バイキングは、本日2月19日に幕張メッセにて開催中の「ジャパン アミューズメント エキスポ 2016(JAEPO 2016)」にて、新作アーケードタイトル「マジシャンズデッド」を発表した。
バイキングは、アーケード向けのゲームソフトウェアの開発を主軸とした会社だ。現在稼働中の「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス」シリーズ(バンダイナムコエンターテインメント)や、「ガンスリンガーストラトス」シリーズ(スクウェア・エニックス)など、多くの人気タイトルの開発に携わってきた実績を持っている。
そんな同社が本日、タイトーブースにて完全新作タイトル「マジシャンズデッド」を発表した。
本発表会には、同社の代表取締役である尾畑信一郎氏が登場。尾畑氏は新作「マジシャンズデッド」の開発ディレクターも兼任しており、今回は自ら本作に関するタイトル説明や実機でのデモンストレーションを行った。
また、タイトーの代表取締役社長である飯澤幸雄氏も登壇。「新規のタイトル参入は、業界にとっても嬉しいことだ」とコメントし、これからアーケード業界に新たな活力を生み出すであろう尾畑氏と固い握手を交わした。
本発表会では、「マジシャンズデッド」のプロモーションムービーも公開。本作は、「魔法使い」と「超能力者」という、異なる力を持ったキャラクターたちがチームに分かれて戦うオンラインマルチ対戦アクションゲームとなっている。
世界観については、時代設定などは現代とほとんど変わらないものの、「マジシャンズデッド」の世界には不思議な能力(魔法)を使える人々が存在し、普通の人間と共存しているという。しかしある時、人造的に特別な力を持った人々(超能力者)が世界に出現し、理由も不明なまま各地の魔法使いたちを襲い始めたため、両者の生き残りを懸けた熾烈な争いが始まる、というストーリーになっている。
映像と合わせて、本作のもう一つの特徴である美麗なキャラクターについての情報も公開された。本作のキャラクターデザインは、あきまん氏やコヤマシゲト氏、浅井真紀氏などの豪華スタッフが担当。各々単独でもやっていけるそうそうたる顔ぶれとなっているが、本作ではこれらのメンバーがチームを組んでキャラクターのデザインを行っているそうだ。また発表会では、代表としてあきまん氏からのコメントが公開された。
映像にも登場した青い炎を操る少年・シヴァンは、魔法使い殲滅の任務に就く、頭脳明晰な若きリーダーだという。生い立ちを含めた過去は一切不明の、謎に包まれたキャラクターだ。
赤い炎を操る少女・クラリスは、将来的に魔法使いの一族を牽引すると目されている選ばれし存在だという。温厚な性格の女の子で、平穏で幸せな日々を過ごすことを望んでいる。そんな彼女が狙われる理由とは何なのか。シヴァンのプロフィールから察するに、組織立って魔法使いたちを襲っている者たちがいることは明白だが…?作り込まれた世界観とストーリーの続報にも期待がかかる。
気になる操作方法だが、本作では魔法と超能力をより直感的かつ現実的に操れるよう、非接触型のモーションセンサーが採用されている。プレイヤーがゲーム画面に向かって手を突き出すと、実際に魔法や超能力が放たれるほか、手を握る動作を行うことで、画面内の車や電柱といった物を掴むことができる。まさに本物の「魔法使い」と「超能力者」の気分が味わえるような、体感型の対戦アクションゲームになっている。
尾畑氏による実機プレイでは、左手に持ったアナログスティックと複数のボタンが付いたコントローラーでキャラクターの移動などを行っていた。体感型のゲームは現在でも数多く見かけるが、そのどれもがかなり大がかりな設備を伴っているので、本作のコンパクトさには驚かされる。
魔法を放ったり物を持ち上げたりするほかに、手をかざすことでガードも行えるようだ。ガードする向きも手をかざす角度によって自由に変えられるほか、掴みあげた物を遮蔽物として用いることもできるという。そのほか自由に範囲を指定して繰り出す広範囲魔法など、モーションセンサーの特徴を活かしたさまざまなアクションが紹介された。なお、本作のロケーションテストが2016年春に実施されることも明らかとなった。
さらに本発表会では、「マジシャンズデッド」のほかにもう一つ、アーケード向けの配信プラットフォーム「BNAS」も発表された。「BNAS」は、「マジシャンズデッド」を含む、今後投入されていく同社の新作アーケードタイトルを店舗などのオペレーター側が自由に選択・ダウンロードしてユーザーに提供できるサービスになるという。
最後に、尾畑氏は「『マジシャンズデッド』を皮切りに、これからも継続的にアーケード向けの新作タイトルを投入していく」とコメント。「マジシャンズデッド」とあわせて、同社の今後の動向にぜひ注目しておこう。