日本マイクロソフトは9月17日、東京・マンダリンオリエンタル東京において次世代ゲーム機「Xbox One」の概要を紹介するプレスラウンドテーブルを開催、実機デモや今後のXbox Oneビジョンなどを公開した。

プレスラウンドテーブルでは、9月19日に開催される東京ゲームショウに先駆け、次世代ゲーム機「Xbox One」概要や今後の展開について、新型Xbox 360、出展される各タイトルなどのトピックが紹介された。ちなみに「Xbox One」については、アメリカ大陸、ヨーロッパ、オセアニアの13カ国で2013年11月22日に発売が決定しており、現在日本での発売日についてはアナウンスされていない。

最初に登壇した日本マイクロソフト株式会社 執行役 インタラクティブ・エンターテイメント・ビジネス ゼネラルマネージャー「泉水 敬」氏は、「Xbox 360」の後継機となる、次世代オールインワンホームエンターテイメントシステム「Xbox One」について、2013年7月に日本マイクロソフト社内で大規模な組織変更があり、今後は会社全体として戦略を1つにまとめ実行していくことを明かし、これからの戦略の核、そして新しいサービスプラットフォームとして展開していくと話した。

続いて米国マイクロソフト コーポレーション Microsoft Game Studios担当コーポレートバイスプレジデント「フィル・スペンサー」氏より、「Xbox One」について紹介がなされた。

フィル・スペンサー氏は、全世界でたくさんのユーザーがさまざまなゲームを遊んでおり、ゲーム業界では昨今はとても重要な時期だと考えると話し、最近のユーザーはさまざまなコンテンツを同時に素早く使えることを好み、それを1つのスクリーンで表現しようと考えたと語る。

F2Pやコンシューマタイトルに関わらず、いつでもどこでも自分の好きなゲームを遊べたり、好きなコンテンツを楽しめるように「Xbox One」にもクラウド技術に投資をしたとのこと。日本の市場で「Xbox One」をより良く流通させるにはと考えた際、Kinectセンサーについて日本の一般家庭の部屋のサイズなども調査し、モニターとの距離や住居内での人の動きなども研究して盛り込んでいる。グラフィック部分に関しても独自のエンジンを使用し向上させているとのこと。

特にE3やgamescom、東京ゲームショウなどでは、消費者向けのショウであり、開発中のハードやソフトを直接ユーザーが触ることができ、E3を皮切りに「Titanfall」「Forza Motorsport 5」「Halo Xbox One」「Ryse:Son of Rome」などさまざまな素晴らしいタイトルがラインナップされたことも嬉しいと話した。日本では2014年の発売となる「Xbox One」だが、実際に遊べるようになったときには十分満足できるものをお届けするとフィル・スペンサー氏は締めくくった。

「Xbox One」実機デモンストレーション

また、米国マイクロソフト コーポレーション シニアディレクター Xbox プロダクトプランニング「アルバート・ペネロ」氏より、「Xbox One」実機を使用したデモンストレーションが披露された。

まずはダッシュボード画面から。IDを登録しているXbox One本体の前に立つと顔を認識し、どこで接続しても自分のIDを入力するだけで簡単に認識してくれる。Xbox 360では100名までのフレンド登録だったが、Xbox OneではTwitterのフォロー・フォロワーのようなものとなり、より多くの人とフレンドになれる。

さらに、泉水氏がXbox Oneの前に立ってアクションをするとすぐさま泉水氏のIDが認識されてゲストユーザーとしてアイコンが表示される。もちろん音声でのゲストの認識も可能。Kinectセンサーを使い、家庭の電気機器を操作することもでき、デモンストレーションでは使用しているTVモニターの音量を操作していることを確認できた。

「Marble Maze」

Xbox Oneの機能をふんだんに活用したデモ用のゲームも紹介。木箱を傾けてボールをゴールに導く「Marble Maze」では、60fpsで動作し、コントローラのセンサーで操作するだけでなく、声でボールの位置を変えることも可能。

「REFLEX」

近未来が舞台のFPSゲームデモ。コントローラのセンサーで自分のキャラクターを操作できるだけでなく、立っても座っていても自分の体の動きを反映させることも可能。音声でミサイルなどを発射する命令を出すこともできる。

「Forza Motorsport 5」実機デモンストレーション

東京ゲームショウ2013でもMicrosoftブースで出展予定の「Forza Motorsport 5」実機デモが公開。実写と見間違うかのようなリアルなグラフィックを誇り、ビューワーで車種のデザインを見たり、ドアを開けてコクピットやエクステリアなどを確認することもできる。

レースシーンもリアルなグラフィックと臨場感あふれるコクピット、実際に運転するキャラクターを見ることができ、激しいデッドヒートを繰り広げたレース後は車体にキズ等が表現されるなど、とことんリアリティーにこだわっている。

ID@Xbox

最後に、米国マイクロソフト コーポレーション ディレクター インディペンデント デベロッパー「クリス・チャーラ」氏から、スマートフォンやタブレット向けのタイトルを制作している小規模のスタジオから新たなゲームを開発・発信するプログラム「ID@Xbox」が紹介された。

「ID@Xbox」は、1人で開発しているクリエイターから大規模なスタジオまで、自社で開発したタイトルをXbox Oneでセルフパブリッシングできる無償で提供されるプログラム。優れた独立系のクリエイターを支援し、専用ページで申請をして、2つの開発キットが無料で提供される。更新や変更などパブリッシングのすべてにおいて無料となり、「すべてのゲームは平等である」という理念の通り、すべてのタイトルがXboxのStoreに並ぶことが可能に。

今後の「Xbox 360」展開について

次世代ゲーム機「Xbox One」だけでなく、現行機「Xbox 360」に関して2013年9月19日に新型Xbox 360を発売、ラインナップに「4GB」「250GB」「4GB+Kinect」を用意し、「Halo」「Tombraider」のゲームソフトを同梱した「Xbox 360 250GB バリューパック」を限定販売する。

さらに9月19日から開催される東京ゲームショウ2013ではサードパーティーを含むさまざまな試遊タイトルをMicrosoftブースで出展することも泉水氏から明かされた。

質疑応答

――Xbox One独自の規格メディアを作らなかった理由は?

フィル・スペンサー氏:Xbox 360からXbox Oneに移行するにあたり、グラフィックスの能力が上がり、容量が多く、解像度の高い光学ディスクが必要となりました。現在Blu-ray Discを使用しているユーザーも多く、オールインワンホームエンターテイメントシステムということで採用しました。

――Kinectの音声認識で日本語についてどのくらい対応していますか?

フィル・スペンサー氏:Kinectの音声認識はXbox Oneの重要な機能となっており、音声モデルをさまざまな地域で使用できるように検証しています。やはり調整にある程度時間のかかる地域もあります。

――ケーブルテレビのセットトップボックスの映像をXbox OneのHDMI入力で連動するようなサービスに関して日本での展開を教えて下さい。

泉水氏:すべての機能を全世界で展開することは少し時間がかかるかもしれません。映像入力については、手持ちのHDレコーダーやケーブルテレビのセットトップボックスからHDMI入力でXbox Oneを通して楽しむことは日本でも可能になると思います。

――インディーズゲームのレーティングに関してどうお考えですか?

フィル・スペンサー氏:レーティングのルールはすべて同じになります。すべてのクリエイターが使いやすいようなシステムを考えており、より短い時間でレーティングを取得できるように動いています。

――Xbox Oneのクラウドの機能に関して教えて下さい。

フィル・スペンサー氏:クラウドの使い勝手に関して、専用のサーバーをクラウド上に置いてホストとしたり、自分のフレンドがどんなゲームでどのようなプレイや行動体系を知ることが可能です。

――Xbox Oneでのアカウントの認証の簡略化は実現しましたか?

アルバート・ペネロ氏:クラウド機能を使用しており、Xbox Oneではマルチログインで誰でも簡単に接続することができます。

――XboxおよびXbox 360は日本では普及に苦戦したと思いますが、Xbox Oneに関してはどのように展開していく予定ですか?

泉水氏:Xbox Oneは次世代オールインワンホームエンターテイメントシステムとして「すべてをひとつに」をコンセプトに開発しており、日本のユーザーの皆さんが楽しめるようなタイトルラインナップを用意して発売を迎え、ユーザーの皆さんの生活にきちんと溶けこむようなコンテンツや伝え方を意識しています。さらに日本マイクロソフトとして大規模な組織変更をして全社を上げてXbox Oneを展開していきますのでこれまでとは違った結果を出せると思っています。

――他国との発売日の違いを含め、日本市場はファーストチョイスから外れたという認識でよろしいのでしょうか?

フィル・スペンサー氏:Xbox Oneに関しては日本語の音声認識、オールインワンホームエンターテイメントシステムとしてのローカライズなどを完全な形で提供するには時間がかかることもあり、適切な時期にリリースすることになりました。

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(C)2013 Microsoft Corporation.

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