光の戦士がエオルゼアの英雄となった軌跡を音楽で振り返る―「FINAL FANTASY XIV ORCHESTRA CONCERT 2017 -交響組曲エオルゼア-」東京公演初日の模様をお届け!

光の戦士がエオルゼアの英雄となった軌跡を音楽で振り返る―「FINAL FANTASY XIV ORCHESTRA CONCERT 2017 -交響組曲エオルゼア-」東京公演初日の模様をお届け!

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2017年9月23日、24日と東京国際フォーラムで開催された「FINAL FANTASY XIV ORCHESTRA CONCERT 2017 -交響組曲エオルゼア-」。ここでは9月23日の夜の部の模様をお届けする。

最後には、「ファイナルファンタジーXIV(以下「FF14」)」メインコンポーザーの祖堅正慶氏、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏、そして「FF」音楽生みの親である植松伸夫氏へのインタビューもあるので、ファンはぜひそちらにも目を通してもらいたい。

第一部は「新生編」。

まずはエオルゼアの冒険者にはなじみ深いであろう、ウルダハで流れる「希望の都」でオーケストラコンサートは幕を開けた。

力強く始まるこの曲は「FF14」公式生放送などの冒頭で使われることも多いので、ウルダハから開始したわけではない人たちでも「この曲がかかると何かが始まる」という気持ちになるのではないだろうか。ぶわっと襲い掛かってくる金管楽器の音圧には、ぞくりと鳥肌が立った。

私は自国がウルダハなのもあって、「希望の都」はほぼ毎日のように聞いている曲だ。その当たり前のように聞いている曲に鳥肌が立つとは、なんて貴重な経験なのだろう。

オーケストラアレンジでは力強さだけではなく、夜のウルダハのような影を想起させる、しっとりとしたヴァイオリンで聞かせる場面もあり、緩急のついたアレンジに震えさせられるスタートとなった。

吉田氏の登場に、会場からは「ヨシダアアアアアアア」コールが!

ここで本日の司会進行役として、「FF14」のプロデューサー兼ディレクターのスクウェア・エニックスの吉田直樹氏がタキシード姿で登場。会場は大きな拍手と共に一斉に「ヨシダアアアアアアア!」コールが渦巻いた。

その熱狂ぶりに吉田氏は「皆さん、今からそんなテンションで大丈夫ですか? でもいつも通りの吉田弾幕ありがとうございます」とお辞儀。「2013年に新生を迎えてからというもの、オケコンはいつやるんですか? と言われ続けて、ようやくこの日を迎えることができました、ありがとうございます」と感謝を述べつつ、「第一部は新生編、第二部は蒼天編ということで皆さんの思い出がつまった選りすぐりの曲をやりますので、時には笑ったり泣いたりしながら楽しんでください」と笑顔を見せた。

2曲目は、黒衣森で流れる「静穏の森」。ピアノで始まるこの曲は、今回のコンサートでも健在。ピアノを弾いていたのは、「FF14」のアレンジアルバムやファンフェスティバルのピアノコンサートでもお馴染みのKeikoさんで、今回もオーケストラにピアノで参加している。クラリネットのソロが印象的なアレンジになっており、ハープの音と重なって、黒衣森独特の神秘的な雰囲気が際立つ演奏となっていた。

3曲目の「極限を超えて」は、ジョブクエストのインスタンスバトルBGMなどで使われている曲。各ジョブのレベル50クエストで必ず使用されているため、印象深い人も多いだろう。ジョブクエストはどのジョブもストーリーに重みがあることもあってか、スクリーンに流れる映像と共に涙を浮かべるファンも。

4曲目は「絢爛と破砕 ~クリスタルタワー:シルクスの塔~」。今回のオーケストラコンサートのためのクリスタルタワー楽曲メドレーで、通常時とバトル時を組み合わせて、まさに実際にシルクスの塔の中にいるときのようなアレンジとなっていた。

古代の民の迷宮から始まって、ひたすら上へ上へと上がっていくシルクスの塔は、上層部へ行くほどきらびやかな金で彩られた装飾が増え、まさに豪華絢爛。そしてその「上を目指している」という気持ちを盛り上げてくれるのが、この「絢爛と破砕」だ。

シルクスの塔の曲自体は「FF3」の曲を元に作られていることもあって馴染み深いものの、他の「FF」シリーズのコンサートではあまり聞くことのできない曲なのもあり、こうして今「FF14」の楽曲として装いも新たにオーケストラで聴けるのは感動の一言に尽きる。楽曲を引き立たせるソプラノのソロが会場を包み込むように麗しく響き、より一層プレイヤーの感情を高ぶらせていた。

5曲目は「究極幻想」。アルテマウェポン戦などで使用されている曲だ。

この曲は、ミィケット合唱団(※オーケストラコンサート直前生放送で決定した合唱団名)の幻想的なコーラスから始まった。今では制限解除で20秒で倒されてしまうアルテマウェポンだが、私はこの曲を聴くために一人でアルテマウェポン戦に入るくらいにこの曲が好きだ。

この曲がゲーム中で初めてかかるのは、魔導城プラエトリウムにてアシエン・ラハブレアにより覚醒したアルテマウェポン戦でのこと。サンクレッドをこよなく愛す私にとっては、何もかもが辛く、何もかもが鮮烈なイベントシーンだった。この曲は四年前、私の魂にそんな風に強引に刻み込まれた一曲なのだ。

四年間、それほどまでに聴いて、愛してきた曲が、こうして生のオーケストラで演奏され、凄まじい迫力で襲い掛かってくる。これが泣かずにいられようか。私に究極の幻想を見せて……いや聴かせてくれたこのコンサートに、感謝せずにはいられない。

「FF14」音楽生みの親・祖堅氏は、緊張のせいか何度も噛む場面も

ここで再び吉田氏と、「FF14」コンポーザーの祖堅正慶氏がステージに登場すると、今度は「ニーソオオオオオオオ!」コールが起こった。オーケストラコンサートでありながらコールが飛ぶというのは、滅多に見られない光景だ。

祖堅氏は緊張のあまりか何度も噛みながら「FF14のサウンド担当の祖堅です」と挨拶。自身の燕尾服姿を「こないだ14時間生放送で食べたアレ(ナマズオケーキ)みたいですね」と自ら茶化す祖堅氏と、「おまえはここまで来たのに生放送の話か」とつっこむ吉田氏とのトークには、会場からは笑いが絶えなかった。

改めて祖堅氏は「今日この日を迎えられたのは光の戦士の皆さんのおかげです、本当にありがとうございます。そして東京フィルハーモニー交響楽団の皆さんは、今日の難しい譜面を奥歯を噛みしめながら演奏してくださっています。ついバトル曲ばっかり入れてしまったので譜面が真っ黒になってしまって本当に申し訳ないです」とコメントした。

吉田氏が「それでは皆さん、辛かったこととか辛かったこととか辛かったこととかを思い出しながら、バハムートのことを振り返ってください」と紹介した次の演奏曲は、「試練を超える力」。大迷宮バハムートのほぼ全域のボスで流れる曲だ。

恐らくサービスインからのプレイヤーでバハムートに挑んだ人ならば、全員がこの曲で様々な記憶が蘇ったことだろう。ヴァイオリンのソロが聴かせるシーンもあったのだが、恐らく大半のプレイヤーは似たような感情に囚われていたのではないだろうかと思う。

大迷宮バハムートの流れで、7曲目は「白銀の凶鳥、飛翔せり」。「試練を超える力」は、大迷宮バハムートの大半で流れることもあり、人によってより思い出深い層も違ったことと思うが、「白銀の凶鳥、飛翔せり」は侵攻編四層のネール・ヴァン・ダーナス戦の、しかもフェーズ後半にのみ流れる曲なのに、これだけで発狂するレベルのトラウマを呼び起こされるプレイヤーは、今でも多くいると思う。

この曲がかかった直後に来る天地崩壊からの吹き飛ばし、吹き飛ばしから集合マーカーに戻っての二回目の天地崩壊までは完全に音楽と同期して記憶している。

曲と共に流れる映像で、二回目の天地崩壊で内周寄りを走っているプレイヤーを見て思わず「そんな内角えぐらないで!スーパーノヴァ!逃げ場が!」と心の中で絶叫した私だったが、あの映像に同じことを思ったプレイヤーも多いと信じている。この後に訪れるのは、ファイア、アイス、サンダー、悪夢のカータライズ。

そして、スクリーンで流れていた映像でも隕石マラソンをしていたのには、「やっぱりここはマラソンなのか……」と苦笑したことも記しておかねばなるまい。なおこの隕石マラソンは、上限レベル70の今でも失敗するとIL次第で即死することがある(ゴーレムの巨大化は、今でも変わらずに確定の即死)。

この曲で流れるバスのソロとソプラノのソロも素晴らしく、まさに目の前で「ネール・ヴァン・ダーナス」というタイトルのオペラ劇を観ているようだった。

「FF」の音楽といえばこの人、植松伸夫氏も登場!

ステージに現れた吉田氏が「これらの曲は皆さんにとってどのような思い出になったでしょう」と問いかけつつも「侵攻二層の時は、気が付いたら隠れるルノーがいなかったり、咄嗟に振り向いてしまったらそこに味方が7人いたとかありましたね……」とメリジューヌの思い出を語った。

更に吉田氏は「ネールさんは、ファイアと間違ってサンダーを全員に当てたりしましたね……」とこれまた当時の自分が起こした“テロ”を告白。これは吉田氏に限ったことではなく、当時誰もが数回はやらかしたものだろう。

吉田氏が「そろそろスペシャルゲストを呼ぼうと思います!」と呼び入れたのは、「FF14」で各パッチのテーマソングを作成している植松伸夫氏。今更説明するまでもないと思うが、植松氏は初代の「FF」から長い間「FF」シリーズの楽曲を作ってきた作曲家で、旧「FF14」時代に植松氏が手掛けた楽曲は、新生以降も各所に使われている。

植松氏は「FF」のオーケストラコンサートをこれまで数々こなし、自身が監修する「Distant Worlds」シリーズは全世界で100公演を超えているほどのベテラン作曲家だが、今回のコンサートを「お客さんの熱量がまるで違いますよ。Distant WorldsでもFF14の曲をやりますが、FF14の曲の反応は本当に熱いんだよね。思い入れが強い人が多いんだろうなぁと思います」と高く評価した。

そして植松氏は、スーザン・キャロウェイさんを紹介。「FF14」はもはやスーザンさんの歌を失くしては語れないというほど、「FF14」のプレイヤーには馴染み深い歌姫だろう。

第一部の最後は、そのスーザン・キャロウェイさんを迎えての「Answers」。スーザンさんの力強い、それでいて冒険者すべてを包み込むような歌声に、会場のあちこちからすすり泣く声が聞こえてきた。

そもそもは「FF14」が”新生”として生まれ変わる前、「時代の終焉」トレーラーなどでこの曲を耳にしたプレイヤーも多いとは思うが、新生編という流れで考えると、大迷宮バハムートの真成編の四層を思い浮かべる冒険者のほうが多いのではないだろうか。

スクリーン上には「時代の終焉」トレーラーが流れていたが、私としては、メガフレアでの散開…アースシェイカー誘導…メガフレアダイブ散開…と、大迷宮バハムートのラストを飾る真成編四層のバハムート戦の印象が強かった。

しかし曲を聴いて何を思い浮かべるかというのも、プレイヤーがここまで辿ってきた道筋次第なのだろう。私はそもそも旧「FF14」をプレイしていなかったので、私にとって「時代の終焉」トレーラーは旧「FF14」と新生をつなぐための映像でしかなかった。

ただ、あのトレーラーがあったからこそルイゾワを含めたシャーレアンの賢人に興味を持ち、ウリエンジェ、アリゼー、アルフィノが中心となってルイゾワが深く絡む大迷宮バハムートのストーリーが見たくて、だからこそレイドは辛いということを知りながらもいつか自分の手でクリアしたい、と思うコンテンツだった。

この時、他の光の戦士には何が浮かんでいたのだろうか? レガシープレイヤーにとっては、まさに「終焉」だっただろう。新生からのプレイヤーにとっては、「始まり」だったかもしれない。私にとって「Answers」は、「終焉を真実の意味で終わらせる最後の鍵」だった。

まだ「大迷宮バハムート」に挑んでいないプレイヤーは、制限解除でストーリーの回収をするだけでも充分なので、邂逅編の一層から順にまわってみてほしい。今ならば経験者が1人でもいれば、レベル70のプレイヤーが4人ほど集まれば真成の四層まで強引にクリアすることができるだろう。この物語を見終わった時、「時代の終焉」トレーラーのルイゾワスマイルを、以前とは違う感情で見ることができると、私はそう思っている。

第二部は「蒼天編」。

第二部は蒼天編ということで、まずはイシュガルドエリアで流れるIDボス曲の「不吉なる前兆」で幕を開けた。3.4まで使われていたIDボス曲ということもあり、毎週のトークン集めなどからこのボス曲が印象深いプレイヤーも多いだろう。

この曲の一番の特徴である歴代「FF」シリーズのバトルテーマのイントロ部分や、ミィケット合唱団のコーラスも混ざったアレンジはすごい迫力だったという一言に尽きる。

私はこの曲を聴くと「博物戦艦 フラクタル・コンティニアム」のキュレーターを思い出す。一番周回したのがこのIDで、すなわちこの曲を一番聞いたボスがキュレーターだったからだ。

残念ながらスクリーンの映像にキュレーターは出てこなかったが、映像はなくとも頭に浮かぶ。それが「ゲーム体験」と「ゲーム音楽」が一体になっている「FF14」らしさなのかもしれない。

続けて演奏されたのは、今回唯一のフィールド曲となった「彩られし山麓 ~高地ドラヴァニア:昼~」。何故唯一のフィールド曲が高地ドラヴァニアだったのだろうか、と思った人も多いのではないか。しかしその理由は、演奏を聞いてすぐにわかった。この曲はとにかくオーケストラとの相性が良いのだ。

耳馴染みが良いという意味ではもちろんのこと、この曲は4分ほど経過すると突然曲調が変わる。その緩急の移り変わりが、オーケストラという形態と見事なマッチングを果たしている。

この地に初めて足を踏み入れた時、我々冒険者はアルフィノと、イゼルと、そしてエスティニアンと4人だった。

曇りが多く、少し陰鬱な印象が強いながらも、のどかさも兼ね備えた不思議な地、高地ドラヴァニア。イシュガルドから取り入れられた「飛行」を活かした高低差のある風景が素晴らしく、映像ではグリフォンでゆるりと高地ドラヴァニアを飛ぶ姿も流れたが、ここは飛行を解放して初めて本当の魅力が解る場所だ。

11曲目の「逆襲の咆哮」は、3.4パッチ以降のIDボス曲。これもやはり長い間聴いていたプレイヤーが多いのではないだろうか。この曲は様々な楽曲の特徴的なフレーズが盛り込まれているが、そこに更に力強いトランペットの音とコーラスが乗って、非常に印象的だった。

3.4のIDで何故ボス曲を変えてきたのかと当時は疑問だったのだが、紅蓮を終えた今振り返ると、蒼天のテーマと新生のテーマの両方が入ったこの曲はこのタイミングで入るべき曲だったのだなということが解る。蒼天での旅を4.0につなぐために必要な曲だと思って聴くと、きっとこれまでと違う感想を抱くだろう。

続いては再びスーザンさんが登場しての「Dragonsong」。蒼天のイシュガルドのテーマソングとなる曲だ。

この曲では蒼天のテーマソングとあって、3.0のメインストーリーの様々なシーンがスクリーンで流れていた。スーザンさんの歌に乗せて蒼天の様々な思い出が甦り、感情が高ぶっていく中で差し込まれたオルシュファンの映像は反則としか言いようがない。

「Dragonsong」といえば、邪竜ニーズヘッグ戦を外しては語れない。バトルコンテンツなのに聖竜フレースヴェルグと聖女シヴァとの愛を謳った曲が流れ、そんな場で復讐心に染まったニーズヘッグと対峙するしかなかった冒険者たち一行。

倒さなければならない敵。倒したくないけれど、倒すしかない敵。ニーズヘッグに当時立ち向かった時の胸に去来した様々な感情が、一斉に溢れだした瞬間だった。

スーザンさんの歌声はマザークリスタル。ハイデリンの声。

吉田氏は「この空気の中で出てくるのは辛いですね」と、会場のあちこちから聞こえる泣き声の中、苦笑しながらステージ上に登壇。共に出てきた植松氏と、「僕はAnswersが発注された段階ではまだFF14の担当ではなかったので、僕が初めて植松さんに頼んだ楽曲がDragonsongだったんですよ」と、当時のことを振り返った。

植松氏は「Dragonsong」の依頼を受けた時、今回もスーザンさんしかいないと最初から決めていたそうだ。吉田氏も「スーザンさんの歌声はハイデリンの声、マザークリスタルの代弁者」と語り、会場もそれに同意するように大きく頷いていた。

スーザンさんは「FF14という作品に関われて本当に嬉しいです。ファンの皆さんのおかげで、今日この場に立てています、ありがとう」と笑顔で述べた。

蒼天編もいよいよ折り返し!あの曲ではあのギミックが!?

13曲目は「メビウス ~機工城アレキサンダー:天動編~」。機工城アレキサンダーの天動編四層の前半部で流れる曲だ。

楽曲自体も機工城アレキサンダーのラストを飾るに相応しい壮大な楽曲なのでオーケストラとの親和性が高いのはもちろんだが、Keikoさんのピアノの旋律もオーケストラに負けじと美しい音色を奏でていた。

そしてアレキサンダー天動編の四層の特徴的なギミックと言えば、時間停止。2016年のファンフェスにて天動編四層の後半で流れる「ライズ」を演奏した時も、この時間停止のギミックを演奏内に取り入れてきたので、少しだけ予感はしていた。

予感はしていたが、まさかの時間停止のギミックと共に吉田氏が大太鼓、植松氏がトライアングル、祖堅氏がペルリラを持って客席の中央通路から登場し、三人でチンドンしながら中央通路の端から端までを横切っていくとは思わなかった。

まさかの演出に会場からは喜びの悲鳴が上がり、私も思わず「えー!?」と声を上げてしまった。そしてこの時間停止ギミックが千秋楽まで出回らなかった点において、他のプレイヤーへの気遣いができる「FF14」プレイヤーを、心から素晴らしいと思う。

14曲目は、蛮神シヴァのバトルBGMである「忘却の彼方 ~蛮神シヴァ討滅戦~」。これは弦楽四重奏アレンジでの演奏。

正直なところ最初にセットリストを見た時に「何故シヴァがこの中に?」と思っていたのだが、この曲は蛮神シヴァ討滅戦というよりも「FINAL FANTASY XIV: Duality ~Arrangement Album~」にシークレットトラックとして収録されていた「忘却の彼方 Never Let it Go」に近く、原曲のロック調とは打って変わって、どこはかとなく漂う哀しみを前面に出したアレンジとなっていた。

この曲が何故「蒼天編」側に組み込まれたのか、そうして弦楽四重奏としてどのような音色を奏でたのか、これを聴くことで自分の中の蒼天の思い出がガラリと変わりかねない、そんなアレンジだ。

スクリーンにはずっとイゼルの様々なシーンが流れていたのだが、弦楽四重奏というアレンジで演奏されるこの曲と、イゼルが辿った非業な運命とが重なりあって、こみあげてくるものが止まらない。

15曲目も続けて蛮神戦のバトル曲で、「英傑 ~ナイツ・オブ・ラウンド討滅戦~」。

3.0のラストバトルを演出する曲とあって、最初から最後まで重厚であり、なおかつバトルの演出とも最大限の同期を図った名曲だ。特にナイツ戦は敵のHPでのフェーズ展開ではなく時間経過によるフェーズ展開のため、「この曲で誰が出て来て、何が来る」と即座に浮かぶプレイヤーも多いだろう。

オーケストラでは、蒼天騎士団を彷彿させる、男性のみの力強いコーラスが印象的だった。また、これほどの曲をほとんどテンポを落とさずに演奏していたのも見事としか言いようがなく、プレイヤーが実際にゲームの中で感じていたバトルでの緊張感がそのまま演奏に現れていたと言えよう。

シヴァで泣いたと祖堅氏もぽろり。けれど「FF14」コンビの賑やかし二人のトークは健在!

いよいよ蒼天編もラスト、というところで再び吉田氏と祖堅氏が登壇。祖堅氏は「自分で作っておいてなんですが、シヴァで泣いちゃいました」と照れながら告白。

そして祖堅氏は「このコンサートで土日終わったあと月曜は4.1のPV作らなきゃいけないんだよなぁ」とぽつりとつぶやくと、吉田氏が「さっき二人で楽屋で4.1のPVチェックしていたっていうね……」と悲しいサラリーマンの性を漏らした。

いよいよ最後の曲は蒼天のイシュガルドのオープニングムービーの曲である「Heavensward」。この曲について祖堅氏が「思い入れとかは特にないんですが、発注スケジュールがですね」と切り出すと吉田氏からストップがかかる場面もあり、会場からはどっと笑いが起こった。

檀上から二人が去ったあと、静かに始まった「Heavensward」。蒼天編の最後は、物語の始まりへと戻ってきた。スクリーンには蒼天のイシュガルドのオープニングムービーが流れる。ソプラノのソロから、男性コーラス、女性コーラスと重なり合い、楽曲は盛り上がっていく。大きなアレンジはなく、まさに原曲の「Heavensward」を忠実に再現した演奏だったが、生の音の迫力と相まって、ムービーとのシンクロ率が凄まじかった。

ナナモ様が倒れたあのシーンから、胸にはずっと痛みしかなかった。オープニングムービーにもそのシーンが入っていて、観るのがとても辛かった。ラウバーンの姿も直視できなかった。罪人としてイシュガルドへ逃れ、そこで竜詩戦争に触れた私たち光の戦士。

そしてここから始まったイシュガルドでの物語は、私たちの手で終わらせた。

正統で真っ直ぐな演奏だったからこそ、竜詩戦争をめぐる一連のストーリーまでもを一気に思い出し、そこからこみ上げてくる感動は最高のものだった。

エオルゼアでの旅を振り返り、会場はスタンディングオベーション!

鳴り止まない拍手を受けてのアンコール一曲目は、「そして世界へ」。メインクエストで初めて三国のどこかに旅立つべく飛空艇に乗り込むシーンで流れる曲だ。この曲には「FF」の「メインテーマ」が使われており、「国歌」とファンにも30年慕われている楽曲なだけに、まさにアンコールに相応しい一曲だっただろう。

そしてアンコールの二曲目は、「天より降りし力」。この曲をなくして「FF14」はない、というほど、新生以降の「FF14」を象徴する曲だ。この曲にも、ファンに30年愛されてきた「プレリュード」が使われており、私もこの曲を初めて聴いたときは「プレリュードがこんなバトル曲になるのか!?」ととても驚いたことを思い出す。

鳴り止まない拍手とスタンディングオベーションに、何度もステージに出て来て応えた祖堅氏と吉田氏。

あれからもう四年。まだ四年。我々光の戦士が今目の前に観るのは、紅蓮の夢。そうしてその先に続くはずの、新たな物語。

ひんがしの国、ドマ、アラミゴを超えて次に行き着くのは何処なのか、そうしてそれをこうしてオーケストラで辿れる日は再び訪れるのか。

それをきっと今気にしても仕方がない。だが我々ファンが次を望む限り、きっと彼らは最大限の努力でもってそれを叶えてくれるだろう。だから、これからもこの想いを届け続けたい。

そうして、この冒険でワクワクしたこと、笑ったこと、泣いたこと、心臓を切り刻まれるような想いで辿った物語のこと、手に汗を目いっぱいかきながらクリアしたバトルコンテンツのことをこうしてみんなで振り返れれば、こんな幸せなことはきっと他にない。

そんな風に感じた、「FINAL FANTASY XIV ORCHESTRA CONCERT 2017 -交響組曲エオルゼア-」だった。

少しだけ会場の様子をお届け!

会場には、各所から届けられたスタンディングフラワーが。中には、4.1パッチで24人レイド「RETURN TO IVALICE」を手掛ける松野泰巳氏からのお花や、GLAYからのお花も。

そして入場口のすぐ傍には、開発陣が選ぶオススメの一曲を書いた大きなボードが飾られていた。

ほんの一部だが、そのメッセージを掲載しよう。

吉田氏は「Answers」、祖堅氏は「全曲」
生放送でお馴染みモルボルこと室内氏は「試練を超える力」、ライブでお馴染みローカライズ部のマイケル氏は「究極幻想」
メインシナリオライターの石川氏は「絢爛と粉砕」

全体で見ると、「試練を超える力」が一番多く、開発陣のメンバーも大迷宮バハムートにはきっと様々な思い入れと思い出があるのであろうことがわかる。

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