ほっとひと息ついて、ゲームしよう。女性目線でオススメのスマートフォンゲームをレビューする「ほっとアプリレビュー」。第10回目はスクウェア・エニックスが9月17日より配信を開始したiOS/Android「ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち」を紹介!
「ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち」とは
「ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち」は、ドラゴンクエストシリーズの第7作目。2000年にプレイステーション用ソフトとして発売され、2013年にリメイク版が3DS用ソフトとして発売されました。
本作は3DS版がベースとなっており、プレイステーション版では2Dだったキャラクターが全て3Dとして再現されています。果たしてスマホで高画質な3Dグラフィックはスムーズに動くのでしょうか?
今回は、ゲームの世界観やシステムに加え、スマホでの待機時間や操作感などもふまえてゲームのインプレッションを紹介していきます。
今回の主人公は「子ども」!
今までのイケメンな主人公と違い、今回の主人公はなんと子どもです!ドラクエ5でも主人公の幼少期をプレイできましたが、メインキャラクターが作品を通じてずっと子供として活躍するのは今作が初ではないでしょうか。
最初は「子どものおつかい」のような平和な雰囲気だが…
舞台は「エスタード島」と呼ばれる平和な島。ここでは「世界にはこの島だけしか存在しない」と信じられていますが、主人公と友達のキーファのちょっとした好奇心から、この狭い世界がだんだんと広がり、変化していくことになります。
最初は母親に言いつけられて父親にパンを届けに行ったり、王子であるキーファに呼ばれてお城へ向かったりと、まるで「子どものおつかい」のようなミッションが続きます。
今までのドラクエで言うとフィールド上を歩けばすぐ敵に出会うのですが、主人公の島の周りでは敵もいっさい現れません。「あれれ、バトルはどこに?やっぱり主人公が子どもじゃ物足りない!」と思うなかれ。男の子のちょっとした好奇心が、壮大な大冒険の旅となるのです!
子どもだからって侮るな!ダンジョン内の豊富な謎解き要素
主人公たちが冒険するのは、先述した平和な「エスタード島」ではなく、存在しないはずの「もうひとつの世界」です。世界の秘密を解き明かすべく訪れた謎の神殿を拠点に、主人公たちはふたつの世界を行き来することになります。
もうひとつの世界ではもちろんモンスターも現れ、主人公たちはおっかなびっくりながらも勇敢に戦います。
また、ダンジョン内ではパズルのような仕掛けが散りばめられており、バトルだけではなく謎解きも楽しみたい人にはもってこいの内容になっていますよ。
石版さがしのサポート機能も充実!
ストーリーのキーワードとなるのが「石版」。冒険の途中で手に入る石版のかけらを集め、ひとつの石版を完成させることで新しい世界が広がるという仕組みになっています。
けれどもこの石版を探しまわる作業はまとまった時間が作りづらい大人には少々負担が大きい…と思うかもしれません。ですが、本作では石版をよりスムーズに集めるためのサポート機能もバッチリ備えています。
謎の神殿でもらえる「石版レーダー」を使えば、まだ見つけていない石版が近くにあると反応して存在を教えてくれます。まだ遠いところにあるとボンヤリと光りますが、石版に近づくにつれて光は強さを増していくのです。これでやたらに歩きまわらなくても石版を集められますね~!
スマホに最適化されたUIや優れた操作性
ついに移動スティックが消えた!マルチタッチで片手でもラクラク
これまでのドラクエシリーズのアプリでは移動スティックが常に画面下部に表示されていましたが、今回からはなんと移動スティックの表示が無くなり、デフォルトでマルチタッチ操作となっています!
設定で移動スティックを出すことも可能ですが、かなり大きさも小さいため個人的にはマルチタッチでプレイするのがオススメです。どこを押しても反応してくれるし、間違った方向に誤タップしてしまうこともなくなりますよ。
また、画面は360度回転でき、見つけづらい扉や死角になった壺などを見つけることができます!
さらに、今までのドラクエシリーズのアプリでは、常に周りのUIが表示されていましたが、本作では走っている間は回転操作以外のUIがすべて非表示となります。確かに、主人公が移動している最中は他の操作をすることはないため、UIが非表示になったほうがスッキリしますね!
スマホでも全く問題なしの表示速度
高画質の3Dグラフィックをスマホで動かすにあたって、気になるのが待機時間。そうとう動きがモッサリするのでは?と心配している人に朗報!筆者の端末はiPhone5ですが、何の問題もなくサクサク動いてくれています。
場面が切り替わる時にロードする間は少し待つことになりますが、その間にスライム型の砂時計がクルクルとアニメーションしたりと待機時間を楽しませてくれますよ。
「ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち」の楽しみポイント
「神かくし」のような不気味な雰囲気すらある独特の世界観
本作をプレイしていて特に印象に残ったのは、不思議な状況に陥った時にキャラクターたちが本気で怯えることです。主人公たちはまだ子どもであり、さらにモンスターも出ないような平和な島で育ったため、軽いパニックやホームシックになってしまいます。
今までのドラクエシリーズの主人公は、たくましく成長した青年であったり、もともと「勇者」としての使命を担っていたため、本作の子どもたちのリアクションは非常に新鮮でした。たしかに、スライムといえどもモンスターですから、出てきたら怖いですよね。
子どもだけで別の世界に放り込まれるというのは、まるで「神かくし」のような不気味さがあり、作品独特の世界観を演出しています。いつもは気丈なマリベルも、思わずベッドの中で「家に帰りたいよ」と弱音を見せるなど、今までとはまた違った視点でキャラクターを応援したくなるはず。
バラエティ豊かな職業
ドラクエシリーズにはお馴染みの「転職」システム。中でも、本作の職業の数はシリーズでも最多となっており、本作では転職するとキャラクターの見た目が変わります!自分に一番合った戦闘スタイルに合わせて、好きな職業に転職しましょう!
高クオリティな美麗グラフィック
本作は3DS版をベースにしており、キャラクターや背景の描画がさらに高画質に進化しているのも見どころのひとつ。イベント時のアニメーションも、スマホでここまで高画質に見れるのかとワクワクしますよ!
いかがでしたか?本作は主人公が可愛らしい子どもということもあり女性にも男性にも親しめるはず。また、序盤に戦闘がほとんどなくレベル上げの必要がないので、過去にプレイステーション版や3DS版をプレイした人はもちろん、初めてドラクエシリーズをプレイする人にも楽しめる内容となっています。
価格は1,800円の有料アプリですが、買ってソンはないクオリティ!これから始まる3連休を利用して、謎に満ちた不思議な冒険に出かけてみてはいかがでしょうか。