5pb.が2012年6月28日に発売予定のPS3/Xbox 360用ソフト「ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ノーツ)」。発売に先駆け、6月12日より配信中の体験版をプレイしたので、そのインプレッションをお届けする。
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「ロボティクス・ノーツ」といえば、志倉千代丸氏が企画・原作を務める「CHAOS;HEAD(カオスヘッド)」、「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」に続く科学アドベンチャーシリーズ第3弾です。
「ロボット」「拡張現実」「夢」をテーマに「99%の科学と1%のファンタジー」で構成されたヒューマンストーリーということで、実際のゲームがどうなっているのか、筆者個人も大変気になるところでした。
今回、満を持しての体験版配信、しかも本作の導入部であるPHASE1をまるまるプレイできるということで、ここで記事を書かないわけにはいかない! というわけでネタバレにならない範囲でプレイして感じた本作の魅力を紹介していきます(※プレイしたのはPS3版ですが、内容に差異はありません)。
3Dは会話・状況によって複数のパターンで動く!
本作は、場面場面で挿入されるイベントCGを除けば、全て3Dのキャラクターになっています。こちらはなんといっても、キャラクターと会話している間ができているのがいいですね。
動きのパターンは、実際に見てみたところ、メインキャラクターであればかなりのバリエーションが用意されているようで、昨今では比較的多くなってきた前後の位置関係や距離感といった要素も表現されています。
アドベンチャーゲームでは文章だけで読み進める方もいらっしゃると思いますが、個人的にはぜひ音声とマッチしたその動きをチェックして欲しいと思います!
ポケコントリガーの多彩な機能がゲームに溶け込む!
2019年を舞台としたこの作品では、「ポケコン」と呼ばれるデバイスが普及しており、主人公である海翔もポケコンを使ったさまざまなツールを使いこなします。
海翔の代名詞といえば、ポケコンを使って遊ぶ格闘ゲーム「ガンヴァレル キルバラッドON―LINE(通称:キルバラ)」ですが、こちらも実際に相手と対戦する時にはボタン操作を必要とするなど、ただ読ませるだけでなく別操作を入れることで、説明が多くなる序盤のアクセントになっているように感じました。
海翔は自身のランキングを上げることを常に意識してプレイしています。 | |
左はXbox 360版、右はPS3版のボタン入力となります。 | |
必殺技が決まるときにはガンヴァレルのアクションが挿入され、ゲームを盛り上げます! |
また、「TIPS」というかたちでゲーム内に登場した特定のワードの意味や背景などを一覧で見ることができます。現代で使われている言葉であっても、このゲーム内における表現は違っていたりと、近未来ならではの解説が楽しめます。
そのほか、音声認識の精度が上がっていたり、ARを使った、近未来に実際にありそうなツールが実装されていたりと、ゲーム内のギミックとしてだけでなく、作品の世界観を強く補強する内容になっていると思います。
視点変化も用意され、より物語に没入できる!
今回の体験版でプレイできるPHASE1は、ロボ部の存続の危機に、孤軍奮闘する瀬乃宮あき穂(自分で招いたことではあるのですが…)と、基本的には自分の主義に則って、ロボ部の件に関してはあき穂を突き離しつつも、局面によってはあき穂を支えようとする八汐海翔の2人のストーリーが展開していきます。
もちろん、日高昴、神代フラウ、大徳淳和、愛理といったそのほかのメインキャラクターやサブキャラクターたちも登場しますが、まだその関わりは薄いもので、まさに導入部といった内容になっています。
基本的には海翔の視点でストーリーが進みますが、時折あき穂の視点に変わり、あき穂自身の状況や心情などを補強してくれます。プレイヤー(海翔)視点で見せてくれる姿とは違う、心の葛藤などはあまり表に出てこない部分でもあるので、より感情移入できると思います。
夢を追いかける青春とその裏に潜む謎を感じさせる導入に
先述したとおり、PHASE1では、廃部を乗り越え、次のステップを目指す過程が描かれていきます。その中には燃える展開があったり、海翔とあき穂に関するひとつの秘密が明らかになったり、あき穂の姉・みさ希に関する謎があったりと続きを期待させる内容が盛りだくさんです。
ゲーム序盤では、もしかしたら海翔のことを冷たい人だと感じるかもしれませんが、それには少なからず理由があり、その一端はPHASE1で語られますし、なにより作品の世界観が十分に理解できる内容となっているので、ぜひプレイしてはいかがでしょうか。
ちなみに体験版ということですが、ゲームのボリュームはちゃんと読み進めるとおよそ数時間かかると思いますので、しっかりと臨戦態勢で臨んでくださいね!