【E3 2014】半獣人「ライカン」とのバトルが実機デモで披露された、「The Order: 1886」の開発者によるプレゼンテーションをレポート

発表会・イベント取材
0コメント 仁志睦

アメリカ・ロサンゼルスのLAコンベンションセンターで、6月10日(現地時間)より開催中の「E3 2014」。今回は2015年2月20日に世界同時発売が予定されている、PS4専用タイトル「The Order: 1886」の実機デモの模様をレポート。本作のディレクター・DANA JAN(デイナ・ジャン)氏への合同インタビューもあわせてお届けする。

本作のディレクターを務めるDANA JAN氏。
本作のディレクターを務めるDANA JAN氏。

本作は科学の発展によって歴史が変わってしまった「もうひとつ」のビクトリア朝時代のロンドンを舞台にしたアクションアドベンチャー。プレイヤーは人類の天敵である半獣「ライカン」と戦うために結成された騎士団「オーダー」の一員となって、仲間である騎士たちとともに戦いへ身を投ずることとなる。

ソニーカンファレンスでは死肉を食らう人間がライカンに変身し、主人公のガラハッドへ襲いかかるトレーラーが上映されたが、今回ディレクター兼ゲームデザイナーのDana Jan(デイナ・ジャン)氏による、その前後のデモプレイを見ることができた。ホラー、サスペンステイストに満ちた内容をさっそく紹介していこう。

主人公のガラハッドらがホワイトチャペルの王立病院を探索しているところからデモプレイはスタート。病院内はかなり暗いため、携帯ライトの明かりを頼りに進んでいくのだが、ゆらめくライトの光の中に骸骨、人体模型、薄汚れた壁紙やタイルなどが浮かび上がってくるので、かなり不気味。手術室には死体らしきものが横たわり、のぞき戸のついた部屋には患者と思われる人間が恐怖におびえてうずくまっているなど、見ているだけの筆者も思わず手に力が入る薄気味悪いシーンの連続となっている。このあたりの映像はカンファレンスのトレーラーで見た人も多いだろう。

面白いのは椅子や骸骨の模型など、ほぼすべてのものに接触できること。体が当たると骸骨がゆれたり、椅子が動いたりするのだが、これらの動きはすべて物理エンジンでの計算が元になっているので非常にリアル。さらに、病院内に置かれているものや外科室などの施設も、すべて実際にビクトリア朝期に使われていたものをモデルにして作られているとのこと。こういった細かいこだわりの数々が、極上のリアルさを生んでいるのだろう。

病院内を進んでいくと死肉を食らっている男が半獣に変身するカンファレンスで上映された部分へ。この変身シーンの映像はムービーではなく、すべてリアルタイムなのでシームレスで戦闘シーンに移行することができる。ムービーシーンではおもにQTEで行動。ムービー時の自由な行動をあえて制限しているのは、フォーカスしたいものがあるからとのこと。例えば、このシーンではプレイヤーに騎士団の傷を直す「ブラックウォーター」の効果を見せるため、△ボタンを押すと胸に隠してあった「ブラックウォーター」を飲んで回復をはかるというQTEが入っているのだという。

さらに、戦闘シーンでは要所に分岐のようなものがあり、プレイヤーの行動によって展開が変化する。例えば、ここでのライカンとの戦闘ではガラハッドが逃げ遅れたために捕まってしまったのだが、素早く逃げていれば、トレーラーで上映されていたように物影に隠れることができる。また、ライカンが飛びかかってくるシーンでは攻撃を命中させられなかったために、一度ゲームオーバーとなっていた。

トレーラーではガラハッドが飛びかかってくるライカンを撃とうするところで終了となっていたが、デモプレイではそのあとの展開も見ることができた。狙撃が成功すると、今度は扉を挟んでの攻防に。ここでも画面の指示どおりにボタンを押してドアをロックすればライカンの攻撃を阻止できるが、失敗したら首元にかみつかれゲームオーバーとなった。このように戦闘シーンはさまざまに展開が分岐していくのだが、Jan氏によると大きな物語の流れが変わるということはないそうだ。

ちなみに、ガラハッドが使用している武器は通常のライフルとして使用するほか、衝撃波のようなものを発射して巨大な敵を吹っ飛ばすことも可能になっている。弾丸はステージで調達しなければならないとのことなので、残りの弾数にも十分注意する必要があるだろう。

ゲームのほうは仲間のイザベルが近くにいることが分かって合流することに。ところが、ドアの前に物が置かれていて開くことができない。何とかドアを開けて合流しようとするふたりの前にライカンが迫る。果たしてふたりは……という非常に先が気になるところで今回のデモプレイは終了となった。

E3にプレイアブル出展されているバージョンは反乱軍との激しい銃撃戦がメインとなっていたが、今回のデモプレイはうってかわってホラーテイスト満載のスリリングな内容になっているなど、アクションとホラーファンのどちらも楽しめそうな本作。肌触りや質感が伝わってくるかのような映像やよどみなく繋がっていくムービーと戦闘シーンなど、見どころが非常に多いので、2015年2月20日の発売を心待ちにしておこう。

SCEブースの試遊会場は行列ができるほどの人気となっていた。こちらのプレイレポートも後日お届けする。

Dana Jan氏ミニインタビュー

――他のTPSと違う、本作ならではの特徴とは何でしょう。

Jan氏:シネマティックと融合したアクションゲーム性という部分です。ムービーはすべてプリレンダされたものではなくリアルタイムで処理しているので、ゲームのアクション部分とシネマティックな部分の切り替えがスムーズに行われます。

――なぜ、産業革命期のイギリスを舞台に選ばれたのでしょうか?

Jan氏:産業革命の最大の特徴は技術の進歩で、さまざまな進化の可能性が秘められた時代という部分に注目しました。武器や技術の進歩はもちろんですが、一方でまだ科学ですべてを説明できない時代でもあり、「ライカン」のような伝説的な存在を取り入れやすいという魅力もあります。

――新しいトレイラーではライカンが出てきましたが、ほかにどのような敵が登場しますか?

Jan氏:デモでもお見せしていますが、反乱軍という勢力も登場します。そのほかの敵についてはまだ何も言えません。

――騎士団というキャラクターを選択した理由を教えてください。

Jan氏:時代設定としては、できるだけ我々と近い時代を選びたかったのですが、キャラクターとしては昔から良く知られている、誰でも知っている伝説のキャラクターを用いたかったので、知名度の高いアーサー王伝説の人物たちを選んだわけです。

――今回のデモでは「サーマイトライフル」という武器が登場しましたが、ほかにはどのような武器が使用できますか。

Jan氏:「サーマイトライフル」以外にもさまざまな武器が登場します。機能や使用するシーンもそれぞれ異なっているので、それらの武器をうまく組み合わせて進んでいくという部分にもぜひ注目してほしいですね。また、当然これらの武器は現実にはないわけですが、当時の科学技術なら「あり得た」ということをなるべく意識して作っていますので、その部分も見てもらえたらと思います。

――例えば乗り物など、ほかにも当時の科学技術ならあり得たものが登場するのでしょうか?

Jan氏:乗り物はかなり史実に基づいたものになっていますが、電車や飛行艇など少し先の時代に発明されたものを登場させたりはしています。ただ、車は騎士の伝説的な要素と相性が良くないので、あえて登場させていません。やっぱり騎士には馬とか木の車輪とかのほうがマッチするでしょうから。

――ガラハッド以外のキャラクターでプレイできますか?

Jan氏:本作はガラハッドだけですが、ほかのキャラクターに興味を持っているユーザーも多くいるようです。いずれも背景などをすごく考えて作ってあるので、非常に魅力的なキャラクターになっていると思います。

――マルチプレイなどの要素はありますか?

Jan氏:新しい作品ですから、より深い作品をお届けしてプレイヤーに集中してもらいたいということで、シングルプレイに注力することにしました。もちろん、多くの方に遊んでいただけるよう、バランスはちゃんと考慮しています。

――最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

Jan氏:できるだけ多くの方に楽しんでいただきたいので、日本の皆様も興味を持っていただけたことは誇りに思っていますし、純粋に作品を楽しんでもらえたらと思います。アクションとストーリー性の融合をぜひ楽しんでください。

――ありがとうございました。

※画面は開発中のものです。

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