バンダイナムコエンターテインメントが展開する「テイルズ オブ」シリーズより、「テイルズ オブ ジ アビス」を題材とした舞台「テイルズ オブ ザ ステージ -ローレライの力を継ぐ者- EMOTIONAL ACT at Zeppダイバーシティ東京」が8月22日より上演。ここでは、初公演前に行われたゲネプロの模様をお届けする。

「テイルズ オブ ジ アビス」は、「テイルズ オブ」シリーズ10周年記念作品として、2005年に発売されたRPGだ。

マザーシップタイトル第8作目として、“生まれた意味を知るRPG”と銘打たれた本作は、そのキャッチコピーに恥じないシリーズ屈指の重厚な世界観と綿密な人間関係が丁寧に描かれており、今なお高い人気を誇っている。

本公演は、本作の主人公であるルークと対を成す存在、いわばもう一人の主人公ともいうべきアッシュにフォーカスした内容になっている。ゲーム本編でも非常に重要な役割を担っていたアッシュだが、ルークたちの行動の裏で彼が何をやっていたのか、それが詳細に語られる機会はなかった。

本公演では、ルークたちとは別に、己の信念に準じて戦い抜いてきたアッシュの軌跡と、その途上で彼が抱えていた悩みや憤り、葛藤などが舞台ならではの技法を用いて表現されていた。

“聖なる焔の光”の影―アッシュの生き様を追う舞台

本公演ならではのストーリーの特色として、アッシュの過去についても表現されている。実際に田代 輝さん演じる幼少時代のアッシュが登場し、子供ながらにヴァンや六神将たちと言葉を交えるシーンや、必死の思いでキムラスカへと帰還するも、すでにルークが自身の代わりとして過ごしている場面を目の当たりにして絶望。“アッシュ”として生きることを決意するシーンなど、随所にアッシュの内面に注視した演出が展開されていた。

またアッシュに視点を置くことで、ルークたちと敵対してきたヴァンや六神将たち側の事情も窺い知ることができた。ゲーム本編では主要キャラクターたちそれぞれと因縁を持ち、命懸けの戦いを繰り広げてきた彼らだが、ヴァンがアッシュの好き嫌いをからかったり、読み書きができないアリエッタのためにリグレットが教鞭を振るったりと、まるで家族のようなほのぼのとしたやりとりが行われていたのも印象的だった。

報告書をまとめるように言われたアリエッタ。しかし読み書きができないため、シンクに書類を読んでほしいと頼む一場面も。
リグレットの協力を得て完成したアリエッタの書類を、興味深げに眺めるヴァンとラルゴ。
その姿はどこか父親の面影を感じさせるようだった。
同じ組織に所属していたこともあり、顔馴染みであるアニスとディスト。
アニスの武器である戦闘人形“トクナガ”の誕生秘話も少しだけ語られた。

また、「テイルズ オブ」ならではの殺陣シーンも非常に魅力的だった。ただ武器を振るって立ち合うだけでなく、ミュージカルのように音楽に合わせて大人数で壇上を駆けたり、光と音を用いてキャラクター固有の技を表現したりと、その迫力に圧倒される。

前作「テイルズ オブ ザ ステージ 最後の予言」などを観覧したことがある人ならばすでに周知済みだろうが、要所で組み込まれているハイレベルなダンスシーンも本公演ならではの魅力の一つだ。今回はアクロバティックな動きも各所に散見され、前作を見たことがある人でもきっと驚かされることだろう。

アッシュ自身の事情から、シリアスなシーンもかなり多くある。己の居場所と存在を奪ったルークへの嫉妬と葛藤。自身を二度裏切ったヴァンへの憎悪。そして名を捨て、過去を捨ててもまだ大切に想う、かつての婚約者・ナタリアへの恋慕。特にゲーム本編では語られなかった、彼の内面を詳細に描写するシーンが多々あり、ファンにとっては胸を打たれることもしばしばあるのではないだろうか。

新しい視点から、“ジ アビス”の物語を再び紐解いた「テイルズ オブ ザ ステージ -ローレライの力を継ぐ者-」。“EMOTIONAL ACT”と名の付く通り、実際の公演では演者と観客が一緒になって舞台を盛り上げる、さまざまな催しが組み込まれている。そのため、演者が観客席に降りてくる場面がかなり多く、そういった意味でも楽しめる舞台となっている。

公演は8月22日から26日まで行われる。一般チケットはまだ販売されているので、気になる人はぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

「テイルズ オブ ザ ステージ -ローレライの力を継ぐ者-」公式サイト
https://to-stage.tales-ch.jp/

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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