キングストンテクノロジーのゲーミングヘッドセット「HyperX Cloud II」の魅力に迫る! オーディオ機器の特徴を誰にでも分かりやすく伝えていく、初心者向けオーディオ講座「付け焼刃の知識でケガをする音響機器レビュー」。

目次
  1. ヘッドセットのカタログスペックは、信じるべからず
  2. キングストンの「HyperX Cloud II」とはなんぞや
  3. ガーリッシュなデザインで春コーデ!
  4. さて、“音”を語りましょうか――
  5. エントリーモデルには最適な製品

「甘い低音の響き」
「シャリつく高音」
「澄んだ鮮やかさ」
「力強い表現力」etc......。

まったく、意味が分からない。音響機器の特徴を伝える文章というものは、その人の主観と経験に寄るものが大きく、それでいて個人の身体感覚を文字に置き換えるものだから、ときどき何を言っているのかが分からない。ジャンル特有の表現方法も専門用語も、知らない人には分かりづらい。

とはいうものの、決してバカにしてはいません。感覚を言葉で表す難しさを知りながら、知識を蓄え、自身の耳で感じ、自身の表現で“なにがどうイイのか”を伝えていく。その術を日夜磨いている音響機器のレビュアーという人たちは、個人的には憧れの物書きに位置しているからです。

そんなわけで今回は、ゲーミングヘッドセットに疎い素人が、拙い切り口ながらにレビューに挑戦することにしました。分かっているようで分かっていない用語や、スペック表の意味するところを調べつつ、ときには大胆に無視しつつ、機器の特性を紹介していこうと思います。伸びやかでキレのあるタイトな音場感を一緒に勉強していきましょう!

ヘッドセットのカタログスペックは、信じるべからず

予防線を張ったのでもう安心。さて、本日紹介していくのは、米・キングストンテクノロジーのゲーミングブランド「HyperX」より発売された、ゲーミングヘッドセット「HyperX Cloud II」です。日本国内での販売・流通はマイルストーンなどが担当しています。

ゲーミングヘッドセットとは、ゲームプレイに特化したヘッドセット(ヘッドフォン+会話用マイクの構成機器)のことで、「ゲーム音楽をより楽しむため」「会話をしながら遊ぶため」などの用途で売り出されているゲーミングデバイスです。

特にFPSなどの対戦型オンラインゲームでは、“(足音や発砲音を探って)音で勝つ”こともプレイヤー自身の武器になっていますし、マイクで友達としゃべりながらプレイすることもコミュニケーション&戦術として確立しています。すごい! ヘッドセットってすごい!

キングストンテクノロジー「HyperX Cloud II Pink」
型番:KHX-HSCP-PK
小売実売価格:12,000円~

さてと、まずは製品仕様から見てみましょう。ヘッドセット部分は密閉型、トランスデューサータイプはダイナミック 53mm径、周波数応答は15Hz~25,000Hz、インピーダンスは60Ω、SPLは98±3dB、周辺騒音の減衰は約20dBa、ヘッドバンド圧は5N、重量(マイク/ケーブル含む)は320gとなっています。ははっ、イミワカンナイ

というわけでGoogle検索エンジン様を片手に、魔法の文字列を紐解いていきます。

まず「密閉型」とは、音の発生部分(耳を当てる部分)と耳を覆う外側(外郭全てをハウジングという)が閉じられている、音漏れに強いデザインのことです。ようは普通のヘッドフォンの形ですね。普通じゃないデザインとなると大体は開放型です、多分。次のトランスデューサ―は……おおっ、のっけから文系に厳しく当たってきます。

世界に名だたる百科事典によりますと、トランスデューサ―とはある種類のエネルギーを別のエネルギーに変換する装置らしく、これを使って“電気信号を音響”に変えているとのことです。続くダイナミックというのがスピーカーの構造(これが一般的な構造なんだとか)を指しており、最後の53mm径が音を発生させる装置(ドライバー)のサイズを指しています。

まあ、現代のヘッドフォンおよびヘッドセットの基本構成は「密閉ダイナミック型 53mm径」がテンプレともいえる状態なので、どのような意味だったのかを忘れてしまっても、この言葉だけ覚えていればバッチリです。これで「ダイナミックって……大胆なんですか?」とか言ってた昨日の自分とはサヨナラできますね。サヨナラ!

続いて周波数応答の15Hz~25,000Hz(ヘルツ)ですが、これは「~Hzから~Hzまでの音が聴こえますよ」を表している数字です。ただし、「~Hzの音が聴こえるとはいいましたが……どのように聴こえるかまでは申しておりませんよ?」というのが業界の常套句なので、実際に聴いてみなければ分からないブラックボックスでもあるんです。

周波数というのは原則、音質を落とさずに幅を広げることは難しく、音質を落としつつ幅を広げることはFXで貯金を溶かすくらい簡単な話らしいので、スペックだけで判断してはいけない部分その一です。広ければスゴイ、狭ければワルイは言語道断。そもそも人間の可聴領域は約20Hz~20,000Hzまでしか対応していないというのが定説ですし。

しかし、今回のHyperX Cloud IIも15Hz~25,000Hz部分が聴こえているのかどうかなんて、自身の耳で「これは……21,850Hzの音だね?」とか感じれられてしまうセンスの持ち主か、プロっぽい音響測定機材でも使わないかぎり、決して分からないものです。感情の好き嫌い以外は、マイナスイオンくらいに思っていてもよさそう?

外箱は高級感のあるピンク箱。

長くなったので残りは早回し。インピーダンスとSPL(Sound Pressure Level/音圧レベル)は音量に関わる部分ですが、深く気にしなくて結構です。特にカタログだとインピーダンスという文字がなぜか重要そうにみえますが、特に気にしなくて結構です。“かなり特殊な機材同士を組み合わせる”場合は除くですが、やはり気にしなくて結構です。最悪、問題が出たときにポタアン(ポータブルヘッドホンアンプ)を頼りましょう。

残りの周辺騒音の減衰、ヘッドバンド圧、重量あたりは日本語として理解できれば十分でしょう。なお、大体のヘッドフォンおよびヘッドセットのスペックに書かれている数字は、本製品とほぼ変わりありません。結局、実際に聴いてみないことには良し悪しも、好き嫌いも、なにも分からないのです。ゆえに、値段に信頼をおくことも一つの基準といえます。

さて、もう一方のマイク部分のスペックに関してですが……こっちは本当によく分からないので次です次。今度、今度は紹介しますから。

キングストンの「HyperX Cloud II」とはなんぞや

長々と講釈を垂れたところで、いよいよ「HyperX Cloud II」の秘密に迫っていきましょう。製品に同梱されているのは、ヘッドセット、USBサウンドカード+USBコントロールボックス(ケーブル長2m)、取り外し可能なマイク部品、付け外し可能なイヤーパッド(2種)、キャリーポーチ、航空機用イヤホンジャックとなります。

接続は3.5mm ミニステレオジャック(ケーブル長1m)で、一般的なヘッドフォンの規格です。また、イヤーパッドには革製・ベロア製の2種類があり、付け心地や音の聴こえ方を変化させられます。そのほか、ヘッドフォンは外出時にちょっとした保管場所に困ることも多いので、ポーチが付属しているのが中々な乙なところ。

USBサウンドカードに関しては、ヘッドセットをステレオジャック接続からUSB接続に変換できるほか、サウンド/マイクのボリューム調整をはじめ、マイクミュートと「バーチャル7.1chサラウンド(※)」のON/OFFが切り替えられるコントロールボックスが付いています。単独でUSB型サウンドデバイスとしても使用できそうです。

※7.1chとは:市民権を得ている言葉なのでしっかりと紹介はしません。“四方八方を七個のスピーカーで囲んだ臨場感”みたいなシステムです。大きなシネコンには大体設置されている代物です。
※バーチャルサラウンドとは:人間の聴覚を錯覚させ、“七個のスピーカーは用意できなかったけど、そんな感じで聴こえるようにしたよ”という現代の音響技術。まあ、ほぼ名称の通りですね。

本製品のキャッチコピーは「聴こえなかったものがはっきりと快適に」。覚えがない人には想像しづらいかもしれませんが、「製品付属のイヤホンだとベースの音が聴こえなかった(埋もれてた)のに、5,000円のイヤホンを使うと聴こえるようになった!」的なことでしょう。1万円クラスのエントリーモデル(※)に対する第1の要求というやつです。

※エントリーモデルとは:オーディオのみならず、さまざまな電子機器における初心者向け、もしくは安価な製品を指す言葉。なお、対象は“一番安い製品”というわけではなく、その企業・ブランドの持ち味を発揮しはじめるミドルクラスへの「入口」であり、「顔役」でもある、各社が展開する主力商品といえます。

まずは本命のゲーミング用途ですが、今回はPS4「レインボーシックス シージ」をプレイしつつ、使い心地を試してみることに。私は正直、ゲーム中にヘッドフォンもヘッドセットも装着することがないので、ゲームを絡めて比較・検証するには経験値があまりに低いのですが……なんと、すごい表現力! PS4の起動音からして壮大な音楽を聴いている気分になりました。

FPSらしく定位(左右・遠近から聴こえてくる音のバランス)を調べるため、「エンジン音が鳴り続ける車を正面に360度回る」。画面内のキャラクターの動きと、対象が鳴らす環境音がしっかりと同期され、回転に合わせて全方向からエンジン音がクッキリと聴こえてきます死角なしです。これで10時方向からの足音も、右で爆発しそうな何かも、容易に捉えることができますね! 公式でも「芋砂が動く音、遠くの出口から逃げ出す音が聴こえます」と言ってるくらいですし。

なお、画面と音の同期については厳密にピッタリなのかと問われると、寸分のズレや前後左右の切り替え時に、多少のラグを感じなくもありません。が、このようにわざわざ検証でもしなければ、まったく気付かない程度です。普段のゲームプレイ中に違和感を感じることはまずないでしょう。

次はヘッドセットの装着感。基本形がうまく内側に閉じているので、頭の両側面ををしっかり挟み込んでくれます。抑えられている感覚もなく、密着感も良好です。ヘッドバンド(頭頂部)下側のウレタンパッドも柔らかめの低反発仕上げなので、痛みを感じません。まあ、長時間の使用に関しては各々の体質が関わってくるので、何ともいえませぬが。

なお、PS4に関してはコントローラーにステレオジャックを挿入、もしくはUSBサウンドカード経由で本体にUSB接続ができます。ただ、コントローラー接続ではホームの設定画面「周辺機器」から音量調節が可能ですが、USB接続では手元のコントローラーボックスが機能せず、ボリュームコントロールも7.1chサラウンドも使用できません。各自、楽な方を選びましょう。

続いてマイクですが、ゲームおよび通信会話の用途では問題なし。今回は「Skype」で試しましたが、音声に若干曇ったようなフィルターがかかるものの、「や※※※ら※死※※ボ……ボババボ」のように何を言っているのかが分からなくなることも、話し相手のパーソナリティが崩れるほどでもありません。ある意味、マイクが一番値段相応の効果を感じられる部分といえますね。

ガーリッシュなデザインで春コーデ!

「HyperX Cloud II Pink」のデザインは機械感があるものの、ホワイト&ピンクカラーは色彩が映えていてファッショナブルな部類。普段使いにも最適です。ほかのカラー「レッド」「ガンメタル」と比べると、HyperXのロゴ部分も鋭い攻撃性がなりを潜めていて、どことなくキュートに見えるくらいです。まあ、男性にはキツイわな。

全体的なディティールは、ガーリッシュアイテムの鉄板ヘッドフォン「RP-HTX7(パナソニック)」シリーズに通ずるものがありつつ、こちらはどちらかというとストリート系なカッコよさを保ちながら、可愛らしさの油断で誘いたい人に似合いそうです。レザージャケット+スカートとかがいいと思います。ははっ、キモチワル。

ということで今回は、Gamer編集部の女性に「いい仕事あるよぉ……モデルの仕事だよぉ……」と甘い罠を張り、ヘッドセットガールを仕立てました。写真にどんな意味があるのかと問われると、「ヘッドセット(フォン)かけてる女性っていいよね……」以上の意味はありません。“※着用イメージです”なんてそれらしい理屈で語るのすら愚かしいです。

しかし、今度はヘッドセットにあわせた私流ファッションも含めて嘆願し、全身キメキメのコーディネートをしてきてもらうのもいいですね。まあ、Gamer編集部の女性方は皆さま奥ゆかしいので、絶対に「ダメよ。」されてしまいますが。企画自体も初回にして最後の匂いがプンプンしていますので、あんまり期待しないでね。

本体色とイヤーパッドが別々の色だともっと印象が強くなる気も。購入意欲も変わりそうです。

さて、“音”を語りましょうか――

私は最初に、ゲーミングヘッドセットは素人だと言いました。ですが、ピュアオーディオ(※)の素人だとは一言も言っていない――。というわけで! 続いては“音楽鑑賞で使うHyperX Cloud II”という側面から製品を紹介していこうと思います。ようは「マイルドな中音域がコントラストを生んでいる」とか語っちゃう本番の項です。

※ピュアオーディオとは:音響機器の“音質”に重きをおくマニア層またはジャンルのこと。とはいっても、私は人よりほんの少しお金をかけている程度で、最初に言った通りに知識面には乏しいです。また、この言葉を検索すると酷いことばかり書かれていますので、絶対に検索しないでくださいね!

まずはじめに、製品の特徴でありますUSBサウンドカードの「バーチャル7.1chサラウンド」機能について触れておきますが、一般的にこれをONにすることはまずないでしょう。バーチャル7.1chサラウンドと銘を打っていますが、音源の音場(※空間で聴くことをイメージした、音の広がりや奥行き)が拡大されたり、粒感のあるクリアサウンドに変換されるというものではありません。

性質的にはWindows Media Playerの拡張オプション「SRS WOWエフェクト(立体音響)」のように“音源に濃いめの味付けをする調味料”で、昨今のトレンドであった「ハイレゾ(※)」とは真逆をいくものです。最低限、エフェクトレベルの調節機能でも備わっていれば匙加減が効きましたが、やるか/やられるかのフルスロットルしかない正面突破な機能になってしまっています。

※ハイレゾとは:大容量の情報(ファイルサイズ含め)を備えた高解像度の音源(ハイレゾリューションオーディオ)。音の明瞭さ、リバーブ(残響)、空気感などが特質されます。一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)の定義では44.1~48kHz/16bit以上がハイレゾとされていますが、現在(20016年4月)の商材は96kHz/24bitが主流になってきています。なお厳密には違いますが、WAV:CDの音源(40MB)→ハイレゾ:CDになる前の音源(100MB)とか覚えておくといいです。ただ、業界の先端では既にさまざまな次世代規格が発表されていて、せっかく認知度が高くなってきたハイレゾも一部ではロートル扱い……。今後の市場がどうなるかに関心が寄せられます。説明、長いね。

音質の両極端をカバーするものとして、うたい文句の「Hi-Fi再生可能!」に対するカウンター役として搭載されたのでしょうか? 個人的にはHi-Fiという言葉自体が既にカルチャーショックであり、知識の乏しさも相まって“ゲーミングヘッドセットとHi-Fiの相互関係”がよく分からないのですが。これからの勉強あるのみですね。

もし、仮に、このバーチャル7.1chサラウンドに使いどころを与えるとすれば、ハイ音量で脳みそバリバリの音楽鑑賞を楽しみたいときの「お祭り感のお供」にはなると思います。当然、PCゲームでも「勝ちたいのなら使わない」くらいに考えておくのが賢明です。ただし、USBサウンドカード自体はUSB接続変換機として存在感を発揮してくれます。

このUSBサウンドカードを経由したからといって機器の音質が変わるわけではありませんが(主観では使用/未使用で変化を感じ取れませんでした)、ステレオジャックをUSBに変換できるのというのは小ネタが効きますし、コントロールボックスの使い勝手も上々なので、オーディオガジェットとしては光るものが感じられます。

ユーザーの発想次第で使い勝手が広がっていくでしょう。

さて、このまますぐに試聴したいところでしたが、DAP(デジタルオーディオプレイヤー)を使うその前に、会社のPCで一日中、ピンクノイズを聴かせる「エージングの儀式(※)」を執り行います。……どうにか誰にも発見されずに、一夜の任務を遂行できました。加速度的に※印の注釈が増えていますが、雰囲気が分かれば構いません、雰囲気が。

※エージングとは:簡単に言うと、なにか変わるかもしれないし……、なにも変わらないかもしれない……、オーディオマニアたちの弛まぬ言い争いを生んでいる儀式の一つです。どちらの肩をもっても心が傷ついてしまいますが、個人的には“耳の慣れ”と解釈しつつ、一応やっている側です。詳しくは各々で調べてほしいです。

今回使用しますDAPはSONY NW-ZX2(VPT:スタジオ設定)。楽曲は無圧縮WAVを中心に試聴。参考用にモニターヘッドフォン(SHURE SRH1540)を使用しています。

HyperX Cloud IIの音の傾向は、低・中音域を重視したドッシリ感。高音域も無理なくクリアに鳴らしてくれますが、全体的に埋もれがちな印象を受けます。気付いたときには低音が勝っている、BASSブーストの類をかけたときの機材構成に似ていますね。楽曲の傾向にあわせてDAP側を調整することで、バランスの舵取りをしていきましょう。

細かな面では、アタックの強いドラム・シンセサイザーは粒感もあってキレがいいです。ボーカルの主張加減にも舌を巻くものがあり、リスニング目的でも失敗する製品ではありません。一方、重低音(ギター&ベース)は押しが強いものの、音の輪郭はぼやけがち。良くも悪くも音源の解像度に左右されるので、シーンによっては団子になりますし、悪いノイズもそのまま乗っかります。それでも、ノイズにはかなり強い設計な気がしますので、音楽配信サイトの音源なら問題が起きることはまずないでしょう。

また、ゲーミング向けに定位がしっかりと取られている反面、やはりというか音場に関してはそれほど広く取られていないようで、音の多い楽曲だとゴチャっとしがち。ここにきて「森を隠すなら、森の中!」のごとく、バーチャル7.1chサラウンドをONにして、傾向をいっそ振り切ってみるのもリスニングの楽しみになるかもしれません。遮音性も及第点より上位のランクなので、外出時の利用でも問題なしです。

しかし、音楽では低音に偏っているように感じられましたが、ゲームプレイを前提に考えると、BGMを鳴らしながら、銃声や爆発音にメリハリをつけるための最適な調整といえるため、成否でいえば間違いなく正解です。ゲーム体験に迫力が伴っています。フルオケを売りにした超大作の音楽にでも関心を寄せなければ、不満を覚えることはありません。

楽曲の全体像を掴むにはソースのように濃いめの味付けですが、聴こえてくる一つ一つの音はキャッチ―で印象深い。本当にゲーミングヘッドセットって、ゲームを楽しく体験するために設計されているんですね。この機会があったからこそ、ようやくその真意を発見することができました。

エントリーモデルには最適な製品

おそらく、この製品をレビューした人は個人・企業を問わず、「エントリーモデルとしては最適」的なことを書いている気がします。実際、1万円台前半のオーディオ機器、ひいてはゲーミングデバイスとしてはボーダーラインを上回る出来栄えでしょうし、これまで音に関心を寄せていなかった人には“十分な見返り”が用意されている製品です。

ただし、今回はカラーがカラーなので、ファッション性を踏まえてみるのもオススメです。昨今の市場では、女性向けに可愛さを織り交ぜたデザインもチラホラと散見されますが、「安価なファッション性」「高価なコンセプトデザイン」を除けば、「HyperX Cloud II Pink」は機能美・デザイン性・コストパフォーマンスの天秤に優れています。

まあ、「ピンク」を手に取る自分に妙な後ろめたさを感じてしまうであろう男性諸君は、「レッド」「ガンメタル」から見てみるのがいいでしょう。目立ちたいのであれば、断然ピンクですけどね! というわけで今回の音響機器レビューはお開き。いつかまたあるかもしれない次回にご期待ください。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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