千年を渡る冒険体験とはどんなもの?全貌が見えてきた「冒険家エリオットの千年物語」プレビュー

プレイレビュー
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スクウェア・エニックスが2026年6月18日に発売予定のPS5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch 2/PC(Windows/Steam)向けアクションRPG「冒険家エリオットの千年物語」のプレビューをお届けする。

本作は、同社が展開を続けてきた「HD-2D」シリーズでは初となるアクションゲームとなり、多くの注目が集まっている作品だ。体験版も公開されているため、魅力の一端に触れた人も多いだろう。

だが、去年7月に配信された体験版は戦闘と探索の先行体験に重きをおいており、かつこの体験版を元に製品版ではさらなるブラッシュアップが図られている。そのため製品版でのプレイがどうなるか? そもそもストーリーの導入はどういったものなのか? 体験版だけではわからない部分も数々ある。

今回、製品版の内容をいち早くプレイする機会をいただいた。この記事ではゲーム序盤の大まかな流れや、戦闘・探索のプレイ体験についてご紹介しよう。

この国の命運は1人の冒険家に託された!

蛮族と呼ばれるモンスターがはびこる世界、フィレビルディア大陸。人々はヒューザー王国の城壁の中に身を寄せ合って暮らしていた。王国の姫ヒューリアは高い魔力を持ち、その力で蛮族の侵攻を防いでいる。城壁の中にいれば加護の力により、安全に暮らせるのだ。

だが、姫1人への負担は計り知れない。かつてこの地に栄えたという高度な魔法を駆使した文明の遺物があれば……。しかし、以前の遺跡調査は多くの兵を失う大失敗に終わっており、王は頭を悩ませていた。

そんな中、新たな遺跡の発見が報告される。危険な探索に兵を割くことはできない王に、学者ユイジーヌは提案をする。専門家に任せてみてはどうか?と。

加護の届かない蛮族の領域を進み、さまざまな依頼をこなす冒険家。この国でも指折りの腕前を持つエリオットに白羽の矢が立ったのだ。

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本作は見下ろし型のアクションゲームとなっており、プレイヤーはこのエリオットを操ってフィレビルディア大陸を冒険していくこととなる。大陸には砂漠や雪原、火山に湖といったさまざまなロケーションが存在し、数多くの遺跡・洞窟が配置されている。これらを踏破していくことがこのゲームの基本目標だ。

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ストーリーで挑むことになる場所はもちろんのこと、脇道にそれて別の場所を探索するのも自由である。遺跡・洞窟の先には宝物であったり、体力上限を高めるアイテムが手に入る神殿などが隠されており、マップをくまなく探索することで冒険が有利に進められるというわけだ。

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もちろん、そこには爆弾で壊さなければいけない岩・壁といった、特定のアクションでないと突破できない障害物が用意されている。これらを突破するための装備品・能力はメインストーリーを進めることで手に入っていく。冒険を進めることでさまざまな場所にアクセスできる仕組みだ。

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と、ここまでの説明でも分かる通り、本作は古き良き時代のさまざまな名作を彷彿とさせるかなりトラディショナルなゲームとなっている。長くゲームを遊んでいる方ならば、どこかで触れたことがあるような、そんな印象を受けるゲームだろう。

ただ、本作の大きな特徴であるHD-2D。この2Dのドットグラフィックと3Dグラフィックを組み合わせた表現が、伝統的なゲーム体験にひと味加えており、本作の良いところだ。

冒険の舞台となる大陸は3Dグラフィックで表現されているが、ときおり視点が傾いたり、まったく別の場所に移動したり、さまざまな画角で世界を見せる演出が差し込まれ3Dグラフィックらしい奥行きを見せてくれる。これが冒険の舞台となる大陸の広さをプレイヤーに感じさせ、広大な世界を冒険しているんだ! という気分を盛り上げてくれるのだ。

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HD-2D初のアクションゲームということで、めまぐるしいキャラクターの移動で2Dと3Dの親和性が崩れてしまうのでは? という心配もあったがそんなことはなく、ぐるぐるとキャラクターが動き回ってもまったく違和感がなかった。先に触れた画角の移動による演出も破綻がなく自然で、細かく手をかけて作られていることが感じられる。古き良き時代を感じさせながら、新しさを盛り込むHD-2Dならではのグラフィック体験が本作には備わっている。

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堅実な立ち回りが求められる戦闘システム

さらにこのゲームのアクションの主軸となる戦闘システムも、古き良きものに新しさを盛り込んだものになっている。

本作の戦闘面での大きな特徴が、攻撃を受けるとノックバックをして行動がキャンセルされるという基本システムだ。これはプレイヤーが操作するエリオットだけでなく敵にも当てはまる。つまり、ボスキャラクターやノックバックを受けない一部の敵を除けば、エリオットが攻撃を連打しているだけで行動を阻害し続け完封できてしまうのだ。なんとも懐かしさを感じる仕様である。

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もちろん、だからといって戦闘が簡単なわけではない。1vs1の戦いが続くならただただ攻撃しているだけでよいが、基本は多数の敵が同時に襲いかかってくる。攻撃を当てれば敵の行動を阻害できるとはいえ、全員を同時に攻撃し続けるのはそうそうできることではない。

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そこで重要なのがガードだ。ガードはほとんどの攻撃を防ぐことができ、加えて敵は攻撃前に行動の予兆が赤く表示される。予兆に合わせて的確にガードを行えば多数の敵にも対処できるというわけだ。

だがガードも鉄壁ではなく、まず盾を構えている方向しか攻撃を防ぐことができないため、とっさに後ろからの攻撃を防ぐのは難しい。またガードにも限界があり、ガードをしすぎてしまうとガードブレイクを起こして一定時間ガードができなくなってしまう。本作での戦闘は多数の敵に対して、背後を取らせず、かつ連続攻撃でガードを破られない、そういう有利な位置取りで戦うことがまず重要だ。

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エリオットの扱う武器は剣、槍、弓、ブーメラン、爆弾、ハンマー、鎖鎌と7種用意されている。これらは当然性能が異なっており、加えて攻撃ボタンを長押しすることでチャージをして必殺技を放つこともできる。剣よりもレンジに優れた槍で遠くから相手を牽制したり、鎖鎌を振り回して多くの敵に攻撃を当てたり、敵を吹き飛ばすハンマーで近寄る敵たちを一気に遠ざけて体勢を立て直したり、武器を状況に応じて切り替え、堅実に立ち回れば勝機が見えてくるだろう。

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また、ここでさらに重要なのが魔石の存在だ。

魔石は武器それぞれに追加の効果を付与するもので、単純な攻撃力アップはもちろん、必殺技のチャージ時間を短縮するものや、属性ダメージを付与するもの、はたまた下の画像だと敵の遠距離攻撃を無力化するなどなど強力なものも用意されている。これらは規定のポイント数まで装着でき、より強固な立ち回りを実現してくれる。

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先行体験版からのフィードバックでこの魔石が大幅に強化されており、全ての武器にそれぞれ魔石を装着することができるようになった。使用する武器を絞る必要がなくなり、シチュエーションにあわせた武器の持ち替えが可能となったのだ。武器の持ち替えはラジアルメニューからすぐに行える。臨機応変な立ち回りがこのゲームの攻略の鍵であり、楽しいところというわけだ。

妖精フェイをエリオットと同時に操り、難局を突破しよう

これに加えて、妖精フェイの存在が戦闘の選択肢をさらに増やしている。

フェイはストーリーを進めると登場し、それ以降エリオットの冒険をサポートしてくれる心強い存在だ。

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どれぐらい心強いかと言うと、フェイは右スティックでエリオットとは独立して自由に動かせるのだが、敵に近づけると体当たりをしてくれる。攻撃を行うということはすなわち、フェイの体当たりでも相手をノックバックさせて行動を阻害してくれるのだ。

例えば遠くから弓でこちらを狙う敵へとフェイを突撃させれば、射撃をキャンセルさせることができる。もちろんエリオット自ら遠距離武器でこれを行うこともできるが、フェイの体当たりはエリオットを自由に移動させながら、あるいは盾を構えながらでも可能だ。有利な位置へ移動しているときや敵の攻撃を防いでいるとき、そこを狙ってくる敵に対処できるのはかなりありがたい。

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しかも、フェイはストーリーを通じてさまざまな魔法を覚えていく。火をつけるチャッカ、エリオットを高速移動させるシッソー、エリオットをフェイの位置へと瞬間移動させるワープなどだ。これらは当然探索や遺跡のギミックを突破するためのものではあるのだが、これらが戦闘でもしっかりと役に立ってくれるのも本作の面白いところだ。

例えば最初に手に入るチャッカは暗い洞窟を進んだり、火をつけると起動するギミックを作動させたりと探索で活躍するほか、戦闘では敵を炎上させて持続ダメージを与えられるため、ダメージソースとして期待できる。また本来ならば爆発まで時間のかかる爆弾を即時起爆することもでき、合わせて使えば一気に敵を倒すことも可能だ。長い間お世話になる魔法だろう。

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体験版からのフィードバックでフェイの魔法の切り替え方法が追加されており、フェイの魔法を戦闘中に切り替えやすく改善された。製品版ではさらにフェイと連携した戦闘が楽しめるはずだ。

もちろん、フェイを使いこなすのは2キャラを同時に操作するようなものなのでなかなか難しい。だが、習得すればさらに幅広い局面に対応できる。魔石によるビルド、戦闘中の臨機応変な武器・魔法の切り替え、そしてフェイとエリオットの同時操作が、懐かしさを感じる基盤システムに現代のゲームらしい自由度の高さを生み出しているというわけだ。

ちなみに、どうしてもフェイを上手く操れないという人は、お友だちにフェイを操作してもらうローカル2人プレイも実装されている。

時代を超える冒険が幕を開ける!

序盤のストーリーはエリオットの遺跡調査で過去へと転移する魔法遺物「時の扉」が発見され、それを巡る騒動が起こる。この騒動は結果としてヒューザー王国へ大きな危機を招き、そしてヒューリア姫は謎の呪いを受けてしまう。この危機と呪いに対抗するため、エリオットは時の扉を抜け歴史を超える冒険へと旅立つこととなる。

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ヒューリア姫が人類を守る「加護の時代」から、文明の崩壊で蛮族の脅威に人類が晒されている「再建の時代」、魔法技術が発展し栄華を極めた「魔法の時代」、そしてさらに過去へと冒険は続いていく。

ストーリーにもかなり力が入っているように感じられ、ゲームにグイグイと引き込んでくれる。メインストーリーはもちろん、町の人々の依頼を叶えるサブクエストもフルボイスで展開されるのには驚いた。さらにはサブクエストでエリオットが起こした行動の結果も未来へと影響を与えていくところが非常に面白い。

「冒険家エリオットの千年物語」というタイトルそのままの体験がこのゲームの大きな魅力になっている。アクション面をこれまで紹介してきたが、もう1つの柱であるRPG面のクオリティもすばらしい。

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もちろん、時代を遡ることで遺跡の朽ちる前へと訪れ、その最奥へと向かうこともできるようになる。探索すべき場所は時代を超えるごとにどんどんと広がっていく。

ただ、これは楽しい部分でもあるが、広がる探索範囲はプレイの重荷にもなってくる。

本作はこの重荷に対して楽ができるように工夫がなされているのも触ってみてよいところだった。大陸に配置されたチェックポイントにはすぐにファストトラベルができ、しかも時代を超えるファストトラベルも可能だ。さらに遺跡・洞窟内の宝箱の数がマップ画面に表示されているし、世界に隠された重要アイテムや収集要素のネコの場所もゲームプレイを進めるとマップ画面に表示されるようになる。探索は大変だが、あると分かって進むのは苦ではない。昔ながらの探索に現代的な快適さを盛り込んだ印象だ。

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千年を渡る物語の発売を待とう!

本作は発売1か月前の今となっても、まだまだ多くの情報が伏せられている。もう少し公開してくれればと思う方も多いだろう。

ただ、プレイしてみるとその理由もわかる。ゲーム序盤からできれば伏せておきたい、ネタバレ厳禁な展開が多いのだ。先にも触れたがかなりストーリーに力が入ったゲームだ。この伏せられぶりは逆にそのストーリーへの気合の入りようの表れだとプレイしてみて理解できた。

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ぜひとも多くの人にこの古き良き、だけどもしっかりと新しい新作アクションRPGを体験してほしい。「冒険家エリオットの千年物語」は2026年6月18日、PS5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch 2/PC(Windows/Steam)にて発売予定だ。エリオットの活躍とその運命を見届けるその時を待とう。

PCゲームの情報同人誌を作っていたところスカウトされ商業ライターデビュー。ゲームメディアを中心に執筆活動を行う。頻繁に自分は女子高生であると主張している。主な共著に『インディ・ゲーム名作選』(Pヴァイン、2021年)、『ゲーマーが本気で薦めるインディーゲーム200選』(星海社、2021年)、『インディ・ゲーム新世紀ディープ・ガイド ゲームの沼』(Pヴァイン、2022年)。

※画面は開発中のものです。

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