9月15日より幕張メッセにて開催された東京ゲームショウ2016。ここでは、本日9月18日に行われた「グランツーリスモSPORT」のステージをレポートする。
2017年に発売が予定されているPS4用ソフト「グランツーリスモSPORT」。大人から子どもまで、ドライビングゲームをプレイしたことがない人も運転を楽しめることをコンセプトに開発が進められているシリーズ最新作だ。
レーシングカーやロードカー、オリジナルカーまで140種以上のクルマを収録し、世界各国の名コースも再現。FIA(国際自動車連盟)とのパートナーシップによる、オンライン上での公式チャンピオンシップも開催されることとなっている。
さて、この日行われた本作のステージでは、現役プロドライバーも交えたチーム対抗エキシビジョン「TGS 2016チャンピオンシップ」が開催された。
エキシビジョンに参加するのは、SUPER GT500 LEXUS TEAM TOM'S所属の伊藤大輔選手、SUPER GT500 S Road CRAFTSPORTS GT-R所属の千代勝正選手、SUPER GT300 BMW Sports Trophy Team Studie所属の荒聖治選手だ。
勢いに乗る若手からル・マンウィナーまでそうそうたるメンバーが揃ったが、彼らとチームを組むのは予選を勝ち抜いたユーザーたちだ。2人1組となってBMWチーム、日産チーム、トヨタチームを結成し、エキシビジョンマッチに挑む。
今回のエキシビジョンでは、着順によるポイント制を取り、チーム合計得点が最も高いチームが優勝を手にする。使用する車種はGT3クラス、コースは高低差に富んだレイアウトと20キロ以上の長さを誇るドイツのニュルブルクリンク。そして実況は木幡ケンヂ氏が務める。
レースはフロントローにBMWチームの2台が顔を揃えてのスタート。しかしレースが始まってすぐさま高橋さんがトップを奪うと、そのまま安定したレース運びを披露。その間、千代選手と荒選手の白熱した3位・4位争いが展開される。
このまま高橋さんの優勝かと思われたが、最後のホームストレートで千代選手が3位のポジションから一気にトップへ。後方から他のクルマの追い上げもあり、4台がもつれる接戦となったが、千代選手が1位でチェッカー。2位には高橋さんが続き、日産チームのワンツーフィニッシュとなった。
レースを終えた荒選手は自らを“アナログ人間”と評しつつ、そのアナログ人間でも実際にドライビングしている感覚で楽しめた、精度の高いドライブシミュレーターだと本作を賞賛。伊藤選手も悔しさをにじませつつ、その悔しさもこのゲームにリアルさがあるからこそだと話していた。
前回のSUPER GTで大クラッシュをし、ケガを負ってしまった千代選手にとっては、今回が“復帰戦”。感覚が鈍っていなかったと安心感を覚えながら、本作のリアリティを存分に楽しんだ様子だ。
千代選手のチームメイトには、ヤン・マーデンボロー選手、ルーカス・オルドネス選手(ともにGTアカデミー出身)といった、ゲームからプロドライバーになった選手がいる。千代選手はゲーマーがプロドライバーになる時代がすぐそこに来ているので、ぜひ挑戦してモータースポーツに関わってほしいとコメントし、笑顔でステージを後にした。