グリーとbilibiliは、両社の業務提携に関する発表会を、東京・赤坂のベクトルラウンジにて実施した。
まずは両社の提携の背景についてグリー 代表取締役会長兼社長の田中良和氏、bilibili 董事長兼CEOの陳睿氏からそれぞれ語られる。
田中氏は、グリーが「エンジン×IP×グローバル」の事業戦略のもとで展開していることに触れつつ、その中で中国モバイルゲーム市場が日本の倍以上になっていること、また、中国独自のマーケットが展開していることから、ゲーム・アニメ文化をよく知るbilibili社との協業の意義を述べる。具体的には、ゲーム事業、およびVTuber事業での連携をその取り組みとして挙げていた。
また、陳氏からはbilibiliが中国の若者にとってのネット文化の中核を占めており、その中でアニメ・ゲーム文化はそのうちの重要なカテゴリとなっているそう。アニメ・ゲーム産業の発信地で、熱量の高いユーザーと豊富な人材を持つ日本、最も重要な成長市場で、今後は最大の文化・エンタメ消費マーケットに成長していくと予想される中国それぞれのマーケットの特徴、bilibiliとしてアニメを中心に日本市場に積極参入していることに触れていた。
続いては、グリー 取締役 上級執行役員の前田悠太氏が中国市場とbilibiliについてより詳しく説明。中国では7億人がスマートフォンユーザーとなっており、モバイルゲーム市場が急速に拡大、2017年には日本の2倍ほどの規模にまで成長している。
中国市場では、iOS端末こそ日本と同じくApp Storeだが、Android端末向けにはさまざまなプラットフォームが群雄割拠している状況だという。その中でbilibiliは若い世代に支持を受けている動画プラットフォームであると同時に、Android向けにゲームプラットフォームを提供している側面があり、そちらも二次元コンテンツファンに焦点を当てている。前田氏はbilibiliが中国における二次元市場をリードしていることに触れ、その一例として3日で17万人を集客したというイベントの様子などを紹介していた。
bilibili 副総裁の張峰氏からは、中国と日本のスマートフォンゲームにおける関係について、「ミリオンアーサー」シリーズや「Fate/Grand Order」の中国進出、「アズールレーン」をはじめとした中国発のタイトルの日本でのヒットと、これまでの歩みが触れられる。さらにこれからは両国の優秀なスタッフが共同で開発し、日中のユーザーに良いコンテンツを届けていく流れが生まれていくことに言及し、そのアプローチとしてグリーとbilibiliによるジョイントベンチャー“bGゲームス”の設立が発表された(設立時期は2018年12月)。
bGゲームスの代表取締役社長には張氏が就任、bilibili側が開発主体となって、ゲームの開発・運営が行われるよう。日本の作家、クリエイターとともに共同開発していくことも掲げており、第1弾の事業にはストレートエッジ 代表取締役の三木一馬氏、シシララ 代表取締役社長の安藤武博氏がプロデューサーとして参画、日中双方の市場に向けたスマートフォン向けゲームアプリを開発していくとのこと。
ここで、三木氏、安藤氏の両名が登壇して挨拶。これまで「とある魔術の禁書目録」シリーズなど多数の作品で編集として関わってきた三木氏は、最強のクリエイティブを作ることを使命として今回のプロジェクトにも関わっていくこと、安藤氏はこれまでの経験に触れつつ、本プロジェクトにおいてはワクワクするようなメンバーと取り組んでいることに触れていた。
なお、前田氏によると、ゲーム事業に関しては両社の展開するスマートフォンゲームの協業も推進していくという。具体的なアクションはここでは触れられなかったが、bilibiliが提供するタイトルの、日本市場でのパブリッシング事業の検討など、あらゆる可能性も模索しているようだ。
また、先に触れたように、VTuberプロデュースおよび配信での協業も予定。グリーはもちろんのこと、bilibiliも中国におけるVTuber分野の拡大に伴い、すでに投資を進めているという。
この発表に合わせて、子会社のWright Flyer Live Entertainment(WFLE)は、VTuberの「ゲーム部プロジェクト」ならびに「道明寺ここあ」をプロデュース・運営するバーチャルユーチューバーとの資本業務提携契約も発表。WFLEが運営するVTuber専用ライブ配信プラットフォーム「REALITY」ならびにbilibiliが運営するプラットフォームでの配信などを行っていくようだ。
質疑応答での回答も含めて、具体的なアクションはこれからになってきそうだが、これらの取り組みがどのような芽を出していくのか、今後の動向に注目したい。
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