カプコンは、本日6月20日に「モンスターハンター:ワールド」スペシャル公開生放送を配信した。国内で初めて披露された「モンスターハンター:ワールド」の実機プレイの様子を紹介する。

目次
  1. 実機プレイでは新モンスター「アンジャナフ」に挑む
  2. 生放送の最後には質問コーナーも

E3 2017で発表された、PS4「モンスターハンター:ワールド」(以下、「モンハンワールド」)。タイトル発表とともに、実に内容の濃いプロモーションムービーが公開されたのは記憶に新しい。

本日配信された「モンスターハンター:ワールド」スペシャル公開生放送では、同作のプロデューサーを務める辻本良三氏、エグゼクティブ・ディレクター兼アートディレクターの藤岡要氏、ディレクターの徳田優也氏が出演し、国内初の実機プレイを披露した。ここでは、この実機プレイで紹介された本作のポイントをお届けする。

【E3 2017】「モンスターハンター:ワールド」とは何か―自然環境を活かした新しい“狩り”の様子が垣間見えた辻本良三氏&藤岡要氏ショートインタビュー

実機プレイでは新モンスター「アンジャナフ」に挑む

徳田氏がコントローラーを握った実機プレイでは、PVの舞台にもなった「古代樹の森」にハンターが降り立った。本作では、ハンターは調査団として新大陸に赴き、さまざまなクエストをこなしていくのだ。

クエストが始まってフィールドに入ると、ガイド役となる受付嬢が登場。地図を見ながらクエストの目標を話していた。「モンハンワールド」ではキャンプの近くにガイド役が来てくれ、ここでクエストを受けることも可能だという。

ちなみに本作では“日本語翻訳”が導入されており、受付嬢は日本語で話していた。ただ、従来通り“モンハン語”にすることも可能だ。受付嬢は、クエスト中にも色々とアドバイスをしてくれる。

ハンターがフィールドを進むと、黄色がかったモンスターがアプトノスを捕食する場面に出くわした。この食いしん坊なモンスターは「ドスジャグラス」。古代樹の森で広範囲にわたって生息するジャグラスのボス格だ。

アプトノスを腹に収め、ぷっくり太ったドスジャグラスは森の中へ入っていく。それを追いかけると、ジャグラスたちの巣に行き着いた。ここでドスジャグラスは、溶かしたアプトノスを吐き出し、ジャグラスたちに分け与えていた。こういったモンスターの生態もじっくり楽しめるのが「モンハンワールド」だ。

ちなみにドスジャグラスは、腹にモンスターを飲み込むと攻撃方法も変わってパワフルになるという。相手にした際には、いかに太らせないかが大事になりそうだ。

本作では草むらに隠れることも可能。隠れていると、モンスターにも見つからない。

モンスターを追っていく時にハンターを助けてくれるのが「導虫(しるべむし)」だ。ハンターのガイド的な存在で、モンスターの匂いを嗅がせたりすると、モンスターの痕跡をたどって文字通り居場所まで導いてくれる。

導虫の働きで、今回の標的であるモンスター「アンジャナフ」の居場所までたどり着いた。ただ、アンジャナフがいるところは狭く戦いにくい。そこで徳田氏は「スリンガー」を使って物音を立て、広い場所にアンジャナフをおびき寄せた。

「スリンガー」は、すべてのハンターが左手に付けている簡易ボウガンのような装備だ。石ころや木の実を射出したりして、自分の狩りがしやすい状況を作ることができる優れもの。他にもロープを高所に引っ掛けて移動したりすることもできる。実機プレイでは「はじけクルミ」を撃ち、モンスターをひるませていた。

アンジャナフは凶暴で好戦的な恐竜型のモンスターだ。最近は恐竜に羽毛が生えていたという説もあるが、それを「モンスターハンター」としてビジュアル化したモンスターだと藤岡氏。顔についている突起は鼻で、匂いを察知したり、威嚇したりする時に使う。

徳田氏はアンジャナフと渡り合いながら、肉を設置。すると、食いしん坊のドスジャグラスがやってきて、アンジャナフと戦い始めた。「モンハンワールド」ではモンスター同士を戦わせ、その隙にハンターの攻撃を叩き込むことができる。モンスターにとって最大の罠がモンスターというわけだ。

左下の地図の縁が白い時はモンスターに見つかっておらず、導虫が働いてくれる。モンスターに見つかると赤くなり、導虫は出てこなくなる。

また本作では、高いところからジャンプ攻撃を放つと、モンスターに乗ることが可能。過去作でもおなじみの乗りアクションだ。

ハンターに乗られたモンスターは、それを嫌がってハンターを木などにぶつけようと暴れる。ハンターはモンスターの頭や背中、尻尾に移動しながら、それを避けていくのだ。

とうとう怒り状態になったアンジャナフ。このモンスターは、怒るとハンターをどこまでも追いかけてくる。逆にその習性を利用して、有利な場所に誘導することも可能だ。

実機プレイでは、怒ったアンジャナフを古代樹のてっぺんにまでおびき寄せた。そこにいたのは、リオレウスだ。リオレウスは、自分の縄張りに来たアンジャナフを攻撃し、追い払った。

「モンハンワールド」は、今の最新技術を使って「モンスターハンター」を表現し、そこにハンターが飛び込んでダイナミックな狩りをすることがテーマになっている。これまでにできなかった表現を行う上で、一番最初に作り込みが始まったのがリオレウスなのだという。鱗の質感や骨格の作り、翼の造形などを一からデザインを上げ直した。特に翼の“透け感”にはかなりこだわったそうだ。

アンジャナフがいなくなったことで、リオレウスに挑もうとする徳田氏。が、一人では厳しい相手だ。そこで徳田氏は救援信号を射出。本作では誰かのクエストに途中参加することが可能で、ここから辻本氏たちが加わったマルチプレイがスタートした。

驚いたのはこのシーン。リオレウスと戦っている際、大タル爆弾で水をせき止めていた岩を破壊し、決壊した水でリオレウスを滝の下に落とし、大ダメージを与えていた。

本作ではこのように、水や蔦などを使った、自然を生かした狩りをすることができる。フィールドにはハンティングに利用できるものが生物を含めてたくさん存在しており、色々と準備をせずともその場にあるものを使って狩りを有利に運ぶことができるのだ。

4人になったとはいえ、リオレウス討伐はやはり難しいようで、辻本氏たちは再びアンジャナフにターゲットを変更することに。生態マップでモンスターの位置をチェックし、アンジャナフに一番近いキャンプに「ファストトラベル」(=瞬時に移動)した。

本作ではクエスト中でも、キャンプで武器を変更することができる。そのほか、回復薬やこんがり肉を歩きながら摂取することが可能。その動作もキャンセルできるなど、フィールドがシームレスになったことで、いくつかのアクションが変更されている。

刺激を与えると麻痺ガスを出すカエルが生息する場所にアンジャナフをおびき寄せたパーティは、このカエルを使ってアンジャナフを麻痺状態に。ハンマーを使う辻本氏はここで、斜面を滑って跳躍し、回転しながらハンマーを連続で叩き込むアクションを披露した。

本作に登場する武器は全14種で、過去作にあるものはすべて使うことができる。上記のように、新しい技も追加されている。

例えばヘビィボウガンは撃ちながら歩いたり、動きながら移動したりと、TPSに近い操作で狩りをすることができる。また、ガトリング砲のような攻撃ができる特殊な弾なども用意されており、新しい感覚で狩りができそうだ。

爆弾などを使ってアンジャナフを追い込んでいった一行は、制限時間が迫るなか、ギリギリで討伐に成功! 倒したモンスターから剥ぎ取ったり、クリア後に報酬として与えられたりする素材で武器防具を強化するという流れは、これまでのモンハンと同じだ。

個性的な植物や動物、そしてモンスターたちが、自分たちのテリトリーと意志を持って生息する。それをハンターは時に利用し、時に巻き込まれながら狩りを行っていく。自然との融和のによるハンティングが垣間見られた実機プレイであった。

生放送の最後には質問コーナーも

――「モンスターハンター:ワールド」でオンラインプレイをする際には何が必要ですか?

辻本氏:PS Plusへ加入していただければ、オンラインプレイを楽しめます。

――PVで水中から顔を出していましたが、水中戦は復活しますか?

辻本氏:水中での狩猟はありません。

藤岡氏:探索している時に多彩な表現をしようと思い、水に潜るアクションを入れました。

――「古代樹の森」以外のマップはありますか?

辻本氏:ありますが、何があるかはまだ言えません。ユニークなステージもありますので期待していてください。

藤岡氏:今回は一つの大陸を調査するので、ストーリーを進めていくとどんどん行ける場所が広がっていきます。

――ダメージ数値が出るということですが、表示させないようにできますか?

辻本氏:できます。今までの感覚で遊びたい方はダメージ表示をさせないことが可能です。

――オープンワールドでのマルチプレイとはどんなものでしょうか? また、参加するにはどうすればいいですか?

辻本氏:本作はフィールドの密度にコンセプトを置いています。フィールドはすべてつながっていて、エリア間のロードはありません。広さは今までのフィールドの2倍~2.5倍です。

藤岡氏:拠点に集合して、最大4人でパーティを組んで行く流れは今までと同じです。先に始まっているクエストに途中参加することも可能ですし、救援信号を出して協力を求めることもできます。

辻本氏:マルチプレイでは、テキストチャットやボイスチャットでコミュニケーションを取ることも可能です。

――PVで隠れ蓑のような動作がありました。他にも新しい動作があれば教えてください。

徳田氏:本作には特殊なスキルを使える「装具」があります。一度使うとクールダウンの時間が必要ですが、その分強力です。PVに出ていたのは、モンスターから一時的に隠れて、立て直す時間を作るスキルです。他にもモンスターの攻撃を受けてものけぞらないスキルなどがあります。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

コメントを投稿する

この記事に関する意見や疑問などコメントを投稿してください。コメントポリシー