朗読劇や新情報など盛りだくさんの「バサラ祭2018 ～夏の陣～」レポートをお届け！ 声優陣・俳優陣らによるミニゲームも

まずはステージがスタートする前のお楽しみのひとつである、影ナレ。今回は三木眞一郎さん演じる後藤又兵衛と、森川智之さんが演じる片倉小十郎が、毎度お馴染みの「録音、撮影などは禁止」といった各種注意事項のアナウンスをし、この二人ならではの茶目っ気あふれるやり取りを交えた影ナレに、会場のファンも和ませられた。

ステージは「戦国ドラマ絵巻」からスタート！

「戦国ドラマ絵巻」とは、声優陣による生の朗読劇。ゲーム中のワンシーンを演じることもあれば、ここだけのオリジナルストーリーになることもある。

一本目は、関智一さん演じる石田三成と、石野竜三さん演じる長曾我部元親の二人による、「戦国BASARA4」の石田三成ルートの一幕。家康のことを「デカい奴だ」と語る長曾我部元親と、海賊如きが家康を語るなと憤怒する石田三成の二人が描かれた。

二本目は、森川智之さん演じる片倉小十郎と、保志総一朗さん演じる真田幸村。大阪城での戦いを前に片倉小十郎を呼び出した幸村と、何故伊達政宗ではなく自分を呼び出したのかと訝しがる小十郎。

このストーリーは「戦国BASARA」内では描かれていないが、真田幸村が片倉小十郎に愛娘を託した史実をベースとし、それを「戦国BASARA」風に描いたといった風な内容で、とても貴重な幸村と小十郎のやり取りを聞くことが出来た。

三本目は、「戦国BASARA2」の前田慶次ルートの一幕、森田成一さん演じる前田慶次と、真田幸村のストーリー。甲斐武田軍に乗り込んだ慶次とそれを迎える幸村とのシーンで、慶次に恋の話を振られてあたふたする幸村の姿が演じられた。

四本目は、中原茂さん演じる毛利元就、速水奨さん演じる明智光秀、長曾我部元親、三木眞一郎さん演じる後藤又兵衛。たまたま戦場で邂逅した四人だが、毛利元就と明智光秀が互いに謀略を巡らす中、いつの間にか意外と気が合っている長曾我部元親と後藤又兵衛というオリジナルストーリーだった。

「戦国ドラマ絵巻」の後は、本日の出演者が全員登壇。先ほど「戦国ドラマ絵巻」を演じた声優陣のほか、「斬撃『戦国BASARA』」から、伊達政宗役の真嶋秀斗さん、徳川家康役の中尾拳也さん、前田慶次役の伊阪達也さん、後藤又兵衛役の汐崎アイルさん、長曾我部元親役の白又敦さん、明智光秀役の瀬戸祐介さんら俳優陣は、舞台さながら客席の通路を通って登場するという演出に、客席からは大きな歓声が上がった。

MCは、お馴染みの森田さん。そしてカプコンの小林裕幸プロデューサーもステージに上がり、この日の出演者がステージ上に勢ぞろいした。

トークコーナーでは、アニメ「学園BASARA」の最新情報も！

全員がステージにて繰り広げたトークコーナーでは、先ほどの「戦国ドラマ絵巻」の感想や、2018年3月に行われた衝撃作「斬撃『戦国BASARA』第六天魔王」、秋から放送予定のアニメ「学園BASARA」の最新情報について語られた。

やがて話は2018年3月に上演された「斬撃『戦国BASARA』第六天魔王」に及び、「第六天魔王は見に来てもらえましたか？」という問いかけに、会場のファンのほぼ全員が手を挙げていたのを見て、「戦国BASARA」はゲームだけではなく、音楽や舞台、アニメなど、すべてのコンテンツを丸ごと応援しているファンが多いと実感させられる場面もあった。

アニメ「学園BASARA」は、ついに放送日が決定。TBSでは、2018年10月4日（木）～、BS-TBSは10月6日（土）～、他の局での放送時間などはまだ調整中ということで、今後も続報を待とう。

また、「学園BASARA」のテーマソングを西川貴教さんが担当することも発表された。そしてさらに、三木さん演じる後藤又兵衛も「学園BASARA」に登場することが明かされ、会場からは大きな歓声が上がった。

声優陣曰く、「学園BASARA」の見どころは「女性陣のセーラー服姿」とのことだ。特にお市の制服姿は必見らしいので、放送を楽しみに待ちたい。

東西対抗合戦は、二つのチームに分かれてミニゲーム。ハプニングも！？

東軍西軍に分かれてのミニゲームは、東軍は石野さん、中原さん、速水さん、森田さん、伊阪さん、白又さん、瀬戸さん、西軍は関さん、保志さん、森川さん、三木さん、真嶋さん、中尾さん、汐崎さんというチームで行われた。

一つ目は、スイカ割りゲーム。各チームから3名が出てスイカ割りリレーをし、3名全員が割った合計タイムが早いほうが勝ち。負けたほうに罰ゲーム、というルール。

東軍からは、石野さん、中原さん、伊阪さんが、西軍は汐崎さん、真嶋さん、保志さんが、それぞれスイカ割りに挑戦することになり、結果は圧倒的な東軍の勝利。なお、西軍は、勝つよりも負けて罰ゲームを受けたほうが楽しいのではないか、と最初から負けを狙ったというのが、西軍（の中の人たち）らしい。

なお罰ゲームは「恥ずかしいポーズをする」。西軍の全員が「自分の想像する恥ずかしいポーズ」を10秒ステージの上で披露し、この間会場は常に爆笑の渦に包まれていた。

二つ目のゲームは、会場のファンと一緒に楽しむジェスチャーゲーム。会場のファンが、出演者からは見えないメインスクリーンに映ったお題をステージ上の出演者たちに伝えるというもので、一問目が「花火を見る伊達政宗」、二問目が「プールで泳ぐ徳川家康」、三問目が「盆踊りをしている前田慶次」というものだったが、こちらは会場のファンの素晴らしい努力によって、両チームとも引き分けという結果に。

そのため参加者全員で、罰ゲームの「10秒間イケメンポーズを取る」を行うこととなった。この罰ゲームは参加者全員の素晴らしいサービス精神で、会場に集ったファンの心を潤わせてくれた。

次の斬撃「戦国BASARA」はなんと二部構成！

2018年12月に次回公演が予定されている「斬撃『戦国BASARA』」だが、そのタイトルなどがこのイベントで発表された。

舞台化15作目となる完全新作のタイトルは「蒼紅乱世」。なんとシリーズ初の二作連続上演となり、「『紅』未来への誇り」は、真田幸村を中心とした舞台に、そうして「『蒼』THE PRIDE」は伊達政宗を中心とした舞台となり、これまでの「戦国BASARA」舞台化シリーズの歴史の中で、初めて伊達政宗と真田幸村が同時に登場しない舞台となる。

とはいえど、「紅」のほうには伊達政宗が映像出演をし、「蒼」には真田幸村が映像出演することが決まっている。台本は、鋭意製作中とのことだ。

「『紅』未来への誇り」は、2018年12月7日～12月16日までの全13ステージ、「『蒼』THE PRIDE」は2018年12月21日～30日までの全13ステージ、そしてどちらの公演にも舞台化シリーズ初の「笑劇公演」が2公演ずつある。

「笑劇公演」とは、舞台の台本やキャストは全く同じだが、笑いに特化したオリジナル演目とのこと。一体どのようなものになるのか役者陣たちも想像がつかないらしく、我々ファンも笑劇公演の当日まで期待を胸に待っていたい。

「紅」「蒼」それぞれの上演スケジュールやチケットの販売情報、登場キャストなどは、「斬撃『戦国BASARA』」の公式サイト（https://www.basara-st.com/）を確認してほしい。

ステージ上では俳優陣らが引いたお題で劇を披露する企画も用意されており、一つ目は「前田慶次が刑事だったら」。二つ目は「伊達政宗がコンビニ店員だったら」というそれぞれのお題で、役者陣が即興劇を見せてくれた。

二つ目の「伊達政宗がコンビニ店員だったら」では「前田慶次が刑事だったら」の設定とうまくつなげてくるシーンもあり、プロの役者の素晴らしさを垣間見る一瞬だった。

「戦国ドラマ絵巻」、後半もうれしいストーリーが盛りだくさん！

後半の「戦国ドラマ絵巻」、一本目は片倉小十郎と石田三成。佐和山城で片倉小十郎を迎え撃つ石田三成が、「奥州は片倉小十郎あってこそと聞く」と、策士としての片倉小十郎を警戒し、やがてはこの場に小十郎が現れたのは自分を佐和山城に足止めするためだと気づく三成。主君が今この場にいないからこそ手加減はしないという小十郎と、その挑発を受ける三成の姿を描いた熱いオリジナルストーリーだった。

二本目は、毛利元就、長曾我部元親、真田幸村。「幸村伝」のストーリーをベースにしたストーリーで、「もはや徳川の天下は必然、故に徳川の傘下に入る」と述べる毛利を信じることができない長曾我部は毛利と戦い、そんな二人を諫める幸村の姿が描かれた。

三本目は、前田慶次、石田三成、天海。国が東と西とに分かれようとしているのを匂わす天海は、更に石田三成に前田慶次は東側につくのではないかとほのめかし、石田三成の怒りを買う。西も東も興味がないという前田に、とりあえずは怒りを鎮める三成という、大阪の陣が近づいていることを感じさせるオリジナルストーリー。

四本目は、後藤又兵衛、真田幸村、毛利元就。甲斐の真田幸村の元に逃げ込んだ後藤又兵衛。そこに現れる毛利軍。黒田は毛利軍に下ったので後藤を引き渡せ、と言う元就に、そんなわけはないと怒る又兵衛。そんな後藤を庇いそしてその場から逃がした幸村は、元就と戦う覚悟を決めた。

以上、すべての「戦国ドラマ絵巻」が終わり、ステージには再び本日の出演者全員が集まった。

2018年9月25日発売予定の月刊「ビッグガンガン 2018 Vol.10」から「戦国BASARA －猿飛佐助 影忍伝－」が連載開始予定とのサプライズも。こちらも楽しみにしていよう。

最後は出演者と会場のコール＆レスポンスも多数炸裂し、会場は大いに盛り上がってフィナーレを迎えた。この猛暑の中でより一層熱く燃え上がる「戦国BASARA」という作品は、今年もまだまだその勢いを衰えさせることなく我々ファンを滾らせてくれることだろう。まずは秋からのアニメと新しいコミカライズ、冬の舞台の新情報に期待したい。