マーベラスは、6月2日より「舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰」の特別公演を明治座にて上演。ここでは6月1日に行われたゲネプロの模様をレポートする。なお、ストーリーのネタバレには触れていないので安心してご覧いただきたい。
名だたる刀剣が戦士の姿となった“刀剣男士”を収集・育成する シミュレーションゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」。
そのメディアミックス作品のひとつである舞台「刀剣乱舞」は2016年5月に行われた第一弾公演「虚伝 燃ゆる本能寺」をはじめ、「虚伝 燃ゆる本能寺~再演~」「義伝 暁の独眼竜」「外伝 此の夜らの小田原」「ジョ伝 三つら星刀語り」を上演した。
そのシリーズ集大成にあたる「悲伝 結いの目の不如帰」の舞台は永禄八年、戦国の世。室町幕府の第十三代・征夷大将軍である足利義輝が三好義重・松永久通たちによって今まさに最期の時を迎えようとしていた。今作に登場する十二振りの刀剣男士は正しい歴史を守るため、歴史改変を目論む時間遡行軍と激しい戦いを繰り広げることとなる。
集大成という言葉通り、本作ではこれまでの戦いや伏線の答えを思わせるエピソードも見られるが、すべてを知らなければ楽しめないということは決してない。というのも、ストーリーの根幹となるのは刀剣男士が“歴史”を守るため、時間遡行軍と戦う」という「刀剣乱舞-ONLINE-」の前提となる部分だからだ。
刀剣男士は歴史を守るために力を振るう。彼らが守った正しい歴史とは敗者が歴史から消える時、有り体に言えばそのほとんどは“死”だ。これは揺るぎない事実であり、変わることはない――変えてはいけない出来事だろう。しかし誰もが歴史に触れる際、一度はこう思うはずだ。「もしもあの時、何かが違っていたら」と。
今回の舞台に登場する足利義輝がもし負けなかったら、本能寺の変でもし織田信長が死ななかったら、伊達政宗の生まれた時代がもう少し違っていたら…あり得ないからこそ私たちは可能性に想いを馳せ、想像する。もしもの可能性が目の前に存在し、それを覆す力があったなら「あるべき歴史はこうなのだ」と割り切れるだろうか。そもそも“歴史”とは何なのだろうか、誰にとっての“正しさ”なのだろうか…そんなことを強く感じてしまった。
こうして彼らがたどり着いた終わりの見えない戦いの結末に、ある人は号泣してしまうかもしれないし、ある人は腑に落ちて納得できるかもしれないし、ある人は深く思い悩むかもしれない。「悲伝 結いの目の不如帰」はそれくらい重く、強く、観た人の心を突き刺してくるような物語になっている。今回初めて舞台作品に触れた人も、これまでずっと観劇してきた人も、観終わった後は最初の作品から見直したくなるような魅力がたっぷりつまったステージなのは間違いない。そして観劇後はさまざまな感情が爆発してしまいそうになるので、ネタバレをせずに上手く発散する方法を見つけておくのをオススメする。
全体的にかなりシリアス路線が強く、個人的にはコミカルな場面すらどことなく切なさを感じてしまったほど。剣劇やアクションシーンもかなり迫力を増していて、シリーズ集大成に相応しい出来栄えとなっているのも見どころだが、あまりに辛くて涙なしでは見られない戦いの場面もある。こうした息の詰まる展開が続く中、唯一といっていいほど癒しとなったのが大包平と鶯丸のいつでも変わらないやりとり。この2人がいてくれて本当に良かったなとしみじみしてしまった。また、大般若長光や小烏丸も第一声で思わず「本物?!」と声を上げそうになってしまったのでぜひ注目を。
チケットはすでに完売しているが、7月29日の大千秋楽にはライブビューイングが行われる。ぜひこちらに参加して、刀剣男士たちの物語の集大成を自身の目で確かめてほしい。
舞台公式サイト https://www.marv.jp/special/toukenranbu/index.html
(C) 舞台「刀剣乱舞」製作委員会
※画面は開発中のものです。
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