「ハナヤマタ よさこいLIVE！」をプレイ！よさこい部5人の視点で楽しめる物語とやり応えのあるリズムゲームのポイントを紹介

「ハナヤマタ」は、由比浜学園中学に通う中学二年生の普通の少女・関谷なるが、アメリカから転校してきた“よさこい”に魅せられた少女“ハナ・N・フォンテーンスタンド”が出会い、仲間たちとともによさこい部として活動していくガールズストーリー。芳文社の「まんがタイムきららフォワード」で漫画連載が続けられているほか、7月からはTVアニメも放送、11月16日にはトーク＆ライブイベント「花彩よさこい祭」も控える人気タイトルです。

PS Vitaでゲーム化される本作は、文化祭を10日後に控えたよさこい部の5人が、本番のステージ公演に向けたよさこい部の活動をオリジナルストーリーで描いていきます。時系列的にはアニメ後のストーリーとなり、アニメが終わって物足りなさを感じている人に楽しんでもらえる作品になっています。

発売を直前に控え、本作が果たしてどのようなゲームになっているのか気になっている人もいるかと思います。そんな人たちに向け、漫画からの「ハナヤマタ」ファンを自称する筆者がゲームで楽しめる要素について、いくつかのポイントに分けて紹介していきます！

魅力的なキャラクターたちを筆者目線で紹介！

関谷なる（CV：上田麗奈）

“普通な女の子”のなるは、平凡な自分から脱却して、物語に出てくるヒロインのような存在に憧れる女の子。ハナ、そしてよさこいとの出会いから一歩を踏み出し、成長していく様子はまさに中学生という年頃ならでは。よさこい部の活動を通して、言動にも積極性が表れてきて、よさこい部の5人をつなぐ柱としての存在感もあります。

ハナ・N・フォンテーンスタンド（CV：田中美海）

月夜に踊るその姿が鮮烈な印象を与えたハナは幼いころ、旅行で日本に来た際によさこいに魅了され、いつか日本でよさこいを踊ることを夢見ていた女の子。よさこいはもちろん、興味のあることには全力で取り組むハイテンションな部分が目立ちますが、その一方で周囲の状況をよく見ており、気配りができる点に優しさも魅力的です。

笹目ヤヤ（CV：奥野香耶）

なるの親友であるヤヤは、面倒見がよく、基本的にはスペックの高い女の子です。なるを常に気にかけてはいるものの、素直になれない性格からそれを上手く態度に表せないあたりはやきもきさせられますが、それをよさこい部のメンバーも理解している様子が微笑ましいです。端々に見える歳相応な部分が可愛らしい子だと思います。

西御門多美（CV：大坪由佳）

タミは、なるの幼なじみで由比浜学園中学では生徒会副会長を務める大和撫子。父親に対しては並々ならぬ憧れを抱いていて、裕福でかつ厳格な家庭でさまざまな稽古事に取り組んできたものの、紆余曲折を経てよさこい部に入ることとなります。温厚でおしとやかな女の子ですが、よさこい部では年頃な部分も覗かせるようになります。

常盤真智（CV：沼倉愛美）

一番最後によさこい部に加わったマチは、生徒会会長という立場そのままに真面目な性格で、基本的には厳しい態度で接することの多い女の子。よさこい部でもそのスタンスは変わらないものの、なるたちへの気配りを見せたり、甘いものや可愛いものが好きといった新たな一面も発見できました。

文化祭に向けた活動を5人それぞれの視点で楽しめる！

本作は、主にアドベンチャーパートとリズムアクションパートに分かれています。まずは5人それぞれの視点で楽しめるアドベンチャーパートについて紹介していきたいと思います。

アドベンチャーパートは、文化祭までの10日間をよさこい部の5人、それぞれの視点で楽しむことができます。主要キャスト陣によるフルボイスで、魅力的なキャラクターたちが躍動感たっぷりに描かれるので、アニメを見ていた人にとってもすんなりと入れる内容となっています。

5人それぞれの視点で楽しめるという点について詳しく説明すると、1日ごとに5人それぞれの視点でのストーリーが用意されていて、例えば1日目のなる視点でのストーリーをクリアすると、2日目のなるのストーリーが開放されるという仕組みになっています。

その日に起きた問題を解決しつつ、最終的には5人が集まってよさこいの練習をするという流れは変わりませんが、そのエピソードの当事者と、相談を受ける立ち位置では同じ出来事でも見方は変わってきますし、会話の中でもそのキャラクターが何を考えているのかという部分で、新たな発見を得ることができます。

そして何より、本作では特定のキャラクターの選択が、他のキャラクターのストーリーに影響するようになっています。仲間と協力しあえるベストなエンディングは、キャラクターそれぞれの選択肢によって導き出されるのです。「ハナヤマタ」のファンにとっては、5人がそろってこそのよさこい部、という感覚が強いのではないかなと思いますが、まさにその感覚を1日ごとのエピソードで味わえるのは本作ならではと言えます。

そして、1日の最後には後述するリズムアクションパートと併せて、サリーちゃんが10点満点で評価してくれます。ぜひ全員のストーリーで10点満点を目指しましょう！

ちなみに、選択肢によってどのようなストーリーが進行するのかという点については、フローチャートによってひと目で見ることができます。誰の選択肢がキーになるのか、その点をチェックして全てのキャラクターをまんべんなく進めていくのもあり、まずは1人のキャラクターでエンディングまで突っ切るのもありと、プレイヤーの好みに応じたプレイが可能です。

そのほか、操作方法についてはタッチスクリーンに対応しているのと、Lボタンと○×△□ボタンでショートカットが設定できるので、比較的遊びやすい印象です。

ただ、一点だけ注意してもらいたいのがセーブのタイミング。オートセーブには対応していないので、ストーリーを読み終えたところで誤ってタイトル画面に戻ろうものなら大惨事です（※実体験です！）。キャラクター選択画面など、ゲームの進行度に併せてセーブはこまめにしておきましょう！

「ハナヤマタ」を彩る楽曲を堪能できるリズムゲームはやり応えも十分！

リズムアクションパートは、1日の活動の中でよさこいの練習をする際にプレイすることができます。ストーリーは楽しみたいけれど、リズムゲームは…という人ももしかしたらいるかもしれませんが、本作はシンプルな操作で、可愛らしいSDキャラクターの踊りとともに「ハナヤマタ」の魅力の一つである音楽制作集団「MONACA」の楽曲を中心に楽しむことができるのです。

本作におけるリズムゲームの遊び方は、曲に合わせて表示される○×△□ボタンと方向キーのアイコンの色が埋まった瞬間に、同じアイコンのボタンを押すだけ。方向キーについては、入力すると小さな光に沿って大きな光が移動し、もう一方のアイコンに到着するまで押し続けましょう。

遊んでみた感覚としては、まさに鳴子を鳴らす感覚で気持ちゆったりめにボタンを押すと“Perfect”が狙えるかなという印象。チュートリアルもありますし、序盤については難易度も使用するボタンの少ないEASYになっているので、まずはストーリーに沿って流れるまで遊んでみると、徐々に慣れてくるのではないでしょうか。

ちなみに、たとえ上手くできなかったとしてもゲームオーバーにはならないのでご安心を。また、先ほど触れたサリーちゃんの評価についても、もう一度プレイして点数を上げることもできますので、ぜひ気軽に楽しんでみてください。

そして、その楽曲を一度でもプレイすると、「おまけ」からリズムゲームを遊ぶことができます。ここではNORMALやHARDを選択することができますし、自身のプレイ内容にランクもつくようになるので、EASYだけでは満足できないというリズムゲーム好きの人におススメです！

ゲームだけのイベントの数々をじっくりと堪能！

ここまでゲームの特徴について触れてきましたが、その上で改めてお伝えしたいのが、本作ならではの魅力的なイベントの数々。5人の絆が感じられるエピソード、漫画やアニメにはないシチュエーションなどなど、よさこい部のメンバーそれぞれをより深く知ることのできるイベントが満載です！

アニメは残念ながら放送が終了してしまったものの、まだまだ漫画の連載は続き、本作にも収録されているキャラクターソングCDも展開している「ハナヤマタ」。その魅力の一端を堪能できる本作を、1人の「ハナヤマタ」ファンとしてぜひ多くの方に遊んでもらいたいと思います！