東京ゲームショウ2016のブースには金の延べ棒風のティッシュが展示されていて、ジャンルが「金の力で全てを解決するアクションRPG」とインパクトが強すぎて、もしかしたら2016年一番の問題作なのではという予感さえ漂ってくる「プリンセスは金の亡者」のインプレッションをお届けします。

個人的には発表されたときから気になっていたのですが、東京ゲームショウ2016の会場で触れてしまうのはもったいないと思っていた「プリンセスは金の亡者」。いよいよ発売になる直前にプルーフロムをお借りできたため、早速プレイをさせていただきました。

メーカー発表のジャンルは「金の力で全てを解決するアクションRPG」ということで、ざっくりと解釈するとアクション系の操作で成長要素のあるゲームで、お金を使ってカスタマイズができたり……と、それだと普通か。とにかく「金の力で全てを解決する」がどのくらい「全て」なのか気になって仕方がありませんでした。

ゲームを新規に始めるとドドドと迫ってくる少女。彼女がきっとプリンセスに違いありません。どこか幸福とは思えない顔立ちなのは気のせいでしょうか。まさか、プレイヤー自身のことを怒っていたりしませんよね? 彼女が怒らないように、しっかりとした気持ちでプレイをしてあげようと、改めて気合を入れ直すのでした。

ゲームの画面を見ると、トップビューのアクションゲーム。最初にチュートリアルで一通りの操作を教えてもらえるのですが、印象としてはサクサクと快適に操作ができるアクションゲーム。□ボタンで通常攻撃、□ボタンと×ボタンを同時に押すと吹き飛ばし攻撃、○ボタンで攻撃を繰り出すまでに若干のウェイトがあるヘビー攻撃、×ボタンでローリング回避、Rボタンで強力な奥義を繰り出すことができます。

ここまでの操作は至って普通。ちなみに、ウェイトがあるヘビー攻撃は重さのある攻撃ではありますけど、ここでは「weight」ではなくて「wait」のつもりで書いていました。でも、ボタンを押してからちょっと待ち状態が入る、ちょっと重い攻撃という感じなので、どちらで解釈されてもあながち間違いではありません。いずれにしても多彩なアクションができるゲームなのはわかったと思います。

さて、ここからが重要。このゲームでは「金の力で全てを解決する」ことが大事なはず。敵を倒すとお金を落とすため、ジャラジャラとお金を稼ぐことができるのはわかりますけど、これではまだ金の力で何も解決していません。ここまでのところ、まったく出てきていない△ボタンとLボタンとタッチスクリーンがこのゲームのカギを握っているに違いありません。

試しにLボタンを押してみると、画面の右側に電卓が表示され、それと同時に画面に表示されている敵に金額が付きます。

プレイヤー自身が所持しているお金を超えずに、敵についている値札以上の金額を電卓に打ちこんだあと、Lボタンを押したままで敵を直接タッチすると、その金額で敵を買収します。買収した敵は△ボタンを押すと呼び出して攻撃に使用することができます。

買収できるのは敵だけではなく、様々な仕掛け……このゲームではレリックと呼んでいるモノを買収することができます。

一通りの操作を把握したので、いざステージへ出陣。ステージの頭にはちょっとしたやり取りが発生します。主にセバスチャンと敵とのやり取りの中で、ちょっとだけプリンセスが存在感を示すというやり取り。セバスチャンがなぜクワガタなのかはとりあえずほっときましょう。

会話シーンは先に進む中で世界観を把握しつつ、プリンセスの身の回りの不幸の原因が少しずつ分かっていくようなつくりのようです。というか、ファンタジーっぽいいでたちなのに言葉遣いややり取りがイリーガルなことに極めた道の人たちに見えるのは気のせいでしょうか?

プリンセスは一人で戦いに出ます。トップビュースタイルのマップを画面右上に表示されているミニマップで周辺の状況を把握しながら先へ先へと進んでいきます。これから向かう方向は矢印が表示されるので参考程度に把握して、ときには逆方向に進み、宝箱の中身を取りながら攻略していきます。

宝箱については、赤い宝箱と金の宝箱があります。赤い宝箱はお金やアイテムが入っていて、再度同じステージに挑戦する際にも宝の中身を取得することができます。一方、金の宝箱には銭神像が入っていて、銭神像を取ってステージクリアをしたら、その宝箱は再度挑戦した際には空っぽの状態になります。銭神像に関しては後ほど説明するとしますが、とりあえずゲットしておくとお得とだけ把握しておきましょう。

マップを進んでいくと、レリックが登場します。序盤のステージだと、火を噴いている床や火を噴いている像があります。火を噴いている床は「ヘルズバーベキュー」というレリックで、名前の通り、網上になっている床の上を通る肉……もといプリンセスを焼きに掛かってきます。まぁ、定期的に噴き出す火に当たった時だけダメージを喰らうので、火が引っ込んでいるときに通過してしまえば問題ありません。

火を噴いている像は「火竜頭像」というレリックで、こちらも定期的に火を噴いてくるのですが、火を吐く前に目印となるエフェクトが入るので、エフェクトが出てきたらそそくさと像の前から立ち去れば回避できます。

序盤のステージで出てくるレリックには、このほかに、一定時間だけ乗っていると体力を回復してくれる「回復魔法陣」、お金を使用しないと開かない「封印門」、床に埋まった回転のこぎりが左右に動いて切り付けてくる「マッドバズソー」、向いている方向に3つの弾を撃ちこんでくる「地獄式・三連滑腔砲」などがあります。

少し進んでいくと、いきなり閉じ込められてしまい、戦闘に入ります。このゲームでは基本的に敵とは閉鎖された場所で戦うことになるため、閉じ込められたら敵、と覚えておきましょう。

ここでポイントになるのがレリックの存在。ゲームを進めれば進めるほど感じるのですが、全体的にレリックで詰め詰めの場所に閉じ込められての戦闘になることが多いのですが、ここで買収が威力を発揮します。

当然ながら、敵を買収しても構いません。敵を買収すればとりあえずその場から去り、ボタン操作で攻撃に使用することができるようになります。攻撃に使用しなくても、目の前の敵がいなくなれば、戦闘がちょっとだけ楽になります。

敵を買収しなくても、レリックを買収するという方法もあります。レリックを買収すると、レリックの攻撃でダメージを受けることがなくなり、バトルに集中できるようになります。また、敵の位置に合わせてレリックを発動させると敵にダメージを与えることができます。

こう書くと、敵を買収するよりもレリックを買収したほうが得に見えますが、レリックは固定されているため、先に進んでしまうと発動させても無意味なのに対して、敵を買収すると先に進んでも使用できるというメリットがあります。まぁ、どちらを買収するかは所持金とその場の条件という感じでしょうか……と書きつつ、最初のうちは余裕がなくなってきたら一番強そうな敵を買収するような感じになりがちですが。

ステージをクリアすると、ステージ内で獲得したお金や買収した敵(王国民)、買収したレリック、そして銭神像がプリンセスのモノになります。アクションステージから戻ってくるとベースでの準備を行うというわけです。

「王国工房」では、お金や持っている王国民、レリックを使用して、武具や銭神像を作ることができます。作りたい武具や銭神像の種類によって、必要となる王国民やレリックが変わってくるため、実はステージ内でどの敵やレリックを買収するかが重要になってきます。先ほどの説明では、バトル視点で何を買収すればいいか書いたのですが、実際のところ、モノを作るために必要な要素を買収してくるという目的が生まれてくるのです。

ステージ選択の際には、そのステージでどんな敵とレリックが出るか表示されるので、しっかりと確認して遊ぶステージを選びましょう。

「鍛錬所」では、作った武具を装備したり、スキルを習得できたりします。スキルに関してはスキルポイントを割り振って習得していくのですが、このスキルポイントを増やすのに必要なのが、「銭神像」になります。ステージ内で手に入れたり、「王国工房」で作ったりして、銭神像を増やしていくことが必須になります。ジャンル表記の中で“アクションRPG”とありましたけど、実際のところ、アクションで敵を大量に倒してもレベルアップしていかないということは把握しておいた方がよろしいでしょう。

「鍛錬所」では奥義を見ることができます。ステージ内で回数制限のある強力な技を繰り出すことができる奥義ですが、実は武具に依存する内容になっています。

現状使用できる奥義は全て「鍛錬所」で確認することができるのですが、このそれぞれの奥義のチュートリアルが面白いので、武具を増やしたら必ず奥義を見ておきましょう。一つ一つの奥義の説明が面白すぎるため、個人的には、この奥義のチュートリアルのためにすべての武具を集めたいと思ってしまいました。奥義は78種類あるようなので、かなり先は長いです。

と、ここまでのゲームの要素をまとめると、「城外へ」でステージを選んで、敵を倒してお金を稼ぎつつ、お金を使って敵やレリックを買収していき、「王国工房」で武具や銭神像を作り、「鍛錬所」でスキルを高めたら、再び「場外へ」で新たなるステージに挑戦していく、という感じのゲームの流れになります。

上記を踏まえてプレイした中で、気が付いたポイントについて触れておきます。

敵を攻撃するときは敵の体力ゲージを見ながら戦うことがかなり重要です。敵の体力ゲージにはいくつか縦線が入っていて、こちらの攻撃で体力ゲージが縦線よりも減ると敵がBREAK状態になってダウンします。敵を倒すとお金をもらうことができるのですが、BREAKしている敵をタップすると余分にお金を巻き上げることができます。

敵がまとめて攻撃して来たら、一気に攻撃して同時にBREAKさせれば、タップを繰り返して一気にたくさんのお金を巻き上げることができます。弱い敵だったら、連続攻撃のフィニッシュのときにBREAK状態に持って行けるので、比較的簡単にお金を稼ぐことができます。但し、スキルを上げ過ぎるとBREAKどころか一気にHPを全部削ってしまうこともあるので、お金を稼ぐためには加減が必要。

更に注意すべき点は、強い敵の場合。連続攻撃のフィニッシュでBREAKまで体力を減らせないため、すぐに逃げないと敵の強力な攻撃を喰らってしまいます。

余裕があれば、買収したい敵であっても、BREAKを最大限活用して、十分にお金を巻き上げてから買収するような戦法もアリ。BREAKを出したら、敵の集団からちょっと離れつつ、BREAKした敵を親指でチュンチュンと突き、すぐに戦闘態勢に戻れるようにすることも大事かもしれません。あと、BREAKしたときのタップの場所については、大きな敵の場合、上半身にタップしてもダメのようなので、基本的には敵の足元をタップするとよさそうです。

ステージの途中で体力が0になるとミッションは失敗に終わってしまいます。このとき、リトライをすると、チェックポイントを通過していればチェックポイントから再開になりますが、体力もお金もチェックポイントに通過したときの状態になるので、長めのステージではチェックポイントにできるだけいい状態でたどり着けるようにしたいものです。

第1章ではチェックポイントがあるステージは少なめでしたけど、各ステージの制限時間が1時間に設定されているところを見ると、先に進めば長いステージが増えていくのではないかと思われますので繰り返しプレイする中でステージの流れをきちんと把握しておきましょう。

第1章の終盤くらいになると、「銭奇跡」という操作が追加されます。電卓に1以上の所持金以内の数を入れて「銭奇跡」ボタンをタップすると、金額に応じて「攻撃効果」「強化効果」「回復効果」「お金取得効果」「何が起こるか不明」のうちのいずれかのボタンが発生し、ボタンをタップするとその効果を得られるという内容になっています。

入力した金額が多いほど強力な効果が発動し、少ないほど何が起こるか不明になるという内容なので、お金に余裕がある時には使ってみたいモノです。実際にプレイしてみると、なかなか大金を注ぎ込む決心がつかないんですけど。

宝箱を開けたり敵を倒したりしたときに発生するコインは、ある程度近づいていないとプリンセスに吸い付いてくれません。プリンセスに吸い付かないコインは時間が経つと消えてしまうため、しっかりとお金を全部取るようにしましょう。このゲームの場合、折角取れるお金を取らないのは罪です。

買収はいつでもできるわけではなく、画面左下にある電卓ゲージがFULLのときしか使用できません。当然ながら、お金がない場合は買収できないのですが、お金がたくさんあっても、敵が一気に襲って来た時に全部まとめて買収できないので、全部の敵を買収したいときは、買収してはゲージが溜まるまで逃げるという行動の繰り返しを試みるようになります。

電卓を表示しているときは、電卓の裏側にいる敵をタップできず、買収する敵やレリックが画面の左側に来るようにポジショニングする傾向にありました。一応、右側に表示されている電卓を左側に移動する方法はあるのですが、焦っているとなかなかその操作を思い出すことができず、結果、ポジショニングで対応していることが多かったので、このあたりは慣れが必要に感じました。

先にも書いた通り、敵やレリックを買収して武具や銭神像を作っていくため、同じステージを繰り返しプレイする必要があります。ステージに入る際には、どの敵やレリックが必要か把握してプレイすると、かなり効率よくプレイができるようになります。これであとはプリンセスのスキルを上げていけば、楽勝でサクサクと進めるのでは?

ところがそんなに甘くはありません。特にアクションゲームが苦手だと、全然サクサクと進めない印象が強いです。「金の力で全てを解決するアクションRPG」というジャンルなのですが、お金の力で上げられるスキルに限界があります。スキルを上げるためにはスキルポイントが必要で、スキルポイントを稼ぐためには銭神像が必要なのですが、銭神像の数に限界があるため、むやみやたらとスキルを上げてしまうと攻略がしにくくなってしまいます。

一応、買収を繰り返して国民の数を増やしていけば、スキルポイントを獲得できるのですが、そのためにはかなりの数の敵を買収しないといけません。

買収するにもそれなりのお金が掛かるので、それならばお金を払ってスキルポイントの割り振りを0からやり直す方が楽です。(個人の感想です)

実は今回プレイしている中で、一番悩んだのがスキルの上げ方。スキルには、HP、攻撃力、防御力、毒耐性、氷結耐性といったポイントを上げて強化していくタイプと、「BREAKタッチ金額増加」「電卓ゲージ回復速度上昇」「ダウン耐性上昇」「レリック使用回数増加」といった能力を上昇させるタイプと、「追い打ちアタック」「ローリングアタック」「スペシャルアタック」といった新たな攻撃が追加されるタイプがあるのですが、最初に上げられる範囲がかなり狭いので、間違えるとかなり苦戦を強いられます。

お金が大事なことはプレイしていてとても感じていたことなので、「BREAKタッチ金額増加」を早めに発動させたのが大きなミスで、ここにスキルポイントを12も使用してしまったため、攻撃力や防御力への割り振りが減ってしまい、不利になった部分をプレイでカバーできない結果、先のステージに進めなくなってしまったのです。

でも、ここでも「金の力で全てを解決する」は活きてきます。10000Gを使用してポイントをすべて振り直し、HP、攻撃力、防御力を厚めにした結果、先に進むことができました。このあたりの試行錯誤を含めて「金の力で全てを解決するアクションRPG」なのだと実感できた瞬間でした。

今回のプレイでは確認できなかったのですが、ゲームを進めるとプリンセスの親戚のイザベラを操作キャラとして使用できるようになります。

このイザベラがゾンビなので、どんなギミックが使えるようになるのか、期待が膨らみますね。

アクションゲームなのに、電卓を扱い、画面を頻繁にタップしながら進めていく今作は、かなり激しい操作が必要ではあるもののとても魅力的で、カスタマイズややり込み要素など、長く激しく遊べるゲームだと確信しました。銭神様にあやかって、今年一番の幸せが舞い込んできたような気がします。

プリンセスは金の亡者

日本一ソフトウェア

PSVitaパッケージ

  • 発売日:2016年11月24日
  • 価格:5,980円(税抜)
  • 全年齢対象
プリンセスは金の亡者

プリンセスは金の亡者

日本一ソフトウェア

PSVitaダウンロード

  • 発売日:2016年11月24日
  • 価格:3,600円(税込)
  • 全年齢対象
プリンセスは金の亡者
プロフィール
酒缶(さけかん)/ゲームコレクター

1万本以上のゲームソフトを所有するゲームコレクターをしつつ、フリーの立場でゲームの開発やライターなど、いろいろやりながらゲーム業界内にこっそり生息中。ゲーム関係者へのインタビューをまとめた電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション」を展開中。関わったゲームソフトは3DSダウンロードソフトウェア「ダンジョンRPG ピクダン2」「謎解きメイズからの脱出」など多数。価格コムでは、ゲームソフトとAndroidアプリのプロフェッショナルレビュアーを担当している。

■公式サイト「酒缶のゲーム通信」
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■twitterアカウント
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■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション1」
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■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション2」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00CJ320S6/
■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション3」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00DI3T160/
■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション4」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00IXLHLVE/
■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション5」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00KA6CZWU/

(C)2016 Nippon Ichi Software, Inc.

※画面は開発中のものです。

この記事のゲーム情報

プリンセスは金の亡者

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