「DIVE or DIE - Children of Rain」プレビュー:一寸先も見えない深海へ潜るラヴクラフト系潜水ホラーADVキャンプ運営と水中探索を繰り返し、生存の道を切り開く

プレイレビュー
0コメント 松本鹿介

Dear Villagersは、Drop Rate Studioが開発するPC(Steam)向けローグライトホラーADV「DIVE or DIE - Children of Rain」(以下、「DIVE or DIE」)を、2026年7月21日に配信する。ここではプレビューをお届けする。

DIVE or DIE - Children of Rain公式サイト
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「DIVE or DIE」を手掛けたDrop Rate Studioは、フランスのインディーゲームスタジオで、前作に2024年発売の「Wantless : Solace at World's End」を持ち、本作がスタジオ2作目となる。そしてパブリッシングを行うDear Villagersは、フランス南部の都市・モンペリエに拠点を置くPlug In Digital傘下のレーベルで、代表作には「Fabledom」や「テラ メモリア」などがあり、現時点での最新作はシネマティックADV「鹿と少年」だ。

フランスを拠点とする両者が手掛けた「DIVE or DIE」は、ラヴクラフト系のローグライトホラーADVで、コズミック・ホラーならではの未知への恐怖をベースに、拠点設営のコロニーシム要素とダイビングによる水中探索の要素を掛け合わせているのが大きな特徴である。

今回はそんな本作が発売される前のプレビューとして、おおまかなストーリーや基本的なゲームプレイを中心に紹介したい。

人類の終焉が刻一刻と近づく世界で生き延びる

まずは「DIVE or DIE」の世界観やストーリーを紹介しよう。本作ではオープニングにてゲーム開始時点に至るまでの前日譚が描かれるが、舞台となるのはある日を境に「黒い雨」が5年間にもわたって降り続き、陸地のほとんどが水没した世界だ。

「DIVE or DIE - Children of Rain」プレビュー:一寸先も見えない深海へ潜るラヴクラフト系潜水ホラーADVの画像

人類の多くはその雨に飲み込まれて命を落としたと見られるが、生き残ったわずかな人々は残されたわずかな陸地、もともとは山の頂点であったゴツゴツとした岩場にキャンプを築く。そのなかで突然空が晴れ渡り、この黒い雨を降らせた神「雨の召喚者(レインメーカー)」が姿を現す。

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雨の召喚者の足元に広がる水域は、多くの屍が浮かぶ場所であり、多くの資材が眠る場所でもあるが、人々はこれを「奈落の水たまり」と呼んでいる。プレイヤーは、このような世界でキャンプを率いるリーダーとなり、生存者に潜水させ、さまざまなアイテムを集めながら拠点を徐々に発展させつつ、黒い雨の真相を追っていく。

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ゲーム開始後はキャンプにいる謎の人物「老いぼれジャック」がガイド役を担う。彼によると、人類に残されたリミットは数週間。この期限は難易度に応じて変動し、ノーマルでは40日間の猶予を与えられるが、期日を過ぎてしまうと雨の召喚者が洪水を引き起こし、キャンプは完全に水没してしまう。

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助かる唯一の方法は「偶像」を探し出し、それを特定の人物に献上すること。偶像は奈落の水たまりのあらゆる場所に点在している。一寸先は闇の広いマップの中から探し出すのは至難の業だが、老いぼれジャックから偶像がある場所についてのヒントが伝えられるので、それを頼りに探索範囲を絞り発見していく形だ。

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潜水を支えるキャンプ運営と拠点の発展

本作では主に潜水とキャンプ運営を繰り返しながらゲームが進行する。メインは潜水だが、多くの危険が潜む奈落の水たまりから生還するには事前準備が欠かせない。

キャンプではそれぞれ異なる機能を持つ施設を建設できる。町役場・灯台・潜水デッキ・工房はゲーム開始時点ですでに備わっているが、祭壇・医務室・釣り小屋・図書館・記念碑といった建物は素材を集めたうえでイチから建設しなければならない。

ゲームを進めるうえで何よりも重要な人員は「灯台」から追加できる。ここでは1日に一人だけ追加メンバーの候補が表示され、プレイヤーはその人員の体力や理性、酸素量、一度の潜水で持てるアイテムの重量の4つからなる基礎ステータスに加え、各個人が持つ個性を踏まえて判断しながら迎え入れていく。

灯台では生存者の誰かを遠征させることもでき、成功するとアイテムのほか、追加の人員を確保できる。遠征で見つかる人員は特殊な個性を保有しているケースがあるため、忘れずに派遣しておきたい。

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キャンプを運営するうえでは、栄養(食料の備蓄)と士気の維持も重要となる。これらは基本的に潜水中に入手できる缶詰や思い出の品で数値を上昇させられるものの、生存者の数に対して必要数が足りないと数値が下がってしまう。それを補填する施設の一つが「釣り小屋」であり、人員を配置することで1日ごとに魚や宝物(士気に影響)を釣り上げてくれる。

また、潜水や不定期で発生するイベントなどで死亡したメンバーを弔う「記念碑」では、素材を燃やすことで栄養と士気の数値を上昇させられるので、うまく活用したいところだ。

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数ある施設の中でも、特に重要だと感じたのが「祭壇」だ。前述した通り、ゲーム内では洪水が起こるまでのカウントダウンが進むが、祭壇では供物を捧げることで崇拝度のメーターが上がり、100%に達するごとに期限を1日延長できる。供物としては栄養か士気を捧げるほか、生存者の一人を生贄にでき、後者では生存者のレベルに応じて崇拝度の上昇幅が変動するため、倫理的な観点を除けば非常に効率が良い。

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最後に「工房」では、体力や理性の回復アイテムをはじめ、装備品の作成やアップグレードが行える。奈落の水たまりでは奥へ下っていくにつれ、必要な酸素量や出現する敵の強さも上昇していく。生存者はレベルアップによってステータスを上げられるが、特に酸素量を増やすガスタンクや、より水深の深い場所へ潜るためのリブリーザー(呼吸装置)などのアップグレード、主要な武器となるニードルガンの弾薬補充は欠かせない。

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工房で作ったアイテムのうち、潜水で持ちこみたいものは「潜水デッキ」から編成可能だ。この場所は奈落の水たまりへの出発点でもあり、ここを起点に未知の世界へと深く潜っていくことになる。

命懸けで潜る奈落の探索

灯台から派遣できる遠征は座して待つのみだが、潜水では送り込んだ生存者をプレイヤー自身が操作する。奈落の水たまりには食料や思い出の品のほか、鉄鉱石や炭素といった鉱物、特定のエリアで入手可能な素材、装備品の設計図などがあり、それらを無事に持ち帰ることがキャンプの発展と生存に向けた課題となる。

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ただし、過酷な奈落の水たまりはダイバーを易々とは生還させてくれない。ダイバーは窒息死しないよう酸素残量から逆算して水面に戻らなければならず、また各エリアには触手のような見た目の「モウドクアルギー」をはじめ、ダイバーに取りついて理性を吸い出す「リセイクライ」、ダイバーを執拗に追跡してくる「レインタッチド」など、さまざまなクリーチャーも待ち受けている。

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これら小型のクリーチャーは工房で作成したナイフやニードルガンで倒せるが、特定のエリアでは武器が全く通用しない大型クリーチャーも登場。たとえば「東の農地」に出現する「ハイズリグモ」というクリーチャーとは、遭遇後に息が詰まるようなチェイスが展開される。マップ上に張り巡らされたウェブサンゴに触れたり破壊したりしても、遠くからすぐに迫ってくるので非常に厄介だ。

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奈落の水たまりではこうしたクリーチャーとの遭遇にも備えなければならないが、もう一つ厄介な要素が月や天候の変化である。たとえば「黒い雨」はキャンプにいる生存者を医務室での治療が必要な状態にするほか、奈落の水たまり内に出現するレインタッチドの個体数を増加させてしまう。

また、敵からの攻撃が通常の2倍のダメージとなる「赤い月」や、一定の時間で月からの光線が降り注ぐ「凝視の月」などもあり、特定の条件を満たせば新たな個性を得たり、希少なアイテムを入手したりできるものの、探索の難易度も上がるため、ハイリスクハイリターンな選択となる。潜水をスキップして次の日に進むこともできるが、何の成果も得られず、栄養と士気も下がるため、置かれている状況を鑑みてリスクを冒すか見送るかを判断すると良いだろう。

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さらに、ゲームを進めていくと「雨の大蛇」もマップ上に出現。これは敵クリーチャーではなく、工房で作成できる大蛇の褒美を消費することで、通常ではアクセスできない場所へと連れて行ってくれる。ワープ先には装備品の設計図や希少なアイテムが隠されている場合があり、ショートカットも開通させられるため、大蛇が出す鼻歌が聞こえたら周辺を探したいところだ。

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本作で探すアイテムのうち主目的となる「偶像」は、前述の通り、老いぼれジャックがヒントを与えてくれるものの、広大なマップから位置を特定するのは非常に難しい。おおよその位置に見当をつけ、あとは辛抱強く探索するのみだが、偶像までの距離が近いと画面がモノクロ調に変化するため、それを頼りに周辺を探すと見つけられるだろう。

なお、偶像がある場所には“もや”がかかっており、ダイバーが触れると精神世界のような場所へ転移する。誰かの一生を追体験するかのように右へ右へと進んでいき、端まで到達すると偶像が入手可能となる。

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未知の世界を進んでいく恐怖

奈落の水たまりは、常に死と隣り合わせの危険な場所だ。進んだ先に何が待ち受けているかわからないまま、暗闇の中をランタンの明かりだけを頼りに恐る恐る進んだり、水中に響く不気味な鳴き声とともに迫りくる大型クリーチャーの脅威に怯えながら進んだりしなければならない。

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潜水後にはオートセーブが入るが、送り込んだダイバーは特別なスキルがない限り、落命したあと二度とキャンプに戻ることはない。ゲームの終盤、それまで大切に育ててきたエースダイバーが帰らぬ人となったときは気持ちも沈む。

ノーマルでさえ難易度が非常に高く感じられるが、開発元のDrop Rate Studioが掲げる「プレイヤーの努力に見合った報酬が得られる、やりがいのあるゲーム」というモットーの通り、何度も失敗を重ねながら未知の世界に挑み続け、その末に勝ち取るクリアの達成感は格別だ。

自身が幼少期を過ごした2000年代の作品に魂を引かれがち。特にホラーゲームをこよなく愛する。Gamerのほか、Game*Sparkなどでもニュース記事を中心に執筆中。

※画面は開発中のものです。

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