声優の岩澤俊樹さんによる連載コラム「岩澤俊樹のゲーム1フレ勝負」。第6回は、前回に引き続き、アークシステムワークスより5月25日に発売されたPS4/PS3/Steam用ソフト「ギルティギア イグザード レヴ ツー」の魅力を大ボリュームでお伝えします。
皆様こんにちは! 岩澤俊樹です。
第5回、読んでいただけだでしょうか…? 前回のコラムで、一人でも多くの方に「ギルティギア」の魅力が伝わっていたら嬉しいです。未読の方は是非!
そして今回は予告通り「ギルティギア イグザード レヴ ツー」の新要素、そして前回紹介しきれなかったゲームモードについて紹介していきたいと思います!
新キャラクター参戦!
「ギルティギア イグザード レヴ ツー」の1番の注目ポイント。それはやはり新キャラクター「梅喧」と「アンサー」の追加ではないでしょうか。
「アンサー」は新規参戦、「梅喧」は過去作「ギルティギア イグゼクス アクセントコア プラス アール」以来の登場です。
いやぁ、待ってましたよ梅喧の復活! シリーズファンとしては新規キャラクターが増えるのも嬉しいのですが、歴代のキャラクターたちが帰ってくる喜びは特別なものがありますね。
個人的に梅喧は結構使っていたので参戦が発表された時本当に嬉しかったですし、プロモーション映像を見た時鳥肌立ちましたよ!
最新技術で描かれたグラフィック、演出、新モーションの格好良さに感動し、早く触ってみたくて1月に行われたアーケード版のロケーションテストにも行ってきたほどです(笑)。
そしてここからは実際に新キャラクターを触って見た感想の話しをしようと思うのですが、若干内容がマニアックになります(汗)。どうか最後までお付き合い下さい…!
まず「梅喧」から。ファーストインプレッションは「操作感は従来のものに近いけど、新しい要素が沢山あって新キャラみたいだなぁ…」でした。
「梅喧」の代名詞といえば、ガード中に反撃を繰り出せる「ガードキャンセル技」。しかし今作からはガード中ではなく「亞坐身」という当て身技で相手の攻撃を受け止めてから各種反撃技に派生させていく、という性能に変わりました。
今まで梅喧を使っていたプレイヤーにとっては、この新要素「亞坐身」に慣れるまで大変かもしれませんが、反撃技にはヒット時にそこから高威力の連続技(コンボ)を決められるものもあるので、積極的に狙っていきたい技でもあります。
こういった新要素を取り入れることで、古参プレイヤーと新規プレイヤーの差を開き過ぎないようにするというのはとても良いことだと思いました。今までと変わらない性能だと、どうしても前からやっていたプレイヤーが有利になってしまいますからね。
しかし操作感や通常技は従来のものに近いので、培ってきた技術が役に立つところもある、という絶妙なバランス。新技がキャラクターコンセプトを崩していないところも素晴らしいと思います。
ガンガン攻めるというよりは、梅喧のもう1つの代名詞「畳返し」で相手を誘いつつ、攻めて来たところ「亞坐身」で反撃したり、隙あらば高火力コンボで圧倒していく。というキャラクターです。
相手の動きに対応して戦うのが好き、コンボを研究するのが好きな人にオススメです。
僕は今「レイヴン」というキャラクターをメインで使っているのですが、
「梅喧」も並行して練習していきたいと思います!
続きまして「アンサー」。「ギルティギア イグザード サイン」のストーリーモードで初登場、今作でプレイアブル化となったキャラクターです。
「ギルティギア」シリーズには「チップ=ザナフ」という忍者のような(?)キャラクターがいるのですが、
「もっと忍者らしい忍者を作りたい」というコンセプトのもと作られたキャラクターだそうです。
そのコンセプト通り、飛び回ったり、分身したり、変わり身の術が出来たり、瞬間移動したり、飯綱落としのような技をもっていたりと、一見正統派忍者のようですが「アンサー」は「ビジネス忍者」です。
ビジネス忍者…??と思われるでしょう。僕も思いました。
戦闘中ずっと仕事の電話してたり、飛び道具が名刺だっり技名がビジネス忍法、インテリ忍法だったり。それがビジネス忍者なのです。正統派と見せかけて、一癖も二癖もある忍者でした(笑)。
使ってみた感想は「一見複雑そうだけど、シンプルに戦っても強そう」でした。
リーチ、判定共に強力な通常技から、ガードさせても隙が少ない突進技「冽掌」に繋げて相手を固め、投げ技の「インテリ忍法・螢灯落とし(けいひおとし)」で崩す、という戦法が正攻法ながら非常に強力。
初めてアンサーに触る時はまずこの連携を覚えておくといいでしょう。
このようにシンプルに戦うこともできますが、アンサーを使いこなすためにはさまざまなテクニックを駆使していくことになります。その代表が「インテリ忍法・麟技の書(りんぎのしょ)」。
画面上に巻き物を設置する技で、
設置した巻き物に飛び付き、そこから派生でさまざまな攻撃を繰り出すことができます。
空中戦や奇襲、ガードを揺さぶったり、コンボに組み込んだりと、多岐に渡り大活躍。
常に麟技の書を設置しておき、空中を飛び回り相手を撹乱しつつ、地上では通常技で圧倒するというのがアンサーのメイン戦術です。麟技の書からの派生技は5種類あり、どれも強力なものが多いですが、どれが来るかバレると対策をとられてしまいます。なので如何にして相手に的を絞らせないようにするか、立ち回りにセンスが問われます。
全ての技を使いこなすにはかなりのテクニックが必要ですが、やり込み甲斐のあるキャラクターだと思いました。今作から始めた方に特にオススメですよ。新キャラクターを完璧に対策しているプレイヤーは少ないですからね(笑)。
充実のオンラインモード
昨今の格闘ゲームにおいて、オンラインモードはかなり大事な要素です。何故なら格闘ゲームは人と人が対戦するもの。その核たるオンラインモードが快適で楽しくないと、コンシューマー版ユーザーのモチベーション低下に直結するからです。これは格闘ゲームに限ったことではないかもしれませんが…。
前作「ギルティギア イグザード レベレーター」からオンラインモードが大幅にリニューアルされましたが、今作でさらにパワーアップしました。
従来はオンラインロビーに入ってから「プレイヤーマッチ」「ランクマッチ」を選択していたのですが、メインメニューからダイレクトに選べるようになりました。もちろん他のモードをプレイしながらマッチングできる「ランクマッチ待受」も健在。ロビー入る手間もないですし、対戦に集中したい人にはありがたいですね。
一方ロビーではゲームセンターの様に対戦台が設置してあり、気軽にいろいろなプレイヤーと対戦することができます。前作から実装されたアバターのエモーションが多数追加されたり、簡易チャットも送りやすくなったので、コミニュケーションをとりながらワイワイプレイしたい方にオススメです!
ロビーの中央には3試合先取用の対戦台がそびえ立っています。オンライン大会の決勝戦など、ここで戦ったら盛り上がりそうですね!
前作まではプレイヤーマッチばかりで、ロビーで対戦しているプレイヤーは残念ながらあまり見かけませんでした。しかし今作では「ガチンコでやりたい人はプレイヤーマッチかランクマッチ」「気軽にやりたい人はロビーマッチ」と棲み分けが出来きたおかげで、ロビーも連日賑わっていますよ!
進化したところはまだあります。個人的にはこれが1番良かったところですね。それはズバリ「初心者専用ロビー」です。
前作から初心者用ロビーはあったのですが、今作からはオンライン対戦で一定以上勝利したプレイヤーは入れなくなるのです。なので今作から始めた人でも安心して近い実力の相手と対戦できるわけです。この仕様変更、小さなことかもしれませんがとても良いことだなあと。
新規プレイヤーがオンライン対戦でいきなり上級者に当たってしまい、一方的にやられて諦めてしまうこと…あると思います。初心者の方にまず「対戦の楽しさ」を知ってもらうという意味でも「初心者専用ロビー」の仕様変更はとても素晴らしい配慮だと思いました。
ゲームはやっぱり同じくらいの実力の相手と対戦するのが1番楽しいですからね。そんなわけで、まだ始めたばかりの人でも大丈夫、どんどん対戦しましょう!
そして今これを読んでいる貴方! 僕とマッチングした際は、お手柔らかにお願いします。
1人でも楽しめる要素盛りだくさん!
前回紹介しました「ストーリーモード」を始め、1人用のモードも充実。まずは「フィッシング」、そう、釣りです。
対戦したり、ストーリーを見たりすると、ゲーム内マネー「W$(ワールドドル)」が貯まっていきます。そのW$を使って釣りをすると、キャラクターカラーやBGM、オンラインロビーで使えるアバターヘッド等が釣れたりします。
対戦で疲れた時など、息抜きに釣り、いかがですか?
続きまして、「M.O.M」モード。これはキャラクターをパワーアップさせたり、さまざまなアイテムを駆使して強力なCPUと戦い続けるやり込みモードです。
凄まじいスピードと攻撃力に育てたり、他のキャラクターの技を使えるようにしたりと、かなりハチャメチャなカスタマイズができます。その分難易度も高いので、かなりやり込み甲斐があります。しかもなんと、カスタマイズしたキャラクター同士でもオンライン対戦ができるのです。
以前、僕がMCを担当させて頂いている番組「YOUDEAL GGXrdREV2 BATTLEMANIA」で、「M.O.M」モードのエキシビションマッチを行なったところ、かなり盛り上がりました! スピードが速すぎて何をやっているのわからなかったり、コンボの威力が高すぎたり、通常ではあり得ない技の応酬があったり…。普段とは全く違った対戦が楽しめるので、やり込んでいるプレイヤーにもオススメです。自分のお気に入りのキャラクターを最強に育てるのも楽しいですよ!
最後にご紹介するのが「デジタルフィギュア」モード。表情、カラー、ポーズ、背景などを先程ご紹介した「フィッシング」で集め、好きなように組み合わせてオリジナルのジオラマが作れるのです!
3Dモデリングで作られていることをフルに活かしたこのモード。どうです? 格闘ゲームでは初めて見るモードでしょう?
僕も驚きました…。作品やキャラクターへの「愛」や「情熱」をこのような形で表現できる格闘ゲームが今まであったでしょうか…?
ポーズや表情などかなり種類があるので、色々試しているうちにいつの間にかかなり時間が経っているなんてことも…。背景の光源の位置によって陰のかかり方もかわります。
これによって同じ構成でもかなり印象が変わるんですよ。本気で作ろうとすると1日が一瞬で終わります(笑)。カッコいいものからネタ的なものまで、どんなジオラマを作るかはアナタのセンス次第!
そして作ったジオラマをスクリーンショットに撮り、PS4のシェア機能を使ってツイッターにアップする事ができます。以前、デジタルフィギュアモードフォトコンテストが開催され、多数の作品が投稿されました(受賞作品はこちら→http://www.ggxrd.com/rev/cs/sp/digitalfigure/)。
新キャラクター2人のパーツも追加されましたし、7月6日にはフィギュアやポーズの追加と同時に、第2回デジタルフィギュアフォトコンテストがスタート(http://www.gamer.ne.jp/news/201707060063/)しましたので、いろいろと試行錯誤してみては!?
充実の1人用モード、対戦の合間にやるもよし、むしろこちらをメインでやるのもアリですよ!
さてさて、前後編でお送りしてきました「ギルティギア イグザード レヴ ツー」如何でしたでしょうか? 長くなり過ぎないように、伝えたい事をかなり絞って紹介したつもりだったのですが、結構なボリュームになってしまいましたね…。好きなことを文章で伝える難しさを改めて感じました(反省)。
長過ぎてよくわからなかったよ! という方は是非こちらをご覧下さい。作品の魅力が分かりやすく解説されています。
こちらのトレーラー、なんと私岩澤が「Teacher」と「†Dark Crow†」役で出演させて頂いておりますので、よく分かったという方も見てくださると嬉しいです…。
今回のコラムを読んだ、またはトレーラー映像を見た事によって「ギルティギア」に興味を持ってくださる方が1人でも増えたら、こんなに嬉しいことはありません。ご協力して下さったアークシステムワークス様、Gamer様ありがとうございました。
それでは皆様、オンラインでお会いしましょう!
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!
次回はいつもとは少し変わった展開があるかも? お楽しみにー。
岩澤俊樹さんプロフィール
アイムエンタープライズ所属
生月日:10月17日
趣味:ゲーム、音楽鑑賞、散歩
主な出演作品:【TVアニメ】ようこそ実力至上主義の教室へ(高円寺六助) 、問題児たちが異世界から来るそうですよ?(ヴェーザー)、【吹き替え】謀りの後宮(李重俊)、【ゲーム】GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-(ダレル)、ファンタシースターオンライン2 es(ダンテ、セイメイキカミ)など。「GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR- BATTLE MANIA」でMCとしても活躍。