GameJeansが手掛けるスマートフォン向けアプリ第一弾「オーディンクラウン」。本作の制作発表、および先行体験会が行われた。
「オーディンクラウン」は、「神撃のバハムート」とApp Store、Google Playの両ランキングで全米No.1を獲得した英語版「Rage of Bahamut」のリリースに携わった経験を持つ飯野晃広氏が設立したGameJeansが手掛ける第一作目のタイトルとなっており、デザイン監修をCyDesignationの相場良祐氏が担当。
世界を統べる神になれる王冠“オーディンクラウン”をめぐる戦いの物語をベースに、総勢50体を超える3Dキャラクターの中からお気に入りのキャラを見つけて操作し、バトルを繰り広げていく。
1人プレイでもMOBAの楽しさを体感できるクエストや、最大5vs5のチームバトルがリアルタイム通信によって行えることが特徴となっており、キャラクター固有のスキルの発動や仲間と戦略を練りながら、モバイルゲームの手軽さはそのままに壮大なスケールでの戦闘が楽しめるようになっている。
MOBAの長所をアプリゲームに落とし込んだ「オーディンクラウン」
本発表会では、飯野晃広氏とゲームライターのマフィア梶田氏が登壇、本作に関する詳しいゲーム内容の説明を行った。
先述した通り、本作にはゲーム競技性の高い“MOBA”の要素が取り入れられている。マフィア梶田さんからの「どうしてスマートフォン向けタイトルに取り入れようと思ったのか」という問いに対し、飯野氏は「モバイル、特にスマートフォン向けのゲームの将来を考えた時、eスポーツの隆盛も考えて、よりアクション性の高いものが時代の先頭に立つだろうと思った」と、盛衰の激しいスマートフォンゲーム業界に対する私見に基づいたコメントを回答した。
また、MOBA系のゲームといえばチームバトルによる奥深い戦略性が魅力だが、その反面ルールも複雑で一試合における所要時間も長くなりがちだ。その点について本作は、やはりスマートフォン向けということもあり、MOBAの醍醐味を損なわない程度に要素がコンパクトにまとめられているという。
ただし、タワー(拠点)や各キャラクターのロール(役割)といったMOBA系ならではの要素は取り入れられており、しっかり手応えの感じられる戦略的なバトルが楽しめる作りになっているようだ。
発表会では、マフィア梶田さんによる実機プレイと共に、さらに詳細なゲーム内容が紹介された。まず、移動については仮想コントローラーによるタッチ操作で行われ、あらゆる方向へ直感的にキャラクターを動かすことができる。画面下部にはそのキャラクターが使用可能なスキルが配置されており、タップ操作で簡単に繰り出せるようになっているほか、使用するとアイコンにリキャストタイムが表示される。
本作のバトルでは、一般的なMOBAと同様キャラクターごとにレベルが設定されており、敵を倒していくことでレベルが上がっていく。レベルに応じて使用可能なスキルが解禁されていくというのも同様で、レベル7に到達すると一試合に一度だけ使用可能な強力なスキル「クラウンパワー」が発動可能になる。
キャラクターの入手方法については、クエストを進めていくことである程度入手できるほか、ガチャからも手に入れることができる。ガチャからは武器が排出され、一部のキャラクターと紐づいた武器を入手することで、そのキャラが解放されていく仕組みだ。
本作では、キャラクターを合成の素材にしたり売却したりすることはできない。なので、キャラクターが解放された武器を再度入手した場合は、武器のみが手に入る。なお、ガチャには元々キャラクターが解放されない武器も含まれているようだ。
フィールドギミックの活用が肝―「オーディンクラウン」プレイフィール
ここからは、実際にプレイした感想と共に、本作の対戦プレイの流れを説明していく。
本作には、「1vs1」「3vs3」「5vs5」の三つの対戦形式がある。対戦を始めるには、オンラインを通じたマッチングでユーザーと対戦するほかに、自分の近くにいるユーザーやフレンドを検索して一緒に対戦する機能も搭載されているので、友人と顔を合わせながら一緒にプレイできるのも嬉しいポイントだ。
今回、筆者は「1vs1」と「5vs5」での対戦を遊ぶことができた。「1vs1」では、縦に長い一本道のマップで戦うことになる。タワーも各チーム2つずつ(計4つ)のみで、それぞれの陣地の最奥にあるコアを破壊するか、プレイヤーキャラクターを1回でも倒したほうが勝利となる。
バトルでは、プレイヤーキャラクターのほかに、自軍のタワーから一定の間隔でポーン(NPCの雑魚敵)がポップし、敵の拠点へと進行していく。ポーンは体力や攻撃力こそ低いものの、拠点がある限り無限に出現し、敵キャラクターはもちろん、タワーやコアも攻撃してくれる。
敵のポーンを狩りながらレベルを上げ、スキルを駆使してプレイヤーキャラクターを撃破、あるいは撃退し、味方のポーンを前へ前へと押し出す…というのが、MOBAの基本的な流れだ。「1vs1」でもある程度このセオリーは変わらない。
しかし、拠点の数が少ないためか、ポーンの数もやや少なめに感じた。加えてほかにプレイヤーキャラクターが存在しない完全なタイマン状態のため、キャラクターの相性もほかの形式より色濃く出てしまう。
例えば、“アサシン”という体力が低い代わりに爆発的な火力が特徴のアタッカー系ロールのキャラクターなどは、戦線を押し上げ辛くラインの維持が非常にシビアになるだろう。
セオリー通りに戦うか、ある程度拠点を捨ててプレイヤーキャラクターのキルを狙いにいくのか、「1vs1」ならではの駆け引きも重要になってくるだろう。
「5vs5」では、「1vs1」とは異なりマップが大きく拡大される。敵のコアへと続く道も1本から3本になり、道中に配置されるタワーの数も増加。ポーンは当然、プレイヤーキャラクターにはかなわないので、どのレーンにも必ず1人はプレイヤーキャラクターが赴かなければならない。無防備なレーンがあれば、一気にコアまで敵が雪崩れ込んでくることは必至だろう。
なので、「5vs5」ではこの3つのレーンをいかに守り、敵の進行を妨げるかが重要になる。先述した“敵のポーンとプレイヤーキャラクターを排除しつつ、味方のポーンを押し出す”という、いわゆる“レーン戦”が「1vs1」よりも重要になるので、レーンを担当するキャラクターはなるべくキルされないように立ち回る必要があるだろう。
なお、「5vs5」ではプレイヤーキャラクターはキルされても何度でもリスタートすることができる。しかし、プレイヤーキルはポーンをキルするよりも大きな経験値が入手でき、相手のレベルアップを早めてしまうので、危なくなったらコアまで帰還して体力を回復させよう。
また、「5vs5」では3つのレーンの間に、レーンからは中の様子が見えない“ジャングル”がある。ここには敵味方関係ないポーンが配置されているほか、時折強大な力を持ったドラゴンが登場する。このドラゴンを倒すと、なんと味方となって一緒に敵を攻撃してくれるようになる。
このドラゴン、仲間にできれば心強いことこの上ない存在なのだが、一人で倒すには時間が掛かる上にかなりのリスクもある。可能なら複数人で挑みたいが、その間は各レーンの守りも薄くなるので、この辺りの判断がゲームの勝因に直結する要素になりそうだ。
複雑なルールをカジュアルに落とし込みつつも、その根幹となる駆け引きを味わえる「オーディンクラウン」は、本日より事前登録受付が開始。登録者数に応じて、最大でガチャ11回分のレインボージュエル2500個と、10000ゴールドがプレゼントされる。また、クローズドβテストの募集も本日から開始されたので、興味のある人はぜひ参加してみてはいかがだろうか。