i-tronは、スマートフォン向けゲームを中心とした新世代声優ヒロインプロジェクト「BATON=RELAY」(バトン=リレー)のプロジェクト制作発表会を、8月1日に東京・SME六番町ビルにて開催した。
目次
- 桜 美聡 サクラ ミサト(CV:白花恋香)
- 日向 葉澄 ヒナタ ハスミ(CV:矢野妃菜喜)
- 小見川 薫 オミガワ カオル(CV:白河みずな)
- 神宮 凛々花 ジングウ リリカ(CV:星希成奏)
- 五条 咲 ゴジョウ サキ(CV:たけだまりこ)
- 高橋 京子 タカハシ キョウコ(CV:ペイトン尚未)
- 千歳 つくし チトセ ツクシ(CV:小坂 澄)
- 椛坂 冬華 カブサカ トウカ(CV:岩倉あずさ)
- 白川 琴音 シラカワ コトネ(CV:澤田真里愛)
- 広瀬 晶 ヒロセ アキラ(CV:水野 朔)
- 新瑞 なお アラタマ ナオ(CV:潮先夏海)
- 神崎 千里 カンザキ センリ(CV:橘 一花)
- 戸田 有理 トダ ユウリ(CV:鳴海夏音)
- 村山 萌 ムラヤマ モエ(CV:日原あゆみ)
- 天神 茉莉 テンジン マツリ(CV:天野彩葉)
- 瀬戸 ひなの セト ヒナノ(CV:春咲 暖)
「BATON=RELAY」は、スマートフォン向けゲームを軸にしながら、新世代の「声優ヒロイン」を発掘することを目的とした、声優のキャラクターを、才能ある新人・若手声優が演じることで、ゼロから物語を作り上げていくメディアミックスプロジェクト。
音楽・イベント・LIVEなど多方面のメディア展開を視野に入れたプロジェクトとして発表されていたものの、本発表会前の時点では、「神のみぞ知るセカイ」で知られる漫画家の若木民喜氏(キャラクターデザイン)、「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」のヒットが記憶に新しい、しめさば氏(メインシナリオ)という参画スタッフの発表、そしてプロローグ曲「Start me up」のショートバージョンのお披露目に留まっていた。
今回の発表会では、そんな本プロジェクトの全容が明かされることに。まずは企画・開発・運営を担当するi-tronの代表取締役 牟田正氏から本企画立ち上げの経緯について語られた。
前職では女性向けの役者育成ゲームに携わっていたという牟田氏。さまざまなメディアミックス展開を経て多くの女性ユーザーから反響が得られた経験をもとに、その面白さや感動を男性のユーザーにも届けたいという思いから本プロジェクトは始まったという。また、16名の新人・若手声優を起用している点にも触れ、ゲームとともに彼女たちが成長していくリアルなストーリーを体験してもらいたいとその展望を語った。
続いては、プロジェクトサポートという立場で参画するポケラボの代表取締役社長・前田悠太氏が挨拶。牟田氏とは8年ほど前から旧知の間柄だったという前田氏だが、今回の参画にあたっては牟田氏が独立した際、新規プロジェクトを一緒に立ち上げないかと提案をもらったことに端を発しているという。過去の実績からファンの方々に寄り添ったプロデュースをする人だという印象を持っていた前田氏は、今回のプロジェクトにかける熱い思いを感じたそうで、出資および開発のサポートというかたちで今回は参画しているとのこと。
続いては、本作のプロデューサーを務める山中氏が登壇し、初お披露目となる2ndティザーPVの上映後、プロジェクトの内容が順を追って紹介される。
新世代の声優ヒロインを生み出していくためのプロジェクトとして始動した「BATON=RELAY」。メインコンテンツは2020年にサービス予定のスマートフォン向けゲームアプリとなっており、声優活動×ストーリー×コミュニケーションの3つの軸で開発が進められているという。
とある超人気声優が電撃的に独立を発表するかたちでできた声優事務所が本作の舞台。プレイヤーは「ボイスディレクター」という、声優たちの最高の声を導いていくという立場で、16人の新人声優とともに仕事に取り組んでいくことになる。また、声のヒロイン一人ひとりの成長を、声優という仕事を通じて描いていくという群像劇である点に触れ、それがサブタイトルの“VOICE HEROINE STORIES”に表れているそう。また、なりたい自分があって、そこに向けた果てしない道のりの中で待っているさまざまな人とのつながりを指して、「BATON=RELAY」というタイトルになっているのだとか。
そのメインクリエイターとして参画するのが、冒頭でも紹介した若木氏としめさば氏。共に接点のないところからのスタートだったものの、若木氏は「キャストは全員新人の方でないといけないですね」と企画の趣旨を汲み取ってくれたこと、しめさば氏は元々ゲームが好きで、群像劇のゲームシナリオを書きたかったという声があったことなど、依頼した際のエピソードが語られた。
本発表会にてキービジュアルがお披露目に。漫画のコマのようにヒロインたちを分けることで、収録に臨む瞬間を切り取っているという。また、このブロックを切り替えることで、媒体ごとの見せ方もできるとし、今回は2つのバージョンが紹介された。
ゲームの基本となるコンセプトが語られたところで、続いてはゲームシステムの紹介へと移る。ゲーム画面については開発中ということもあり会場のみでの公開となったが、ホーム画面は声優事務所内が表現されており、SDのキャラクターたちがSpine(※ゲーム開発などで用いられる2Dアニメーションソフトウェア)でアニメ―ションする様子を確認できた。また、キャラクターをつまんで移動したり、事務所の背景として手に入れたカードイラストが貼ってあるなど、細かいところのこだわりも垣間見えた。
声優活動パートについては、事務所に届いた新作アニメの案件からオーディションを受けさせることはもちろん、レッスンをしたり、合格した作品のアフレコ収録に臨んだりと声優活動を重ねていく中で、新たなエピソードが開放される。そのストーリーは全編フルボイスとなっており、ストーリー中の立ち絵にもSpineは採用されているそう。現時点で開発のベースは完成しているものの、これからよりアニメらしい動きや人間らしい仕草を見せられるようにブラッシュアップしていくそうだ。
また、ゲーム内で登場するアニメーションは、このゲームのために新規描き下ろしで制作しているという。その制作を担当するのは「きんいろモザイク」の監督などで知られる天衝氏が代表を務めるバイブリーアニメーションスタジオ。ストーリーの第1章で登場するアニメは「魔法少女×アルバイト」がテーマとなっており、発表会では実際のアニメーション映像もお披露目。変身バンクの作り込みなどクオリティの高い映像となっていたので、こちらも要注目だ。
最後に紹介されたコミュニケーションパートは、ミーティングで担当声優とコミュニケーションをとっていくというもの。最初は事務的な会話からスタートするものの、信頼関係を築くことで相談してもらたりと仲を深めていくことができるよう。時代に合わせた、チャットツールを用いたやり取りなども楽しめるようだ。
その前後では16名のキャラクターのビジュアルとプロフィールにも言及。ここでは山中氏から語られた内容も含めて、各キャラクターを紹介していく。
桜 美聡 サクラ ミサト(CV:白花恋香)
■16歳 ずっとあこがれていた、桜色に染まるあの場所へ――“わたし”は。
「はい! よろしくお願いします!」
超人気声優だという社長に憧れて事務所に入った真っ直ぐな女の子。
日向 葉澄 ヒナタ ハスミ(CV:矢野妃菜喜)
■17歳 好きって気持ちは誰にも負けない、情熱と一緒に――“あたし”は。
「大丈夫! 心配ないって!」
アニメやゲームが大好きで、その思いは誰にも負けないがんばり屋。
小見川 薫 オミガワ カオル(CV:白河みずな)
■ヒミツ ナイショで隠した裏側で、素顔の自分を探して――“私”は。
「なんちゃって、です」
演劇を長くやっている中で、背が低いことがコンプレックスになっている。
神宮 凛々花 ジングウ リリカ(CV:星希成奏)
■16歳 スゴイ仕事でスゴイ自分に! 好奇心と率直さを武器に――“アタシ”は。
「いいじゃん! すっごく面白いよ!」
声優アーティストの活躍に衝撃を受けて門を叩いた行動力のある女の子。
五条 咲 ゴジョウ サキ(CV:たけだまりこ)
■14歳 お嬢様としての礼節と、アニメから教わったまっすぐさを携えて――“わたし”は。
「みんなで、テッペン!」
ロボットアニメがとにかく大好きで、必殺技を叫びたいというシンプルな思いで声優に。
高橋 京子 タカハシ キョウコ(CV:ペイトン尚未)
■14歳 お姫様を目指す気高さと、内に秘めた本音を育てて――“私”は。
「もう、うるさいなあ!」
お姫様役を演じたいと思っているものの、現実は小市民というジレンマを抱えている。
千歳 つくし チトセ ツクシ(CV:小坂 澄)
■13歳 伸びる過程を見守られて、強く信じるヒロインを目指して――“あたし”は。
「あ、あぅ……あたし……」
変身ヒロインアニメがとにかく大好きで、強い思いを持っていて田舎から上京してきた。
椛坂 冬華 カブサカ トウカ(CV:岩倉あずさ)
■13歳 みんなの喜びが自分の笑顔に、純粋さをもう一度心に添えて――“わたし”は。
「一緒に、がんばりますっ」
以前に芸能活動をやめてしまったものの、とあるきっかけで声優として活動を再開することに。
白川 琴音 シラカワ コトネ(CV:澤田真里愛)
■22歳 大人になってから考える、子どもの頃のまっしろな夢を拾って――“私”は。
「みんなの方が、よっぽどお姉さんよね」
大学でのキャンパスライフを謳歌していたものの、進路を考える際に声の仕事に興味を持つ。
広瀬 晶 ヒロセ アキラ(CV:水野 朔)
■20歳 見た目と気持ちの隙間を埋めて、自分らしさをあきらかに――“わたし”は。
「わたしなんか……でも……」
かっこいいルックスのキャラクターだが、内面は誰よりも乙女。
新瑞 なお アラタマ ナオ(CV:潮先夏海)
■13歳 舞台の上から新たな世界へ、声を届ける素直な一歩で――“ぼく”は。
「ぼくも、いいです?」
親が劇団をやっていて幼い頃から舞台に出演しており、新しいこととして声優活動に。
神崎 千里 カンザキ センリ(CV:橘 一花)
■19歳 頼れる仕事と陽気さと、将来に揺れる等身大の自分と――“あたし”は。
「はいはい、万事オーライっすよ!」
元気で明るくてコミュ力があり、アニメも大好き。アルバイトスタッフとして働く中で声優をやりたいと思うように。
戸田 有理 トダ ユウリ(CV:鳴海夏音)
■18歳 自分を作るのは、確かな自己表現と他者への理解――そう、“ワタクシ”は。
「お導きのままに……ふふ」
秋葉原のカフェで働いていて、なりきることにハマっていたらその延長線上で声優に。ストイックな役者魂の持ち主。
村山 萌 ムラヤマ モエ(CV:日原あゆみ)
■19歳 理論武装の影にあるのは、ウソみたいな非現実への憧れ――そう、“私”は。
「お前ときたら……はあ」
超がつくほどの活字中毒で超現実主義者。物語を愛しているからこそ、物語に入り込みたいと思って声優に。
天神 茉莉 テンジン マツリ(CV:天野彩葉)
■21歳 フツーらしさの果てにあるのは、きっと誰からも好かれる証――そう、“わたし”は。
「え、え? わたし、えっ!?」
フリーターだったものの、才能を見いだされてオーディションを受けることになる。
瀬戸 ひなの セト ヒナノ(CV:春咲 暖)
■17歳 巣立ちを目指すのはいいけれど、やっぱりジユーに生きるのが一番――そう、“ヒナ”は。
「好きに起きて寝るのが一番だよぉ」
事務所のWEBサイトをアルバイトで制作したことをきっかけに、声の仕事に興味を持っていく。
16名のキャラクターのキャストは、ソニー・ミュージックアーティスツの新人・若手声優16名で構成されており、昨年開催されたSMA主催の全国オーディション「アニストテレスvol.7」のグランプリ受賞者とファイナリストも出演している。発表会ではメインキャスト16名が壇上に上がり、一人ずつ挨拶。そしてキャストを代表して白花恋香さんから以下のコメントが寄せられた。
これから彼女たち16人の声がつなぐ物語が始まると思うと、今から本当に楽しみです。私たち16人の演者たちも彼女たちと共に、それぞれの夢や目標に向かって、まっすぐにひたむきに進んでいけるよう頑張っていきたいと思っています。これから16人のキャラクターと16人の新人声優を温かく見守り、応援していただきつつ、これからの道を共に歩いていただけると嬉しいです。まだまだこれからの私たちですが、どうぞよろしくお願いします。
ゲームアプリのリリースはまだ先となるが、各種展開は一足先に始動。音楽展開としては、SMEグループのSACRA MUSICからCD展開が発表。YouTubeで公開中のプロローグ曲「Start me up」(作詞:zopp 作曲:渡辺翔 編曲:前口渉)に加えて、8月31日には、新たなプロローグ曲「かけだしのモノローグ」(作詞:zopp 作曲:小内喜文 編曲:前口渉)が公開予定となっている。
また、キャストが出演するイベントも続々と発表。すでに発表されていた8月14日のアコースティックライブイベント「BATON=RELAY presents maruxenon live」に加えて、8月31日(土)にアニサマ2019外会場けやきステージへの出演も決定。なお、ステージの時間と出演キャストは8月9日以降に発表されるとのこと。さらに、今秋からは単独イベントも予定しているとのこと。
そのほか、詳しい発表内容についてはこちらの記事にてまとまっているので、併せてチェックしてほしい。