ビジュアルアーツのゲームブランド・Keyより2026年4月24日に発売されたPC用ソフト「anemoi」。同作のシナリオ統括・魁氏とディレクター・佐雪 隼氏へのインタビューを前後編にわたってお届け。前編はタイトル立ち上げにまつわるエピソードを聞いた。

「Kanon」「AIR」「CLANNAD」「リトルバスターズ!」「Rewrite」といったタイトルを世に送り出してきたKeyの最新作としてリリースされた「anemoi」は、「Summer Pockets(以下、サマポケ)」以来約8年ぶり(「Summer Pockets REFLECTION BLUE」からは6年ぶり)となる長編作品となっている。
今回、開発におけるキーマンであるお二人に、長い期間を経て発売を迎えたこれまでの歩みとともに、発売後ということで一部ネタバレ込みでさまざまな話を聞いてみた。結果的に2時間弱に及ぶ長尺のインタビューになったため、前後編に分けてお届け。前編では、主に立ち上げにまつわるエピソードを中心に聞いている。

※インタビューは2026年6月上旬に実施。
「サマポケ」以降の時間で感じたフルプライスタイトルの価値
――Keyとして長編の作品は「サマポケ」以来約8年ぶりとなりますが、その間の取り組みについてお聞かせください。

魁:「Summer Pockets REFLECTION BLUE」の後にその次の長編フルプライス作品(※)を作ろうという動きは早い段階からあったのですが、「ヘブンバーンズレッド(以下、ヘブバン)」のリリースなど並行していろいろなものが同時に動き始めたタイミングでもありました。「planetarian」の成功例をひとつとしたキネティックノベルのコンテンツを増やしていこうという動きもありつつ(2021年発売の「LOOPERS」、2022年発売の「終のステラ」など)、Keyとして次のフルプライス作品を構築する時間でした。
※ここで言及しているフルプライス作品は、ゲーム市場における高価格帯(10,000円前後)のタイトルを指している。特に美少女ゲーム市場においては長編作品としてパッケージ化されたタイトルを表し、Key作品においては「CLANNAD」「リトルバスターズ!」などのタイトルにおいて用いられる。
キネティックノベルの取り組みもそうした背景を受けたひとつではあるのですが、ご時世的にPCのアドベンチャーゲームが、その費用対効果もあって市場から消えていく流れになりつつありました。今のアニメでも1クールごとにどんどん作られて話題が変わっていくという中で、1プレイ40時間です、となったらそれだけ結構身構えてしまうユーザーさんもいるので、「anemoi」を作っている途中まではフルプライスはこれで最後かな、という風に考えていたんです。ですが、「サマポケ」のアニメで色々やっている時にまたちょっと考え方が変わっていきました。
昔の「Kanon」「AIR」「CLANNAD」といったフルプライスタイトルでファンになってくれた皆さんが今は業界で働いてくれているのですが、フルプライスのKey作品というのはすごくその方たちに刺さりっぱなしになってくれているようでして。フルプライスだらこそできるというのであれば、将来に向けてフルプライスを作り続けて、(ユーザーの心に)深く刺し続けるものを残すべきかなという風に今は思っています。だから「anemoi」が最後にはならず、きっと次のフルプライスがあるんじゃないかなと(笑)。
佐雪:実際、「サマポケ」のプレイをきっかけに入社したコンポーザーとかもいるので、結局そうやって歴史が連綿と続いていくかたちになっていますし、作り続けていくべきなんじゃないかなと思います。
僕自身、リアルタイムでプレイしたのは「Rewrite」で、その前の作品はすでに出ていたので、「リトルバスターズ!」や「CLANNAD」は追っかけてプレイしました。初めは京アニさん(京都アニメーション)がやっていた「CLANNAD」のアニメからだったんですが、そこが入口になってKeyを知って、じゃあゲームの方をやろうとなっていきました。
話をするにも共通認識があるので、「じゃあここはあの時のあれじゃない?」みたいなすり合わせは早いです。
――佐雪さんはその中で「終のステラ」という作品でディレクターをされていますが、その経験はキャリアの中でどういうものになっていますか?
佐雪:そもそもキネティックノベルができた経緯は、先ほど魁が話していたように、プレイ時間の短さもあっていわゆるノベルゲームの入り口になってくれたらいいみたいな気持ちで作っていたところはあります。
その中で、「終のステラ」は王道を意識して作っている作品ではあります。プロットを見たら、多分そう特別なことはしていないです。それでも支持してくれているユーザーがいるという、一連の盛り上がりを見たときに、「尖ったことはしなくてもいいんだ」と少し思うところはありました。
魁:よく見ると、Keyのタイトル群はそこまで特別なことはしていないんです。ただ、そこに至るまでの設定や日常などでそれが特別に見えるという不思議な作りになっています。
佐雪:その時に思ったのは本当にそこでしたね。妙にこねくり回すんじゃなくて、本当に真っ直ぐに挑んでもユーザーからは好意的に受け止めてもらえたことで、それがKeyの土壌だという認識ができました。それを経て、「anemoi」に取り組んだ時にはその点をどう反映させていくのか、という意識になりました。

――魁さんは「サマポケ」のアニメ展開も並行していましたが、アニメの反響や、そうした反応が「anemoi」に繋がった部分はあると考えていますか?
魁:アニメの時も毎回トレンドに乗るくらいで「こんなに待ってくれていたんだな」というのを改めて実感するとともに、「サマポケ」に関してはなるべく長めにお客さんにいろんなものを提供しようというのがあったので、ちょこちょことSSを出していました。あと毎年、(作品のモデルになった)男木島さんのイベントに協力するなど、とにかく話題が途切れないようにしようとずっと動いていたのも功を奏したところかなと思います。
あとKeyの作品をアニメ化する場合、ワンクールで収めるのが大変で、正直「これどうする?」というくらいのヤバいボリュームなんです。そういう点でKeyの作品をアニメにするってすごい覚悟がいるのですが、「サマポケ」に関しては中島プロデューサー(※アニメ「サマポケ」のプロデューサーを務める中島直人氏)がすごく頑張ってくれてありがたかったです。「anemoi」も大ボリュームですが、なんとかなるんじゃないでしょうか(笑)。
先ほども言いましたが、時代の流れもあってフルプライスで40時間腰を据えるゲームって、コンシューマーゲームでもそうそうないという風になっていて、10時間から20時間ぐらいで十分クリアできるという感じですよね。そんな中でも「anemoi」は1万円で60時間遊べますよ!
そういうコストパフォーマンスという考え方も含め、いろんな価値観が変わり始めているなと思いつつも、その中でいかにお客さんに楽しんでもらうかとなると、ゲームの長さに対してある程度ルートやチャプターに分けていて、共通パートが終わってここから分かれるから明日にするか、という風に段階を踏んで楽しめるようなかたちは意識しています。
ずっと選択肢だけにはならないように、という点では掲示板システムもそのような考え方のひとつですし、朝起きて夜寝たら終わろうかなという感じで、Keyのタイトルは1日のサイクルで過ごしていくようになっているので、小休止しやすいようにはなっていると思います。

「anemoi」の企画は“時間の流れが違う女の子との日記のやり取り”から始まった
――ここからは実際のゲーム内容に踏み込んでいければと思うのですが、「anemoi」はどういうコンセプトの元で生まれていったのでしょうか?
魁:こんな話書きたいなーと(一同笑)。でも本当にそんなものですよ。
――それは他の作品も基本的には変わらないのでしょうか?
魁:「サマポケ」の時も麻枝(「サマポケ」で原案としてクレジットされている麻枝 准氏)に「こんな感じどう?」という風に言われて、そこから話を広げだだけなんです。
佐雪:“夏休みを繰り返す”でしたっけ?
魁:“お母さんと楽しい夏休みを過ごしたくて、ぐるぐると繰り返す”という一文だけもらって、そこからは「サマポケ」のライター陣で組み立てていきました。「anemoi」に関しては“時間の流れが違う女の子との日記のやり取り”がスタートですね。
佐雪:風の一族とかもあったわけではなくて、時間軸の違う女の子との日記のやり取りというのが頭にあって、そこからストーリーとキャラが浮かんでいったという感じです。まさかポストアポカリプス的な世界になるとは思わなかったですが(笑)。
魁:僕は学園モノにしたいと言っていました(笑)。
佐雪:それはP(プロデューサーの丘野塔也氏)が学園モノじゃなくていいと言ったことで消えました(笑)。
魁:学園生活ってみんなに共通して存在するものじゃないですか。それを捨てるということは共通点を消すということで、ひとつの冒険なんです。「サマポケ」では夏休みという共通点を重視したのでなんとかなったのですが、「anemoi」の共通点はすごく難しいです。学校もありはしますが青空教室なので、実はそこまで日常での共通点が無くて、そういった意味で冒険的な作品でした。
――学園モノにしないというのは実際に早い段階で固まったのですか?
魁:そこは結構早かったです。学校という体は存在しているのですが、授業的なものは全く存在しないですし。
実際、「anemoi」のシナリオを書いている時に頭の中に浮かんでいたのは震災からの復興ですね。僕は関西が地元で、学生の頃に阪神・淡路大震災に被災したのですが、その時に体験した明るい方面を描いた部分が多いです。
当然、震災直後は暗いですし、ビルが倒れたりもしていますが、そこから半年もすれば基本的な復興の流れになっていく中で、前向きになってやっているところを強く出していきました。あの時はヤンキーはヤンキーで頼りになるし、いつもうだつが上がらないおっちゃんがちゃんと大人の行動をしてなんかかっこいいじゃんと感じていました。その上で、マイナスには出さないようにするというところは意識していました。
佐雪:マイナスにはしない、という点で僕が気をつけなきゃいけないと思ったのは、悪さをしたくて誰かを傷つけたわけではなく、正しく生きてるはずなのに誰かを傷つけてしまってることもある、という点です。誰かが具体的に悪いと思われるような行為はしてないはずなんですけど、それでもちょっと悲しいことに合ってる人がいて、でもその人たちが報われるにはどうすればいいかみたいなのを描いていると思います。
――佐雪さんは長編のディレクターおよび個別ルートのシナリオが初ということでしたが、どういう流れで担当することになったのでしょうか?
佐雪:それぞれ別の経緯がありまして、前者のほうは魁が「ヘブバン」とアニメ「サマポケ」でタスクがいっぱいになってしまって、「anemoi」を回すのが難しくなってきたというところがあったので、P判断で僕のほうに回ってきました。正直どれかのコンテンツひとつだけに従事してても別に誰も文句言わなかったぐらいにはタスク量を抱えられていので。
魁:なぜか複数のコア(な役割)に入れられ、回せなかったら怒られるという(笑)。このまま自分で最後までやりたかったというのはありつつも、完成させることを考えるとここは一歩下がるべきだなということと、「終のステラ」を完成させてクオリティは担保できるというのもあり、次の代に回していくのもひとつの仕事かと思いながら頼む……と。
佐雪:ディレクターという職自体は降りることになりましたが、シナリオ面ではその後も結構密に魁とやり取りをしながら進めていきました。気になっているところなどを相談する人が身近にいた分、すごく心強い作品でした。
――ディレクターになると決まった段階ではもう進行はしていたのですか?
佐雪:元々アシスタントディレクターとして入っていくつかの発注や取り回しをやっていたのですが、正式に僕に引き継ぐというジャッジをしたのは去年の今頃ですね。
それで後者に関しては、僕がそもそも後発で入ってきたのもあって当初は僕の書くシナリオは無くてすでにキャラデザのコンペまで進んでいたのですが、その中にあった永山ゆうのんさんのイラストがすごく魅力的だったので、「(白渡小詠の)シナリオを書かせてください!」と僕が手を挙げたのをPが許可してくれたから書いたという流れです。
魁:こちらでも考えていたら横から奪っていきました(一同笑)。
佐雪:元々メインヒロイン4人で考えていたはずが5人になったことで、その時点でもうイラストの量が増えたりと、ボリュームが膨らんでしまって大変でしたね。

クリエイターファーストを随所に感じさせるスタッフィング
――作品全体におけるシナリオや原画のスタッフィングはどのように進めていったのでしょうか?
魁:シナリオに関しては「サマポケ」と同じメンバーで作ろうという枠組みが最初から決まっていました。ライター陣は決まっていたので、そこからイラストを検討していきました。
「サマポケ」でお願いしていた和泉つばすさんは、ちょうど「9-nine-」のアニメ化プロジェクトなどがあった時期だったのでちょっと都合が合わず、なるべくつばすさんのような女性的で魅力のあるデザインを描かれる方にお願いしたいと探したところ、新島夕さん(辻倉朱比華/総羽愛乃ルートのシナリオなどを担当)と一緒にやられているきみしま青さん(総羽愛乃や複数のサブキャラクターの原画を担当)がいらっしゃったなと思い、悩みながらも声をかけたら二つ返事で引き受けてくださいました。
佐雪:きみしまさんは驚くほど手が早いんですよ。「これ、修正していただけませんか?」と連絡したら、その2時間後くらいに返ってくる感じで。
魁:「こんな感じのキャラクターデザインのラフがほしい」と朝お願いしたら、夕方にはもうラフが上がってくるんです。いろんなパターンをいただけるのですが、微細な変化じゃなくて、それこそショートカットもあればロングもあり、ロングもストレートからウェーブがかかったものまであるので、逆に悩みましたね。
佐雪:こちらもそれで想像が膨らむところはあるのですが、どれも可愛いから、これを選ぶってことはこっちを捨てるってことになるからもったいないな……と(笑)。
魁:じゃあ両方使って双子キャラクターにしようか、みたいな(笑)。
佐雪:そうしてまた仕様が膨らんでいく、みたいなことが起こりうる現場でした(笑)。

――シナリオとキャラクターデザインの組み合わせは基本的に先ほどの話にもあったコンペで決められているのでしょうか?
魁:そうですね。このシナリオにはこのキャラクターデザインが良いという感じで決めていきました。シナリオのほうでキャラクターを想像するところから作ってはいたので、逆にキャラクターからスタートしているのは、先ほど挙げた小詠くらいですね。佐雪がそのデザインを選ばなかったら、もしかしたら小詠の姿で妹の六花だったかもしれないです(笑)。
結構うちの作り方で面白いのが、強く声をあげたやつの勝ちというところですね。クリエイターの集まりなので、そこを否定するのは何か違うよねっていうのはあるので、「これをやるべき、これをしたい」となったら、それはなるべくそのようにさせています。
――音楽に関しては折戸伸治さんはもちろんのこと、アサノハヤトさんなど社外の方も含めて幅広く制作に携わっていましたが、スタッフの選定含めてどのような制作手法を取っていったのでしょうか?
佐雪:音楽に関しては折戸が全て決めていますね。
魁:「こんな感じの雰囲気でどう?」という話が来て、そこから「じゃあこんな感じで発注するわ」という、のらりくらりといった感じで進んでいきます。
佐雪:明確に音楽のスタッフを開発側も合わせて決めたのはアーティストぐらいで、コンポーザーは折戸に一任しています。
魁:この人にこの曲を発注しようではなく、例えばBGM1はこういう曲なんだけど、みんなちょっと作ってみてと依頼して、その中で良かった曲を採用するという、少し変わった作り方をしています。その中に良いんだけど少し違うよね、という曲が生まれるんですけど、これはこっちで使えそうだよね、ということをやっていくとBGMがアホみたいに増えていって、今回は63曲になりました(笑)。
合わない、得意じゃない人に発注するよりは、得意だという人にやってもらって、その中で派生が生まれたら活用するという、クリエイターファーストの作り方に今回挑戦しています。
――北海道の苫前町をモチーフにされているということですが、当初のアイデアからそのまま膨らませたもの、実際の取材などを大きく反映したものなどありますか?
魁:背景関係に関しては、ほぼ現地で実際に見たものがそのまま形になっています。実際にその場に行ったことがあるおかげで、背景を見た時にその時のことをよく思い出しやすかったなというのはあります。その場に自分が立っていたので、「思ったより空が広いな」「いつまで風が吹いてるんだろう」とか、そういう現地の空気感を思い出しながら書けたのは強かったですね。
写真だけ綺麗に見れればいいんだったら、正直Googleマップで見れば済む話なんですけど、あそこは風が本当に強くてずっと木々がガサガサって鳴り続けていたりするので、その時に肌で感じた風と音は現地に行かないと分からないんです。
風車の音も夜中だろうが「ごうん、ごうん……」って鳴り響いていて「ちょっとしたホラーだな」と思いつつも(笑)、本当に風が止まないんですよね。現地で「風が止んだら逆に異常だわ」と感じた部分を作中でも描写しています。
――シナリオの中に広大な土地ならではの旅や国境など北の地ならではのアプローチも含まれているように感じたのですが、これらは想定していたのでしょうか?
魁:そこまではなかったですね。エンタメなので変に思想を強めるのは止めておこうということで、純粋にその土地の魅力に没入してもらおうというところがスタートなので、それ以上のことは考えていなかったです。
田舎の町ということで、都会に対してちょっと思うところがあるみたいなキャラクターの人間味は活かしていますが、あくまでもキャラクターのパーソナリティを落ち着かせるための舞台であり、「やっぱりこの町が良いよね」という風に着地させたかったんです。実際、作品の舞台はあくまでフィクションの“北の地”として表現していますし、そこは徹底しています。
――本作のミニゲーム要素を入れる場所やバランスなどで意識した点はありますか?
魁:入りは自然になるよう、あくまで会話の中で誘導されるようにしました。
佐雪:ミニゲームが先にあったのではなく、会話からそういうミニゲームがあっても自然だよね、ということで組み上がっています。
“高速じゃんけん”と“マシンガン早口言葉”はまさにそんな感じで、日常でもやれるような遊びの延長線上で盛り込んでいるのですが、もし予算と期間が許すならば、僕はこの選択肢を全て遊べるミニゲームにしたかったんです(笑)。
僕が美少女ゲームを遊んでいて常々思っていたのは「このキャラとこのキャラはどういうやり取りをするんだろう?」というところで、普段は絡みの少なそうなキャラとも絡んでいるところが見たいなと、選択肢を8つ用意しました。その中で短い期間で実装が容易な遊びだけミニゲームにさせていただきました。

――最初に選んだ選択肢でいきなりミニゲームが出てきたので、この先どんなことをやらされられるんだろうと思いました(笑)。正直難しいじゃないですか。
佐雪:特に“マシンガン早口言葉”はみなさんの反応も見ていました。決まり字があるので、そこを見て答えるというのがセオリーではあるんですが、それに目が慣れるためにはちょっと修練が必要ですね。
あとクリアしている人のコツみたいなものを見たんですが、「この問題があると捨てる」というのがあって(一同笑)。確かにその選択肢はあったなと。
魁:マイナスが無くて加点形式だからね。

――やはり発売されてからみなさんの遊びが見えてくると面白いですね。それと、体験版や事前の告知などでも災害を描くことが示唆されていましたが、このモチーフを描くに至った理由や経緯などあればお聞かせください。
魁:最初はプロローグ部分に災害描写は入っていなかったんですが、いろいろ触っている時にこれ多分先に触れたほうがいいなと思ったんです。冒頭で前提条件として出しておかないと、実はこういう世界だったという部分が強い驚きになってしまうな……と。
起承転結の“転”になる部分というのは、もっとヒロインたちの出来事に寄り添う方向に集中させたほうが良くて、実は災害後の世界でした、というのはいらないノイズになるので、だったら前段階でこういう世界なんだというのを体験版の範囲で見せてしまおうと。ただ、結構な冒険ではありました。
佐雪:結果的に良い方向、プラスの方向に働いてくれて良かったなと思いつつ、内心は大丈夫かなという心配はありました。

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