PS3「グランツーリスモ6」SCEE President & CEO Jim Ryan氏とGTアカデミーのキーパーソンにインタビュー

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ソニー・コンピュータエンタテインメントが現地時間5月15日にイギリスで開催した「グランツーリスモ」15周年記念イベント。ステージ終了後、SCEE President & CEO Jim Ryan氏とGTアカデミーのキーパーソンにインタビューした。

ここでは、ソニー・コンピュータエンターテインメント・ヨーロッパ President & CEO Jim Ryan氏、日産自動車 グローバルモータースポーツディレクターのDarren Cox氏、そしてGTアカデミーを通してプロのレーサーになったLucas Ordonez選手へのインタビューをお届けする。

Jim Ryan氏インタビュー

ソニー・コンピュータエンターテインメント・ヨーロッパ President & CEO Jim Ryan氏へのインタビュー。グランツーリスモの15年間とヨーロッパ市場について伺った。

――「グランツーリスモ」の15年間で一番誇りに思っていることはなんですか?

Jim Ryan氏:PS2の発売から13年経ちました。当時、価格が高くて利益が少なく、ある意味ですごく売りにくかったです。ソフトが少なかったんです。「グランツーリスモ3」の発売は、PS2本体の売上にすごく大きな影響がありました。「グランツーリスモ3」がPS2に大きな影響を与えたんです。

――「グランツーリスモ4」のローンチタイトルとして「グランツーリスモ6」が欲しいと思いませんでしたか?

Jim Ryan氏:PS4のローンチのラインナップで良いタイトルが揃っているので自信を持っています。「グランツーリスモ1」と「グランツーリスモ2」は同じPSでも信じられないくらい違います。「グランツーリスモ3」と「グランツーリスモ4」も同じで、同じプラットフォームであっても次のタイトルがとても進歩していることがわかると思います。

すでに7000万人がPS3で遊んでいますが、PS4発売時はゼロからのスタートになります。同じジャンルでは、「ドライブクラブ」も発売されます。「モーターストーム」の開発スタジオでそちらもすごく楽しみにしています。

――「グランツーリスモ」がヨーロッパ市場で受け入れられた要因とヨーロッパ市場で求められるゲームの方向性など要求の違いはあるのでしょうか?

Jim Ryan氏:ヨーロッパの要求と開発スタジオが作り出しているものはほぼ一致しています。ヨーロッパとポリフォニーとの連携はうまくいっており、ヨーロッパのマーケティングが要求しているものをすべて入れてくれています。例えば今回の会場となったシルバーストーン・サーキットもヨーロッパのユーザーには魅力的なサーキットです。シルバーストーンが「グランツーリスモ6」に登場することは一例ですが、ヨーロッパの要求に答えています。

――このシリーズがここまで成功できた理由をひとつあげると?

Jim Ryan氏:北米はFPSやアクションなどがコアゲーマーに最も求められているタイトルです。ヨーロッパでは、もう少し若い年齢層やファミリー向けのタイトルが多く、コアゲーマーだけではなくレースゲームを好むユーザーが多いからだと思います。

――同じジャンルのライバルと比較して「グランツーリスモ」が優っている点はなんですか?

Jim Ryan氏:レーシングシミュレーターとしてのクオリティは、ライバルより優れています。知名度が低い頃は、車やサーキットのライセンスを獲得することが難しかったのですが、現在のように知名度が上がるにつれて、自動車メーカーなどとの交渉がやりやすくなってきました。

――この15年間で勉強になったことはなんですか?

Jim Ryan氏:クオリティはかけがえのないものです。山内さんが完璧主義者で、クオリティがどれだけ大事なものかがわかりました。

――個人的にモータースポーツに興味はありますか?「グランツーリスモ」ではどんな車が好きですか?

Jim Ryan氏:ゲームは好きですが、現実の運転はそれほどではありません。現実の運転では、そんなにスピードを出したりしませんよ。

――PS4のミーティングは、どうして「グランツーリスモ」ではなく「ドライブクラブ」を持ってきたのですか?

Jim Ryan氏:PS4のミーティングでは、「ドライブクラブ」を発表しました。PS3は「グランツーリスモ6」、「ドライブクラブ」の機能がPS4の機能をよく活かしています。「グランツーリスモ6」はPS3の幅広いユーザーに届けるべきタイトルです。

――自動車メーカーとのコラボレーションは今後のビジネスに発展していくのですか?

Jim Ryan氏:まだ話すことができません。自動車メーカーとのコラボレーションは次回のイベントで話すことができると思います。

――山内さんのプレゼンテーションでタッチインターフェースの話が出ましたが、PS Vitaと関係ありますか?

Jim Ryan氏:おそらくタブレットやスマートフォンのことだと思います。

――ありがとうございました。

Darren Cox氏インタビュー

日産自動車 グローバルモータースポーツディレクター Darren Cox氏へのインタビュー。GTアカデミーのこれまでと今後について語っていただいた。

――GTアカデミーで、ゲームを使ってレーサーをサポートするというアイデアをはじめて聞いたときはどのように思いましたか?

Darren Cox氏:ソニーUKと「グランツーリスモ4」と日産自動車のプロモーションで、購入者に実車を運転してもらう機会がありました。その時の何人かの運転がとても上手かった。そこからアイデアが生まれ、ゲームがそんなにうまいならアカデミーができるのではないかと思ったんです。その時、上手いゲーマーであれば上手いレーサーになれると確信しました。

――今のゲームは、どこまで現実に近づけましたか?

Darren Cox氏:今、F-1を開催している会社がレーシングをシミュレートできるソフトに多く投資していますが、「グランツーリスモ」のゲームとステアリングホイールとほとんど同じなんです。ゲームを通してレーサーになることが、おかしかったりビックリするようなことではありません。

――心配したことはなんですか?

一番の課題は、安全です。安全でないとレーサーも安心できませんし、プロモーションを継続できません。何千kmもトレーニングをしてきて、安全面でも大きな問題はなくなったと思います。リスクはありますが、革新的なものをやって行きたいと思っています。

――「グランツーリスモ」とのパートナーシップの中で、今後目指したいところはどこですか?

Darren Cox氏:世界で一番有名なル・マン24時間というレースに今年2人の選手が出場しましたが、3人同時出場を目指したいですね。いつかル・マンだけではなく、F-1にもゲームでトレーニングを積んだ選手がデビューして優勝することがあると思います。マーケティングやプロモーションではなく、本当に才能を持った人を見つけることができるようになっています。

他に同じようなことをやっているゲームがないことに驚いています。他のゲームと自動車メーカーが同じような取り組みをすることを歓迎します。今、他に似たようなアカデミーはありませんが、いつか出てくるはずです。「グランツーリスモ6」のアナウンスの時に日産自動車もすごく露出してもらっていますし、お互いWIN-WINの関係なので、他のメーカーやゲームも同じ考えになると思います。

――ゲームをやったことのないレーサーと比べて、ゲーマーが特別なスキルを持っていると感じたことはありますか?

Darren Cox氏:ゲーマーはレーサーに比べて、環境の違いといったさまざまな障害に柔軟に対応できます。吸収力もすごく、頭の回転も早いです。また、勉強熱心です。ゲーマーは、「グランツーリスモ」でたくさんの種類の車を運転していますが、レーサーが経験する車種は少ないですからね。

――15周年を迎えたグランツーリスモで、子供の頃からやっていたユーザーが増えてきたと思います。年々感じる変化はありますか?

Darren Cox氏:ユーザーの年齢層が上がりました。前は13~20歳のユーザーが多かったのですが、今は、20~40歳のユーザーが増えています。日本でもいつかGTアカデミーをやりたいですね。

――ありがとうございました。

Lucas Ordonez選手インタビュー

GTアカデミーを通してプロのレーサーになったLucas Ordonez選手へのインタビュー。ゲームのレースと現実のレースの違いなどについてお話を伺った。

――グランツーリスモで人生が変わりましたが、率直な感想をお聞かせ下さい。

Lucas選手:グランツーリスモに出会う前はスペインの普通の学生でした。普通の学生からプロのレーサーになって、夢が叶いました。プロのレーサーとして5年間やってきて、今回はGTアカデミーを広めることに貢献できることが嬉しいです。

――ゲーマーからレーサーになるのに最も苦労した点はなんですか?

Lucas選手:ゲームでは視覚と手の感触だけですが、レーサーになると全身で感じます。全身で感じている情報が、ゲームとは違うので、それらの情報から対応するために車をコントロールに移すことが難しかったです。

――ドライビングの面で「グランツーリスモ」発のレーサーでよかった点はありますか?

Lucas選手:普通のプロレーサーがシミュレーターで勉強や練習することもありますが、自分は「グランツーリスモ」を通してきたので、シミュレーターなどバーチャルの情報から自分の動きに変えることがうまいと思います。

将来、プロレーサーの練習はシミュレーターでやることになると思います。テストやトーレーニングもそうです。

――これまで現実で乗ってきた車やグランツーリスモで遊んできた車で一番好きな車はなんですか?

Lucas選手:GT-Rはバーチャルでもリアルでも好きな車です。GT-Rでレーシングを勉強してきました。さまざまな大会でGT-Rに乗って成果を出すことができました。日本のスーパーGTも大ファンです。いつかスーパーGT500クラスで走りたいですね。

――「グランツーリスモ6」を体験してみていかがでしたか?

Lucas選手:今朝、初めて体験しました。車の姿勢や走り方など進化しているなと感じました。まだ、最終版ではないそうなので、最終版ができたらとても興奮すると思います。

――ゲームパッドでもプレイしますか?

Lucas選手:最初はデュアルショックでプレイしていましたが、GTアカデミーで学ぶのにステアリングホイールでなければだめだと言われました。他のレーシングゲームもプレイしてみたこともありますが、「グランツーリスモ」ほど実際のレースに近いものはありませんでしたね。

――プライベートではどんな車を持っているのですか?

Lucas選手:来週から黒い日産 ジューク NISMOに乗ります。

――ありがとうございました。

※画面は開発中のものです。

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