Cygamesは、「グランブルーファンタジー」のイベント「グラブルフェス2018」を12月15日・16日に幕張メッセで開催した。ここでは15日の「グラブルQ&A」と「ぐらぶるちゃんねるっ! フェス出張版」を中心にレポートする。
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ユーザーの気になる疑問に答えていく「グラブルQ&A」
「グラブルQ&A」には白石稔さん(ローアイン役)のほか、熱心なゲームプレイヤーである加藤英美里さん(シェロカルテ役)、コンポーザーの成田勤氏が登場。2018年6月~7月に仙台・福岡・大阪で行われた「グラブルサマーフェス」の参加者から寄せられた質問について、プロデューサーの木村唯人氏、ディレクターの福原哲也氏が答えていく。
Cygamesの公式オンラインショップ「CyStore」でのバレンタイン企画に対する「来年も継続される?お返しは同じ内容?」という質問には、木村氏が来年と同形式のことをやり、お返しの内容は変えようと思っているとコメント。最終的に8万個のチョコレートが贈られたそうだが、できるだけユーザーの負担にならないようチョコレートの原価のみで設定していたため、結果的に返送費用やお返しの制作費で赤字が1000万単位になったことも明かされた。
2018年の周年イベント「どうして空は蒼いのか Part.II(失楽園)」に登場したベリアルを例に挙げ「魅力的なキャラクターはどういった経緯で生まれるのか?」について、まずこうしたシナリオイベントのプロットは福原氏が手掛けていると説明。「失楽園」ではサンダルフォンが仲間になること、ボスがアバターというのも決まっていたが、アバターは意思を持たない災厄のような存在。2017年の「どうして空は蒼いのか」ではサンダルフォンがユーザーの敵として登場しており、それを超える悪役がいなければボスを倒すカタルシスを得られないと考え、シナリオライターの提案で言動にかなりインパクトのあるベリアルが生まれたそうだ。
福原氏はベリアルについて「言動が注目されがちだが、基本は格好良く頭の良いキャラクター」とコメント。タイトルは脚本が出来てから決めるそうで、この時は「失楽園しかない」と思ったが、木村氏は少々難色を示したそう。かなりチャレンジの連続だったが、結果的にはとても良かったのではと振り返る。「これ大丈夫なの?!」と心配することも多かったベリアルのセリフだが、テレビの放送禁止用語などをかなり調べた上でのラインとのこと。
「失楽園」で話題となった小林太郎氏が歌うバトルBGM「Paradise Lost」のように、今後もボーカル入りの楽曲が増えていくのかという質問には、成田氏が回答。実際ペース自体はそれほど上がったわけではないようだが、成田氏は楽器に比べて歌は伝わりやすいのでパワー感のあるバトルにうってつけとコメント。加藤さんが感動したというバハムート戦のBGMは、福原氏の発注に「前半はオーケストラ、後半は歌唱」とあったため生まれたという。福原氏は「ゲーム中はバトルのBGMをよく聞くことになるので、同じ印象の曲が生まれないようジャンルを分けている」と、具体的にイメージを膨らませてからオーダーしていると話す。5周年のイベントではまた歌唱入りのBGMが楽しめるそうだ。
「リミテッドキャラクターの最終上限はあるのか?」について、木村氏が「いつかはやる予定だが、今はまだ早い」とコメント。最終上限解放の条件を従来のキャラクターと同じにするのか、変えるのかといった部分も未定だという。ここで2016年夏の生放送の際にタイプの違うカタリナのイラストが紹介されたことに触れ、この時点ではカタリナやイオ、ラカムなどの属性を変えられるといった案が出ており、アニメ放映前にはアニメの特典でといった企画もあったが「他のキャラクターの活躍を奪うのでは?」などの懸念からお蔵入りに。まずはリミテッドキャラクターの増加という方向性になったとそうだ。
第15弾まで発売している「キャラクターソングを歌うキャラクターはどのように決まるのか?」は、木村氏の意向ではなく福原氏が決定。これは年間のスケジュールやゲームの展開を加味し、作品全体にとってベストなキャラクターを選んでいて、例えば2018年12月14日に発売したベアトリクスのものは「12月ごろに組織イベントが開催されるから」といった具合だ。キャラクターソングがマイナスになる可能性もあるので慎重に決めていて、福原氏個人としては谷山紀章さんが演じるアオイドスが気になるようだ。曲数も揃ってきたので、フルアルバムについても今後検討されるかもしれない。
フェス内で展示されている非常にクオリティの高い武器はどのように作られているのかという質問に対し、実際に完成までの制作過程を動画でじっくりと紹介。過去最も大変だったのは「シュヴァリエソード・マグナ」で、完成までに2度も作り直されたそうだ。
オフィシャルキャストが身に着ける衣装も布の質感などを担当スタッフがこだわっており、キャストの選定は300~500人ほどオーディションした中からキャラクターのイメージなどを考慮しつつ決定しているという。メンバーはもちろんゲームをプレイしており、武器の振り方や立ち振る舞いなども専属スタッフの指導のもとで再現しているそうだ。
「最終上限解放キャラクターはどのような意図で決定しているのか」という質問には、福原氏が2017年と2018年の最終上限解放キャラクターの一覧を用いて解説。スカーサハはイベント「ビリビリ☆エレクトリカルサマー」でアイルストの面々がコミカルに描かれた中、シリアスに締めくくるためという理由で変則的なタイミングで実装された。基本的には登場時期の古いキャラクターから順次となっており、現状ではリリィが最も古株となる。リリィが活躍するイベント「氷晶宮でミックスパイを」もまだ復刻されていないので、このタイミングでの実装となるかもしれないと福原氏。リリィを推す成田氏も「是非!!」とコメントしていた。
「またオーケストラはやらないのか」という質問には、成田氏は「曲も増えたので是非」と前向きな姿勢をみせてくれた。木村氏は「再来年にCygamesが10周年を迎えるので、こうした機会に」と考えるものの、まずはユーザーからの要望が重要だと伝える。
「トレハンの仕組みを教えてほしい」という質問には、木村氏が図解で解説。トレハンレベルは「0から1」「9から10」が最も効果値があり、この効果は「宝箱が出現しやすくなる」ということ。敵からドロップする最大8個の宝箱には100%出現するものと、確率で出現するものがあり、確率で出現するものを底上げするのがトレハンだ。宝箱には出現すれば確実にSSR武器や召喚石が出るものもあり、例えば「シュヴァリエ・マグナ」などのマグナ系や「ゼノ・コロゥ」などの撃滅戦のシングルバトルなどはトレハンをかけると武器のドロップ確率が上がるようだ。曜日クエストの「○○の石片」もトレハンを重ねると100%近くドロップし、2300万人突破キャンペーンの限定クエストも同様だそう。現在は「トレハンLV×軌跡の雫サポート×騎空団サポート+武器スキル+召喚石加護+エッセルのサポアビ」でMAX3倍の効果となる。
加藤さんから「複合スキルの効果値」についての質問が飛び出すが、こちらはスキルによって異なるそう。成田氏からは古戦場の間隔について聞き、「間隔が分かればリアルのほうを調整する」とコメント。「おおよそ1.7~1.8カ月間隔」と木村氏が答え、さらに加藤さんが「ゼノ・○○撃滅戦」の間隔についても尋ねると、イフリートやウォフマナフは調整タイミングによって多くなっているが、できるだけいびつにならないよう進めていくと福原氏が答えていた。
寄せられた質問は、意外にもバトル関連のものは少なかったという。すでにユーザーによってかなりの検証が進められているためだと考えられるが、開発陣からきちんと答えを聞ける機会にもなるので、積極的に聞いてみてもよさそうだ。
お題をクリアして豪華プレゼントをゲット!「ぐらぶるちゃんねるっ! フェス出張版」
「ぐらぶるちゃんねるっ! フェス出張版」には、小野友樹さん(グラン/ランスロット役)、加藤英美里さん(シェロカルテ役)、東山奈央さん(ルリア役)、白石稔さん(ローアイン役)、今井麻美さん(ヴィーラ役)、植田佳奈さん(ユエル役)、米澤円さん(フェリ役)、白石涼子さん(ソシエ/ロキ役)、逢坂良太さん(パーシヴァル役)、伊藤かな恵さん(スツルム役)、プロデューサーの木村唯人氏、ディレクターの福原哲也氏が登場。まずはクリアするごとにパネルをめくり、ゲーム内アイテムがユーザーにプレゼントされる「一致団結クエスト」に挑戦していく。
「なりきりジェイド」では6人の女性陣がジェイドの声を真似て、男性陣が実際にボイスを担当している東山さんを当てていく。ここではしっかりと声を聞き分けて正解し、いきなり「ダマスカス鋼」がプレゼントされるという幸先いいスタートを切ることができた。
続いては「縁日チャレンジ」として、会場内でも楽しめるアトラクションにちなんだお題に挑んでいく。「ソーンの弓射」では十天衆が描かれた的を出演者10人が弓で狙うがやや苦戦し、結果1枚しかパネルをめくることができなかった。続いての「ドランク危機一髪」では「グランブルーファンタジー」に登場するキャラクターを言いながら1人ずつ短剣を刺していく。植田さんと白石さんがユエルとソシエ、小野さんと逢坂さんがランスロットとパーシヴァルをお互いに呼び合うなどファンにはたまらない展開も交えながら、見事に全員がクリアする。
「マルチバトルクイズ」では制限時間5分以内にさまざまなクイズに答え、難易度HELLのクリアを目指す。NORMAL1問目は「ユエルとソシエの属性は?」で、ユエルとソシエはそれぞれ火と水属性がいるが、イラストですぐわかるプレイヤーも多かっただろう。NORMAL2問目は「『グランブルーファンタジ―』を英語で書くと?」だが、これは白石さんが台本を見ることもなくしっかりと正解する。
HARD1問目は「碧空の結晶」の読み方で、これは加藤さんがしっかりと「あおぞらのけっしょう」と回答。HARD2問目は「マイページに設定するとBGMが変わるキャラクター」で、やや悩みながらも「オイゲン(ふんどしver.)」と答えて正解する。
VERY HARD1問目はキャラクターソングのリリース順で、実際に歌った声優陣が「いつごろ収録したか?」を思い出しながら答えて見事に「ソラのミチシルベ」→「The Dragon Knights」→「蒼紅華之舞」→「アナザースカイ」で正解。なお、スムーズに回答したため使われることはなかったが、うっかり「コロッサスブレード・マグナ」と間違えて素材にしてしまった凄まじいトラウマを抱えるユーザーも少なくない「どちらがイクサバ?」という問題も用意されていた。
EXTREMEでは、フェリが連れている犬のような幽霊の名前を答えるというもの。正解は「ベッポ」だったが間違えてしまい、続けて「ナル・グランデ編に登場したゼエンの立ち姿」というかなり難易度の高いものにも挑むがあえなく全員が不正解。次の「ヴァルナの加護効果でスキル効果が上昇しない武器は?」という問題は、小野さんが即座に「真・氷逆天の戦棍」と答えて正解する。
ついに辿り着いたHELLは「合体召喚で得られる効果は『召喚効果をもらえる』ともう一つは?」という問題から始まり、正解の「与ダメが増える」を答えられずパス。次の「アーカルム召喚石の名前をすべて答える」では制限時間ギリギリに無事すべて回答することができた。他には「天星器の名前をすべて答える」や「召喚石『ナリタ』を合体召喚した際の表示(※正解は『銅鑼ポ風見でイベ中は有利炉』)」という難問が用意されていたそうだ。
PS4向け「グランブルーファンタジー Relink」続報&格闘ゲーム「グランブルーファンタジー ヴァーサス」も発表!
ここで、アクションRPG「グランブルーファンタジー Project Re:LINK」が正式名称「グランブルーファンタジー Relink」となったことと、最新PVが公開。そして、福原氏が実際にプレイしながらゲームについて紹介していく。
背景グラフィックやテキスト・ダメージ値のフォントなどからも「グランブルーファンタジ―」らしさが感じられる画面で、主人公も男女で選択可能。仲間たちと奥義を連続で繰り出すとチェインバーストもしっかり発生し、非常に派手なバトルを楽しめるようだ。スライムやゴブリンといったお馴染みのモンスターもそのままのビジュアルで登場し、フィールドではアイテムを拾ったり、跳ね橋を操作したりといったギミック要素もある。崩れそうになる足場を急いで駆け抜けるといったドラマチックな演出もふんだんに盛り込まれていて、アプリ版とはまた一味違った興奮を味わえるのは間違いなさそうだ。
フィールドを進んでいくと上半身は騎士、下半身は四つ足の「星晶獣フラカーン」という本作オリジナルのボスが登場。予兆のある範囲攻撃や突進攻撃などを避けつつ、上手くダメージを与えていかなくてはならない。敵にはオーバードライブもあるためこのターンはかなり攻撃も激しくなるが、一方でブレイクさせれば一方的にダメージを与えられる。そしてかなり追い詰めたと思ったところでフラカーンが女性の騎士のような姿へ変身し……といったところでプレイは終了。舞台は「ゼーガ・グランデ空域」というまた新たな地になるようで、どのような冒険が繰り広げられるのか非常に期待が高まるものとなった。
気になる発売時期だが、慎重にいきたいとのことで今回は明かされなかった。続報を楽しみにまっていよう。
そして、PS4向け対戦格闘ゲーム「グランブルーファンタジー ヴァーサス」が2019年に発売すると発表。まったく予想だにしていない展開に、会場のファンからはこの日一番の大歓声が巻き起こった。
ステージにはアークシステムワークスのバトルプランナー・関根一利氏、アートディレクター・澤田秀明氏が登場。関根氏は「グランブルーファンタジー」のやり込みぶりがうかがえる挨拶をし、スマートフォンしか遊んでいないユーザーでもシンプルに遊べるもの、対戦だけではなくシングルプレイでも楽しめるものといったコンセプトで設計していると解説していく。アプリのように1ボタンでアビリティが発動といったことも可能のようだ。
サウンド面では成田氏やStella Magnaも参加し、これまで「グランブルーファンタジー」にはなかったキャラクターごとのテーマも用意されるそうだ。現時点での参戦キャラクターは主人公(グラン)、カタリナ、フェリ、シャルロッテ、ランスロットで、ルリアやビィも登場する。海外向けやeスポーツへの展開も考えられており、今後の続報に期待しよう。
このほか、クリスマスキャラクター「メーテラ」「ヤイア」や「フェリ」「ウーノ」のスキン、EX2ジョブ「ドクター」の追加、2019年3月の5周年に合わせて追加となるClassIIIジョブ「グラディエーター」(ClassIVジョブも同時実装)、リミテッドシリーズ武器「フォールン・ソード」(12月下旬)と「サティフィケイト」(2019年1月中旬)の最終上限解放、サイドストーリーに「テイルズ オブ アスタリア」とのコラボイベント第2弾「空で繋ぐ絆の物語」が追加となることが発表された。
アルケミストの上位となる「ドクター」は、回復と強化効果付与に長けたジョブ。「グラディエーター」は剣と刀が得意な二刀流システムで、メイン武器のほかに同属性に限るが「コンパニオンウェポン」を装備すると2種類の奥義が使えるようになる予定だそうだ。
2019年3月末放送分でWebラジオ「ぐらぶるちゃんねるっ!」が最終回となるが、2019年4月に「ぐらぶるTVちゃんねるっ!」としてTOKYO MXにて放送開始。メインパーソナリティは小野さんと加藤さんとなり、東山さんも何らかの形で登場するが詳細はまだ秘密とのこと。
ステージプログラムではオフィシャルキャストによるステージも行われ、会場を華やかに彩ってくれた。
(C)Cygames, Inc.
※画面は開発中のものです。
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