40年の歴史を持つ戦略シミュレーションゲームの最新作「大戦略SSB2」をレビュー:シンプルだからこそ戦略的で面白い、シリーズの伝統をしっかり引き継いだ正統続編であることを実感

プレイレポート・レビュー
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システムソフト・ベータより2026年2月26日に発売予定のPS5/Nintendo Switch 2/Nintendo Switch/PC向け戦略ウォー・シミュレーションゲーム「大戦略SSB2」のプレイレビューをお届けする。

「大戦略」シリーズは六角形のヘックスで区切られた戦場マップを舞台に、陸・海・空の兵器で構成された部隊ユニットを動かして勝利を目指す戦略ウォー・シミュレーションだ。戦略シミュレーションゲームの草分け的存在として名高いシリーズで、1985年に一作目となる「現代大戦略」が発売されて以来、さまざまなタイトルが40年以上にわたって発売されてきた。

そんな歴史あるシリーズの最新作となるのが、本作「大戦略SSB2」だ。2022年に原点回帰をコンセプトに発売された「大戦略SSB」の続編で、基本システムはそのままにさまざまな新要素が追加されており、シンプルながら「大戦略」ならではの面白さをとことん追求した作品になっている。本稿では、「大戦略」シリーズの魅力を踏襲した本作の見どころと、新たに追加された要素について紹介していく。

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「工業力」と「保有燃料」の要素が追加され、戦略がさらに奥深く

「大戦略」シリーズの一番の魅力はやはり戦略性の高さだ。マップの地形、重要拠点の位置、地形効果、兵器のタイプや性能など、さまざまな要素を考慮しながら、どんな部隊を編成して、どのように敵を攻めるか戦略を組み立てていく。刻々と変化していく戦況を読みながら戦いを進めていくのは非常に面白く、詰将棋のような知能戦を堪能できる。

本作「大戦略SSB2」も、そうしたシリーズの面白さをしっかり引き継いでいる。ゲームの進め方はいたってシンプルで、さまざまな兵器を生産し、部隊を動かして敵ユニットとの攻防を繰り広げながらマップ内に点在する基地や都市といった拠点を占領していく。そして、敵軍の首都を占領したら勝利というのが基本的な流れとなっている。自軍と敵軍が交互に行動するターン制なので、じっくり時間をかけて緻密な戦略を練ることができる。

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戦略を立てるにあたって重要になるのが「軍資金」で、これを消費して兵器の生産や修理・補充を行う。占拠している都市の数に応じて毎ターン得られる収入が変化するので、効率よく都市を占拠して収入を増やしていくことが求められる。

今作では「工業力」と「保有燃料」という要素も新たに追加されている。「工業力」は自軍の陸軍、海軍、空軍基地を生産拠点として稼働させる際に必要となる資源で、「工場」を占領することで増加。工業力のパラメータが基地に設定されている数値以上になると、その基地で兵器を生産できるようになる。

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戦闘開始の時点では、首都とその周辺の基地でしか兵器を生産することができないが、工場を占領して工業力を上げていけば、たとえば前線に近い基地を生産拠点にして、より素早く戦線に部隊を投入するといったことが可能になる。攻略開始の時点で工場の位置や数を把握しておき、どこまで工業力を上げられるか、どの基地を生産拠点にするか、あらかじめ見極めておく必要があるなど戦場全体を見ての戦略の組み立てが重要になる。

「保有燃料」は兵器の運用に必要となる資源だ。ターン開始時に部隊の燃料を補給できるのだが、その際にこの「保有燃料」が消費され、マップ内の「製油所」を占領することで使用できる量が増えていくという仕組みだ。保有燃料が足りない場合は軍資金で補うことも可能になっているが、そうすると兵器の生産に支障が出る。重要度の高い部隊のみに補給を行うか、資金を消費してより多くの部隊に補給を行うか。随所にプレイヤーの判断が問われるのだ。

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変化したマップの構造も見どころのひとつ。前作の「SSB」ではマップの階層が空・陸・海の3層になっていたが、今作では高空、低空、地上、海上、海中の5層に増加しており、陸上では航空機、ヘリ、車両・歩兵を、海では艦船と潜水艦を同じヘックスに配置することができる。武器の効果も対航空機と対ヘリで威力に違いがあったりするので、前作以上に幅の広い作戦を立てられる。

マップの地形効果も見逃せない。移動、防御、索敵などに直接影響する要素で、前作に登場した平地、森、丘、砂漠などに加えて、雪原、湿地、陣地といった地形が新たに追加されている。特に面白いのが陣地で、非常に高い防御効果が得られるので、ここに部隊を配置すればより戦闘を有利に運べるだろう。これら地形の有利不利を把握し、効果的に利用することも戦闘を進める際のポイントになるのだ。

なお、ゲームの基本的な進め方や各種コマンドの使い方は「チュートリアル」で覚えられる。ひと通り説明が終わったら終了してもよいが、そのまま戦闘を続けて勝利するまでプレイし続けることも可能になっている。ゲームの基本的な流れを実際に体験できるので、「大戦略」シリーズを初めてプレイするという人は、まずチュートリアルのマップをクリアしておくことをおすすめする。

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現代兵器を駆使して、多彩な戦場マップを舞台にバトル

実在する現代の兵器をユニットとして使用できるのも「大戦略」シリーズの特徴のひとつ。今作でも日本、アメリカ、ロシア、中国、イスラエルといった、さまざまな国の300種類以上の兵器が登場。映画にもよく登場しているアメリカの戦闘ヘリ「AH-64E アパッチ」、ロシアの主力戦車として知られる「T-90」、ドイツ海軍のフリゲート艦「バーデン・ヴュルテンベルク級フリゲート」など、有名な兵器の数々を実際に運用できるのでミリタリーマニアにはたまらないだろう。

さらに、アメリカ海軍が建造予定の新たな戦艦「トランプ級戦闘艦」も発売後のアップデートにて実装される予定だ。報道などによると排水量は3~4万トンでAI統合戦闘システムや指向性エネルギーレーザーなどを搭載した史上最大級の戦艦になるという。この新型戦艦がゲーム中でどのような能力を見せてくれるのか、今から楽しみだ。

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これらの兵器が実際に戦うところは敵ユニットと交戦する際に見ることができるが、かなり映像がシンプルで、最新のリッチなゲーム映像に比べて淡泊な印象は否めない。ただ、リアルさに欠けるがゆえに戦争の持つ生々しさがほとんどなく、かえって純粋にゲームとして楽しめるのではないかと個人的には感じられた。映像の切り替えがかなり早く、テンポをよく戦闘を進められるのも好印象で、こうした手軽さも非常に「大戦略」らしいゲームになっていると言えるだろう。

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初期のプレイ可能なマップは全部で54種類。日本の四国や九州といった実際の地形を模したもの。十月戦争や関ヶ原の戦いといった古今東西の有名な戦いをモデルにしたもの。サメの形や四畳半の部屋の形をしたユニークな地形のものなど、非常にバラエティに富んでいて多彩なマップでの戦闘を楽しめる。

これらのマップはすべて3Dで描かれており、拡大縮小したりマップの角度を自由に変えたりして表示できるようになっている。斜め見降ろし型の起伏に富んだ3D表示で楽しんでもいいし、定番の2D調のトップビュー表示でプレイすることも可能。どんな表示方法を選ぶかはプレイヤーの自由だ。

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これらのマップをいくつか実際にプレイしてみて特に感じたのが、どれもいろいろな攻略の仕方があるということだ。たとえば、「大戦略II」にも登場した「バナナ・リパブリック」というバナナのような形をした島のマップでは、筆者は戦闘開始と同時に内海に浮かぶ島々に攻め込んで島にある基地を占領。これらを拠点にして戦闘機、攻撃ヘリ、戦闘艦などで陸上を進む部隊を援護しながら敵の首都へと攻め込んでいった。

この戦い方は安全確実だが、下の画像を見てのとおり陸地沿いに進んで敵の首都を攻めるのはかなり遠回りになるため、勝利するまでにけっこう時間を要した。一方、内海とマップ下部の小島を足掛かりにして海を渡り、一気に対岸の敵首都に攻め込むことも可能になっている。難度は多少高くなるが、最短距離で首都に進行できるので短いターン数での勝利を狙うことができる。

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また、序盤の戦闘で手間取って敵に内海の島を押さえられてしまったとしても、そこから攻め込んでくる敵部隊を迎撃しつつ陸上部隊を進行させていっても十分勝利を狙える。短いターンでのクリアを目指してもいいし、戦力を整えて少しずつ慎重に戦線を押し上げていくという戦い方をしてもいい。こうしたさまざまな戦略で戦えるのも「大戦略」シリーズの魅力のひとつになっている。

ちなみに、どのマップも劣勢となる序盤をどう進めていくか、勝ち筋を見つけられるかが最大のポイントとなっている。ここが特に面白いところで、自分の立てた戦略がハマって自軍が有利になったときの気分は格別だ。圧倒的な戦力を駆使して敵部隊を駆逐していくのもけっこう気持ちがよく、ちょっとした爽快感を味わえるだろう。

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敵勢力の数もさまざまで、ひとつの陣営と1対1で戦うものもあれば2つや3つの陣営を同時に相手にするものもある。複数の陣営を相手にするマップでは、それぞれの動向を見ながら戦略を組み立てていくという、より複雑な戦闘を体験できる。

各マップの初期の軍資金を増やしたり、敵軍の操作をプレイヤーに変更したりすることも可能になっている。自軍が有利な設定にして無双したり、逆により高難度にしてプレイしたりすることができるので、初心者からシリーズのファンまで誰でも楽しめることだろう。

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また、実際の国際情勢が反映された「シナリオマップ」も発売後の無料アップデートで追加配信されていく予定だ。これらのマップでは開始時点で部隊が展開されており、新たに兵器を生産できないようになっている。限られた戦力をフル活用して勝利を目指していく、よりシビアな戦闘を楽しめるのだ。

第1弾として、イランを舞台にした「ペルシャ湾炎上」とグリーン・ランドが舞台の「オペレーション・アイスブレーカー」のふたつが発売と同時に配信される。どちらも舞台となっている場所が最近のニュースで話題になっているだけに興味をそそられることだろう。

これらのマップは情勢を解説したシナリオも楽しめるようになっているのだが、Windows版は国名や地名などがすべて実名。Nintendo Switch、Nintendo Switch 2、PlayStation 5版は匿名処理がされているとのこと。Steam版はマップの攻略のみが可能でシナリオは付随していないが、公式サイトにて全文が公開予定になっている。Steam版でのプレイを予定している方はこちらもチェックしておこう。

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※画面は開発中のものです。

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2026-03-08 10:14:18