コーエーテクモゲームスは8月10日、神奈川県にある同社本社にて、2012年9月13日に発売を予定しているニンテンドー3DS用ソフト「戦国無双 Chronicle 2nd」のメディア向け体験会を開催した。
体験会の冒頭では、「戦国無双 Chronicle 2nd」のプロデューサー・鯉沼久史氏が「今日はちょっと悪ノリしてみました」と言いながら、コスプレ姿で登場。集まった取材陣の笑いを誘いつつ、本邦初公開となる最新のプロモーションムービーを披露してくれた。
本ムービーは、前作から追加された新キャラクター3人の姿をはじめ、本作の特徴となるマルチストーリーや、4人の武将を切り替えた戦うプレイキャラチェンジシステム、新モード「猛将演武」、進化したキャラクターカスタマイズにすれちがい通信などの紹介が盛り込まれた内容となっていた。
このムービーの内容を踏まえ、鯉沼氏からは各要素について詳しく解説が行われた。また、その後は鯉沼氏と同じくコスプレ姿で登場したディレクターの三枝修氏、メインプランナーの川合大氏による実機を用いたデモプレイも行われた。
まずマルチシナリオを導入した理由については、前作が歴史を追体験してほしいという想いで作られていたが、歴史に残った勢力だけでなく、滅びゆく勢力に付いて戦ってみたいという気持ちがあったため、今回シナリオ数を大幅にボリュームアップしたとのこと。合戦の数は70以上になっており、一度目のエンディングまでは15~20時間ほどだが、すべてプレイしようと思ったら100時間ではプレイしきれないボリュームになっているという。
そしてせっかくシナリオを追加するならということで、本作のメインキャラクターの一人にもなっている藤堂高虎をはじめ、井伊直虎、柳生宗矩の計3キャラクターが追加されることになった。新キャラ追加の要望はユーザーからだけでなく、社内からも寄せられていたという。
藤堂高虎(CV:松風 雅也)
武器:細剣(和風レイピア)
七度主君を変えた男。一見、冷たい現実主義者だが、その心の奥底には、仕えるべき主君に忠節を尽くしたいという熱い思いを抱く。
はじめ浅井長政に仕えて認められ、忠節を尽くすが、浅井家は滅亡。以後、様々な主君の下を転々とする。
井伊直虎(CV:斉藤 佑圭)
武器:脚技
今川家に仕える遠江の豪族・井伊家の当主。井伊家に男兄弟がいなかったため、直虎という男名をつけられ、当主にされる。自分は当主の器量でないと戸惑いつつ、桶狭間での敗戦後、混乱する遠江に平和をもたらそうと戦い抜く。
曾祖父の言いつけで、大胆な姫鎧を着けるが実は恥ずかしがり。
柳生宗矩(CV:宮崎 寛務)
武器:太刀
新陰流の剣豪で兵法家。柳生石舟斎の子。うさんくさく一筋縄でいかない曲者。いい加減な言動の裏で、一対一の勝負にとどまらない、天下を治めるための剣を模索している。「不殺」を信条とする。
のち徳川家康に仕え、将軍家の剣術師範となる。
さらに、シナリオを追加して描く物語が多くなったことで必要になるステージが出てきたため、2つのステージも追加されている。そのほか、レア武器や新アイテムも追加されており、収集要素もより充実した内容になっている。
また、本作は自分の分身としてオリジナルの主人公を作り、自分自身が武将と共に歴史を体験できるのも特徴だ。その特徴をより楽しめるよう、今作では顔、髪、胴、腰のそれぞれをカスタマイズできるほか、ボイスタイプの選択も可能になっている。
公式サイトなどでも公開されているが、新モード「猛将演武」では、本編と一味違うルールを楽しむことができる。デモプレイでは、5体ほど出現する敵の中に1体だけ存在する、指定された目標だけを倒して進むというルールが披露された。このルールの場合、攻撃範囲の広いキャラクターだと苦戦を強いられそうなので、連続攻撃のどのタイミングで、どんな攻撃を繰り出せるのか把握しておくことが重要となりそうだ。
なお、ストーリーモードはマルチプレイに対応していないが、この猛将演武は2人協力プレイが楽しめるローカルプレイに対応。ランキングにも対応しているため、全国のプレイヤーとも競うことができる。通信要素といえば、すれちがい通信を使って武器の配信が行えたが、今作では武器に名前を付けて配信することができるようになっている。
そのほか、関連情報として初回特典や早期購入特典、ソフトと同日に発売されるガイドブック、9月1日開催の「戦国無双 声優奥義 2012秋」の告知も行われた。ソフト発売後ではあるが、コーエーテクモゲームスでは東京ゲームショウ2012にも出展を決めており、豪華ゲストを招いたステージイベントのほか、本体とソフトを持って同社ブースを訪れた人には、何らかの特典をプレゼントする予定だという。
発表内容は以上となり、この後は少しの時間ながら実機を用いてゲーム開始後の流れをプレイすることができた。まず主人公キャラクターの作成では、先にお伝えした通り顔、髪、胴、腰をカスタマイズすることができた。ゲーム開始段階では使用できるパーツは限られていたが、ゲームを進めていくことで使えるものが増えていくという。また、髪色については用意された色のパターンから選ぶタイプではなく、ピッカーのように細かく指定できるようになっていた。
その後は、チュートリアルに位置する最初の「合戦指南」をプレイ。まずは主人公キャラクターを操作し、攻撃方法などの基本操作を学ぶことができる。その後、本作の特徴である武将の切り替えができるようになり、各武将を操作して少しずつマップを攻略していくこととなる。
自分が操作していないキャラクターについても、いったんメニュー画面を開いてから各武将の行動方針を決めることができた。そのため、急に複数のポイントから敵武将が登場したときなどには、ほかの武将をそこに移動させるよう方針の指示を出すことも重要となってくるだろう。最初の合戦指南でも、実際に複数の武将が現れるシチュエーションがあるので、練習にはもってこいの内容だ。
合戦指南はチュートリアルなだけあって難易度は高くなかったが、それでも各システムの説明をうけ、それを実践しなければ攻略しづらい仕組みになっていたので、ひとつひとつの要素をしっかりと学ぶことができた。筆者は「無双」シリーズの経験はあったため基本操作はすでに把握していたが、前作は未プレイだったので、武将切り替えや指示出しといった要素はなかなかに新鮮だった。
特徴となるシステムがいくつかあるため、それらを覚えるのが大変に思えるかもしれないが、チュートリアルが丁寧に作られていたのは好印象。ゲームが苦手な人でも取っつきやすい作りになっていたので、シリーズや前作未プレイの方でも、興味があればぜひ体験してみてはどうだろうか。