セガは本日1月18日、秋葉原・AKIHABARAゲーマーズ本店 7階フロアにて、PS Vita用ソフト「うた組み575」の店舗体験会を実施している。ここでは、その模様をお届けするとともに、会場に来ていた開発者からのコメントを紹介する。

コトバパズルとリズムゲームが融合した新ジャンル「うた組みアクション」を実際に体験できる「うた組み575」の体験会は全国各地で行われてきたが、1月23日の発売前に体験できるということもあり、今回も12時の開始当初から試遊台に人が集まった。

また、同フロアでは、2月2日までの期間で「project 575 ミュージアム」が開催されている。ここでは、「project 575」に関連したイラストや、声優の大坪由佳さんと大橋彩香さんが「project 575」関連のイベントで実際に着用していた制服衣装、限定版やノベルティ等を展示。そのほかにも「project 575」のグッズが販売されていたり、“575”を書くための短冊などが用意されているなど、プロジェクトの魅力が詰まった内容となっている。

そして会場には、「project 575」のプロデューサーを務める森本兼次郎氏、そして「うた組み575」のディレクターを務める吉永匠氏も足を運んでいた。いよいよ発売を迎える「うた組み575」について、2人に話を伺ったので紹介しよう。

(左から)吉永匠氏、森本兼次郎氏

――いよいよ発売を迎えるにあたっての感想をお聞かせください。

森本氏:ここまでの2年間、とても長かったですね。2人で色々やりつつ、なんとか小豆と抹茶をPS Vitaでデビューさせることができ、感無量です。アニメも良い評判をいただけていて嬉しい限りですので、ぜひこれを機会に「うた組み575」で小豆と抹茶の魅力にどっぷりハマっていただければと思います。

吉永氏:2人のキャラクターを通じてゲームに入っていただいた方も増えるといいなと思いつつ、ゲームの仕組み自体がトライアルなものが入っていますので、ぜひ新しい体験として楽しんでいただければ幸いと思います。素で嬉しいです(笑)。

――トライアルという話があったのですが、どのあたりが新しいものとなりますでしょうか?

吉永氏:音を使ったゲームということは間違いないのですが、今回はコトバも使うという点がトライアルとなります。何故かというと、音楽に身を任せて動くという本能の部分と、コトバを組み合わせる知性の部分がそれぞれ必要になるので、バランスの取り方は最後まで苦労しました。こちらとしてはこれがベストだと思っているのですが、プレイしていただいてどうか、という点はお客様にとってもトライアルかなと思います。

森本氏:ゲーム全編を通して、より正確さを求めるリズムゲームとまた少し違っています。最初はゲームとしてオリジナルの歌詞を組み上げていく遊びとなっているのですが、その先にユーザーさんが投稿していただいた歌詞で、コトバを連想しながら遊んでいただくという楽しみ方があるのが、ひとつのフックになると思います。

――曲ごとのコトバと音楽の組み合わせによって遊び方が異なるのも本作ならではだと思いますが、その中で個人的に好きな曲があればお聞かせください。

森本氏:ゲームとして思い入れが強いのは「それともおやつ?」ですね。

吉永氏:「ゆきげしょう」はテンポが割とゆったりめで、全部3文字で構成してあったりと、ゲームが上手く曲のほうに寄せていけたなと思います。

森本氏:ゲームデザインとして大別できるかなと思っていたのが、テンポ感重視の曲とメロディアスでコトバパズルを組み合わせられるスローテンポな曲の2つです。それぞれの楽曲にコンセプトやテーマがありますので、ポジティブな歌だったらネガティブなダミーの歌詞を用意して、全然違う歌に組み上げてみようといったところや、コトバを崩すと全然違う内容になるように選択肢の配置をしようといったところは、かなり考えながら作っています。

吉永氏:オリジナルの歌詞を選ぶ上で、日本語を使っている人の文法感だったり人生観といった、外に判断基準があるというところも新しい点で、それが曲のテーマと絡んでいたりすると、その楽曲と合わさることで今までにない感じになっていると思います。

これまで、音は音、入力は入力と割りきれていたところが多かったのですが、今作では歌詞と雰囲気と全てまるごと融合できていますので、楽しんでもらえればと思います。

――長い開発期間でのエピソードがあればお聞かせ下さい。

森本氏:ほぼ毎日喧嘩していましたよね(笑)。

吉永氏:いろんな人に「仲悪いの?」と言われるのですが、なんでバレているんだろうと(笑)。

森本氏:最初の始まり方からして、今までのセガにはないキャラクターを作っていこうというところがあったのですが、僕が元々は「ソニック」のゲームを作っていた人間ですし、吉永も異色なタイトルを作っていたので、この2人がひとつのことを一緒にやるのはケミストリー(化学反応)になるのではないかという期待感が、多分僕たちにもあったし、会社にもあったのではないかと思います。

今までにないことにチャレンジしていった結果が「project 575」になるのですが、やってきたこと全てが新しいことづくしで前例がなく、ゲームにしても同じジャンルを遊んできた人に新しいものを遊んでもらおうということがありましたし、今までのセガにないキャラクターや世界観をひとつのタイトルを基点としてみなさんに訴求させていこうという考え方でしたので、何から何まで新しいことづくしで、何をしたらいいかよくわからない状況が続いていました。

吉永氏:開発の終盤では、楽曲とコトバの組み合わせが見える瞬間があって、「結構面白いかも?」と確認できたのがよかったですね。

森本氏:最初の「歌パズル」の発想から、何度かプレイしていただいた方のフィードバックをもらって、バランスを見出すのには時間がかかりましたね。

吉永氏:コトバを組んでリズムを叩くというところでどこを見ていいのかというのがわかりづらいのと、PS Vitaの持ち方は何が正解なのかという点は苦労しました。

――これから「うた組み575」を遊ばれるユーザーの方にメッセージをお願いします。

森本氏:「うた組み575」は遊びとしてもしっかり作っていますし、小豆と抹茶というキャラクター、「project 575」全体の世界観も含めて、いろいろな努力を重ねてきました。アニメを見て興味を持った方々も、「うた組み575」を楽しみにしている方も、ぜひ堪能していただければと思います。ぜひ今後とも、小豆と抹茶をお願いいたします。

吉永氏:「うた組み575」は楽曲を実際に楽しむ新しい体験が入っていますので、ぜひ手に取っていただけるとありがたいと思っています。

――ありがとうございました。

なお、「うた組み575」の体験会は本日18時まで、「project 575 ミュージアム」は2月2日までそれぞれ開催されているので、興味のある人は足を運んでみてはいかがだろうか。

※画面は開発中のものです。

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