インティ・クリエイツは本日4月26日、パセラグランデ渋谷にて「蒼き雷霆(アームドブルー) ガンヴォルト」の新作発表会を開催した。一般のファンも招いて行われた、同発表会の模様をお届けしよう。

目次
  1. ストライカーパックはファンの声を受けて発売が決定!
  2. 開発陣トークショウでは気になる情報が続々と!
  3. キャスト陣がキャラクターの魅力を語る!桜川さんによるミニライブも盛況
  4. 発表会の出演者にインタビュー!

インティ・クリエイツが初の自社パブリッシングタイトルとして世に送り出した、「蒼き雷霆 ガンヴォルト」。2014年の発売以降、海外でも人気を博し、ダウンロード専用のタイトルとしては異例となる15万ダウンロードを突破している。

Steamでの展開などさらなる盛り上がりを見せている「ガンヴォルト」シリーズだが、完全新作となる「蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪(ソウ)」のリリースが決定。さらに、ユーザーを招いての新作発表会が行われることになった。

そして発表会当日、「蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪」の配信日が8月25日に決定したこと、第1作「蒼き雷霆 ガンヴォルト」とセットになったパッケージ商品「蒼き雷霆 ガンヴォルト ストライカーパック」が同日に発売されることが明らかに。

発表会は、本作のエグゼクティブ・プロデューサーおよびアクション監修を務めるcomcept CEOの稲船敬二氏、インティ・クリエイツの代表取締役にてプロデューサーの會津卓也氏ら開発陣がよリ詳細なゲームの内容を紹介したほか、出演キャストによるトークショウなど、盛りだくさんの内容で行われた。発表会終了後の合同インタビューも含め、余すところなくお伝えしていこう。

ストライカーパックはファンの声を受けて発売が決定!

プロモーションビデオのナレーションを担当し、当日の進行役を務めたIKKANさんが早速、稲船氏、會津氏の両名を呼び込む。登壇した稲船氏は、まずストライカーパック発売が決定したことについて、ダウンロードでの発売を経て、いよいよパッケージを発売できることの大変さと喜びを語り、実現したインティ・クリエイツと會津氏にエールを送る。

IKKANさん 稲船敬二氏 會津卓也氏

本日公開されたばかりのプロモーションビデオが上映されると、パッケージ情報ならびにこちらも初公開となった店舗特典情報にについて紹介する。パッケージ版ならではの好きな特典内容の店舗を選ぶ悩みなどの話題がありつつ、稲船さんからは「すぐにでもアニメが作れそう」と驚きの発言が飛び出す。

その発言の裏には、稲船氏自身がコンテンツを生み出す上では、ゲームで終わらないように、ドラマCD、小説、漫画といったいろいろなコンテンツに展開していくべきという思いがあるという。「ガンヴォルト」についてもオリジナリティをもった作品になっていることから、期待を寄せていた。

開発陣トークショウでは気になる情報が続々と!

続いては、「蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪」の開発陣より、ディレクターの津田祥寿氏、キャラクターデザイナーの荒木宗弘氏、サウンドプロデューサーの山田一法氏が登壇。気になる最新作「爪」に関するトークを繰り広げていった。

津田祥寿氏 荒木宗弘氏 山田一法氏

まずは続編として位置付けられている本作のタイトルがなぜ“爪(ソウ)”なのかという質問がIKKANさんから寄せられる。津田氏自身は当初、単純に2でいいのではと考えていたものの、會津氏の「2なの?」という発言から別のタイトルを考えることになったそう。結果、今作で新たにプレイできるアキュラの攻撃方法から発想を得て、ロゴデザインにしたらカッコいいと思って”爪”にしたことが明かされる。その話から、津田氏が特典として爪切りを推したことも明かされると、会場からは笑いがこぼれた。

そこから自然と、今作で登場する主人公2人(ガンヴォルト、アキュラ)に関する話題へと移る。続編発表時に公開された仮面を被った少年(ガンヴォルト)が主人公になることで、2人それぞれのストーリーを作ることに。その影響として作業量は2倍になり、開発陣はヒイヒイ言っていると話すと、荒木氏、山田氏も思わず苦笑い。

ひとつの事柄に対して表と裏のような2つのストーリーが用意されているということだが、山田氏によるとガンヴォルトとアキュラの2人でステージも全て異なるという驚きの情報が。全てが倍になっているということで、やりごたえもありそうだ。

続いて、畠山義崇氏とともにキャラクターデザインを手掛ける荒木氏からは、旧キャラの新デザイン、そして今作で新たに登場するロロのデザインが語られる。

まずガンヴォルトについてだが、髪の毛の三つ編み部分の先だけ色が違っていることにIKKANさんが早速言及。これは前作をプレイしている人であれば勘付く違いとなっているのだが、結果的にドッド絵に起こす時などの作業が大変になっていると、ここでもこだわりが感じられる。

その上で、ガンヴォルトに関しては前作のままでいいと津田氏からは言われたそうだが、荒木氏自身は「爪」が動き出すきときに変えたい気持ちがあったと話し、よりダークヒーローの方向性に寄せるため、元々の蒼のイメージに黒を加えて、渋い感じにしたのだという。

また、アキュラに関しては畠山氏のデザインに少し手を加えるかたちでメカニカルな部分を強調しているという。同様に、シアンは前作から小さな姿になってしまったこともあり、畠山氏に可愛くまとめてもらったそうだ。

そして、新たに歌姫として登場することになったロロは、最初はアイドルやロボットといった方向性を模索しつつ、最終的にはモルフォと対比になるものがいいと考えたそう。結果的にフェニックス、巫女をモチーフにしつつ、AIとしてメカの要素も取り入れた現在のデザインになったと話していた。

また、山田氏はシアンとロロ、2人の歌姫の曲作りについても言及。シアンについては、スーパーアイドルモルフォの系譜をつぎつつ、前作の流れを経て桜川さんにはさまざまな役どころで歌ってもらっていることから、苦労しながら収録しているそう。

そして、ロロに関しては作品の中で唯一人ではないキャラクターという立ち位置でありつつも、演出家からは某猫型ロボットみたいな感じというオーダーがあり、アキュラに対して世話を焼くようなキャラクターになっているという。そのイメージが山田氏の中ではまだ腑に落ちていないようで、楽曲のアレンジャー共々頭を悩ませながら進めているという。

ちなみに、今作では収録楽曲もいつの間にか増えていき、およそ2倍になっているそう。モルフォ、ロロそれぞれに歌曲が用意されているが、モルフォとの対比という意味合いで、ロロならではの楽曲のテイストが生まれてきているそう。

なお、本作ではダウンロードコンテンツとして新たな歌を配信していくという。作詞・作曲ともにこれからということで、どのような曲が生まれるのかにも期待が高まる。

キャスト陣がキャラクターの魅力を語る!桜川さんによるミニライブも盛況

続いては、「蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪」に出演するキャスト陣より、アキュラ役の増尾興佑さん、シアン役の桜川めぐさん、ロロ役の遠藤ゆりかさんがキャラクターの決め台詞とともに登場。自身が演じたキャラクターの魅力や、収録にまつわるエピソードを展開していった。

(左から)遠藤ゆりかさん、桜川めぐさん、増尾興佑さん

まずはミニライブを控える桜川さんから話を聞くことに。前作で紆余曲折があったシアンについては、前作から見た目が幼くなった代わりに、表情が豊かになっていることに触れる。前作では引っ込み思案で、そこからガンヴォルトに対して心を開いていった経緯もあり、今作ではより明るい声で収録していったそうだ。

また、今作で新たにヒロインとして登場するオウカとの“嫁姑問題”についてIKKANさんが質問を投げかけると、ガンヴォルトとイチャラブできない中でオウカが登場したことに対して、気が気でない様子。桜川さんと遠藤さんは口をそろえてプレイボーイ、人たらしとガンヴォルトを評し、今作でもオウカをたらしこんでいくのだとか。少女漫画を読んでいるような胸キュンストーリーになっていると、その三角関係もアピールした。

桜川さんが着替えに向かったところで、続いては増尾さんが演じたアキュラについて紹介。前作でもガンヴォルトのライバル的な立ち位置で登場したキャラクターだったが、今作ではプレイヤーキャラクターの一人で登場するからか、メインビジュアルでアキュラ側により多くの女性キャラが描かれていることに触れる。

そんなアピール(?)もありつつ、アキュラの特徴として増尾さんが挙げたのは父の形見であるリボルバー。“男のロマン”と強調する増尾さんは、PVにもあるように空中戦でも活躍する姿が見られる点などにも言及していた。

そして、キャラクターイラスト上でアキュラの頭の上を飛んでいるのが、遠藤さんが演じたバトルポットのロロ。ゲーム当初はバトルポットの姿で登場するが、とある事件をキッカケにシアンのような“電子の謡精(サイバーディーヴァ)”へと変化する機能を得ることになるキャラクターだ。バトルポッドについてはアキュラが作ったものということが、なぜ女の子の姿になるかはネタバレにつながってしまう部分ということで、ゲームをプレイして確認して欲しいそう。

遠藤さんは収録の際、バトルポッドと女の子という2つの姿があることから、それぞれ声を変えたほうがいいのか悩んだことを明かす。結果的に同じでいいということで、一人称が僕のボーイッシュな感じのボイスになっているそう。また、基本的には世話焼きということで、アキュラにお説教をしている場面も多いのだとか。

ちなみに、お互いに掛け合いの多い2人ではあるが、ボイス自体は遠藤さんが先に収録し、その後で増尾さんが収録することになったという。実際にロロの声を聴きながらだと演じやすかったと話す増尾さんは、「可愛いんだもん」と思わずこぼす場面も。

また、遠藤さんはロロがアキュラの相棒のような立ち位置にいると話し、心が温まるシーンやロロがときめくようなシーンもあることにも触れる。前作では孤独な戦いを繰り広げるアキュラが今作でどのような表情を見せるのかにも注目だ。

トークも一段落したところで、「モルフォー」と観客を含めた全員で呼びかけると、桜川さんが和風テイストの華やかな衣装で登場。ほかのキャストが降段した後に、「蒼(あお)の彼方」をはじめ、モルフォとして歌ってきたゲーム中の挿入歌を披露する。

合間のトークではファンに向けてこれまでの感謝を伝えると、さらに前作の人気曲である「輪廻(リインカーネーション」に新たなアレンジや歌詞の変更を加えた、「蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪」からの楽曲も歌うなど、会場を「ガンヴォルト」の世界観へと惹きこんだ。

ミニライブが終了したところで、再び遠藤さん、IKKANさんが登場。ライブの感想を話しつつ、桜川さんからは本作でシアンとロロのデュエットソングが収録されることを明かすなど、まだまだ話し足りない様子を見せる。

ここで新情報として、壇上の3人によるニコニコ生放送番組「ガンヴォルト情報局(仮)」を、5月より月一回のペースで実施することが発表。IKKANさんをMCに、桜川さんがレギュラー、遠藤さんがサブレギュラーとして進行していくことが紹介されつつ、新作発表会は終了となった。

発表会の出演者にインタビュー!

発表会の終了後、会場では当日参加したファンに向けた試遊体験会も用意されていたが、その時間に合わせて今回出演した開発陣、キャスト陣に向けた合同インタビューが行われた。

開発陣インタビュー

――本日のイベントはいかがでしたか?

稲船氏:インティ・クリエイツがイベントを行うということを最初に聞いた時は、大それたことをするなと。大手のパブリッシャーであれば当たり前のように行われますし、僕もカプコン時代に経験させてはもらったのですが、それをインティ・クリエイツがやるの、できるのみたいなことを言うと、「いや、それができるんですよ」と返してきたり(笑)。

ただ、ゲームを作るためにはチャレンジする精神が必要だといろいろなところで言っているのですが、今それがドンドン失われている中で、インティ・クリエイツは無謀とも思えるチャレンジをしているなと。「ガンヴォルト」を作ること自体もそうですし、「ガンヴォルト」をパッケージで売るということも大それていますよね。

ある意味、常識で小さな会社ができないでしょと思うことをやってきたのがインティ・クリエイツで、そこにcomceptとしても協力していく中で発表会をやって、ミニコンサートをしてというかたちで成立させるということに対して、ただただ拍手という感じです。それに僕自身はどのような協力ができるのかを考えていけるのかなと思っています。

會津氏:イベントでこうして稲船さんにいろいろとお力を借りているのですが、エグゼクティブ・プロデューサー、アクション監修として時間のない中でもゲームの内容も見ていただいていて、とても助かっています。

稲船氏:アクション監修とカッコよく言ってもらっていますが、ゲーム見せてもらって、好き勝手文句言っているという立場ですからね(笑)。ただ、最初に「協力してください」と言われた時から、好き勝手文句言うのであればやるよと話しました。その内容を参考に改良してもらう分には自由にどうぞというかたちです。

普通、会社と会社の関係で言うと、どうしても会社に遠慮して良いところを混ぜてみたりするのですが、インティ・クリエイツについては正直に言えるので、良い関係で取り組ませてもらっています。

――ストライカーパックの発売の経緯についてお聞かせください。

會津氏:「蒼き雷霆 ガンヴォルト」はダウンロード専用ソフトとして発売したのですが、ダウンロードのみですと配信サイトのTOPページにどれだけ掲載されるかでダウンロード数が決まってしまい、そのほかのプロモーションをしても実はあまりダウンロード数が変わらないんです。

津田をはじめとしたスタッフが頑張って作って楽しいゲームになったと思っているので、「ガンヴォルト」をたくさんの人に伝えたいと思っても、効果が上がらないプロモーションをするのは嫌だなと。プロモーションがプラスになるにはどうしたらいいのかと考えた結果、パッケージを売ったらいいのではないかという結論に至りました。パッケージを売るためのプロモーションとゲームの認知を広げること、その2つが一緒にできますので。

また、会社を作ってから自社でパッケージを発売することは長年の夢だったので、稲船さんにもご相談したところ、「一つのステータスとしてやるべきだ」「パッケージになって一人前ってところがある」というお話をいただいたことから、今回のパッケージ版発売に踏み切りました。

稲船氏:ダウンロードゲームがいけないということではなく、立派なゲームのひとつであると思っています。ただ、僕はゲーム作りに30年関わっている古い人間なので、コンシューマのゲームをパッケージで出すということへの憧れは持っています。独立した小さな会社では、パッケージを出せたとして制作は自分たちでやっても販売元は大きな会社さんなので、自分たちのものではないかたちで世の中に出ます。

それでも嬉しいのですが、やはり自分たちのものとして出すことはステータスであり憧れで、そこは儲かるか儲からないか以前に、ゲームをプロデュースする上では大きい部分だと思います。元々、自分のクリエイティブを世に出したいという憧れからゲーム業界に入っているので。

ダウンロード版のほうがリスクが少ない中でパッケージ版を発売することについても、憧れを実現したいという昔ながらのゲーム作りをずっとやり続けている感じがありますね。レトロなゲーム性ですし、昔のゲームを今伝えたいのかなと感じになっていると思います。

――「蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪」の制作で意識したことは何でしょうか?

津田氏:前作からになりますが、レトロなゲーム性をなんとか今に蘇らせる方法がないかなと思い、そこからターゲットを小中学生の男子に絞って作ろうと考えた時に、ヒーロー性やキャラクター性、そしてライブノベルという仕組みからライトノベル感を入れたものを作っていこうと。なおかつゲーム性は僕の好きなレトロ感のただようシステムにしているのですが、実際に過去のゲームを参考に、オマージュやインスパイアしたものをたくさん入れています。

そもそも會津には「1でもう全部入れた」と話していたのですが、ひとつのアイデアが生まれてから、さらにアイデアを足していくうちになんとかなりそうだなということで、「爪」を作ることになりました。

荒木氏:前作があっての「爪」なので、方向性を変えず、なおかつ新しさを出していかないということは気にしていました。例えば、ボスのデザインについて、前作では白黒のアーマーに色が入っているというルールでやっていたのですが、「爪」にした時にそれを大きく外していいのかという話があって。結局あまり変えずに、でもそれだとつまらないのでもう少しこうしようと探りながら、方向性がぶれないようには作っていました。

山田氏:今回、Wヒーローということでガンヴォルトとアキュラという2人のキャラクターがいるわけですが、普通のゲームだと1つの世界の中に2人がいるというかたちで作りがちですが、チャレンジということで、ひとつのゲームの中にふたつの世界を作ろうとしています。

まず、ガンヴォルトとアキュラでそれぞれの曲想を作り、操作するキャラクターによってステージ上での音楽のアレンジを変えています。また、歌姫もそれぞれ別にいて、かつ歌う曲のアレンジもそれぞれ別のアレンジャーを立てて、イメージの違うものにしようとしています。

津田からも演出的に違うイメージの曲を作ってくれと言われていたので、物理的に大変になることはわかっていたのですが、できるだけガンヴォルトとアキュラで分けて、音作り、曲作りを考えていこうというのはこだわりとしてあります。

稲船氏:會津には口酸っぱく言ったのですが、続編を作る際、プロデュースする上でのセオリーがあります。1作目は何度も試行錯誤しながら作るので、制作期間がすごくかかってコストがかさんでしまうことから、利益率は良くないんです。たとえ1作目がヒットしたとしても利益率は上がらないので、ヒットした場合には2作目で利益率を上げていくことをプロデューサーとして賢く考えなければいけません。

試行錯誤してきた部分を省けますし、全く違うものにしない限りはコスト削減できるので、1作目でかかったコストを10として、ボリュームを増やしたとしても感覚的には8のコストで2作目が作れます。そうすると利益率が上がりますし、1作目よりもヒットしたらかなり儲かります。僕自身がカプコン時代から会社のためにはそうあるべきと思いずっとやってきたので、會津にも伝えたところ「わかっています」と言ったのですが、実際にゲームを見せてもらったら「キャラ作り直してるじゃん!」と(一同笑)。

プロデューサーの目線から言うと落第点なのですが、クリエイターのこだわりの部分としてはやりたいことをやっているので、もっと良くしようとするのはインティ・クリエイツらしさではあるのですが、ちょっとなあと。

會津氏:肝に銘じてますけどね。分かっているのと実際にできるのは違いますから(笑)。

稲船氏:止めてないでしょ、全然。

山田氏:率先してやってますね。曲を増やそうと言ったのは會津ですから(笑)。

――主人公が2人いるということですが、ステージや敵との戦い方はそれぞれ異なるのでしょうか?

津田氏:今回はプレイスタイルが違いますし、ステージの並びも変えているので、異なる印象だと思います。その分、チェックする量が2倍になっていますが頑張っています。

元々はアキュラを主人公にしたゲームにしようと話だったのですが、途中からやはりガンヴォルトも登場させるようにしたことで、ぜんぜん違うかたちになりまして。企画やドッドのグラフィックを担当するスタッフたちは、ブーブー言いながら作っています(笑)。

――新たに登場するアキュラのアクション部分のコンセプトと、ガンヴォルトの操作で変化している点があればお聞かせください。

津田氏:ガンヴォルトについては、前作ではクードスというシステムを最終的にスコアに換算するためにスペシャルスキルがあったのですが、今作ではスコアに換算しないスキルが新たに入ったことで、クードスを稼ぐ時にそのスキルを使いながら進むというプレイが楽しめ、遊びが広がっています。

アキュラに関しては、元々が敵の武器を奪って、手に入れた武器を切り替えて戦っていくというコンセプトで作りました。その最中、空中をキャラクターがどんどん飛んでいったら面白いのではという話がチームのミーティングから生まれ、ゲームに実装することになりました。

――ファンのみなさんへメッセージをお願いします。

山田氏:「ガンヴォルト」のファンの方にとっては、倍以上の楽しみが詰まった作品になっていると思います。また、これを機会に「ガンヴォルト」を知らないユーザーのみなさんにも遊んでいただけたらなと思います。音楽としても、アメリカでライブをやったりと広めている最中ですので、「爪」を通して新しい音楽活動ができればいいなと思っていますので、よろしくお願いします。

荒木氏:前作から応援してくださっている方がたくさんいらっしゃる中、そういった方々にとっても遊びの部分は面白くなっていると思います。グラフィックも前作から続けて遊んでくださっている方々に良いと言ってもらえるようなものになっているんじゃないかなと思うので、引き続き応援してくださると嬉しいです。

津田氏:今作を経て、2Dアクションは今後もやっていけると思うので、期待していてください。よろしくお願いします。

會津氏:魅力的な世界とキャラクターをチームのスタッフが制作してくれましたので、ゲームに留まらず、いろいろな展開をしていきたいと思っています。順番に発表していきますので、また情報をお待ち下さい。

また今回のストライカーパックについては、かねてから要望の大きかった設定資料集を限定版に付属しましたし、グッズが少ないということから店舗特典を用意したりと、いろいろな意見を集めて作っています。お待ちいただいていた方々には、そういったところも楽しんでいただければと思います。

稲船氏:僕らからすると、2Dアクションで横スクロールみたいな昔ながらのゲームらしいタイトルが減ってきてしまっていて悲しいじゃないですか。やっぱりゲームと呼べるようなゲームをファンの方々はもちろん、たくさんの子どもたちに遊んでもらいたいなと思っています。みんなで楽しんで、いっぱいやられまくってほしいなと思います。

役者陣インタビュー

――本日のイベントはいかがでしたか?

遠藤さん:私は2作目から参加で、ロロというバトルポットのキャラクターを演じさせていただいております。イベントに参加させていただくのも初めてでしたのですごくドキドキしていたのですが、すでに愛されている作品なので、ファンの方の熱量がとても高くて、モルフォのミニライブも楽しみにしていました。ロロちゃんも何曲か歌わせていただいているので、またこういうイベントでご一緒させていただければと思います。

桜川さん:毎回イベント、ライブに出演させていただくにつれ、どんどん熱量が上がっていくのを感じています。今回もミニライブではあったのですが、立ち上がらんばかりのファンのみなさんの声援と笑顔に、またライブができたらなと思っています。私がやりたいと言っているだけでは実現しないかもしれませんが、みんなの力で「爪」も発売になったと思うので、ファンのみなさんに感謝しています。

増尾さん:僕にとって初めて出演したイベントだったので、何を喋ったかも覚えていないです。ただ、会場の雰囲気やお客さんがすごく温かく迎えてくれてことは覚えていて、こんなに愛されている作品に携わらせていただいて、本当に嬉しく思っています。

――音声収録時のエピソードや、演じてみた感想があればお聞かせください。

遠藤さん:最初にイラストを見せていただいた時に、可愛らしい女の子のイラストはもちろん見たのですが、それ以上にあの丸いバトルポットのかたちをしているイラストが衝撃的で。「歌姫…?」と思ったものの、こういう風に変身するのか、可愛らしくなるのかというところからの出会いでした。

特に歌はまだ収録中ですので、ディレクターさんとはやり取りを重ねながら、じっくりと作らせていただいています。ボイスの収録は某ネコ型ロボットのようにというディレクションがすごく印象的だったのですが、確かにキャラクターを見ていると世話焼きなところがすごく似ているなと思いながら、愛らしいマスコット的な要素を入れたいなと思って役を作っていきました。ぜひ注目していただきたいなと思います。

桜川さん:イラストを見た時に1作目のモルフォが縮んだと思ってびっくりしたのですが、前作からシアンとして復活できてよかったなと思いました。役としては、前作のシアンとモルフォの半分ずつを引き継いだキャラクターになっていて、シアンの引っ込み思案なところをもう少しくだけた感じにして、モルフォの姉さん女房的に引っ張っていくところも入っていて、より成長した姿を見せられているのではないかと思います。

表情豊かなキャラクターイラストだったと思うのですがまさにその通りで、本当に楽しく、喜怒哀楽を表現させていただいたので、前作との違いも注目して見ていただけたらなと思います。

増尾さん:僕も桜川さんと同じく前作から続投させていただいたのですが、前作の敵という立ち位置から主人公に昇格しています。収録の時はもっとカッコよくと言われたのですが、前作でもカッコよく演じたつもりだったので、僕の引き出しで大丈夫かとてんやわんやとしつつも、演じさせていただきました。

アキュラは前作では1人で戦っていたのでクールな印象が強かったもののですが、今作ではパートナーであるロロができたことで、態度は大きく変わってはいないものの、ロロとの信頼関係から温かいやり取りが生まれているので、演技する際も気をつけました。

――ロロから見た、アキュラとのやり取りはいかがでしたか?

遠藤さん:ロロちゃんは本当に世話焼きで、アキュラくんに対していろいろと言ってはいるのですが、「アキュラくんの相棒なんだ」と言ったりと、お互いの信頼関係があるんだなというシーンがたくさんあります。それこそロロちゃんが故障するようなことがあったら、アキュラくんは「俺が直してやるよ」みたいなセリフを言ってくれて。ロロちゃんは「アキュラくん、ありがとう…!」みたいな気持ちになったりと、そういうやり取りがすごくほっこりします。

前作ではアキュラくんは孤独な闘いをしているのですが、今作では人間味の溢れるところがロロちゃんとの掛け合いで見えてくるのではないかなと思います。そこがすごく素敵だなと思うので、ぜひプレイして楽しんでほしいです。

――歌に関してはまだ収録が残っているかもしれませんが、これまでの収録でのエピソードがあればお聞かせください。

桜川さん:1作目の時に10曲近く歌わせていただいて、その中でモルフォとしても、自分としても歌姫として成長できたのではないかなと思います。今回もすでに何曲かは収録を終えているのですが、その際にスタッフの方が「進化しているよね」「ライブ感が歌に出た」と仰ってくださって。本当に前作の楽曲があったから「爪」につながる歌が歌えているので、それもやはり「ガンヴォルト」ファンのみなさんの声援のおかげであり、みんなと一緒に作った歌声だなと思いました。

遠藤さん:ロロちゃんは歌姫という紹介をされてはいるものの、バトルポットがある日突然、歌姫としての姿を手に入れてしまうというところがあります。モルフォちゃんはその世界の歌姫でアーティストという立ち位置ですが、対してロロちゃんはそれを真似して、頑張って歌っているようなキャラクターです。

それこそ女性らしさをあまり出さずにセリフのお芝居をしていたので、歌はどうしましょうかというところをまだまだ詰めながらレコーディングをしています。モルフォちゃんが美しいアーティストの女性だとすると、ロロちゃんはどちらかと言うと愛嬌があって、元気いっぱいでパワフルに寄せているような感じにできたらいいなと思っています。

実際に仕上がったものを1曲聴かせていただいたのですが、アレンジもモルフォちゃんとロロちゃんでぜんぜん違う感じになっています。ロロちゃんはロボットっぽさというのが声にも全面的に出ているので、その差を楽しんでもらえればと思っています。この先もし機会があれば、ロロちゃんも一緒にライブに参加させていただいて、歌姫というワードが似合うような女の子に一緒になっていけたらなと思います。

――シアンと同様、ガンヴォルトも前作からいろいろな出来事を経ていますが、桜川さんから見たガンヴォルトの変化は感じられますか?

桜川さん:1作目はシアンだけに気持ちが向いていたと思ったのですが、今回はオウカに気持ちが向いていて、それが演じている立場として本当に切なかったです。

以前お聞きしたのですが、ガンヴォルトは男の子の憧れをかたちにしたような王道の主人公で、女の子の扱いも長けているので、シアンが怒るのも許せちゃうんですよ。しかもオウカがまたいい子で、シアンが一人で怒っているだけで、オウカがそれに対してシアンを嫌いになることはないんです。なのでこの三角関係は実は円満で、そうしてしまうガンヴォルトもすごいなと思います。

遠藤さん:罪な男です。

桜川さん:本当にそうなのよ。そんなガンヴォルトだから愛されているんだなと思います。

――ファンのみなさんへメッセージをお願いします。

遠藤さん:それぞれがいろんな思いを抱いて、それを背負って戦っていくストーリーに胸を打たれると思います。プレイするといろいろな展開が待ち受けているので、本当に早くみなさんにお届けしたいと思いつつ、ロロちゃんとして歌も歌っているので、ゲームでどのように触れられるかも楽しみにしていただきたいと思います。

私はアキュラくんがすごく好きなんですよ。ダークヒーローというポジションで、しかも私は白髪のキャラクターが大好きなので、そういう孤独を背負って自分の道を行くアキュラくんを側で支えたいという気持ちで、ロロちゃんとして演じています。アキュラくんのストーリーがどうなっていくのかも楽しみにしていただけたらなと思います。またイベントでお会いできれば幸いです。

桜川さん:「爪」では前作よりもパワーアップした、そして驚きと冒険に満ちたストーリーになっていると思います。わたしも台本を読んでいて何度も驚かされましたし、涙しそうにもなりました。ファンのみなさんとこれまで作り上げてきての「爪」だと思いますので、これからもファンのみなさんと一緒に成長していきたいです。本作もより愛される作品になったらと思います。

増尾さん:W主人公ということで、ガンヴォルトとは違ったストーリーで、また前作とは違う1人ではない戦いになるということを、台本を読ませていただいた時から楽しみにしていました。楽しく熱く演じさせていただきましたので、買っていただいたみなさまにぜひ感じ取ってもらい、これからも愛されていってほしいなと思います。

蒼き雷霆 ガンヴォルト ストライカーパック 限定版

インティ・クリエイツ

3DSパッケージ

  • 発売日:2016年8月25日
  • 12歳以上対象
  • ドラマCD、設定資料集が付属
蒼き雷霆 ガンヴォルト ストライカーパック 限定版

蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪

インティ・クリエイツ

3DSダウンロード

  • 発売日:2016年8月25日
  • 12歳以上対象

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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