長い時間ぶっ通しでプレイしているとふらふらになりながら「最大のライバルは自分自身」とついつい呟いてしまうことでおなじみ(?)の「Kinect スポーツ ライバルズ」のインプレッションをお届けします。

東京ゲームショウ2013でプレイしてからずっと待ち望んでいた「Kinect スポーツ ライバルズ」をついにプレイできる日がやってきました。

「Xbox Oneが発売したら絶対買おう!」と思っていた「Kinect スポーツ ライバルズ」ですが、Xbox One + Kinect(Day Oneエディション)を購入したら「Kinect スポーツ ライバルズ」のご利用コードが同梱されていてすぐにプレイできてしまうため、パッケージ版を購入する機会をすっかり奪われてコレクター的には困った状態なのですが、すぐにプレイできることはいいことなので、早速プレイすることにしました。

※前回のインプレッションのときと同じ写真を使っているのは多分気のせいです。

「Kinect スポーツ ライバルズ」は体を使って6種類のスポーツを楽しむ体感アクションゲーム。「Kinect スポーツ」シリーズは、Xbox 360で「Kinect スポーツ」と「Kinect スポーツシーズン2」の2つのタイトルが発売されているため、今作はシリーズ3作目ということになります。

「Kinect スポーツ」ではサッカー、ビーチバレー、ボクシング、卓球、陸上競技、ボウリングの6競技、「Kinect スポーツシーズン2」ではアメフト、スキー、野球、ダーツ、ゴルフ、テニスの6競技を楽しむことができましたけど、今作ではどんなスポーツを楽しむことができるのでしょうか?

というわけで、早速ゲームを始めると、最初に行うのはアスリートづくり。プレイヤーの代わりに画面の中やオンライン上で戦ってくれるアスリートを作っていきます。

所定の場所に立って待っていると、Kinectならではのやり方でスキャンをしてくれて、体や顔を作っていきます。ただ立っているだけなのでとても楽ちん。できたアスリートをそのまま使ってもいいし、このアスリートのパーツをちょっと変えていってもいいので、お気に入りのアスリートを作りましょう。

異性のアスリートを作りたければ、かなりの改造が必要でしょうけどね。もちろん、ランダムで選ぶことも可能です。

これでゲーム開始。画面には大きな島が現れ、画面の端をぎゅっと握って左右に動かすだけで、島をグルングルンと回すことができます(編注:コントローラーでもメニュー系の操作は可能です)。島にはたくさんのモードが配置されていてどこから遊ぶか迷ってしまいますが、「人気のおススメ」を選べば、すぐに選ぶべきモードがまとめられているため、すぐにプレイを開始できます。

しかし、ボクは天邪鬼なのであえて一つずつスポーツを試していきます。

最初にプレイしてみたのは「ウェイクレース」。実は東京ゲームショウ2013の時にプレイしたのが「ウェイクレース」だったので、これを家でプレイするのをずっと楽しみにしていたんですよ。

どのスポーツもコーチから遊び方を教えてもらうことができます。鬼コーチの指導とともに眼鏡女子がデモンストレーションを見せてくれます。「Kinect スポーツ シーズン2」のチュートリアルが外国の方の実写ムービーでとても味があったんですけど、今作はCGキャラのため、だいぶイメージが変わっています。

「ウェイクレース」は水上に設定されたコースを3周して順位を競うレースゲーム。マップ内に表示される緑色のサークルを順番に進んで通過していきます。両手を自転車のハンドルを握るように構え、右手を握るとアクセルになり、右手を手前に引くと右に曲がり、左手を手前に引くと左に曲がります。

ジャンプ台でタイミングよく手を上に伸ばしたり、体を倒したりすると、くるくると回って観客が喜びます。観客が喜ぶプレイをするとゲージが溜まり、ゲージが満タンになるとパワーアップアイテムを発動することができます。パワーアップアイテムは乗っているマシンによって機能が違い、初期状態ではスピードブーストのアイテムになっているので、パワーアップを発動すると急加速することができます。ちなみに、ジャンプ台でジャンプしたときには、平衡状態で着水しないと事故ってしまうので、ジャンプをしたら着水までがパフォーマンスだと覚えておきましょう。

「ウェイクレース」ではどのステージでプレイするか選ぶ時に、3段階の難易度が表示されていて、レースは8人で対戦します。但し、このゲームでは常にライバルが設定されているので、トッププレイヤーとの対戦が強調されます。1位になれば関係ないのですが、2位でも3位でもとにかくトッププレイヤーよりも前に出ることが大事。

最初は難易度が一番低い「ハーバートレイルの決戦!」に挑戦してみます。このハーバートレイルは初心者コース。コース通りにしっかりと走っていれば、ライバルたちに負けることはないでしょう。

基本的にはスピードを出して進んでいくのですが、障害物にぶつかると爆発してかなりのタイムロスになってしまうので、右手をパーにしてブレーキをかけることが安全運転のコツとなります。コース上には爆弾があり、正面からぶつかると爆発するので、確実に避けましょう。爆弾の横を通過すると数秒後に爆発するので、後ろにライバルがいるときにはちょっと危険な行為にはなりますけど、爆弾の横を通って爆発させるのも大事なテクニックになります。

コースの構造がちょっと複雑になった「サファイアサーキットに参上」、ジャンプ台でジャンプしないと通過できないところがある「サンセットランディングでの跳躍!」、夜のためコースが見にくい「ミッドナイトウォータは遊泳禁止!」、とにかくコーナリングが厳しい「サンシャインスラロームで光り輝け!」にも挑戦していき、10レースで1位を取れたのは合計4回でした。やっぱりコースをしっかりと把握できていないとなかなか勝たせてもらえないものですね。

レースが終わるとお金が入り、ファンが増え、経験値を獲得することができます。お金があればストアで服やマシンを買うことができ、レベルアップすれば服やマシンがアンロックされ、よりよいアイテムを買えるようになります。

レース中に特定の条件を満たすと、レース終了後に肩書が付きます。障害物にぶつかってばかりだと「衝突屋」、普通に安全運転をしていると「正々堂々」など、いろいろな肩書があるみたいなので、試行錯誤しながらレースをするのも楽しいものです。

「ウェイクレース」で大事なことは、ロケットスタート、コースの把握、ジャンプ台のパフォーマンスの3点。あとは、爆弾の横を通過する運転テクニックがあるとかなり勝てるようになります。

ちなみに、爆弾が爆発した後、一定時間を経過した後で爆弾が復活するので、爆弾の位置はしっかりと把握しておいた方がいいですよ。突然復活した爆弾に激突なんてことになると、かなりの時間のロスになるので。

ここまでで「ウェイクレース」のレベルは10になり、ファンの数は約15万人。へっぽこなゲーム内容の割にはファンがたくさんついてくれてありがたいです。

続いて、「クライミング」に挑戦。「クライミング」は壁に配置されているホールドを掴んで絶壁を登っていき、ゴールまで登りきるレースゲーム。手を伸ばして画面のアスリートの手がグリップと重なった時に手を握って引き寄せると、アスリートがその方向に移動していくので、左右の手を駆使して登っていきます。長い時間、両手がホールドを握っていないと落下してしまうことがありますが、落下中でもホールドを握ることができればその場にとどまることができます。

ジャンプしてタイミングよくホールドを握ると、ちょっと素早い移動ができてお得。ライバルが自分よりも上にいるときに足を掴んで引き寄せれば、引きずり落とすこともできます。あんまりライバルを落としてばかりだと「捕食者」の肩書がついてしまいますけどね。

初心者コースの「ハンキング ハイトの絶景!」、電気でびりびりする青いホールドや掴むとすぐに砕けてしまう骨ホールドがある「スパイラル マウントを目指せ!」、斜め方向への移動が頻繁にあって強い風に悩まされる「スターボード ジャンクションへの道!」、かなり長めのびりびりゾーンが存在する「キール クロッシングに集合!」などを10回対戦してみたところ、5勝5敗という微妙な結果に。

「クライミング」で一番大事なのは、自分の手はグーになっていても、画面の中のアスリートが必ずしもホールドを握っていないところ。自分が手をグーにした瞬間にアスリートがホールドを握っているか常に確認することが攻略の早道です。

風が来たらホールドをしっかりと握る、定期的に電気でびりびりするホールドはびりびりしていない時に素早く上る、ライバルはしっかりと掴んで落とす、この3点をしっかりと把握しているとかなり勝率が上がるはず……とか書いても、5勝5敗だと説得力がないですかね。気が付くとかなり握力が付いているんじゃないかと思うほど手が痛くなっているのですが、ここまでのプレイでクライミングのレベルも10になって、ファンの数は30万人を突破!

3番目に挑戦するのは「ターゲットシューティング」。「ターゲットシューティング」は、ライバルとコートで向かい合って、銃でひたすらターゲットを撃っていく競技。銃を持った手を動かすと画面のカーソルが動き、カーソルがターゲットに重なると銃を撃ってターゲットを破壊することができます。

ターゲットは色によってスコアが変わり、シールドが張ってあって何度も攻撃する必要があるモノや、順番に壊せばボーナスが入るモノ、撃つとペナルティになるモノなどがあります。

プレイヤーとライバルの陣は大きなシールドで仕切られていて、ライバルに直接攻撃することはできないのですが、ターゲットを破壊してゲージを溜めていくとタレットを使ってライバルに攻撃をすることができます。タレットで攻撃を受けた時には体を傾けて避ける必要があり、弾が当たってしまうと減点されてしまいます。

また、巨大シールドは上の方に仕切られていない部分があり、その部分にターゲットがあるときはライバルのターゲットを撃つことができます。

「ターゲットシューティング」は3種類の難易度があり、それぞれ3セット行ってスコアを競っていくのですが、それぞれ数種類のテーマが用意されているため、試合ごとに違った勝負が展開されます。例えば、「落ち葉」だったら上から下に揺れながら落ちていくターゲットを撃っていき、「ラウンド」だったらくるくる回るターゲットを撃っていきます。

「ターゲットシューティング」の攻略法は、ライバルのターゲットがシールドの上に現れたときは迷わず破壊する、ドクロターゲットは撃たない、ライバルがタレットを起動したら優先的に避ける、の3点でしょうか。

10回終わったところで9勝1敗。今回はなかなかの結果になりました。「ターゲットシューティング」もどうにかレベル10までたどり着き、ファンの数は45万人を突破しました。

続いて、「サッカー」に挑戦。サッカーは「Kinect スポーツ」にも収録されていましたけど、今回はボードゲームのサッカー盤でライバルの選手にボールを当てないように気を付けながらゴールを狙っていくようなゲームになっていて、プレイヤー自身は攻撃時にはキック、守備時はキーパーに集中するような作りになっています。

試合は3分マッチですが、ボールを取られたりシュートを決めたりしたときに時間が止まるため、プレイ時間は3分では終わりません。だけど、攻守の持ち時間は20秒なので、ボールを長くキープして時間稼ぎすることはできません。

最初はこちらの攻撃から。味方に向かってパスを続けていくと、ゴール手前にシュートチャンスの選手がいて、その足下にボールが行ったら、タイミングよく足を振り上げるとシュートになります。高さや方向を狙えるので、くれぐれもキーパー正面には蹴らないように。ボールが頭に飛んできたらヘディングシュートを決めましょう。

ゴールが決まったり、ライバルにボールを取られたりすると、攻守交代。今度はライバルの攻撃です。ライバルの攻撃中は、こちらは何もできません。ライバルのシュートチャンスが来たら、キーパーになって対決します。ボールマークが表示されるとその場所にボールが飛んでくるので、しっかりと手を添えてボールを弾きます。

「サッカー」も3段階の難易度があり、10回挑戦してみたら8勝2敗。無難にパスを回してシュートではニアポストを狙うとゴールしやすいようです。ライバルのシュートは、チャージを溜めて強力な状態になっているとスピード的に反応しにくいので、ある程度は諦めつつ、自分のプレイに集中しましょう。

サッカーは勝率が高かったせいか、レベルが11まで上がり、ファンの数は65万になりました。

続いて、「ボウリング」をプレイしてみましょう。「ボウリング」も「Kinectスポーツ」にも収録されていた競技ですが、ビジュアル的にも機能的にもパワーアップしているようです。

ボールを取って、体をレーンに移動させて、手を後ろに振り上げてから前に突き出し、グーにしていた手をパーにするとボールを投げます。ボールを投げ出す時に手をひねるとその方向にスピンが掛かるのは、これまでに発売されている体感系のゲームのボウリングと同様なので、シンプルながら遊びやすいつくりになっています。

ボウリングに関しては他の競技のように、複数のレベルのライバルが用意されているわけではなく、「レーンで幸運を捕まえろ!」というモードを選ぶと、勝手にライバルが確定するようです。

試合では、リアルなボウリングのように、右サイドから斜めにボールを転がし、スピンをかけつつセンターピンの右側を狙うようなテクニカルなこともできるのですが、個人的にはスピンをかけないとボールが右に流れてしまう傾向だったので、左にスピンをかけようとするとまっすぐボールが転がっていました。そのため、この特性を使って、センターよりも若干左側に立って、まっすぐ投げ出すことで、パワーショットでピンをなぎ倒す作戦を取ってみました。

何回か試合をすると自分のクセとレーンとの相性が分かってくるので、スピンや狙いどころは自然と決まってきます。そんな作戦もあってか、10試合行ってみたところ、9勝1敗という好成績。ダブルストライクやターキーはもちろんのこと、フォースやフィフスまで出すことができたため、ファンの数は一気に90万人を突破してしまいました。


そして、6つ目の競技として最後に残っていた「テニス」に挑戦。「テニス」は「Kinect スポーツ シーズン2」にも収録されていますが、ビジュアルの強化とともにアスリートが左右に移動してよりテニスらしい動きをするようになっています。

「テニス」はラケットを振る直感的な操作で楽しむことができ、先に3セットを取った方が勝利になります。ボールが飛んでくると打つポイントが光るので、タイミングよく腕を振ってボールを打ち返します。腕を下から上に振るとトップスピン、下から上に振るとバックスピン、手を掬い上げるように振るとロブ、という操作を把握していれば、あとラリーから強力なスマッシュを決めるだけ。

テニスもボウリングと同様、ステージを選ぶことはなく、「勝負は山積み!」を選ぶとその時合ったライバルが登場するみたいです。

10回プレイしてみたところ、8勝2敗。感覚的には、スピンをかけているとアウトになりにくく、ボールを打つときはちょっと早めに反応するとちょうどいいくらい。光るタイミングを見るよりもボールの軌跡を見た方が対応しやすい印象でした。

これで6つの競技を終えて、ファンは見事1000000人を突破。それぞれの競技でレベル10を達成しました。


でも、実のところ、ここまでだと「Kinect スポーツ ライバルズ」を半分も遊べていません。何を遊んでいないかと言えば、ライバルにまつわるストーリー。各種スポーツを選ぶ際に、「チームストーリー」というモノが紛れていて、この「チームストーリー」を選ぶとイーグルレギオン、ウルフクラン、バイパーネットワークの3チームにまつわるストーリーを進めていくことができます。

最初は3チームがどんなチームなのか理解しながら設定された競技を競っていくのですが、ストーリーが進むとどれか一つのチームに加入して、他の2チームと戦っていくストーリーに変化していきます。

この「チームストーリー」をプレイして勝てなくなってきたら、それぞれの競技を単体でプレイしてお金を稼ぎ、アイテムを買って強化していくような遊び方で、じっくりとプレイを進めて行けそうです。

体感する分には直感的な動きで画面の中のアスリートを動かすことができ、それでも足りない部分はアイテムを補うことでゲームを攻略する、ゲームとスポーツがうまく融合しているのがこの「Kinect スポーツ ライバルズ」なのです。


「Kinect スポーツ ライバルズ」をプレイするようになってからぐっすりと眠れるようになりました。そして、最近、体が痛いんですよ。もしかして成長痛?? これはきっと新しい自分が生まれ始めているのかもしれません。(単なる筋肉痛です)。

Kinect スポーツ ライバルズ

日本マイクロソフト

XboxOneダウンロード

  • 発売日:2014年9月4日
  • 全年齢対象

プロフィール

酒缶(さけかん)/ゲームコレクター

1万本以上のゲームソフトを所有するゲームコレクターをしつつ、フリーの立場でゲームの開発やライターなど、いろいろやりながらゲーム業界内にこっそり生息中。ゲーム関係者へのインタビューをまとめた電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション」を展開中。関わったゲームソフトは3DSダウンロードソフトウェア「ダンジョンRPG ピクダン2」など多数。価格コムでは、ゲームソフトとAndroidアプリのプロフェッショナルレビュアーを担当している。

■公式サイト「酒缶のゲーム通信」
http://www.sakekan.com/

■twitterアカウント
http://twitter.com/sakekangame

■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション1」
http://www.amazon.co.jp/dp/B008GYU7B4/

■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション2」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00CJ320S6/

■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション3」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00DI3T160/

■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション4」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00IXLHLVE/

■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション5」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00KA6CZWU/

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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