9月19日から22日まで千葉・幕張メッセにて開催されていた「東京ゲームショウ2013」。初日のセガブースでは、2014年発売予定のPS Vita用ソフト「ファンタシースター ノヴァ」の紹介ステージが行われたので、その模様をお届けする。

本ステージでは、セガの都築靖之氏とトライエース田村裕志氏が登場。両社のプロデューサーが揃って挨拶を行い、冒頭から最新のプロモーション映像を公開した。

PVにて本作の概要や登場キャラクターの一部が紹介された後は、さまざまなトークが展開。まずは本作の開発経緯について都築氏が「『ファンタシースターオンライン2(PSO2)』はオンライン専用のため、ネットワーク環境がない方からオフラインでも楽しめる作品が多く寄せられていました。そこで『ファンタシースター』の世界をさらに広げるため、シリーズプロデューサーの酒井氏と協議を重ね、新プロジェクトを立ち上げるに至りました」とコメント。

都築靖之氏 田村裕志氏

「ファンタシースター ノヴァ」は世界観が「PSO2」と共通になっており、新惑星・マキアを舞台にしたオリジナルストーリーが展開していくという。ポイントとなるのは、マキアではフォトンが使えないこと。本体とも連絡が取れず、非常に危機的状況にあるのだ。エネルギーもなく物資の補給も得られない中、仲間たちと協力してマキアからの脱出を目的に生き抜いていくサバイバル感が特徴となっている。

また、ストーリーは「約束」がテーマとなっており、極限状況での仲間タッチの絆が描かれていく。この「約束」はゲームの中でも大きな意味を持つというが、詳しい内容は今後発表とのこと。

ステージ中に、主要キャラのルティナ(右)とフィルディア(左)のコスプレをしたコンパニオンが登場。
ルティナは明るく元気だが、過酷な環境下で戦っていけるかを悩む一面を持つ女の子。
プレイヤーの上司に当たるフィルディア。腕っぷしが強く姉御肌だが、裏では責任者としての苦しみも感じている。

バトル面については、ゲームシステムは基本的に「PSO2」を踏襲しているが、そこに本作独自のカスタマイズが施されている。こちらも詳しい情報は徐々に公開予定となっているが、ポイントとなるのはやはり巨大エネミー・ギガンテスとの戦いだろう。一人でプレイできるのはもちろん、アドホック通信によって声を掛けあいながら戦える熱い共闘プレイが楽しめるように開発されているようだ。

なお、本作は都築氏が“新しいファンタシースター”を作ってみたいと考え、RPGの開発を得意分野にしており、SFの世界観にも強いトライエースが開発を担当することになっている。田村氏は、今回のプロジェクトの話を受けたときに「シリーズファンの方が熱いですし、クリエイターのみなさんも熱いので、下手なものは作れないというすごい緊張感がありました」と話す。

そのトライエース側では、同社が昨今開発したタイトルでもこだわっている光の表現や情感の細やかさを、今回の「ファンタシースター ノヴァ」でも心掛けているという。

山下浩平氏
山下浩平氏

この後は、本作のディレクターを務める、セガの山下浩平氏が登場。開発中ながらプレイ動画を公開しながら、ギガンテスとのバトルをもとに見どころを解説していった。

まずギガンテスの特徴については「とにかくでかい」と、非常に大きな存在であることを強調。冒険の途中で乱入してきたりと、どこでも出現するため、いきなりピンチになる可能性もあるが、その分、ギガンテスからはいい素材などが手に入るとのこと。

また、「パイル」という武器が存在することも明かされた。これは銛(もり)のようなものを発射し、それが刺さった部分を攻撃すると、よりダメージを与える効果を持つというもの。パイルによる攻撃はこだわって作られており、射出したものがギガンテスに当たると、そのオブジェクトが体に突き刺さったまま残るようになっている。

戦い方も特徴的で、空中に足場として使えるフィールドのようなものを作りだし、高所でギガンテスと戦うことも可能となっている。これを活用することで、高い位置にあるギガンテスの装甲を破壊したり、弱点を狙うことができる。

なお、ステージ上で公開されたギガンテスは恐竜のようなタイプだったが、このギガンテスとは似ても似つかない、何とも形容しづらいギガンテスも存在しているという。

最後には、公式Twitterに寄せられたユーザーからの質問に答えるコーナーが設けられていた。

――「PSO2」と世界観が共通ですが、「PSO2」をプレイしていなくても大丈夫ですか?

A:同じ世界の中にありますが、「PSO2」には登場していない本作独自のキャラクターたちが新しい惑星を舞台に冒険しますので、「PSO2」をプレイしていなくてもすんなり物語に入れるようになっています。

――シナリオや世界設定はセガとトライエースのどちらで作られたのでしょうか?

A:両社で世界設定や本作でやりたいことを協議して、どうしたら実現できるかを考えながら世界を広げていきました。週に10時間、大体6ヶ月ぐらいの時間を経て、両社で広げながらコラボしていきました。

――「PSO2」と同じ世界観だと、フォトンが無ければ戦えないのでは?

A:ストーリーの根幹に関わるので詳しく言えないのですが、この世界には普通に存在するフォトンがなぜマキアにはないのか、そこがストーリーで重要な位置を占めています。厳密にはフォトンが全くないわけではないですし、フォトンが使えないことで「ファンタシースター」の面白いところを失くすつもりはないので、普段通りゲームを楽しんでいただくことができます。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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