2019年5月25日、スクウェア・エニックスは、千葉・幕張メッセにて「星のドラゴンクエスト」のリアルイベント「ドラクエの日 みんなでギガ前夜祭」を開催した。
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国民的RPG「ドラゴンクエスト」シリーズのiOS/Android向けアプリ「星のドラゴンクエスト」(以下、星ドラ)。今回のオフラインイベントは、初代「ドラゴンクエスト」が発売された5月27日の「ドラクエの日」を記念する形で開催された。
午前の部では、本作のプロデューサーに就任したことでも話題を読んだ「新しい地図」の稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さんらが出演するステージイベントも実施。午後の部では、作品に関連した多数のフォトスポットや、モンスターをモチーフにしたオリジナルメニューを楽しめるフードコーナー、公式グッズを販売する「ももん屋」、来場者同士がマルチプレイを楽しめるふれあい広場など、多数のコーナーが用意され、大きな賑わいを見せていた。
フォトスポットにはかなりの種類が用意されており、大勢の来場者が撮影を行っていた。 | |
新しい地図の3人が出演するTVCMの撮影で実際に使われた衣装の展示も | |
様々な公式グッズの販売を行う「ももん屋」では、会場直後から長蛇の列が形成されていた。 |
ふれあい広場の中に設けられたミニステージでは、トータルテンボスの大村朋宏さんと藤田憲右さん、次長課長の井上聡さん、東海オンエアの虫眼鏡さん、ミラクルぐっちさん、こみちんさんに、星ドラ部のメンバーらが登壇し、来場者と一緒になってマルチプレイを楽しむ企画などを実施。
中でも、最近「星ドラ」を始めたという大村さんが、魔王級のりゅうおうに挑戦するコーナーでは、かなりの激戦が繰り広げられ、奮闘虚しくパーティが壊滅してしまう。
最終的には、大村さんの「デュアルカッター」が命中すればクリア扱いにするという温情采配がくだされるも、攻撃はまさかのミス。しかし最後の復活から再度繰り出したデュアルカッターが1のダメージを与えることに成功するという、ドラマ性に溢れた展開となっていた。
以降は、メインステージで行われていたステージイベントの模様をお届けしていく。
ユーザーからの質問に開発陣が回答する「星ドラ一問一答」
最初に行われた「星ドラ一問一答」ステージでは、プロデューサーの市村龍太郎氏、運営プロデューサーの永野雄太氏、ディレクターの畑信太郎氏が登壇し、プレイヤーから寄せられていた様々な質問に回答していた。
まず「新しいゴールドの使いみちを用意して欲しい」という意見に対しては、開発陣もゴールドが余っているプレイヤーが多いことは認識していると回答。運営会議でも頻繁に話題に出てくることもあり、前向きに対応を検討しているとのことだ。
「すれ違い冒険者で獲得できる地図に書かれているPTの意味は?」という質問に対しては、「もともとはランクを見分けるために用意したものの、あまり機能していないため、将来的には削除する予定」と驚きの回答が飛び出すことに。
客席からの反響が大きかったのが、「じゅもんを強くする予定はあるのか」という質問で、市村氏が「あります」と即答すると、自然と拍手が沸き起こることに。これについても、賢者などの魔法系の職業が不遇気味のバランスになっていることは認識しており、今後改善を加えていく予定だという。また一部装備などの読みが分かりにくいことに対しては、使用頻度の高いものからルビを入れることを検討しているとも明かしていた。
一方、「フレポジェムの復活」に関する質問に対しては、「やらない」と断言。これは運営の意図しない目的で利用するユーザーが出てしまったためで、その再発を防ぐ意味でも再実装させる予定はないことを強調していた。
当日予選を勝ち抜いた2チームが激突した「スキルフィニッシュ選手権」決勝戦
続いて行われたのは、リアルイベントでの恒例となりつつある、突破したスキルフィニッシュダメージの大きさを競い合う「スキルフィニッシュ選手権」の決勝戦。MCの喜屋武ちあきさんに加えて「星ドラ愛してる芸人」の次長課長の井上聡さん、トータルテンボスの藤田憲右さん、大村朋宏さんが登壇して行われた。
決勝戦の前には、とべま~しさんと160cm矢崎さんも加わり、大村さん・喜屋武さんがパーティを組んで、どのくらいのダメージを出すことができるのか実際に挑戦する一幕。喜屋武さんがまものマスターを担当し、他3人がバトルマスターという編成で、怒りの攻撃回数をできるだけ増やすという作戦で、22443ダメージを記録。追撃が一度も発生しないとう不運から、結果的にはダメージがそこまで伸びなかったものの、事前に立てた作戦通りの動きを全員が行えた見事なプレイに、客席からもその健闘を称える拍手が沸き起こっていた。
そしてその後には、当日会場で行われた予選を勝ち抜き、決勝進出を決めた2位の「ハヤトと愉快な仲間たち」チームと、1位の「かたぽよ団チーム」が登壇。それぞれ予選では79559ダメージと83653ダメージという桁違いのダメージを叩き出しており、その挑戦に期待が掛かる。
先に挑戦した「ハヤトと愉快な仲間たち」チームは、バトルマスター3人にスーパースターという構成で、「突撃の歌」と「オンステージ」で回転率を上げつつ、「こだまする光撃」「闘神の構え」などを活用して攻撃を高めていく戦法。まものの呼び笛でくさった死体を呼び出して守備力を低下させたり、リベホイミやリホイミでスキルのタイミングを調整するなどの細かに計算されたテクニックも披露しながら戦闘を進めていき、追撃が一度しか発動しなかった不運もありながらも、60205ものダメージを叩き出すことに成功する。
続く「かたぽよ団チーム」は、バトルマスター2人に加えて、海賊に魔法戦士という一風変わった構成。戦闘が始まると、メンバーの一人が戦闘不能になってしまうも、これは意図したもので、戦闘不能からふっかつの石で復活することで「こだまする光撃」のリチャージを早めるという作戦。かいしん率を高める「神撃の祈り」や、雷陣を付与してディン系のダメージを強化する「ドラゴンソウル」も活用して底上げを試みるも、雷神の効果を乗せる想定だった「ルミナスドラゴン」の使用タイミングがズレるミスがあったことも重なり、最終的なダメージは46907に留まることに。
結果、「ハヤトと愉快な仲間たち」チームが優勝を決め、当日のベストスコアを記載した限定バッジや、堀井雄二氏のサイン色紙、多数の公式グッズなどの豪華景品を獲得。すでに次回以降のスキルフィニッシュ選手権の出場に向けても意欲を燃やしている様子だった。
新情報が満載の「ギガ前夜祭ステージ」
ステージの最後には、本日のメインイベントとも言える「ギガ前夜祭ステージ」が行われ、堀井雄二さんを筆頭に、これまでのステージに登壇した面々が全員登壇。さらに東海オンエアの虫眼鏡さん、ミラクルぐっちさん、こみちんさんも加わって大所帯となる中、多数の最新情報の発表が行われた。
まず新たな錬金の対象に、「黄金竜のツメ」と「ルビスのこん」、「ルビスのかんむり」「ルビスのローブ上」「ルビスのローブ下」が追加。「黄金竜のツメ」と「ルビスのこん」については、同時に覚醒も実装される。どちらも現在でも十分に強力な装備ということもあり、錬金や覚醒が実装されることに対する驚きの声も上がっていた。
さらに「ドラクエの日」を記念した新たな装備として、「ドラゴンクエストXI」に登場した「勇者のつるぎ」「勇者のそうび」が実装される。とくに「勇者のつるぎ」に関しては、ロトのつるぎと天空のつるぎが合体したようなロマンに溢れたデザインかつ、堀井氏自身がシリーズ最強の剣と明言する人気の高い武器。そんな武器が満を持して実装されるというだけに、会場も大盛り上がりとなっていた。
それに加えて、「ドラゴンクエストXI」で賢者セニカが装備していた「ときのおうしゃく」、「聖賢のそうび」も実装される。メインスキルである「スピオキルト」は、漫画「ロトの紋章」に登場した「スクルト・ピオリム・バイキルト」と掛け合わせた合体呪文で、「星ドラ」内でも味方全体のすばやさ・守備力・攻撃力を一気に上昇させる強力な性能になっているという。
さらにドラクエの日記念イベント「遥かなる時空を超えて」での新たなボスとして、「ドラゴンクエストXI」のニズゼルファが追加される。
会場では井上さん・藤田さん・ミラクルぐっちさん、こみちんさんの4人が、追加された新装備で伝説級のニズゼルファに挑む一幕も。「怒り」や「スピオキルト」などのバフを使用してからのギガクラッシュでは、4938ものダメージを叩き出しており、客席からは驚きの声も上がっていた。
さらなる新要素として、新たな職業となる「超級職」の実装が発表。超級職は、「ゴッドハンド」「天地雷鳴士」「魔賢導士」「ウルトラスター」「星騎士」「ガーディアン」「バトルキング」「宇宙海賊」「時空術士」の9つの職業が用意され、上級職の上位版的な位置づけとなる。過去のシリーズに登場していた「ゴッドハンド」と「天地雷鳴士」を除いた7種は「星ドラ」で初めて実装される職業となる。
超級職という過去にない職業の実装にあたり、プレイヤーの間で4回目の転生が予想される中、その予想の上をいく要素として、かなり前から堀井氏との話し合いを続けていたと明かす市村氏。現在はやや不遇なバランスになっていた魔法戦士や天文学者への救済として、「星騎士」や「時空術士」はとくに力を入れて作られており、全体的な職業バランスの底上げが図られているという。
また超級職には「熟練度パネル」と呼ばれる当たらな育成要素が存在しており、パネルを開放していくことでスキルの習得やつよさをアップしていくことができる。開放できるパネルの数には上限があるため、どの方向性で育成するかの取捨選択が重要になる。(500ジェムを消費することで、パネルをリセットすることも可能)
パネルの開放に必要な熟練度ポイントを獲得するには、「超級職ミッション」を達成する必要があり、ゲームをやりこんでいるプレイヤーほど多くの熟練度が獲得できる。ミッションの中には、魔王級のボスを倒すなどの、やりごたえのあるものも多数用意されている。
超級職の転職には、関連上級職のLvが99以上であることと、新たに実装されるアイテム「さとり」が必要。さとりは開催中のイベント「遙かなる時空を越えて」で特定のクエストをクリアすることで入手できる。
「ロトの紋章」コラボ第2弾など、今後のアップデート情報も
なお新装備及び超級職については、本記事が掲載される時点ですでにゲーム内で実装が行われているが、ステージでは今後実装予定の新要素の紹介も行われていた。
まず月刊少年ガンガンにて連載されていた漫画「ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章」とのコラボレーション第2弾の実施が決定。前回のコラボの際に多く寄せられていた要望に答えて、原作を追体験できるストーリーモードも用意されるという。開催は6月上旬を予定しており、より詳しい情報はイベント直前の時期に公開される。
シリーズおなじみの「カジノ」に相当する「モガステーション」についての続報では、マスコット的存在である「ゆきお」と「モガップ」のデザインが公開。またモガステーション内でプレイ可能なゲームを、「タイトーステーション」などのゲームセンターを運営するタイトーが開発していることが明らかとなり、シリーズ初となるコインプッシャーもミニゲームとして収録される。
なおモガステーション内のゲームは、ゴールドで購入できる専用のコインを使ってプレイすることができ、コインと交換可能な景品も用意される予定だという。まだ具体的な実装時期までは明かされなかったものの、着実に開発が進んでいることが強調されていた。
ステージの最後には、「星ドラ 公式大会」の開催を予定していることも発表。開催時期は2019年の夏頃で、おなじみのスキルフィニッシュ選手権に加えて、モンスター闘技場を使っての対戦企画を検討しているという。
市村氏の口からは、10月に待ち受ける4周年に向けての発言も飛び出しており、まだまだ「星ドラ」の盛り上がりは続いていくことになりそうだ。