バンダイナムコエンターテインメントが1月29日に発売予定(Steam版は1月30日)のPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)用ソフト「CODE VEIN II」(コードヴェイン2)のレビューをお届けする。
「CODE VEIN II」は、2019年にリリースされた「CODE VEIN」の続編作品であり、アニメ調のビジュアルが印象的な高難度で知られるアクションRPGだ。本シリーズは、「バディ」と呼ばれる相棒キャラクターと共に戦うシステムや、「吸血鬼」というモチーフを軸に描かれる重厚な世界観を特徴としており、いわゆる“ソウルライク”と呼ばれるジャンルの中でも、物語性と遊びやすさを強く打ち出した個性的な作品として知られてきた。
一方で、歯ごたえのある戦闘や緊張感ある探索といったジャンルの王道を押さえつつも、アニメ的なキャラクターデザインや感情表現を前面に押し出すことで、従来のソウルライクとは異なるアプローチを試みてきた点も、本シリーズならではの魅力と言えるだろう。
筆者は前作を未プレイのため、シリーズファン視点での細かな比較や進化については語れない。そのため本記事では“シリーズ最新作”という立場ではなく、新たに触れたプレイヤーとして感じた手触りや印象を中心に、どのような体験ができるのか迫っていきたい。
※編集部注記:レビューの性質上、以下ではストーリーの一部に触れているため、ご注意ください。
100年を越えて交差する英雄たちの運命
まずは「CODE VEIN II」のあらすじを紹介したい。本作の舞台は人類と吸血鬼が共存する、災害「リンネ」によって文明が崩壊した未来だ。あらゆるものを異形の怪物へと変貌させるリンネは、吸血鬼「イドリス」の尽力により封じられ、その後吸血鬼の超常的な力を頼りに人間と共存の道を歩んできた。だが今より100年前に封印が解けかかる危機に直面し、有力な吸血鬼たちが自らを犠牲に再びリンネを封じ込め、彼らは「英雄」として後世に語り継がれることとなった。
プレイヤーが操作する主人公は、物語開始以前に命を落とした「吸血鬼ハンター」だ。謎めいた吸血鬼の少女「ルゥ・マグメル」は、死した主人公に自らの心臓の半分を分け与えることで彼を蘇生させた。物語の拠点となる人や吸血鬼を保護する組織「マグメル」の長・ラヴィニアによれば、かつての英雄たちが姿を変えた「封印殻」に、世界崩壊を招く爆発の兆候が現れているという。英雄の命を奪うことで事態を食い止めるため、プレイヤーはルゥの持つ「過去と現在を行き来する力」を借り、封印解除の鍵を求めて100年前の世界へと遡ることになる。


本作はナンバリングタイトルを冠してはいるが、前作との直接的な繋がりは無いとのこと。用語も刷新されており、「続きもの」というよりはシリーズの再構築、あるいは新章の幕開けという印象が強い。実際、筆者のような前作未プレイヤーであってもTIPSが充実していたため、前提知識の欠如によって物語や世界観の理解を妨げられる場面はなかった。

またキャラクタークリエイト要素も充実しており、性別や服装はもちろん、身長・体型など細部に至るまで設定可能。ストーリー中に主人公自身が発言することはないが、謎に包まれたキャラとして傷跡などまでカスタマイズすることで、シナリオを“自分ごと”として受け止めやすいのではないか。


さらに物語の構成においても、本作は既存のタイムトラベルものとは一線を画す独自の魅力を放っていた。通常100年という歳月を隔てたストーリーを描くのであれば、子孫との邂逅や伝説と化した自身の足跡を辿るような、長い時間の断絶を強調する展開が王道だろう。
しかし吸血鬼という長命種を主題に据えた本作では、100年前と現代の双方に「本人」が登場するが、たとえ本人であっても、100年という月日は状況を変化させ、内面に変質をもたらす。過去で共に歩み、絆を深めてきた相手に対し、どのような決断を下すのかに焦点があたる切ないストーリーが展開される。


バディと共に歩む高難度アクションの先
「CODE VEIN II」は、いわゆる「ソウルライク」といった高難度アクションの系譜に位置している。バトルにおいては片手剣、両手剣、銃剣などといった武器に付与された術式(いわゆるスキル)を使用。さらに特殊攻撃にあたる「伝承術式」、回避・受け流し(パリィ)を行う防御術式を駆使しながら戦うが、ほぼすべての術式の使用には「イコル」を消費しなければならない。
イコルは敵に「吸血攻撃」を当てることで回復するため、「あと少しで倒せそう!」といった場面で術式が使えないという事態を防ぐためには、適度にイコルを回復させる必要がある。そのため“ただ武器を振り回していればよい”というシーンはなく、バトルのマンネリの解消に一役買っていた。
イコルの最大値や、腕力・精神など攻撃力などに関わる6つの能力値は、「ブラッドコード」という各吸血鬼の力を具現化した物質ごとに異なるのも特徴。また装備には負荷が設定されており、負荷の合計が各能力値を超えると「過剰負荷」が発生。例えば器用の能力値が過剰負荷に陥ると、恩恵として吸血時のイコル増加量が増えるが、ペナルティとして被攻撃時にイコルが減少という効果が起きる。


一回も攻撃を食らわない自信がある上級者であれば、わざと負荷をかけてバトルを優位に進めることが可能だろうが、基本的には能力値と負荷の関係を押さえながらゲームを進めることになるだろう。そして武器に術式を組み込む際も許容値が存在したり、ブースターと呼ばれる強化アイテムがあったりと、プレイヤーごとに全く同じビルドは起こり得ないのではないかと思えるほどの高いカスタマイズ性が特徴だ。


本作から遊んだ筆者にとって、特に個性的なシステムだと感じられたのが、戦闘補助の域を超え、物語体験の核として設計された「バディシステム」だ。過去の世界で出会う英雄たちをバディとして迎え入れられ、各バディが持つ固有のリンク特性や同行ボーナスは、パラメータ強化から探索支援に至るまで多岐にわたる。

特筆すべきは、HPとは別に設定された「リンクポイント(LP)」の存在だ。ダメージを受けた際に優先して消費されるこの数値は、バディとの結びつきを直接的に可視化したものと言える。つまりバディとの絆の強さが、「勝機」へと直結する構造になっているのだ。戦場において敵の注意を引く囮となり、時には「ギフトヒール」で主人公を蘇生させる彼らは、文字通り唯一無二の「相棒」として存在感を発揮。彼らとの関係性自体が、攻略と物語の両面に深く根ざしていると言える。

さらに本作の舞台は広大に形成されており、バディとともに探索しながら進めることになる。フィールドには拠点&ファストトラベルポイントの「ヤドリギ」、ボスを倒すことで術式が手に入るダンジョン、回復手段の「再生力」強化素材。偉人に祈りを捧げることで、対象エリア内にいる間はパッシブ効果が得られる「情念」など、探索をすればするほどゲームが有利になるのだ。


つまり数々の探索への導線が用意されていることで、バディと過ごす時間が必然的に増え、思い入れが増加していく仕掛けだ。バディは移動中こまめに声をかけてくれることもあり、一見寄り道に思える探索を通した思い出作りが本題として機能。ブラッドコードもバトルで使い込んで習熟することで、より上位のものをもらえるなど、隅々まで物語とシステムが同期した作りなのが、本作の白眉だろう。

また、バトル難度自体にも触れておくと、雑魚敵を一体ずつ倒す分にはバディもいるため、通常のアクションゲーム同様の感覚でサクサクと片付けることができた。だが複数体に囲まれたときや、ダンジョンの奥で待ち受けるボスではスリリングな体験が味わえる。一瞬でLPが削られてピンチになり、連続攻撃でダウンした場面は数知れず…。バディが離脱して蘇生してくれるとは言え、倒れるごとにバディの復帰時間も増えるため、ゴリ押しは難しい。

それならばバディに攻撃を任せて、自分は逃げ回れば良いと思うかもしれない。だがバディが与えたダメージは、言わば「仮ダメージ」で時間が経過したり、敵が渇血状態になったりすると回復してしまうため、プレイヤー自らも攻撃して「確定」させなければならない。
正直な話、一生勝てないのではないかと思った敵もいたが、何度も挑む中で動きを覚えて攻撃を躱せるようになり、徐々に操作が洗練されていく過程は、今振り返ると非常に楽しかった。難易度選択はないが、レベルを上げてHPや攻撃力を高めたり、術式のカスタマイズを見直したりするのも有効なため、もし詰まったら参考にしてほしい。

絆と試行錯誤が導く「CODE VEIN II」という体験
「CODE VEIN II」は、いわゆるソウルライクに求められる歯ごたえのあるバトルを土台にしつつ、バディと共に歩む物語体験を強く前面に押し出した作品だ。敵の動きを覚え、術式やビルドを見直し、何度も挑戦することで突破口が見えてくる設計はジャンルの王道と言えるが、その過程に常に“誰かと共に戦っている感覚”が伴う点は、本作ならではの個性だろう。
バディの存在に救われる場面が多いとはいえ、何度も倒れながら攻撃を見極め、吸血でリソースを管理しなければならない戦闘は、プレイヤーに集中力と学習を求める。ただ、その厳しさを乗り越えた先に得られる達成感は確かであり、試行錯誤の末に強敵を打ち倒した瞬間の手応えは格別だった。
また、ナンバリングタイトルではあるものの、前作の知識を前提としない作りになっており、シリーズ初体験でも置いていかれる感覚はほとんどなかった。吸血鬼という長命種を軸に据えたことで生まれる時間感覚のスケールや、かつての仲間と対峙する切なさは、本作のストーリーを一層印象深いものにしていた。歯ごたえのあるアクションと、キャラクターとの絆を重視した物語体験の両立を求めるプレイヤーにとって、「CODE VEIN II」は強く印象に残る一本となるだろう。
CODE VEIN(TM)II & (C)Bandai Namco Entertainment Inc.
※画面は開発中のものです。
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