ビジュアルアーツのゲームブランド・Keyより2026年4月24日に発売されたPC用ソフト「anemoi」。同作のシナリオ統括・魁氏とディレクター・佐雪 隼氏へのインタビューを前後編にわたってお届け。後編はゲームの内容により踏み込みつつ、今後の展望も聞いた。

「Kanon」「AIR」「CLANNAD」「リトルバスターズ!」「Rewrite」といったタイトルを世に送り出してきたKeyの最新作としてリリースされた「anemoi」は、「Summer Pockets(以下、サマポケ)」以来約8年ぶり(「Summer Pockets REFLECTION BLUE」からは6年ぶり)となる長編作品となっている。
今回、開発におけるキーマンであるお二人に、長い期間を経て発売を迎えたこれまでの歩みとともに、発売後ということで一部ネタバレ込みでさまざまな話を聞いてみた。結果的に2時間弱に及ぶ長尺のインタビューになったため、前後編に分けてお届け。後編では、ゲーム内の内容により踏み込みつつ、今後の展望についても伺った。
前編についてはすでに公開中だが、後編についてはより直接的なネタバレの内容を含むため、未プレイ、もしくはプレイ中の方はクリア後に読むことをオススメする。
制作陣と振り返る、各ルートやキャラクターの魅力
――発売後ということで、各ルートで描いているテーマやキャラクターの印象についてお聞かせいただけますでしょうか。
辻倉朱比華ルート

魁:朱比華(スピカ)はまさに時間の流れが違う女の子、というところを軸にずっとやっているのでテーマもそこになりますね。
佐雪:朱比華ルートはグランドでやりたかった、交換日記をするというところに至るまでの設定開示というのがやはり重要な部分だったのかなと思います。
ユーザーさんの感想ですと、朱比華ルートの最終シーンが「サマポケ」のしろはルートの最終シーンと似通っていることが意図的かどうかという部分はありました。
魁:新島さん(※)はそういう意図があったかもしれないです、ああいうのが好きなんで(笑)。
※朱比華ルートを担当した新島夕氏は「サマポケ」ではしろはルートなどを担当。

総羽愛乃ルート

魁:新島さんの言葉を借りるならば、基本的には朱比華との対比のために作られたキャラクターですね。朱比華はキリっとして厳し目の子だったので、それに対して行動も容姿も全部ふわふわとしたキャラクターになっていきました。
佐雪:ふわふわはしているんですけど、この中で一番ツッコミ適性高いのは愛乃ですよね(笑)。
魁:面白いキャラではありますね。
佐雪:新島さんが書かれる話って絵本を読んでる時に感じる純粋さを抱く時があって、愛乃ルートを読んだ際、特にカレイドワールドのシーンではそれを感じました。
魁:結構少年心をくすぐる設定を作ってくれますね。「ラピュタ」とかそのあたりの。そういったワクワクさせてくれるところも含めて、ふわふわしているのにすごいキャラクターというところが彼女の魅力だなと思います。
唐揚げネタとかお客さんからすればすごいサイコパスキャラになっていますけどね(笑)。本当のところはわからないんですけど、こいつだったらやってもおかしくないというところがあるんだろうなと。

淡雪陽彩ルート

魁:社内ではみんな陽彩(ひいろ)って言わなくて、誰もが淡雪って言ってます。
――確かに本人が自分のことを淡雪って言ってますからね。
魁:それくらい特殊なヒロインで、トリックスターというかジョーカーというか(笑)。だからこそグランドのところで最初に朱比華と話す役目で出すことができたのですが。それも元々(淡雪ルートのシナリオ担当の)ハサマさんが横移動するというネタをくれたので、ひとつの案内人的な立ち位置で進めようと思って作ったシーンでした。
佐雪:やっぱり淡雪ルートのテーマは一文字で“美”じゃないですか?
魁:むしろそれ以外を言ったら怒られそうだ(笑)。
――結果的に美醜の観点からの表現も面白いところでした。
佐雪:最終的にシナリオが完成して、最後まで通して読んだ印象としては、なんだかんだ一番人間臭いのは淡雪だなと。一番最後にたどり着く選択に対して特にそう感じました。
――実際、あの展開は当初からある程度決まっていたんですか?
魁:そこは本当に二転三転がありました。当初は愛を知って受け入れたからこその結末があってそこで終わりで、選択肢やループは出てきませんでした。
佐雪:僕の記憶では、何の生物も生きていない閉じた世界での描写は当初もっと長かったイメージがあって、だからこそ当初は1周目だけで終わっていたと思うんですけど、そこが削られた後に2周目と3周目がボコって生まれて、結果的にめっちゃ長くなってました(笑)。
――正直、個別のルートとしては一番衝撃はありましたね。
魁:実は宇宙からやってきた生命体ということで結構外部要素が多いんですよね。先ほど話したカレイドワールドも当初は無くて、最終的には風の回廊の最奥という設定にたどり着き、そこに行ける場所もあるという話になりました。
――そういう設定が生まれるのも個別にそれぞれがシナリオを書いているからこその面白さですね。
魁:そうですね。複数ライターの良いところは、それぞれが持っていない新しいアイデアを共有できるということです。それを上手につなげることで、ひとつの大きな物語が生まれます。それこそ“アルミアス”も最初はなんだろうという感じでした(一同笑)。不思議な力という意味合いはあったので、主人公が力を使う時にじゃあ何かが見えてもいいかなというのがあって、じゃあ“アルミアス”と。
――そうやって設定が整理されていったのですね。
魁:それこそ(「サマポケ」の)“七影蝶”も突然その名前になりました。蝶自体は魂の存在というところで考えてはいたのですが、新島さんがある時“七影蝶”と書いてきて。虹っぽいし、あえて影ってつけているあたりが裏側っぽくて生きていないイメージがあるしで採用しました(笑)。

白渡小詠ルート

佐雪:「終のステラ」で旅を書いたのですが、そちらは親子愛の話だったので、それを恋愛にして何か書けないかなと思ったのが頭にあって、そこからプロットを組んでいった覚えがあります。
その上で、なぜ旅をしなきゃいけないのか、何の目的があるのかというところで“罪滅ぼし”というワードができて、それを組み合わせていった感じです。
――Keyの作品では最終的に消えてしまうといった終わり方はいくつもあるとは思いますが、災害からの復興というところも含め、その過程に詰め込んでいる要素が多くて、密度の濃いシナリオでした。
佐雪:ありがとうございます。その点に関しては、おそらく僕の趣味というか癖みたいなところにはなるのですが、どちらかというと設定厨で、そこに生きている人を描くにあたって、じゃあこの人はどういう生活をしているんだろうといったものをテキストに反映したくなるんです。
筑知市はどういう風に災害が起こって、というのもそうですし、宇宙災害によって滅びかけている地球がどういう感じで今も回っているんだろうっていうのを考えて、それを描写したいというのがシナリオに乗ってきているのかなと。真澄町は程よく田舎にあるからこそ被害が少なかったという設定ではあるので、間違いなく真澄町の外側を一番描いていると思います。

速川六花ルート

魁:「兄さん、ご立派です!」以外の何物でもないです(一同笑)。
実はちょっと途中で方針を変えたキャラクターではありますが、一貫しているのは“麦の旅”というところではあります。先ほどの小詠の罪滅ぼしと言ったように、結局麦も罪の意識の中でずっと旅をしていて、その支えになっていたのが六花という妹の存在だったのですが、六花が存在するうちはお兄ちゃんだから生きていなきゃという意識しか正直ないんです。
ですが麦が六花のことだけを考えている一方で、六花自身はある程度自分がいなくなることを察しているので、自分の代わりに支えてくれる嫁を探すという目的で動いていました。それが嫁検定ノートになります。
佐雪:麦が六花の最期を見届けたら自殺しようとしていたというのが明かされるのもこのルートですよね。
魁:ほかのルートは六花以外のパートナーと結ばれたことによって、もう大丈夫ですねと去っていくのもそういう背景からです。
――個人的に六花ルートは最後に触ったのですが、それまでのルートでの六花の行動にはそういう意味があったのかと衝撃を受けました。
魁:(六花がいなくなるまでに)どれだけの時間が経つかはまた別の話なんです。六花ルートになると結構自分で力を使っちゃったのであの結果になるのですが、もしかすると早々に離れていることによって六花は六花で旅を続けて、10年、20年と長く生き続けたかもしれないし、たどり着いた先で静かにすっと逝っているかもしれないという、そこは想像の余地として今はあえて触れていません。
基本的に兄妹愛を全力で描くというところですね。だから恋心とかは一切無く、やましい感情さえないというところを徹底して、お兄ちゃんが大好きすぎて恋愛的な目で見ているような描写は一切排除しました。あくまで兄妹だからこその自然体だけど、それがいきすぎていてこいつらヤバいな、という塩梅です。そういったものも含めて、麦が壊れているというのを出しています。

華押つづらルート
――つづらはいろんな意味で淡雪と対になるルートだなと思いました。
魁:一番恋愛をちゃんと描いたキャラクターですね(笑)。
佐雪:年齢が近くて、ちゃんとした人間でという意味合いで、つづらが一番恋愛感があったかもしれないですね。つづらのトラウマの解消というところに終始しているので。
――サブだから恋愛というよりは友情とかに寄るのかなと思っていたら、結構真っ直ぐで驚きました。
佐雪:つづらは明らかにサブキャラクターの中ではテキスト量が多かったキャラクターですね。

尾道文弥ルート
魁:文弥さんは……可愛い。
佐雪:可愛いですね。
――人気が出そうなキャラだなと思いました(笑)。
魁:学生時代の文弥さんの美少女っぷりも半端なくて。ただ、全然恋愛感情を持っていない人で、他人からの好意に関しても超鈍感だったので、塁のお兄さん(豪)の気持ちには全く気づかないまま終わったという感じで。
佐雪:後から回顧して、あれは好きだったのかもねと実感するところで彼女のルートは閉じられていますね。
魁:大人にして恋心に気づくと、ちょっとこう甘酸っぱさを感じさせるし、絶対ここから可愛くなると思うんです。恋心に気づいた文弥さんが果たしてこれからどんな可愛い顔をしてくれるんだろうとワクワクしますね(笑)。
佐雪:新島さんは「CLANNAD」の美佐枝さんルートを意識したとは言っていましたね。文弥の場合は豪との関係性を描いているという展開になっているはずです。

敦澤 塁ルート
魁:実を言うと、最初はまさにメスガキみたいなイメージだったんですけど、もう少し大人を意識した子供という風にして、締めるところは締められるカッコいい子になっていきました。まあかなり馬鹿ではあるんですけど(笑)。
佐雪:グランドではちゃんと町長になっていますしね。
魁:この子の魅力は、大人になってしまうとできない、子供だからできる主張ですね。本来、みんなが言いたいことを、真っ直ぐ代弁できる、良い子ですね。
――塁のルートでもそうですが、真澄町は人間関係の近さみたいなものを随所に感じる部分はありますね。
佐雪:サブキャラのルートでその出自やそれぞれの麦との関係性を描くことによって、グランドでいろいろ効いてくるものがあるとは思いますね。

河瀬千春ルート
魁:思ったより良いやつになりましたね。
佐雪:河瀬株みたいなものがあったとして、愛乃ルートでドタキャンするんで1回めちゃくちゃ下がるんですよね(笑)。
――ルートごとの立ち回りがそれぞれ面白いキャラではありますよね。
魁:結果的には良いやつなんです。馬鹿に見えて実はすごく頭の回転が早くて優秀なキャラだったというのに途中で気づきました(笑)。
佐雪:河瀬や小森のキャラクター像は元々新島さんから出てきたものだったので、新島さんが書かれたプロローグなどを見直した時に、案外ちゃんとしている子なんだな、というのでそういう方面に軌道修正していった覚えはあります。
魁:実際ニートしてるとかそんな感じだったんですけど、やることが優秀すぎて、引く手あまたになってしまって他の人に仕事を振れなくなったら俺は働かないんだ、みたいなことを言っていたので、ここをもっと活かす形でキャラ立てさせよう、となりました。基本的に、やることには全力というところですね。
佐雪:河瀬がああいうキャラクターだからこそ、“arrive”のあのワンシーンが効いてくるんですよね。
――悪友的なポジションとしてすごく良いやり取りでした。
魁:ジジイになってまで笑い合えるのっていいなと思いました。

小森 健ルート
魁:カッコいい大人を書くにはどうするか、という感じのルートでしたね。普段は二枚目だけど、滑れるところ滑れるのっていいよねというコンセプトで生まれたキャラクターでした。
最初は昼行灯ではなくもっとできるタイプの男で、何かあれば頼れるまさに(「リトルバスターズ!」の)恭介的なおっさんにしようとしていたら、Pから「人気出るから止めましょう」って。
佐雪:そんな感じの背景があったんですね、知らなかった。
魁:「主人公よりも人気出たっていいじゃないか!」と(笑)。
――でも結果的に表情のバリエーションも含めて面白いキャラでした。アヒルボートに乗っているところもはたから見るとよくわからないですし。
魁:一応あれってああいうことをしながら周りをパトロールしているという意味があるので、優秀な人ではあるんですよ、本当は。特に個別ルートの中だと昔の恋人はいるけどそこで身を引くというのは、大人にしかできないカッコよさなんだろうなと。子供であれをやっちゃうとちょっと嘘くさくなっちゃうんですけど、大人であればその選択はわかるというところで。

「CLANNAD」=“人生”、「anemoi」=“??”
――グランドを除くルートについてお聞きしていきましたが、ここからは作品全体を通して届けたかったこと、表現したかったことについてお聞かせください。
魁:麦という一人の人生を最後までお付き合いいただいたエンディングとして、賛否があるのは承知の上で、結局そこに込めたかったのは、一生をかけて「おかえり」と言うことができる、そういう人生の尊さですね。
佐雪:居場所のなかった麦が居場所を作れた、最後に作ることができて終わるというところが、綺麗な着地だったのかなっていう風には思います。
魁:最後のセリフの「おかえり」はもう決まっていました。
佐雪:あとはやっぱり、今までKeyの主人公が為してこれなかった子育てじゃないですかね。それに関してはPの強い要望もあって膨らませていったのですが、社内で子育てをした経験のある方を対象にアンケートを取ったりもしました。
魁:辛かったことを書いてくれ、と言ったら何の役にも立たなかった(笑)。
佐雪:辛いエピソードを書いてほしいのに、なんだかんだ記憶に残ってるのは楽しかったエピソードで。
魁:だから逆に面白いアンケートでしたね。みんな辛かったものが結果として楽しくなっていったということが分かって。
佐雪:公式のDiscordでユーザーさんたちがキャラクター人気投票みたいなことをしているんですけど、やっぱり穂乃夏は上位なんですよね。その気持ちは僕も分かると思いました。
魁:穂乃夏についてはその直前に「サマポケ」のアニメをやっていたこともあるので、うみちゃんの存在は意識していました。「CLANNAD」の汐も含めて娘が3人並ぶ時に違いを出しつつ、個性をどうやって見せて2人に負けない娘にするにはどうすればいいか、かなり悩みました。その甲斐もあって、父親思いの良い子になったなと思います。
ストーリーとしての方向性は違うので、超えるという表現は本来は適さないんですけど、「CLANNAD」が人生という分、こちらも“令和の人生”と言うべきか、“生涯”というべきか……。
――先ほど仰っていましたが、“一生”という言葉がすごく刺さってくる作品だなと思います。
佐雪:そもそも今回はスローライフというコンセプトから、崩壊した世界での共生を描く部分もあったので、子育てのパートも町のみんなで一緒に育てるという描写が含まれていました。そこは明確に過去作でなし得なかった点ですし、その価値観はある意味今の時代へのカウンターじゃないかなと思います。

――ちょっと脱線してしまうのですが、グランドエンドで実写の場面を使った映像がありましたが、制作の意図などあればお聞かせください。
佐雪:あれは単純に穂乃夏が旅をして、いろんなところを見て回っているという示唆として実写の映像を使用したという感じです。誰があそこに実写素材を使うか判断したかというと、僕が独断でコンテに盛り込んだかたちになるのですが(笑)。それも含めて、グランドエンドムービーの構成は結構大変で、何回か変わっていますね。
魁:最初は全員歩いている素材もなかったですし。
佐雪:全キャラがこう横流れで歩いているみたいなイラストは元々なかったのですが、ムービーの構成を考えていく時に「あったら綺麗にまとまるな」と思って、急遽発注しました。
魁:よく見たら穂乃夏がアニメーションで歩いとると(笑)。
佐雪:あれはNa-Gaさんの手が早いんです(笑)。先ほどきみしまさんの手が早いって言いましたけど(※前編参照)、Na-Gaさんは本当にすごく早くて、発注書来ないから先に描いちゃった、みたいなことは度々ありました。
魁:それが可能なのも普段話をしていて、すり合わせがすでにされているから、間違ったものが来ないというのはあります。
佐雪:そこは社内イラストレーターの強みですね。四六時中一緒にいることで、ある程度認識の共有ができているというのが大きいです。
「anemoi」で人気なのはどのキャラクター?夢膨らむ今後の展望も
――発売を迎えた今の「anemoi」への反響はどのように感じていますか?
魁:反響という意味では淡雪が目立っているのと、何気に小詠がもてはやされているなと(笑)。
佐雪:僕はめっちゃ嬉しいんですよ。小詠ルートの評価が本当に高くてありがとう、という感じで。これで僕も社内を大手振って歩けますわ(笑)。
――本当に一つ一つのルートの感想などはまさに出ないとわからないところですからね。
佐雪:みなさんから「anemoi」の個別ルートのクオリティは平均値が高いという声は聞きますが、まさにそうなんじゃないかなとは思いますね。
魁:淡雪がまさに外からやってきたダークホースで、小詠は正しくKeyをしているというところの二軸がありながらも、トータルの評価でいくとやっぱりオーラスのところでぱかっと評価が分かれてるところは確認しています。逆に言うと、全てを手放しで褒められるよりは、なんかこれくらい意見が分かれて論争が起こるぐらいの方が制作者冥利に尽きて、別の意味で気持ちがいいですね。
佐雪:僕にとっては「Rewrite」がそうかもしれないです。当時の僕は「これはKeyだ」「Keyじゃない」論争に対して「面白いんだからどっちでもいいのに」と思いつつも楽しんではいたのですが、その論争があったからこそ、すごく印象に残っているのかなと。確かに言い合いをしていたほうが健全で、作品の意義があるんだろうなと思います。
魁:ただ、キャラクターの人気投票はちょっと怖いですね。
佐雪:さすがに朱比華、穂乃夏かなと思いますね。
魁:やっぱり朱比華が強いか。
佐雪:ちょっと……可愛いので。
魁:“eternicle”のプロローグ(朱比華視点で朱比華ルートを追体験するパート)での、こいつこんなこと考えてたんだ、というところとかね。
佐雪:そこも大分牽引しているとは思います。脳内結構ピンクなんだと。
魁:こいつ、こんなこと言っているけどめっちゃ待ってるやんと(一同笑)。

――あとは設定にかなり幅のある作品ということで、今後も考察などは広がっていきそうですよね。
佐雪:制作陣の中では明確にこうという答えはあるんですけど、自分がプレイヤーだった時も自分たちで探ることがすごく楽しかった記憶があるので、答えは言わずにみなさんからのそういう考察が充実していくことで、作品により前のめりになってもらえるのではないかと思っています。
魁:あえて補足っぽくなるように言い切らないこともありますね。
――今後の展開について考えていること、関係各所にアピールしたいことがあればぜひお聞かせください。
佐雪:まず直近で手配を進めているのは、Steamでの販売です。このSteam版は多言語版で英語・中国語(簡体字)の対応を予定しているので、日本だけに留まらず、世界のユーザーさんにもぜひ一緒に楽しんでいただきたいなと思っています。
他にも今後のアップデートとしてミニゲームの追加を予定しております。ミニゲームを本編と分けた理由としては、やっぱり本編が全体的にボリューミーなので、とりあえず本編のシナリオを読んでいただいて、ある程度キャラが馴染んでから、トンチキなミニゲームをやるほうがいいんじゃないかなという理由もあったので、分けさせていただいています。
なので、みなさんにはキャラに愛着を持っていただいた状態で、キャラクターと遊んでみたいという心を持ってミニゲームを楽しんでいただけたら幸いです。
魁:(ボソッと)アプリは?
佐雪:「サマポケ」もアプリでプレイされている方はいらっしゃったので、iOS/Android版に関しても展開するとは思うのですが、どのタイミングになるかは要検討という状況です。
魁:(ボソッと)アニメは?
佐雪:アニメは……やりたいですけど、どうやるんすかこれ?
魁:2クールじゃしんどいね。
佐雪:例えばですけど、5人くらいアニメの監督さんにお願いして、好きなルートを自分の解釈でやっていただくとかですかね。
魁:淡雪のルートは一番やばそう(笑)。
佐雪:それぐらい突飛なことをやらないと収まらないんじゃないかなと。
魁:あとコミックはほしいなと思いますね。
――それぞれのルートを別の媒体で反芻しながら見れるというのは良いですね。
佐雪:それこそ、それぞれに作家さんをつけてやってみるのはアリですね。
魁:ロープライスで「牧場物語」みたいな町を作るゲームとかも面白いかもしれない。
佐雪:そういうゲームを作りたいという方がいたら、企画を持ってきてくださったら、好意的に捉えて検討します(笑)。
――いろいろ夢も広がりつつではありますが、最後に作品およびKeyのファンの皆様にメッセージをお願いします。
魁:ゲームが発売したものの、これはみなさんに「anemoi」を知ってもらったという始まりでしかないので、ここからもっといろんな展開ができるように僕らも頑張りますが、応援があるともっともっと頑張れるので、みなさんよろしくお願いします!
佐雪:いろんなプレッシャーがある中でようやく出せて、僕は今すごく解放感に満ち満ちているのですが、先ほど魁が話したように、これが終わりではなく、ここから始まっていくので、ぜひ一緒に盛り上げていっていただけると嬉しいです。
――ありがとうございました。

(C)VISUAL ARTS/Key
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