2013年9月21日、「東京ゲームショウ2013」のカプコンブースにて、カプコンのiOS/PS Vita「ドラゴンズドグマ クエスト」とガンホー・オンライン・エンターテイメントのiOS/Android「パズル&ドラゴンズ」のコラボを記念したスペシャルステージが開催された。
「ドラゴンズドグマ クエスト」はカプコンのアクションRPG「Dragon’s Dogma(ドラゴンズドグマ)」を題材にしたPS Vita/iOS向けの本格RPGだ。プレイヤーはオープンワールドやダンジョンを探索しながら、「ポーン」と呼ばれるパーティメンバーを育成。さまざまな「ジョブ」を習得させ、自分だけの最強パーティを作り上げていくのだ。
現在、本作はスマートフォン向けのパズルRPG「パズル&ドラゴンズ」(以下「パズドラ」)とのコラボ企画が実施されていて、「パズドラ」に登場するメタルドラゴンの形をした「メタドラ島」での冒険を期間限定で楽しめる。この島のダンジョンには「パズドラ」でおなじみのモンスターたちが出現。ダンジョンをクリアすると特別なジョブもゲットできるので、ぜひ挑戦してみてほしい。
一方、「パズドラ」の方でも「Dragon’s Dogma」のキャラクターやモンスターが敵として登場するスペシャルダンジョンが実装中。ダンジョンの難易度は「中級」~「地獄級」の4種類で、ダンジョンの最奥ではドラゴンなど「Dragon’s Dogma 」ならではの強敵と戦うことができ。BGMや背景のグラフィックも「Dragon’s Dogma」仕様になっているので本作のファンは必見だ。
本イベントには「ドラゴンズドグマ クエスト」のエグゼクティブディレクターであるカプコンの伊津野英昭氏、「パズドラ」のプロデューサーを務めるガンホー・オンライン・エンターテイメントの山本大介氏。さらに両者を引き合わせたという「週刊ファミ通」の副編集長で「Dragon’s Dogma 」と「パズドラ」のファンとしても知られる大塚角満氏が登壇し、今回のコラボが企画された経緯や苦労話などの興味深いエピソードの数々が語られた。
まず、コラボの実施にいたった経緯だが、伊津野氏によると昨年のCEDEC(ゲーム開発者向けカンファレンス)で「パズドラ」と「Dragon’s Dogma」が表彰された際、パーティで山本氏と知り合ったのだという。すでに「パズドラ」にハマっていた伊津野氏は山本氏と意気投合し、自身もiOS向けソフトの開発を進めていたことから「コラボやりましょう」という話になったそうだ。
その頃の「パズドラ」はまだ100~200万ダウンロードくらいで、伊津野氏は「こんなお化けタイトルになるとは思っていなかった」という。ところが、そこから「パズドラ」は急成長して誰もが知るモンスタータイトルになったため、「コラボなんておこがましい」と思うようになったそうだ。
また、本来はもっと早くコラボを実施するはずだったのだが、「ドラゴンズドグマ クエスト」のリリースが遅れたため延び延びになってしまったそうで、「待ちわびていました」と山本氏は笑いながらコメント。ただ、そのおかげで今回の東京ゲームショウ期間でイベントができる時期に実施となったので、「結果的に良かった」と両氏とも笑いながら語った。
それぞれのコラボイベントを攻略するためのポイントも紹介された。「ドラゴンズドグマ クエスト」のイベントについて、伊津野氏は「パズドラ島をウロウロしているとダンジョンの手前で有効な武器やジョブなどを知らせるヒントメッセージが出るので、それを見逃さないでください」とアドバイス。また、北のほうのダンジョンはかなり難易度が高く、「覚悟しておくように」とのことだ。
山本氏のほうは「パズドラ」のイベントについて、「中ボスに何が出てくるのか分からないので、いろいろな属性を入れておいたほうがいいですよ」とコメント。ボスは火属性なのでイシスなどのキャラクターがおすすめだそうだ。
次のトークのテーマは「コラボレーションで一番苦労した点」。これについては両氏はともにモンスターのイラストの変換を挙げ、伊津野氏は「パズドラのモンスターのイメージが変わらないようにするのに苦労しました」と回答。山本氏のほうも「ドグマ」のキャライラストをそのまま持ってくると属性などが分かりにくいため、伊津野氏に相談した上で身体の色をいろいろ変えさせてもらったと語った。
ただ、伊津野氏いわく、どちらも「面白かったらええやん」という似た考え方の持ち主とのことで、ふたりとも「すごくやりやすかった」と今回のコラボを振り返った。
最後のテーマはお互いのことを聞き合う「今だから聞けること」で、伊津野氏が「いろいろな媒体で顔が出るようになって困ってないですか」と質問したところ、山本氏は「非常に話しづらいんですが、最近は顔バレするので地味に飲むようにしています」と苦笑いしつつ回答した。
一方、山本氏の質問は「なんでそんなにカラオケがうまいんですか?」というもの。実は昨日も大塚氏を交えて3人でトークの打ち合わせを兼ねてカラオケに行ったそうで、山本、大塚両氏によると伊津野氏はいつも高得点をたたきだしているという。この質問に伊津野氏は「家ではWii Uで練習しています」と答えてかわしたものの、レパートリーなどを暴露されて終始困った顔をしていた。
最後にカプコンが配信中のiOS用のシミュレーションゲーム「モンハン商店 アイルーでバザール」と「パズドラ」のコラボ企画が発表。アイルーたちと「パズドラ」のワルりんが並んでいるスクリーンショットもあわせて公開された。さらに、山本氏が自分のスマートフォンを出して「パズドラ」側の開発画面を披露。BGMも「アイルー」の専用曲になるとのことで、非常にかわいらしいコラボになりそうだ。