レベルファイブは本日4月7日、東京ドームシティホールにて、同社の新作タイトルを発表する「LEVEL5 VISION 2015 -THE BEGINNING-」を実施した。ここでは発表会で明かされた各タイトルの新情報を紹介していこう。
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一般客も招待して行われた本発表会では、冒頭からDream5、キング・クリームソーダによる「ようかい体操第一」「ゲラゲラボーのうた」メドレーで会場を盛り上げつつ、レベルファイブ 代表取締役社長/CEOの日野晃博氏が挨拶。今回の発表に際して、ユーザーと関係者が一堂に会する場を用意したかったと発表会実施の意図を語りつつ、早速各タイトルのプレゼンテーションがスタートした。
“人狼”にヒントを得た「レイトン7」はスマートフォン向けに展開
まず最初に紹介されたのは、「LEVEL5 VISION 2013 『渦』」で発表された「レイトン7」だ。各プレイヤーが与えられた役割を演じるという当初のコンセプトはそのままに、「レイトン教授」の世界観とスマートフォンデバイスを活かしたアイデアとして、近年さまざまな場で人気を博すテーブルトークゲーム「人狼」にヒントを得ているという。
最大7人のプレイヤーが参加して行われる本作では、アイコンを選択するだけの簡単操作で発言が行える。リアルタイムに交わされる何気ない会話を通して、7名のプレイヤーの中に潜む「吸血鬼」が誰なのかを推理することとなる。嘘をつくか、真実を話すか、すべてはプレイヤーの自由。発言にはその内容に応じてポイントが付与され、ランキング上位に入るとゲーム内で特典が得られる。
各プレイヤーは自分の分身となるキャラクターを選んで参加。ランダムに割り振られたいずれかの役割を演じるが、誰が何を演じているのかはわからないようになっている。
キャラクターはシリーズおなじみのキャラクターを含めて多数登場。それぞれにセリフが異なっているほか、固有の「スキル」を持っており、騙すか・見破るかの心理戦に、より一層のかけひきの要素を加えている。会話の流れを読み、いつスキルを使用するかがポイントだ。
ターンの最後には毎回「誰を追放するか」を多数決によって決める。見事、吸血鬼を追放することができれば村人チームの勝ちとなるが、選択を誤ると吸血鬼が襲いかかってくることになる。
本作はiOS/Android向けに基本無料+アイテム課金のモデルで提供され、2015年夏にサービス予定だ。
「ファンタジーライフ2」は新要素「ビレッジ」を搭載!事前登録もスタート
美しく広大な世界「ファンタジール」を舞台に、多彩なライフ(職業)を選んで自由気ままに生活を楽しめるRPGとしてニンテンドー3DS向けに2タイトルが発売された「ファンタジーライフ」シリーズ。これまでに世界累計100万本を突破したという同シリーズだが、プラットフォームをスマートフォンに移して展開するのが、今回発表された「ファンタジーライフ2 ふたつの月とかみさまの村」だ。
「ファンタジーライフ」の世界では“職業”を「ライフ」と呼び、王国兵士や魔法使いなどの戦闘系に加え、採掘師や釣り人などの採取系、料理人や大工などの生産系といった、12の多彩なライフ(職業)を選んで、自由気ままな生活を楽しめる。プレイヤーは自身でアバターを選択することになるのだが、今作ではモデルがブラッシュアップされており、細かい表現ができるようになっているほか、顔の部位などのパーツが増えていくかもしれないとのこと。
そして今作ならではの新要素として「ビレッジ」が登場。プレイヤーはいなくなった「かみさま」の代わりに、いろいろな施設を建設して、仲間たちと暮らすための本拠地を作っていく。ビレッジでは仲間とコミニケーションを取ったり、アバターとして歩きまわることもできるほか、マイハウスを持つことも可能だ。
一方、ファンタジーの世界を冒険するRPGの醍醐味もパワーアップ。本作ではまずフィールドを選択することになるが、フィールド内は繋がっており、端から端まで移動することができるという。基本的にパーティは最大4人で行動し、自由にキャラクターチェンジが可能。木こりであれば木を切る、採掘士であれば石を採掘、そして傭兵であればわるものと戦闘したりと、目的に応じた仲間を連れて行くことができる。
中には強敵も登場するが、本作ではマルチプレイにも対応しており、友達と一緒に最大4人で挑むといったことも可能。その他にも友だちの「ビレッジ」への訪問やアイテム交換など、フレンドコミュニケーション機能も充実している。
2015年夏にiOS/Android向けに配信予定の本作は、本日より事前登録受付がスタート。今事前登録をすれば、クルブルクの守り神「イネムリドラゴン」とおそろいの特別な装備品「なりきりドラゴンセット」がプレゼントされる。
また、全世界累計100万本以上の出荷達成を記念し、3DS「ファンタジーライフ LINK!」のダウンロード版ソフトを、ニンテンドーeショップで、通常価格の半額となる2,560円(税込)で配信するキャンペーンも4月22日(水)~5月13日(水)の期間で実施される。
「妖怪ウォッチバスターズ」「妖怪三國志」「妖怪ウォッチ3」などタイトルが続々発表!
そしていよいよ、気になる「妖怪ウォッチ」の展開について紹介。多岐にわたる内容で紹介されたため、ここからは各コンテンツごとに分けて紹介していければと思う。
海外展開は任天堂、ハズブロとパートナーシップを組む
現在、「妖怪ウォッチ2 元祖/本家/真打」の出荷本数が600万本を達成、商品市場規模は2000億円を突破するなど、クロスメディアコンテンツとしては日本最大級を誇る「妖怪ウォッチ」だが、本発表会にて海外展開を行うことを明らかにした。ゲームについては任天堂ブランドで発売、商品展開については「トランスフォーマー」「マイリトルポニー」などを提供するハズブロとパートナーシップを組んでいくという。ハズブロによると北米へは2016年春に展開、2016年末までには許諾地域全体で展開する予定とのこと。
「妖怪ウォッチ2」の人気コンテンツをゲーム化!「妖怪ウォッチバスターズ 赤猫団/白犬隊」
「妖怪ウォッチ」関連の新作タイトルとしてまず最初に紹介されたのは、「妖怪ウォッチ2」内の人気コンテンツである「妖怪ウォッチバスターズ」をパッケージ化した、「妖怪ウォッチバスターズ 赤猫団/白犬隊」だ。
「妖怪ウォッチバスターズ」は、最大4人まで参加できるマルチプレイアクション(1人で遊ぶことも可能)。プレイヤーは妖怪を操作し、他のプレイヤーと協力しながらボスと戦うこととなる。
本作は、「赤猫団/白犬隊」の2パターンで発売されるが、それぞれがプレイするタイトルに応じて、日本全国のプレイヤーを2つの勢力に分けることとなる。また、ローカル通信でのマルチプレイに加え、インターネット通信を利用したプレイにも対応している。
本作では、「妖怪ウォッチ2」で仲間にできる妖怪をすべて(※コラボキャラを除く)使用できるだけでなく、初登場となる妖怪も参戦予定。また、登場ボスは25体以上となっており、こちらも新たなボスが登場予定とのこと。
先述の通り、2つのバターンで発売される本作だが、パッケージ版とダウンロード版、それぞれに特典が用意されている。また、「妖怪ウォッチ2 元祖/本家/真打」との連動要素も用意されているそうだ。
「赤猫団」パッケージ版 レッドJメダル(Bメダル)+赤猫団オリジナルステッカー 「白犬隊」パッケージ版 マイティードッグメダル(Bメダル)+白犬隊オリジナルステッカー |
「赤猫団」ダウンロード版 ニャン魔女 「白犬隊」ダウンロード版 ニャン騎士 |
30周年を迎えた「三國志」との共同プロジェクト「妖怪三国志」
続いてはコーエーテクモゲームスとの共同プロジェクトとなるシミュレーションゲーム「妖怪三国志」が発表となり、「三國志」シリーズのゼネラルプロデューサーであるシブサワ・コウ氏が登壇した。本作の制作の経緯としては、20年来の付き合いであるという日野氏とゲームを一緒に作ろうと話していたところ、30周年を迎えた「三國志」を祝うタイトルとして、「妖怪ウォッチ」とのコラボレーションが実現したとのこと。
ジバニャンをはじめとするおなじみの妖怪たちが、3つの陣営に分かれて陣取り合戦を繰り広げるという本作。戦略と戦闘を繰り返すシミュレーションを基礎としながらも、「さくらニュータウン」等の舞台設定や直感的な操作を取り入れるということで、シブサワ氏はシミュレーションゲームの面白さを伝えつつ、全てのゲームファンが遊びたくなるようなタイトルを目指していきたいとその抱負を語った。
“妖怪ぷに”を全面に押し出した爽快パズル「妖怪ウォッチ ぷにぷに」
続いて発表となったのは、NHN PlayArtとの共同開発で提供される「妖怪ウォッチ ぷにぷに」だ。登壇したNHN PlayArt 代表取締役社長 加藤雅樹氏によると、本作はぷにぷにした妖怪のわいらしさを表現するため、妖怪たちを“妖怪ぷに”としてデフォルメ。幅広い層に楽しんでもらえるようにパズルゲームとして開発が進められている。
仲間にした妖怪5体でチームを組んでパズルをプレイ。上から落ちてくる妖怪ぷにをタップで消していくと敵妖怪に攻撃することができ、すべての敵を倒せば勝利となる。同じ種類の妖怪ぷにを一筆書きでつなげるほどに大きくなりパワーも一気にアップ。また、妖怪ぷにごとに用意された必殺技を使えば一発逆転も可能だ。
「妖怪ウォッチ・ザ・リアル」がユニバーサル・スタジオ・ジャパンで2015年夏開催!
「妖怪ウォッチ」とユニバーサル・スタジオ・ジャパンがタッグを組み、「妖怪ウォッチ」の世界を超高品質で再現したアトラクション「妖怪ウォッチ・ザ・リアル」として展開。具体的な内容には触れられなかったが、妖怪ウォッチと妖怪Padを使った大型アトラクションになるという。また展開時には、アトラクションだけでなくほかにもいろいろな企画を計画しているとのこと。
2015年配信の「妖怪大辞典」「妖怪ウォッチ ゲラポリズム」も発表
そのほか、2015年配信予定のスマートフォン向けアプリとして「妖怪大辞典」「妖怪ウォッチ ゲラポリズム」の2タイトルが発表された。「妖怪大辞典」はミニゲームをプレイしながら自分で大辞典を作り上げていく、親子一緒になって楽しめる内容に、「妖怪ウォッチ ゲラポリズム」は、人気の高い「妖怪ウォッチ」の楽曲をはじめ、「ようかい体操第二」などの新曲も登場するリズムゲームとして展開する。
UNIPLAYをさらに進化させたサービス「LEVEL5 ID」が発表
ハードの垣根を超えたゲームコンテンツの提供方法として「LEVEL5 VISION 2013 『渦』」で発表、「ワンダーフリックR」で運用されている「UNIPLAY(ユニプレイ)」を発展させた、レベルファイブが展開するタイトル同士のプレイヤーステータスを共有できる新サービス「LEVEL5 ID」を立ち上げることが明らかになった。
複数タイトルのゲームの進行度をプレイヤーごとの「LEVEL5 ID」で共有し、たくさんのタイトルを遊べば遊ぶほど、より多くの特典などがもらえるようになるという本サービス。これまでに発表された、今後サービスが予定されているスマートフォン向けタイトルは全て対応が予定されており、現状の「UNIPLAY」のサービスを利用している人は、運用開始時に自動で移行される。
「妖怪ウォッチ」はセカンドシーズンに突入!TVアニメは7月より「イナホ&USAピョン」が登場
クロスメディア展開を同時進行させることを念頭に作られてきた「妖怪ウォッチ」だが、今後のコンセプトとして日野氏が選択したのは“時代とともに変化する”ということ。これからの“セカンドシーズン”の構想としてまず最初に紹介されたのが、TVアニメに関する新展開だ。
その内容を紹介するべく上映されたPVにて、新たに妖怪ウォッチを手に入れることとなるもう一人の主人公・未空イナホと、イナホと行動を共にする新たな主役妖怪・USAピョンが登場することが明らかになった。ケータがもともと普通の男の子だったのに対して、イナホは「ちょいオタ」を自称する、少し変わった女の子となっている。
イナホとUSAピョン登場の経緯としては、「妖怪ウォッチ」が低年齢層の女の子にも人気の高いコンテンツであることを踏まえ、女の子を主人公として置くことで展開のマンネリを抜けて新たな魅力を生み出すだけでなく、家族全員が楽しめるコンテンツを目指すためだと話した。
ここでジバニャン、イナホ、USAピョンが登場してPVさながらのハイテンポのトークが繰り広げられる中、イナホを演じる悠木碧さん、USAピョンを演じる重本ことりさんが登場。PV収録の際のエピソードとして、悠木さんがいろいろなパターンでアドリブを入れるなど、イナホのキャラクターを制作側と一緒に作っていったことなどが語られた。
併せて、ケータ、イナホが新たに手にすることになる「妖怪ウォッチU プロトタイプ」も紹介。こちらはまだ全容が明らかになっていないが、日野氏によると“U”がどういう意味を持つのかに注目してほしいとのこと。
USAを舞台に、更新型ゲームとして展開する「妖怪ウォッチ3」
そしていよいよ満を持して発表された「妖怪ウォッチ3」は、日野氏自身がRPGで一番楽しいと話す、見知らぬ場所、新しい場所での冒険をコンセプトに、ケータたちが日本を飛び出し、新たにUSAの「セントピーナッツバーグ」を舞台とした冒険が繰り広げられる。その内容についてはまだ明かされなかったものの、本作は発売後も数回にわたって無料の大型アップデートを実施する、更新型ゲームとして展開していくとのこと。発売ハードは、これまでと同様、ニンテンドー3DSが予定されている。
映画第2弾や玩具展開、新楽曲も続々と登場
そのほか、セカンドシーズンに合わせた各種コンテンツが予定されている。ここではそれぞれのコンテンツをかいつまんで紹介しよう。
「妖怪ウォッチ」の映画第2弾が2015年12月全国東宝系にて公開決定。妖怪ウォッチが好きな家族に贈る、笑あり、涙ありの物語になるという。今回は新たな妖怪から1キャラクターのみ公開された。
バンダイより新型ウォッチ「妖怪ウォッチU プロトタイプ」の商品化が決定。今回は全ての妖怪の召喚ソングがリニューアルされており、「メリケンメダル」に加えて「Bメダル」も登場。またSDカードを搭載し、ゲームのバージョンアップに合わせて、ウォッチの更新ができるようになっている。さらに驚きの進化が今後予定されているという。
5月からのTVアニメEDテーマ曲「ようかい体操第二」(Dream5)、そして7月からのTVアニメOPテーマ曲「人生ドラマティック」(キング・クリームソーダ)、TVアニメEDテーマ曲「宇宙ダンス!」(コトリ with ステッチバード)が発表され、会場で初お披露目となった。
新たな大型クロスメディアプロジェクト「スナックワールド」はフルCGアニメでTVアニメ化!
次世代大型クロスメディアプロジェクトとして当日まで明らかにされなかった、同社のクロスメディアプロジェクト第4弾「スナックワールド」が最後に明らかに。本プロジェクトも過去と同様、ゲーム、テレビアニメ、マンガ、玩具、映画などの展開が行われるのだが、会場で上映されたパイロットフィルムを通して、TVアニメの放送(テレビ東京系)や映画化(全国東宝系)など、すべてがフルCGアニメーションで制作されることが明らかになった。
すでに月刊コロコロコミックでのマンガ連載も決定するなど、「妖怪ウォッチ」に並ぶ規模の展開を予定しているという本プロジェクト。そのコンセプトには、王道ファンタジーの世界に、スマートフォンやコンビニなど現代のカジュアルな世界観を融合させた、全く新しいファンタジー世界を展開する“ハイパーカジュアルファンタジー”があるという。
また、作中では冒険の必需品となる装備アイテムをミニチュア化された“ジャラ”として持ち歩くことができる。“ジャラ”はタカラトミーから玩具として商品化が決定しており、会場では実際にサンプルを用いて紹介。ジャラにはNFCチップが搭載されており、NFCチップを読み込むことで、実際にゲーム中にも同じアイテムをゲットできる地図が出現したり、アイテムを手に入れやすくなったりという連動要素が用意されている。
なお、現実世界と同じく、「スナックワールド」の中には数多くのファッションブランドが展開される。自分の好みのブランドだけを集めたり、異なるブランドを組み合わせる楽しみはもちろんのこと、既存のアイテムブランドコラボ展開も予定しているという。
こうして2時間弱にわたってさまざまな情報が発表された本発表会。大成功と言っても差し支えない「妖怪ウォッチ」の展開に満足せず、さらなるビジョンを掲げる同社の意気込みが感じられる内容となっていた。