東京ビッグサイトで開催された「AnimeJapan 2018」内のbilibiliブースにて、3月25日にアニメ「ISLNAD」のスペシャルステージが行われた。
フロントウイングが手がけたノベルゲーム「ISLAND」。その独特の世界観、そして多数の伏線を散りばめて描いた壮大なSFストーリーが反響を呼んだ本作が、2018年夏にTVアニメ化される。
その放送を控え、徐々に情報が公開されていく中で行われた本ステージでは、阿澄佳奈さん(枢都夏蓮役)、中島唯さん(反取芽衣役)、高柳知葉さん(鳩間杏役)、田中貴子さん(砂田笑里役)と本作に出演するキャストが登場。アニメプロデューサーの小林亨庸尊氏、司会進行を担当した宣伝の跡部泰広氏を交え、本作にまつわるトークを展開していった。
阿澄さんが元気いっぱいに作品をアピールするなど、冒頭からイベントステージは盛り上がりの様子。まずは作品の内容について紹介するとともに、発表から2年を経てのアニメ化ということで、シナリオをアニメに落とし込むために長い時間をかけながら制作に取り組んだことに触れる。
ゲームの発売と同時にアニメ化が発表されたということで、当然ながら阿澄さんがボイスを収録したのはさらに前ということだが、今でも印象に残っているタイトルだという。また、アニメから新たに参加する3人は、それぞれの2年前を振り返っていた。
そうしたフリートークに話題が及びつつ、ここからはアニメのスタッフやキャラクターなどを順番に紹介していく。メインキャラクターの一人である、阿澄さんが演じる枢都夏蓮については、“青春”とその特徴を一言で表していた。
さらにアニメオリジナルキャラクターの3人(反取芽衣、鳩間杏、砂田笑里)については、ゲームの初期設定の段階で構想はあったキャラクターだったそうだが、アニメでは学園生活を描く上で必要ということで登場することになったそう。その特徴を順に紹介していったが、まさに学校にいそうな雰囲気を持った、年頃の女の子となっていた。
そして会場では、主人公であり、島に流れ着いた青年・三千界切那のキャストが公開。ゲームよりは少し二枚目になっているという切那を演じるのは、鈴木達央さん。そのボイスを聴くことができるPVもステージ上で初公開となった。
ゲームでは主人公にはボイスが用意されていないため、キャスティングには悩んだそうだが、実際に収録してみると切那にシンクロしていると期待を感じさせると小林氏はコメント。また、収録現場では鈴木さんがムードメーカーとなって、しっかりとコミュニケーションを取りながら進めているとのことだ。
最後に告知情報として、5月に徳島で行われる「マチ★アソビ」にてアニメ第1話の最速上映会を実施すること、また、アニメ化を記念してPCゲームの記念版が6月29日に発売されることが明らかになった。詳しくはこちらの記事でチェックしてほしい。
締めくくりのメッセージからもキャストの意気込みが伝わってくる「ISLAND」。ステージの終了後、キャストからGamer読者に向けたメッセージもいただいたので、記事の締めとして紹介しよう。
――まずは本日のステージを終えての感想をお一人ずつお聞かせいただけますでしょうか?
阿澄さん:ようやく、アニメのOAが近づいてきたんだなというのを今回のイベントでさらに実感できて、とても嬉しい場になりました。お客さんにもたくさん集まっていただいて、「ISLAND」のお話をできるということそのものがとても楽しくて嬉しくて、あっという間の時間でした。
中島さん:どういうイベントになるだろうと思っていたのですが、みんなでワイワイ楽しくできたので良かったです。お客様もいっぱい来てくださって、本当にありがとうございます。またいろんなことをみなさんに伝えていきたいなと思います。
高柳さん:私たちがアニメからのオリジナルキャラクターを演じるということは最近情報が出たばかりで、ステージに来た方々もどういうキャラクターなんだろうと気になっていた方も多いんじゃないかなと思います。実際に放送までどのような感じかはわからないとは思うのですが、今回のステージを通じて少し分かってもらえたかなと思っています。
田中さん:今回のイベントで実際にお客さんの顔も見れましたし、海外の方にもお伝えできましたし、そしてスタジオでアフレコ収録している時の作品に対する熱い思いを、早く放送されて聴いてほしいな、見てほしいなという気持ちでいっぱいです。島の背景などの映像もものすごく綺麗ですし、BGMも素敵なので、この青春を見ていただいて、みなさんも青春でいっぱいの気持ちになってほしいです。
――阿澄さんはゲーム、ほかのお三方はアニメが「ISLAND」との出会いになると思いますが、作品に対する第一印象をお聞かせいただけますでしょうか。
阿澄さん:ゲームの収録から3年近く経っていますが、当初は美少女ゲームという括りのものと思って臨んだものの、収録が終わってから振り返ると「あれっ?そういえばそうだったっけ?」と思うぐらい、深みのあるストーリーや登場人物の心の機微を楽しませていただきつつ収録ができました。もちろんキャラクターたちの魅力もそれぞれにあって可愛らしさも存分に堪能していただけると思うのですが、作品全体としては一癖も二癖もある美少女ノベルゲームという印象でした。
中島さん:第一印象は「深いな」という部分が大きかったです。考える時間が多くて、その上で理解して、楽しめる作品だなと。やっぱり最後まで見ないと自分の中で完結も出来ないし答えも見つけられないので、そういう意味では今までにないアニメの作品だなという印象があります。
高柳さん:作品との一番最初の出会いはオリジナルキャラクター3人のオーディションで、私は3人全員を受けさせていただきました。3人でのやり取りと夏蓮ちゃんとのやり取りがシーンとしてあったんですけど、すごくドタバタしたシーンが多くて、作品のことを調べた時にものすごくて深くてシリアスな作品だったので、これはどうしたらいいんだろうと(笑)。実際に脚本をいただき、アフレコが始まってみると、オリジナルキャラクターではありつつもこの世界の中に自然と入ることができて、こういう子たちもいるよねと感じてもらえるようになっていると思いました。
田中さん:初めて台本を読んだ時に、「次の話気になるー!」と言って閉じました(笑)。読んでいく内に次はどうなるんだろうという感じで謎が深まるばかりで、それがさらに見たい意欲を掻き立ててくれる作品だなと思います。そういう作品と出会えることはなかなかないと思うのですが、いっぱい考えていただいて、いっぱい推測してもらって、騙されてみてください!
――最後に、読者の方にメッセージをいただけますでしょうか。
阿澄さん:ついに主人公の切那役のキャストも発表されましたし、アフレコ現場も本当にみんなで考えながらいかにクオリティを上げていくかというところで、戦いながら作っている作品です。いろんな要素があるんですけど、全部見ていただいた時に本当にスッキリとしていただけるでしょうし、すごくずっしり重いものも感じていただけるような、そんな作品になるんじゃないかなと思います。キャラクターたちの可愛らしさなど、きっかけはどこからでもいいので、ぜひぜひたくさんの方にこの作品を届けられたらいいなと思っています。
中島さん:ゲームとTVアニメ、どちらからでも楽しめると思いますが、アニメには私たち3人娘も出ていますので、3人娘を見るためにもアニメを見ていただけたらと思います。よろしくお願いします!
高柳さん:今までゲームからアニメまで本当にたくさんの制作スタッフさん、そしてキャストさんたちがすごく愛を持って作られてきたことは感じていたのですが、今回こうしてステージに立って、ゲームからプレイされているみなさんの愛をすごく感じて、改めてこの作品に参加できてすごく嬉しいなと思いました。ゲームから遊ばれている方もアニメから入られる方も楽しんでいただき、そして考えていただいて愛される作品になったらいいなと思っています。ありがとうございました!
田中さん:いろいろと考えることの多いメインのキャラクターとは違って、3人娘はすごく楽しく和気あいあいとしている感じで、メリハリのはっきりしているところが「ISLAND」の素敵なところの一つなのかなと思います。本当に胸が苦しくなるんじゃないかなと思うぐらい、キャストの方々もみなさん考えて演じていらっしゃって、3人娘もそんな先輩方の姿を見ている機会が多いので、そのお芝居や作品を早く観ていただきたいなと思います。
――ありがとうございました。