2019年4月26日より東京公演が開催中の、FGO PROJECTとSCRAPが共同制作した「Fate/Grand Order×リアル脱出ゲーム」の第2弾「謎特異点II ピラミッドからの脱出」。ここでは、その前日となる25日に原宿ヒミツキチオブスクラップにて行われた、メディア向け公演のレポートをお届けする。
60分の時間制限はあっという間に過ぎていく
「Fate」シリーズに登場する様々な英霊たちが共闘する大人気スマートフォン向けRPG「Fate/Grand Order」と、数多くのリアル脱出ゲームの企画・運営を行うSCRAPがコラボした、「Fate/Grand Order×リアル脱出ゲーム」の第2弾として行われた本イベント。
ロンドンのベイカー街を舞台にシャーロック・ホームズたちが活躍した「謎特異点I ベーカー街からの脱出」から、舞台や登場サーヴァントは一新。主人公たちは、カルデアから行方不明となったオジマンディアスを探してレイシフトを行い、そこで待ち受けるピラミッドの謎に挑んでいくことになる。
基本的なルールは前回と同様で、プレイヤーは6人一組のチームを組み、60分間の制限時間の中で用意されたすべての謎の解決を目指していく。オープニングや謎解きの最中には、「FGO」本編内のようなストーリーがフルボイスで楽しめるようになっており、「FGO」の世界観に没頭できる。
シナリオは、奈須きのこ氏・桜井光氏等が監修を担当していることもあり、ストーリーとしてしっかりと作り込まれた質の高いものとなっている。とくに今回の主役ともいえるサーヴァントである、オジマンディアスのファンは必見の出来だ。
謎解きの難易度もさることながら、60分という時間制限はかなり絶妙で、一見余裕があるようにも思えるが、謎を解いていると驚くほど早いペースで時間が過ぎていく。
筆者が参加したチームの中には、前回の参加者が複数人いたこともあり、比較的順調なペースで謎を解くことに成功していたのだが、それでも残り時間のアナウンスを聞いた際には「もうそんなに!?」と驚きを隠せなかった。最後の謎までたどり着くことには成功し、正解への道筋も見え始めていたのだが、わずかに時間が足りず、その途中に無念の時間切れに終わってしまった。
今回筆者が参加した回では、全14チームが挑戦していたのだが、すべての謎を解き明かすことができたのはわずか1チームのみ。多くのチームが「あと一歩」のところにまでは辿りつけていたものの、すべてをクリアするのはかなり難しいので、心して挑んで欲しい。
とはいえ、ストーリー部分のエンディングは全チームが楽しめるようになっており、筆者たちのように謎を解けなかったからといって、物語のきちんとした結末が見れなかったり、バッドエンドを迎えるということはない。謎解きが苦手だったり、脱出ゲームに初参加というプレイヤーが置いていかれないので、「FGO」ファンは安心して楽しめる。
謎解きのギミックについては、ネタバレになってしまうため言及は避けるが、「謎特異点I」と同様に、プレイヤーは6枚のサーヴァントカードの中から1枚を選び、冒険を共にするパートナーであるサーヴァントを召喚することになる。
召喚や宝具開放の際には「Fate」シリーズでお馴染みの詠唱を言ったり、「謎特異点II」では、マスターの証である「令呪」のシールがプレイヤー全員に配られたり、より世界観に没入した、マスターの疑似体験ができるようにもなっている。
実は筆者は、これまで脱出ゲームの経験がほとんどない初心者で、かなりチームメンバーに助けられた部分も大きかったのだが、それでも謎解きの楽しさ、気持ちよさをしっかりと味わうことができた。チーム内で謎やギミックについて討論するのは純粋に楽しく、自分の出したアイディアが解決のヒントになった際には思わずドヤ顔をしたくなる。
「FGO」の知識があると、謎解きに貢献できることもあるので、筆者と同じような脱出ゲーム初心者の「FGO」プレイヤーには、是非とも体験してみて欲しい。
なお公演終了後には、本公演の制作ディレクターを務めるSCRAPの平井真貴氏と、「FGO」のマーケティングディレクターを務めるバスター石倉氏が登壇する座談会も実施された。最後に、その模様をお届けする。
「ピラミッド」のテーマが決まるまでには、数えきれないほどの右翼曲折が
最初に、いよいよ翌日(26日)に初日公演を迎える心境を尋ねられた平井氏は「今この場で、やっと(公演が)完成したくらいかなと。フルにお客さんに入ってもらってやったのは昨日今日が初めててだったので」と、プレイヤーに遊んでもらったことで、初めて公演が完成したことを実感できたことを明かす。
座談会では、前回開催された「謎特異点I ベーカー街からの脱出」との違いについての解説が行われた。「謎特異点I」では、ベーカー街を舞台にミステリー的な雰囲気が重視されていたが、今回はピラミッドからの脱出ということで、アクション的なギミックを意識しながら制作を進めていたという。
「謎特異点I」は初めての試みということで、謎解きゲームとしてのわかりやすさを優先してテーマが選ばれていた。それだけに、その次の舞台が決まるまでには相当な紆余曲折があった様子で、平井氏は「最初に30くらい候補を考えたんですが、全然決まらなくて。結局もう一度10、20くらい考え直して、やっと決まったという感じでした。結果的には、一番いいアイディアをひねり出せたんじゃないかと思います」と、その苦労を明かす。
前回体験したユーザーから「このサーヴァントを出して欲しい!」といった熱い要望が多数寄せられており、登場するサーヴァント選びにも頭を悩ませたのだとか。
また全国5つの都市で開催されていた「謎特異点I」から、「謎特異点II」では岡山・仙台を加えた7都市での開催に規模が拡張されている。これは前回の盛り上がりを受けて、全国のSCRAPの店舗から「ウチの店でもやりたい!」という声が多数届いていたためで、今後はもっと開催地を増やしていけたらなという。
「謎特異点II」ならではの魅力としては、「冒険感」というキーワードを挙げる平井氏。今回はキービジュアルを含んで、冒険映画的な雰囲気と、「FGO」の世界観でマスターになりきれるという、マスター体験に重きを置いて制作が行われている。参加者全員が令呪を宿すことができるようになっている点も、マスター体験をより楽しめるようにするための演出なのだという。
奈須きのこ氏・桜井光氏等監修の全編フルボイスのストーリーは「謎特異点I」を上回るボリュームとなっている。
女性ユーザーからの人気が非常に高いオジマンディアスを扱うだけに、「期待を裏切ることはできない」というプレッシャーと、「味方にするには頼もしすぎるし、敵にするには強大すぎる」という、シナリオにおける立ち位置の難しさもあり、シナリオのプロットも3、4回の大幅なリテイクを経て、ようやく完成したことが明かされていた。
また平井氏は「謎特異点II」の注目のポイントとして「史上最大級のゲームキット」の存在も挙げる。ネタバレになってしまうため詳しく言及は避けるが、今回謎解きに使用するキットは、脱出ゲームの経験者でも思わず後ずさりしそうになるほどの情報量とボリュームになっており、かなりの豪華な作りとなっている。
トーク中には、早くも「謎特異点Ⅲ」について言及する一幕もあり、「『II』でやりきれなかったこともたくさんあるので、もし『Ⅲ』ができるなら、そういう要素も入れていきたい」と語る平井氏。「2020年の前には」という目標とする実施時期についても触れられていたが、やはり開催には「II」の反響が必要になっているため、プレイヤーの間でも「楽しかった!」という声をどんどん発信して欲しいとのこと。
とくに東京公演は、すでにほとんどの公演のチケットが売り切れているほどの人気っぷりとなっているようで、今後の新たな「謎特異点」の展開にも期待が持てそうだ。
(C)TYPE-MOON / FGO PROJECT
※画面は開発中のものです。
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