひねりを加えようというご相談もしました。最後に「もしかしてヒトコワだけじゃないの?」という要素を入れることでその後の展開にワクワクできるかなと思いました。

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――確かに第2話の終盤の演出はゾッとしましたね。続いて第3話の“異界”について。

おーでん:この3話で一気に王道ミステリーっぽい展開になります。ツアー一行のなかに怪しい人物がいるのではないかという疑惑があり、ひとりひとりいなくなるというクローズド・サークル的な赴きのある話にしています。また、上野という現実にある場所が明確に登場する話になっていて、実際に上野に存在する都市伝説をツアーで巡っていく展開になります。そのため、バラエティあふれるエピソードになったかなと思います。

林:第3話はストーリーだけでなくキャラクターもバラエティあふれるものになりましたよね。いろいろなキャラクターが登場しますが、意外な人気を博した人物も多かったです。ファンアートも多くてうれしいです。

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――舞台に上野を選んだ理由というのは?

おでーん:上野じゃない場所にすることや上野だということを隠すアイデアもあったのですが、現実社会とのリンクで、ゲームの世界と自分たちの世界が地続きであることは当初から描きたいと思っていました。上野を選んだのはこの場所が都市伝説のテーマがたくさんある場所だからですね。

林:ゲームの中にも登場した地下の駅をはじめ、上野には多彩な都市伝説がありますね。

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おでーん:都会が舞台である「都市伝説解体センター」で“きさらぎ駅”をどう表現するのか悩んでいたのですが、上野の地下があるなと。

――異界駅を題材にしようと思ったのは、この都市伝説が有名だからでしょうか?

おでーん:そうですね。非常に現代的な都市伝説かなと。実際には20年前ぐらいからあった都市伝説なのですが、映画などで話題になっているので受け入れられやすいかなと考えました。

――続いて第4話の“コトリバコ”です。この4話といえば蛭塚村に住む老人ですね。とても怖かったです(笑)。

林:名前もないのに人気のキャラクターです(笑)。

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おでーん:(笑)。まず第4話のコトリバコというテーマですが、これはきさらぎ駅と同じくインターネットの怪談として扱われる題材になります。第4話はもともとはマンションのなかだけで完結するストーリーを考えていたのですが、呪いの根源を辿るような展開にすることにしました。映画などでは因習村に訪れると主人公をジッと見てくる老人が登場するようなシーンがよくあるため、そんな状況を再現したいと考えて老人を登場させました。

林:墓場文庫さんの前作にも因習村が登場していて自分は好きだったんです。そのため「都市伝説解体センター」でも因習村を取り扱うことができたのはうれしかったですし、今回の話は都会のマンションと因習村の対比がすごくよかったですね。

――ジメッとした怖さがありますね。ゲーム中も倉庫を調べるのがとても怖かったです。

林:普段の生活のなかでもカビっぽい感じやホコリっぽい感じは経験するので、嫌な感じというのは伝わるのではないかと思いました。

――第5話はいかがでしょうか?

おでーん:第5話はドッペルゲンガーのストーリーです。ドッペルゲンガーが本当にいたらどうなるだろうという発想とこれまでに出てくる伏線の部分をうまくミックスできればいいなと考えました。また、最終話1話前の大詰めのストーリーということでミステリーというよりはサスペンス色の強いストーリーになったかなと思います。

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林:最後のエンディングに向かって怒涛のストーリーが展開していくのですごく重要なポイントでした。第5話はかなり作り直しましたし、エンディングも当初はまるっきり違うものでした。

――えぇ!? そううだったんですね。いったいどういう展開だったのでしょうか

林:●●●の正体に●●●●●が完全に気付いてしまうという展開でした。製品版では第6話で判明することになる真実が第5話の時点で明かされる作りですね。

おでーん:冒頭で●●●ではなく、そのキャラクターが登場するというのが当初のストーリーラインでしたね。

――第6話を盛り上げるために現在のように変えたと。

林:第6話も作り直しをすることになり、すごくよかったシーンを削ることに最初は躊躇しましたが、さらによくなるということを聞いて承諾しました。ユーザーさんの評判もよかったのでうれしいです。

――分かりました。それではここからは各キャラクターについてお聞かせください。すでにいろいろな媒体で答えているかもしれませんが、あざみについて今だから明かせる制作秘話はありますか?

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おでーん:ほかであまり語っていないところだとあざみの名前の由来ですかね。あざみの由来は花言葉もあるのですが、じつは「金田一耕助シリーズ」のエンディングテーマである茶木みやこさんの“あざみの如く棘あれば”から拝借しています。

林:おぉ、それはプロデューサーである自分も初耳でした。初出し情報ですね。

おでーん:僕が金田一が好きすぎるあまり主人公の名前になりました(笑)。

――まさかこれまで語られていない裏話が聞けるとは。では次に廻屋渉はいかがでしょうか?

おでーん:廻屋くんはいちばん最初の企画書でタイトルとモチーフしか決まっていない段階からビジュアルが決まっていたキャラクターです。

林:名前も決まっていませんでしたが、ビジュアルは完成していましたね。

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おでーん:とてもミステリアスで都市伝説めいたビジュアルのキャラクターだったのでこのまま生かそうと考えました。ただプレイヤーキャラクターとしてはあまりにミステリアスすぎるので安楽椅子探偵にしたほうがいいだろうと考えてあざみと役割が変わった形ですね。

林:そのため、車椅子という設定も後から追加したものでした。足が悪くて車椅子なので、あざみに変わりに事件現場に行ってもらうという設定が生まれました。

――廻屋は解体ポーズがとても印象的ですが、どのような元ネタがあるのでしょうか?

おでーん:都市伝説はUMAや心霊、陰謀論などいくつものジャンルがありますが、そのなかで本編で使いどころが難しかったのが古代文明やオーパーツ、UMAでした。

UMAは登場させるのは難しかったのですが、古代文明はどこかで出したいかなと思い、特定シーンのバックにピラミッドを登場させることにしました。このピラミッドに関してはほかのインタビューでも言っていないことがありまして、“崩壊と審判”のモチーフはピラミッドの階段の先に扉があるというところから来ており、本作に登場するイルミナカードのモチーフにも被るようにしています。また、解体のシーンでは鍵と錠前と鎖の“天眼錠”(アイ・オープナー)が登場する演出がありますが、これはオーパーツをイメージしています。

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林:解体シーンは、ミステリーのゲームは普通に製作していると地味になってしまうのでゲーム的な演出を入れたいという理由もありました。「逆転裁判」シリーズの「異議あり!」というシーンはアドベンチャーゲームの先輩としてすごく参考になりました。ああいったユーザーさんが真似をしたくなるものを考えたいよねと話し合い、ピラミッドやオーパーツが出現する特定、解体シーンの演出を考えました。

――「逆転裁判」の「異議あり!」や「ダンガンロンパ」の「それは違うよ!」のような演出を「都市伝説解体センター」で表現したときにあの奇抜でスタイリッシュな演出が生まれたんですね。

林:僕ら的におもしろいものを探した結果、今の表現になったという形ですね。

おでーん:解体はいちばん盛り上がるシーンにしたいということで「仮面ライダー」の変身シーンや「NARUTO -ナルト」の印を結ぶシーンのようなものができればいいなと考えました。

――では続いてジャスミンはいかがでしょうか? ジャスミンのことが嫌いなユーザーはいないと思っています(笑)。

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おでーん:ジャスミンはゲームのガイド役として出そうと思ったキャラクターです。あざみが明るく朗らかなキャラクターなので、その対比としてやさぐれていてダルそうなキャラクター付けになりました。

――あぁ、ジャスミンはギャル属性でもあるんですね。

おでーん:そうですね。いちおうギャルっぽいというくくりの設定で作りました。

林:ちょっとガサツなところとかはありますよね。ちなみに開発中に集英社ゲームズでいちばん人気だったのはジャスミンでした。

――ファンの間だけでなく内部でも人気でしたか(笑)。

おでーん:ジャスミンはもうひとりの主人公だと思っているので納得です。

林:ストーリーが進んでいくなかでジャスミンとあざみの関係も深めていって欲しいというのは墓場文庫さんにオーダーしました。普段助けられているあざみがジャスミンを助けるシーンは、そんなふたりの関係を表わすものになっているかなと思います。

――分かりました。もうひとりお聞きしたいのは富入順蔵です。ゲームをプレイすると彼のことが好きになると思いますがどのように生まれたのでしょうか?

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おでーん:名前はハリソン・フォード主演の映画「逃亡者」に出てくるトミー・リー・ジョーンズという役者から取っています。最初は主人公をつねに追いかけてくるキャラクターを作ろうと考えており、そのイメージとして「逃亡者」でトミー・リー・ジョーンズが演じる警察官のようなものを考えていました。また、トミー・リー・ジョーンズは「メン・イン・ブラック」にも出演しており、デザインはそのときの彼のイメージにしました。敵か味方か分からない気持ちの悪い雰囲気と、正体が分かってからのギャップをうまく描けたかなと思います。

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――富入はジェンダーレスのキャラクターですね。

林:おでーんさんの強い要望でした。最終的にはファンの人からはすごく愛されるキャラクターになりましたね。

――この時代に登場させるのは誤解を生みそうで難しかったのではないでしょうか?

林:人を傷つけないように配慮はしていますが、一方でモノ作りは時代性に振り回されすぎるのもよくないなと感じています。配慮の範囲であれば、表現者の自由でいいのではないかと僕は思っています。

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――確かに富入はとてもいいキャラクターです。

おでーん:最初に富入のキャラクターを作ったときに非常に冷酷で冷たい印象のキャラクターになりました。ただ、彼の正体を考えたときに人間味を持たせたいと考えて、現在のようなキャラクター付けになりました。

――ありがとうございます。ほかに予想外にユーザーから人気になったキャラクターはいますか?

林:いちばん意外だったのは山田ガスマスクですが、第3話はガイドなども人気で、ファンアートを描いてくださる人は多いです。ファンのコメントやイラストは墓場文庫さんも集英社ゲームズもこまめにチェックしていますし、とても感謝しています。みなさんから愛されるキャラクターを生み出せたことは僕らとしてもとても幸せです。

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おでーん:本当にそうですね。

――すでに“りぼん”でのコミカライズなどもありますが、おふたりが見てみたいスピンアウト作品はありますか?

おでーん:僕は富入ですね。過去の話でも本編後の話でもどちらでも膨らませられるかなと。

林:自分は3話のキャラクターたちが事件と関係なく絡んでいるストーリーがいいですね。また、彼らに限らず世界観を広げていく努力は今後もしていきたいと考えています。

――展望も聞けたところでファンが気になっているいちばんの質問をお聞かせください。ズバリ、「都市伝説解体センター」の続編の構想はありますか?

林:現在は「都市伝説解体センター」の大型アップデートも終わり、墓場文庫さんの作業もひと段落したところです。そして「集英社ゲームズともう1本立ち上げましょう」という話まで進んでいるところです。

――おぉ!

林:ただ、次の作品はどのようなものになるのかというのは完全に白紙で、「都市伝説解体センター」の続編になるか、まったくの新作になるのかも決まっていません。2年後になるか3年後になるか分かりませんが、楽しみに待っていただければと思います。

――続編にしろ新作にしろ、すごく楽しみです。

林:ありがとうございます。墓場文庫さんとはすでに相談をはじめていますが、どういう形に進んでいくのか僕も楽しみです。「都市伝説解体センター」を制作していた3年間はすごく楽しかったので、もう3年間楽しい仕事ができると思うとそれだけでも幸せです。

おでーん:僕も非常に楽しいです。墓場文庫の4人も仲良くて楽しいのですが、今回の「都市伝説解体センター」は墓場文庫だけではできないことをたくさん体験させていただきました。1作とは言わず、2作…5作……12作ぐらいやらせて欲しいですね。

林:還暦超えちゃうよ(笑)。

すべてはお客さんに楽しんでもらうために

――この連載がアドベンチャーゲームの企画ということでアドベンチャーゲーム全体のこともお聞きさせてください。「都市伝説解体センター」がこれだけ売れたという事実は、ほかのアドベンチャーゲームを制作しているクリエイターにも希望になっていると思います。話せる範囲で売るためにどのような施策を行ったのかお聞かせ願えますでしょうか。

林:分かりました。それで言うと、僕らは売ろうとすることをやめました。つまり、無理やり買ってもらおうということはあまり考えておらず、宣伝というよりは、お客さんに知ってもらう、楽しんでもらうということを主体に考えました。

その結果、「これは宣伝なのか?」ということもたくさんやっています。東京ゲームショウで大きいピラミッドを作ってみたり、パッケージ販売のときに実際に体験できる謎解きを用意したり、廻屋くんと電話ができたりといったものですね。僕たちが楽しんで作り、参加したお客さんが楽しいと感じて、その結果として作品を手に取ってもらえればいいなと考えました。

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――現代はサブスクもあるので、ユーザーさんに無理やり押し付けても逆効果ですよね。そういう意味では「都市伝説解体センター」の施策は効果的だと思います。

林:宣伝チームに主題歌のMVを無理を言って作ってもらいましたが、MVを作ったところでお金になるわけではありません。ユーザーさんに楽しんでもらいたいという理由で制作しましたが、200万再生を超えることになりました。ただ、それも宣伝になるということよりも楽しんでもらえてよかったなという気持ちのほうが強いです。そういったことの積み重ねで「都市伝説解体センター」を知ってもらえたのかなと思います。

――おでーんさんはいかがですか?

おでーん:仰るようにサブスクであったり、YouTubeやTikTokのような無料で楽しめるようなコンテンツがたくさんあるなかで、ゲームを選んで楽しんでもらうということは難しい時代になっていると感じています。そのなかで「都市伝説解体センター」がどう戦っていくのはどうしたらいいのだろうという話は林さんとずっと考えました。

――なるほど。

おでーん:僕は今現在もおもしろいアドベンチャーゲームはたくさんあると思っていて、とくにインディーのアドベンチャーゲームはほかでは体験できないようなものがたくさんあります。そういったものが広がっていくといいなと思っています。

林:マンガやアニメまではみんな楽しむのですが、ゲームとなると敷居が高くなるんですよね。ただ、マンガやアニメといちばん近いのがアドベンチャーゲームだと思っていて、そういった層に届けられればいいなと考えました。

また、「都市伝説解体センター」はミステリー作品なので、最後までプレイしてもらうことを優先的に考えています。受動的にアニメのワンクールや映画の90分を観ることに慣れている人たちに対して、クリアしておもしろかったと思ってもらえるタイトルを目指しました。複雑な分岐は用意せずにひとつのアドベンチャーゲームとしておもしろいと言ってもらえる作品にしようと思いました。マンガやアニメの次にアドベンチャーゲームが来るようにしたいというのが集英社ゲームズのコンセプトで、墓場文庫さんが賛同してくれたという形です。

――分かりました。次の質問でアドベンチャーゲームならではの魅力や、今後アドベンチャーゲームが売れるにはどうすればいいのかお聞きしようと思ったのですが、やはりそういうところを意識するのが重要なんですかね。

林:そうですね。今はエンタメを消費するために時間との戦いになっている時代です。300時間もかかるようなゲームだと、年に1本しかプレイできませんし、「都市伝説解体センター」はプレイ時間は長くならないように意識しました。また、アドベンチャーゲームは最後まで遊んでこそ良さが分かるジャンルなので、カーソルひとつを取っても余計な動きをしないようにしたり、間違った選択を選んだときはその選択が消えて最終的には正解に辿り着けるようにするなど、すごく気を配りました。そのおかげでいい着地点が作れたのではないかと考えています。

――むかしは自分もゲームは長ければ長いほどうれしかったのですが、最近はコンパクトにまとまっているものがうれしいです。

おでーん:分かります。コントローラーに手を握るのにエネルギーが入りますよね。

林:スマホの操作に慣れたユーザーさんをターゲットにしているということも忘れてはいけないポイントですね。ただ、良し悪しでもあると思っていて、300時間プレイしてエンディングを迎えるようなものもユーザーさんの心に残るのではないでしょうか。

おでーん:そういうゲームは僕も好きです。とはいえ、僕たちが作るゲームはもっとライトでカジュアルなものだと思っています。僕たちも最初は「アドベンチャーゲームなら作れそうだ」という理由から参入を決めました。より多くの人がアドベンチャーゲームを作ってくれるとうれしいですね。

――では最後に「都市伝説解体センター」のファンにひとことお願いします。

林:「都市伝説解体センター」はみなさんから愛してもらっているタイトルなのでゲームだけでは終わらずにいろいろな展開を考えています。このあとも楽しみに待っていただければと思います!

おでーん:「都市伝説解体センター」はコンパクトな作品ですし、ガッツリとしたホラーでもないので多くの人が遊べる作品になっています。ぜひ遊んでみてください。また集英社ゲームズさんとの新作も準備中ですので、こちらも楽しみにお待ちいただければと思います。

後記

今回はすでに大ヒットをしている「都市伝説解体センター」の記事をお届けしました。ゲームをプレイして現代らしい作風に仕上がっている作品だとは感じていましたが、エンディングまでプレイしてもらうために気を使った部分なども聞くことができてこのヒットも納得ができました。コンテンツの供給過多となっている現代では、いかに最後まで気持ちよくゲームを遊んでもらうようにするのかはクリエイターにとって重要な課題。「都市伝説解体センター」のようにしっかり向き合うげきなのかもしれません。

また「売る」ということに囚われずに楽しんでもらうことを優先して宣伝を仕掛けていることも興味深かったですね。巨大なピラミッドを用意したりするのは規模の大きい集英社ならではの施策であると思いますが、その根底にある「自分たちも楽しむ」「ファンに楽しんでもらう」という気持ちは忘れてはいけないもののはず。

インタビュー中におでーんさんも伝えている通り、おもしろいアドベンチャーゲームはたくさんあるので今後もこの連載でフックアップしていきますので引き続き応援よろしくお願いします!

1981年生まれ。東京都出身。2000年よりゲーム雑誌のアルバイトを経て、フリーライターとしての活動を開始する。アドベンチャーゲームやロールプレイングゲームなどのジャンルを好み、オールタイムベストは「東京魔人學園剣風帖」。ほかに思い入れのあるゲームは「かまいたちの夜」「月姫」「CROSS†CHANNEL」「ひぐらしのなく頃に」「ダンガンロンパ」「カオスチャイルド」「ライフ イズ ストレンジ」「レイジングループ」など。 X(旧Twitter):https://twitter.com/kawapi YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCmN-juj7b73DGuIkRRh6U6A Twitch:https://www.twitch.tv/kawapi

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