UbisoftがリリースしたハクスラアクションRPG「マイティ・クエスト」をレビュー。敵集団を支配するアクションの楽しさや、キャラクターカスタマイズの魅力について紹介する。

目次
  1. スキルを駆使して敵集団を支配!ベルトスクロールのようなアクション性が楽しい
  2. これぞハクスラの真骨頂!キャラクターカスタマイズの楽しさ
  3. ストーリー性はほとんどなし!ハクスラの楽しさにピントを合わせた作品

7月10日に配信開始された「マイティ・クエスト」は、「レインボーシックス」をはじめとするトム・クランシーものや「アサシン クリード」シリーズなどの人気タイトルを誇るデベロッパー・UbisoftがリリースしたアクションRPG。ダンジョンを探索し、アイテムを獲得・強化してより強力なダンジョンへ挑む…というハクスラ要素が特徴の作品だ。その魅力について、この記事で詳しくお伝えしたい。

スキルを駆使して敵集団を支配!ベルトスクロールのようなアクション性が楽しい

ゲームの流れは、一般的なスマホRPGに近い。クエスト選択画面からチャレンジするクエストを選び、クエストの最後に待ち受けるボスを倒せばクリアというもの。また、複数のクエストでエリアが構成されており、各エリア最後のクエストでは「キーパー」と呼ばれる強大なボスキャラクターが登場する。

操作は、指一本で行える。スワイプすることでその方向へ移動し、画面をタップすると通常攻撃。連続タップすることで、次々攻撃が変化してコンボ攻撃を繰り出せる。また、フリックで緊急回避ができ、スキルボタンをタップすることでスキルの使用が可能だ。ちなみに、本作はスマホを縦に持ってプレイするスタイル。こうしたスタイルは日本製のアクションRPGでは少なくないが、海外デベロッパーの作るアクションRPGだと、スマホを横持ちするタイプが多いという印象を持っていたので、筆者には意外に思えた。

プレイしていて、本作ならではのテイストを感じたのが、スキルによって敵集団を支配するアクション性。本作のスキルは、キャラクターがアップになったり、カットインが入ったり…といったビジュアル的なド派手さに乏しい。が、一方で、スキルを組み合わせることで敵の集団をコントロールするという戦略的な楽しさが用意されている。

たとえば、ゲーム序盤で覚える「ブラックホール」は、周囲の敵を引き寄せてダメージを与えるというスキル。このスキルを使った直後に、敵を毒状態にする「ベノムスプラッシュ」を組み合わせれば、周囲の敵を引き寄せて、一斉に毒状態化できてしまう。

毒状態にした敵の残り体力が少なければ、そのまままとめてコンボ攻撃!大量の敵を一網打尽にする爽快感は、コンボアクションの醍醐味だ。また、敵の残り体力が多く、こちらが押し負けそうであれば、周囲の敵にダメージを与えつつノックバックさせる「ショックウェーブ」を繰り出し、安全を確保すればいい。

こんな風に、臨機応変にスキルを組み合わせ、敵をどう集め、あるいはどう押しのけてダメージを与えるかといった敵集団コントロールが非常に楽しい。上手にスキルを組み合わせば、華麗に、スピーディーに敵を倒していくことが出来るのだ。

これぞハクスラの真骨頂!キャラクターカスタマイズの楽しさ

本作のスキルについて、キャラクターがアップになったり、カットインが入ったり…といった演出に乏しいと書いたが、そもそも本作はガチャでキャラクターを集めていくタイプのゲームではない。なので、こうしたキャラクター性をアピールする演出が重視されていないのだ。では、本作は「キャラクター」という部分にお楽しみがないゲームなのかと言えば、そうではない。本作は、プレイヤーの分身である主人公の装備を付け替え、自分好みのキャラクターへとカスタマイズしていくのが楽しいゲームなのだ。

装備は武器、盾、兜、胴鎧、腕装備、グリーブ、ペットというパーツに分かれており、それぞれ装備を変更すると、パラメーターだけでなくビジュアル的にも変化する。武器については、ビジュアルに加えて攻撃モーションも変化。なので、どの武器を装備するかによってプレイスタイルが変化する。

ビジュアル関係なくパラメーターの高い装備を身に着けていくだとか、逆にビジュアル重視で装備を固める…だとか、クエストで装備を手に入れるたびにアレコレ悩むのが楽しい。これぞまさにハクスラの真骨頂だろう。

人に自慢したくなるほどお気に入りな装備が手に入る裏で、不要な装備が山ほど手に入るのもまた、ハクスラでよくあること。ただ、本作の装備の強化システムは、ソーシャルゲームのカード合成のように、同種の装備と合体することで装備のレベルをアップしていくというもの。なので、不要な装備にも強化用素材としての使い道がある。なので、何であれアイテムが手に入った時は素直にうれしい。

最大レベルにまで強化した装備は、「昇格」によってさらなるパワーアップが可能だ。「昇格」すると装備についた星の数が増えて能力値が大きく増加。さらに、装備のレベルが1に戻って再び強化できるようになる。「昇格」は、「昇格ストーン」と呼ばれる素材アイテムが必要。「昇格ストーン」は専用の収集クエストから獲得する形だ。

ストーリー性はほとんどなし!ハクスラの楽しさにピントを合わせた作品

最後に本作のストーリーを紹介…と行きたいところだが、本作にはストーリーらしいストーリーは存在しない。導入として、莫大な財宝を求めて略奪王が舞台となるオピュレンシアの地へと旅だったことと、オピュレンシアの地では略奪王の他にも略奪者たちが存在すること、プレイヤーも略奪者の一人であることが語られる。

また、ゲーム開始後はマクバケット卿なるキャラクターが登場。オピュレンシアの地についてガイドをしてくれる。ただ、こうした演出はあくまで世界観の香りづけ…フレーバー程度に留まっている印象だ。キャラクターの誰が誰に恨みを持っているだとか、恋心を抱いているだとかいった人間模様や心理劇といった、ストーリー的な楽しさは皆無と言っていいだろう。

もちろん、だからといって本作は楽しくない作品じゃない。ストーリー性がないことで、むしろハクスラの楽しさにスポットライトが当たっている。つまり本作は初代「ウィザードリィ」や初代「ディアブロ」のように、「小難しいストーリーなんていいから、とにかくダンジョンに潜って、モンスター倒して、強力なアイテム見つけようぜ!」という楽しさを味わう作品といえるだろう。「ウィザードリィ」も「ディアブロ」も初代が大好きな筆者としては、この割り切った作りに好感を持った。

なので、「RPGはストーリーが命!」という人へはさすがにオススメできないが、スキルを戦略的に組み合わせるアクションや、ハクスラが好きという人なら、本作はプレイする価値のある作品だと思う。特に「ウィザードリィ」「ディアブロ」といったシンプルなハクスラが好きな人にはオススメの一作だ。

マイティ・クエスト

Ubisoft

MobileアプリiOS

  • 配信日:2019年7月10日
  • 価格:基本無料

    マイティ・クエスト

    Ubisoft

    MobileアプリAndroid

    • 配信日:2019年7月10日
    • 価格:基本無料

      ※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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