【TGS 2014】桐生一馬と真島吾朗の“伝説の始まり”が明かされる―「龍が如く0 誓いの場所」のステージをレポート

0 2014年9月20日 10:47

担当：高島おしゃむ

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セガは、9月19日に千葉・幕張で開催されている東京ゲームショウ2014にて、PS4/PS3用ソフト「龍が如く0 誓いの場所」のステージを開催した。

「龍が如く0 誓いの場」は、ゲームの舞台をバブル景気に突入した頃の1988年に移し、若き頃の桐生一馬と真島吾朗を主人公に物語を描いたアクションアドベンチャーだ。PS4/PS3向けに2015年春発売予定。

今回のステージでは、「龍が如く」シリーズの総合監督を務める名越稔洋氏とチーフプロデューサーの横山昌義氏、そしてゲームの中で久瀬大作の声を演じた俳優の小沢仁志さんが登場。最初に本作に着手することになった意図や経緯について、名越氏から説明が行われた。

名越稔洋氏

「龍が如く」シリーズも来年で10年。そこでなにをやればいいかと考えていたところ、リクエストも多かった主人公達の原点である“0”をいつかやりたいと思いつつも、なかなか作るきっかけがなかったという。

そこで、思い切ってやってみてもいいかなと決め、きっと面白いものができると確信したことで開発が決定したそうだ。

今回主題歌を担当したのは、4人組男性グループ「湘南乃風」。PSPの「クロヒョウ2」で彼らに楽曲をお願いしたときに良い曲ができ、それ以来の付き合いだという名越氏。個人的にも彼らと飲みに行くほど仲良くなり、お互いどういう人間かわかったうえで仕事をしてみたらどういうものができるのだろう？　ということで、今回彼らに楽曲をお願いすることになったそうだ。その結果、狙い通りの楽曲が仕上がってきたとのこと。

続いて横山氏から、主人公達の人物像と舞台設定について説明が行われた。

本作の主人公である桐生一馬と真島吾朗は、シリーズをプレイしているユーザーにとってはおなじみのキャラクターたちだ。今回“0”を作ろうという話になったときに、最初から1988年で話を作ろうと思っていたわけではなく、彼らのビギンズ的な話を描こうと思ったときにすっぽりと空いていたのが1988年だったという。

1988年といえば和暦に直せば昭和63年。ほぼ昭和ラスト（翌年の1月8日より年号が平成に）で、バブル景気全盛でギラギラしていて、全部がベストマッチで繋がったのだそうだ。

この時代、二十歳だった桐生一馬。彼が“堂島の龍”と呼ばれるようになった伝説の始まり部分と、真島吾朗がなぜ“嶋野の狂犬”と呼ばれるようになったかといった、これまでのシリーズでは描かれていなかった部分が本作で明らかになるという。

ゲームの舞台となるのは、これまでのシリーズにも登場した神室町と蒼天堀というふたつの街だ。これらの町並みは一から作り直されているという。その理由は、1988年当時の町並みには現在とは全てが異なるからだ。たとえば現在透明になっているゴミ袋も、当時は黒色が主流だった。携帯電話が普及していなかったということもあり、公衆電話もいたる所にあるといった感じだ。そんな細かい部分にまでこだわって作り込んであるという。

続いて、久瀬大作の声を演じた俳優の小沢仁志さんが登壇。いきなり名越氏と横山氏のふたりに対し、「龍が如く、オファーが来るのが遅いよ！」のつっこみからトークがスタートした。「金と女と暴力」という本作のテーマを聞いて、ぴったりだなと思って受けたそうだ。

小沢仁志さんが演じた久瀬大作は、東城会という組織の堂島組若頭補佐で、桐生一馬が成長していくうえで最高のライバル役として登場する。本作のキーマンともいえるこの重要な役どころを小沢氏に依頼した理由は、桐生がちびるぐらい怖い人ということで、すんなり決まったとのこと。

普段は俳優として仕事をこなしている小沢氏。今回声優として参加した映像を見ての第一声が「怖いよ！」だったそうだ。当初、出来上がっているアニメーション等に合わせて台詞をしゃべるものだと思っていたそうだが、今回は俳優が演じる芝居の間を大事にしたいということから、演技に合わせて後で映像のほうを合わせるという手法がとられている。

見た目の怖さからは想像がつかないが、横山氏よると収録の時はすごいまじめだったという。仕事のクォリティも高く、半端なくやりやすかったとのこと。また、声優とはまた違った意味で声がとても聞きやすかったことに、制作陣のふたりから絶賛を浴びていた。

続いてのセッションでは、本作のテーマである「金と女と暴力」について語られた。このゲームには経験値という概念はなく、とにかく重要なのは「金」だ。お金を稼いで能力を買って自分を強くしていくといった感じで、何事も金で解決していくことになるのだ。そのためプレーヤーは、お金をたくさん稼がなければならない。

お金はバトル中も敵を倒すとバンバン落とすが、大量のお金を稼ぐために主人公ごとにそれぞれの職業に基づいた遊びが入れられている。物件に投資してお金を儲ける経営シミュレーション的なものや、キャバクラの経営といったものもある。たとえばキャバクラの経営では女の子をスカウトするところから始まり、接客指導をして育成。店に訪れたお客さんの好みに合わせて女の子をつけて店の売り上げを伸ばしていくなど、かなり本格的な内容となっているのだ。